堤駿斗vsペテ・アポリナルは大晦日のもう一つのお目当て。でもスポーツイベントとしては…。RIZINが楽しそうで完全に選択をミスったとオモタ【結果・感想】

堤駿斗vsペテ・アポリナルは大晦日のもう一つのお目当て。でもスポーツイベントとしては…。RIZINが楽しそうで完全に選択をミスったとオモタ【結果・感想】

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2022年12月31日に東京・大田区総合体育館で開催された「LIFETIME BOXING FIGHTS 12」を現地観戦してきた。

 

お目当ては下記の通りメインイベントの井岡一翔vsジョシュア・フランコ戦だったわけだが、
 
井岡vsフランコ、カネロvsゴロフキンVol.1みたいな試合だった。井岡は負けなくてよかった。階級最強を証明するか思い出マッチにシフトするかで次戦が決まる?
 
もう一つのお目当てとしてセミファイナルのフェザー級8回戦、堤駿斗vsペテ・アポリナル戦も楽しみにしていた次第である。
 
 
アマチュア13冠の実績を引っ提げてプロ入りを果たした堤駿斗。
前回のデビュー戦ではフィリピンのジョン・ジェミノに3-0(80-72、80-72、79-73)の判定で勝利し、今回がプロ2戦目となる。
 
対戦相手は同じくフィリピンのペテ・アポリナル。
戦績16勝3敗10KOの強豪で、前戦で武居由樹に敗れるまで東洋太平洋S・バンタム級王座を保持していた選手である。
 
僕自身、“アマ13冠の大物”の看板にテンションが上がった&前回のデビュー戦を現地観戦したこともあり、この試合も興味深く観戦させていただいている。
 
というわけで、今回は堤駿斗vsペテ・アポリナル戦の感想を言いつつイベント全体についても触れていくことにする。
 
井上尚弥vsポール・バトラー、井岡一翔vsジョシュア・フランコ、武居由樹vsブルーノ・タリモ、堤駿斗vsペテ・アポリナル。年末の目ぼしい試合を予想してみる
 

安定感抜群の堤駿斗。すでに日本王者or東洋王者に匹敵する実力はある?

まず試合の感想だが、堤駿斗はやはりうまいなと。
 
ぶっ飛んでスピードがあるとか、1発で試合を終わらせるパンチがあるとかではない。
 
ファイトスタイルも「ナチュラルにガードを上げて構え、ジャブを出しながら前進→距離を測りながら得意の間合いに入ったところでコンビネーションを発動」という非常にオーソドックスなもの。
 
恐らく左フックが得意なのだと思うが、だからと言ってそれに依存するわけではない。
非常にバランスのとれたというか、好不調の波が小さそうな“負けにくい”印象である。
 
そして、プロ2戦目でアポリナルを完封するのだから実際かなりハイレベルなのだと思う。階級下とはいえ元OPBF王者に完勝したことを考えればすでに日本王者や東洋王者に匹敵する実力はありそう。
 
 
前回、今回と特にうまいなと思ったのが、前後の距離感。
相手のパンチを最小限のバックステップで避け、自分が踏み込む際はパンチが当たるギリギリの位置まで近づいてワンツーを放つ。で、すぐさま危険地帯から退避する。
この一連の流れが絶妙で、中間距離でまともに勝負できる選手は国内でも限られるのではないか。
 
今回のペテ・アポリナルはリーチ差、サイズ差、踏み込みの距離等、すべてのスペックが少しずつ足りなかった。
 
なので、今後は射程外から一足飛びで距離をゼロにする踏み込み、近場での強引な連打等、尖ったスペックを持った相手と遭遇した場合にどうなるか? といった部分に興味がある。
 
比嘉大吾、堤駿斗、森武蔵振り返り。割と強かったカルコシア、ちゃんと強かったジェミノとサルダール。比嘉のガッカリ感が尋常じゃない
 


 

人気、注目度を高めるには鮮烈なKOが必要かな。どうしても武居由樹のド派手なスタイルと比較しちゃうしね

なお今後の課題というか、注目を集めるにはやはり鮮烈なKOが必要かもしれない。
前回もそうだが、この選手は1発効かせたあとの詰めがやや甘い印象。
 
本人も試合後のインタビュー言っていたようにチャンスで力みかえってパンチのキレが落ちる&顔面がガラ空きになるのが……。
 
個人的に堤駿斗には鮮烈なKOデビューを期待していた分、やや地味な2試合に少々物足りなさを感じている。
 
てか、ペテ・アポリナルが相手だとどうしても武居由樹と比較してしまうのが……。
 
やや前傾姿勢+腕を下げた構えから一足飛びで距離を詰めて右フックをズドン。
一瞬で試合が終わるスリリングさに加えてファイトスタイルもユニーク。
 
武居由樹がペテ・アポリナルを“片付ける”。もはや国内を飛び越えてPBC系のクネクネサウスポー相手にどうなるか? のレベルかもな。井上バトラーのアンダーで防衛戦やろう
 
武居由樹のド派手なスタイルは安定感重視の堤駿斗とは真逆と言っていいかもしれない。
 
まあ、最終的にどちらが生き残るか、両方生き残るかはまったくわかりませんが。
 
 
この左フックのカウンターはよかった。


アポリナルの左を避けつつ同時打ちのタイミングでコンパクトに振り抜いた左。
 
一瞬こと切れてロープに崩れ落ちるアポリナルの姿が印象的だった。


 

スポーツイベントとしては最低だった。何だよ休憩3回って。開始時間を遅らせるとか、予備カードを後ろに回すとかできなかったの?

そして表題の件。
今回の大晦日興行だが、はっきり言ってスポーツイベントとしては最低だった。
 
第1試合が13:00スタートで地上波中継のあるメインイベントは17:00から。
メインを除けば予備カードを入れても全7試合。「さすがに7試合で4時間はかからねえだろ」「こんなに早い時間からスタートして大丈夫なの?」と思っていたら……。
 
案の定、途中休憩が3回も入る意味不明な構成。
しかもそのうち2回は30分オーバー、セミファイナルとメインの間に約40分観客を放置するという信じられない事態に。
 
いやいや、嘘だろ。
いくら何でもやりすぎでしょ。
 
地上波中継がある分、多少の放置プレイは仕方ないとは思っていたが。さすがにここまでとは思わなかった。
 
それならイベント開始時刻を1時間遅らせる&予備カードを後ろに持っていくとかでもよかったんじゃないの?
恐らく全試合判定決着を想定した上でさらに余裕を見たのだと思うが、限度というものがだな……。どう考えても観客を度外視しすぎである。
 
 
また、これもいつも喚き散らしているのだが、大田区総合体育館は座席がクソ固い
こんな板っきれに4時間も5時間も座りっぱなしで、なおかつ都合1時間半も放置されるなどたまったもんじゃない。

 
前回もそうだったが、大田区総合体育館でのボクシング観戦の翌日はとにかくケツが痛い。冗談でも何でもなく仰向けで寝られなくなる笑
 
3150FIGHT Vol.7現地観戦。尋常じゃないテンポの悪さ。「演出がんばってるでしょ?」の押し付けがヒドい。試合は見ごたえ十分なのに
 

クソ高いチケット代に観客を舐め腐ったイベント。RIZIN40が楽しそうで完全に選択をミスったと思ったよね

以前から何度も似たようなことを言っているが、改めてすげえな。
ホントにすげえわボクシング。
 
あれだけ高いチケットを買わせた上でここまで観客度外視のイベントを挙行するって。
もはやわざとやっているとしか思えないレベル。
 
休憩中、明らかに自分の席ではない空席でグデーっとしている人を見かけたが、今回ばかりは「うんうん、わかるよ」「そりゃそうなるよね」と思ってしまったことをお伝えしておく。
普段は「自分の席くらい守れや低脳が」となるのだが笑
 
そもそもセミファイナルってメインイベントにつなぐ大事な試合でしょ。
せっかく会場が温まったのに、そこから40分開けるなど正気の沙汰とは思えない。
 
メインに出場する井岡が比較的集中を要するファイトスタイルなのに。
 
 
セミファイナルまでの客入りがだいたい5、6割くらい。
ところがメインが始まる直前には8割ほど埋まっていたという。
 
ん? 何ぞこれ!?
皆さん、休憩の長さを想定して行動されてるんでしょうかww
 
堤駿斗vsベンチャーラ、比嘉大吾vsナワポン。力強さが増した堤、バンタム級でのコツを掴んだ比嘉どっちもよかった。比嘉は世界戦のチャンスありますかね?
 
やることがないのでTwitterをボーッと眺めていたところ、同時刻にさいたまスーパーアリーナで開催されていたRIZIN40がめちゃくちゃ楽しそうだったのが笑
 
そうなんだよなぁ。
どう考えても行くべきはあっちだったんだよ。
極論、井岡の試合は後日の録画でもよかったわけで。
 
「井岡の統一戦はこの目で見届けなくては」という謎の使命感からボクシングを選んだものの、割と早い段階で選択ミスを確信した次第である。
 
だってアレでしょ?
イベントとしての「LIFETIME BOXING FIGHTS 12」が楽しかったとおっしゃってた人なんていました?
井岡vsフランコ戦の判定に対する意見は山ほど見たけど。
 
 
逆にRIZIN40が楽しかった、素晴らしかったと言っている人の多さね。
試合内容はもちろん、数々のサプライズ(パッキャオ登場)や入場シーンのカッコよさ、試合後の各選手のインタビューに至るまで。
満足感の高いコメントが嫌というほど目に入ってきた。
 
僕は普段からボクシングイベントの地味さ、演出のショボさにあれこれ言っているが、今回に関してはそのレベルにすら至っていない。演出云々のはるか手前、根本的に客を舐め腐ってやがると言わせていただく。
 
てか、このイベントの名前が「LIFETIME BOXING FIGHTS 12」だったことを認識してる人ってどのくらいいるの?
 
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