西田凌佑vsサム・グッドマン。西田がフィジカル負けしたのは意外だった。差し合いを省略してラフな接近戦に持ち込むグッドマン。中谷潤人の喧嘩ファイトを参考にしたんだろうな【2026.9.27結果・感想】

西田凌佑vsサム・グッドマン。西田がフィジカル負けしたのは意外だった。差し合いを省略してラフな接近戦に持ち込むグッドマン。中谷潤人の喧嘩ファイトを参考にしたんだろうな【2026.9.27結果・感想】

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2026年9月27日にTOYOTA ARENA TOKYOで開催された「Prime Video Boxing 16」。メインのWBC世界バンタム級タイトルマッチ、那須川天心vs井上拓真戦をお目当てに現地観戦してきたわけだが。
 
那須川天心vs井上拓真2現地観戦。明確に拓真の勝ちだけど天心の成長が見られた。7Rに左でダウンを取ったときは叫びすぎて一瞬で声が枯れたw
 
今回はセミファイナルのIBF世界S・バンタム級暫定王座決定戦について。
同級1位西田凌佑と同2位サム・グッドマンが対戦し、3-0(114-111、116-109、115-110)の判定でグッドマンが勝利した試合である。


全編視聴は下記↓

 

勝敗がまったくわからない一戦。天心vs拓真2とは別方向で楽しみにしていた

西田凌佑vsサム・グッドマン。
 
この試合は(僕の中で)勝敗がまったくわからない一戦で、メインの天心vs拓真2とは別の意味で楽しみにしていた。
 
サム・グッドマンは2度の負傷で井上尚弥とのビッグファイトを飛ばした“持ってないヤツ”。
だが実力自体は高く、それこそ2025年末に井上に挑戦したアラン・ピカソよりも上だと思っている。
 
対する西田凌佑も同じく階級屈指の実力者。
バンタム級時代は中谷潤人の喧嘩ファイトの前に散ったものの、パフォーマンスは悪くなかった。
2024年5月のエマヌエル・ロドリゲス戦では井上尚弥以上にロドリゲスを攻略していた印象である。
 
そんな感じで試合のレベルはこの日のラインナップの中でもっとも高い(と思う)。
西田陣営のvsグッドマン用の対策にも注目していた。
 
西田凌佑vsサム・グッドマン全然わからんな。前手の差し合い勝負になる気がするけど。グッドマンのvsサウスポーの立ち回り、西田陣営の対策に注目してる
 

中間距離での差し合いにめっぽう強い西田。中谷潤人はそれを見越して喧嘩ファイトを仕掛けたけど…

感想としては、思った以上に西田が攻略されていたのとフィジカルの差が大きかったなと。
 
僕は西田陣営のスカウティング能力は相当高いと思っていて、上述の通り今回も陣営のグッドマン対策を楽しみにしていた。
 
だが実際に対策されていたのは西田の方。
恐らく中谷潤人戦を参考にしたのだと思うが、差し合いを省いて接近戦に持ち込む作戦はめちゃくちゃよかった。
 
エマヌエル・ロドリゲス戦やクリスチャン・メディナ戦でもわかるが、西田は中間距離~やや近い位置での差し合いにめっぽう強い。
前手のジャブとワンツーを打ちつつ、相手が出てくれば距離を取って射程外に退避。その際も動きは最小限、サイドへ動いてアングルを変えるフットワークも兼ね備える。
 
西田凌佑がエマヌエル・ロドリゲスに勝利。ジャブで圧倒してロドリゲスに中間距離を諦めさせる。そういえば比嘉戦でも接近戦やってたわ
 
また近場での打ち下ろし、上からのしかかるようなクリンチ等、長身サウスポーのアドバンテージを活かしたファイトも織り交ぜる。
中谷潤人もそれらを理解した上でラフファイトを仕掛けたのだと想像する。
 

グッドマンの作戦も中谷と同じ。くっつかれたくない西田は腕を伸ばして突き放す

そして、この日のグッドマンの作戦も中谷とほぼ同じ。
中間距離での差し合いには付き合わず、いきなり距離を詰める→頭が当たる位置でショートの打ち合い。
 
中谷潤人vs西田凌佑。中谷の野生味、アドリブ力が西田の作戦遂行能力を上回る。西田のプランを力でぶっ壊した中谷。中谷ってもともと草食男子の振りした戦闘民族ですよ?
 
しかも驚いたのが、正面衝突で西田が押し負けていたこと。
 
上述の通り西田は長身サウスポーのアドバンテージを活かしたフィジカル押しが持ち味の一つ。
大森将平との長身サウスポー対決でもそこで上回ったからこその完勝だと思っている。
 
ところが今回はサム・グッドマンのラフファイトに押され気味。
離れた位置では右リードが機能するが、接近戦では毎回上を行かれる。
西田のショートも当たっているのだが、それ以上にグッドマンのコンパクトなフックが的確にヒットする。
 
試合後半になると、くっつかれたくない西田が腕を伸ばしてグッドマンを突き放すシーンも。

 
今回のレフェリーはやたらと神経質で、西田にローブローによる減点を2度与えている。
腕を伸ばして押し返すアレも注意していたし、もしかしたらそういった積み重ねがあっての減点だったのかもしれない(それにしても厳しかったけど)。
 

グッドマンは1発KOパンチはないけど身体は強いよね。それでも西田がフィジカル負けするとは…

正直、西田がここで階級アップの影響を露呈したのは意外だった。
 
サム・グッドマンは普段の優しそうな表情(僕の印象)やKOの少なさ、2度のやらかしもあってフィジカル強者のイメージは薄い。
 
だが1階級上のニック・ボールとも互角にやれていたし、中野幹士を完封したライス・アリームにも勝利している。
1発で終わらせるパンチ力や連打はないが、身体の強さは相当なものである。
 
ニック・ボールvsサム・グッドマン。マイク・タイソンみたいな小柄な突貫ファイター相手の立ち回りがうまかったよねグッドマン。もっとクリンチに振り切ってたら勝てたんじゃない? それをやるとクソおもんないけど
 
それを踏まえた上で。
西田がフィジカル負けするとは思わなかった。
少なくとも直近のブライアン・メルカド戦では階級アップがいい方向に作用しているように見えたのだが。
 
 
フィジカルで上回るグッドマンは打ち合いの中でも左右に動く余裕がある。
一方、押し込まれないように踏ん張る西田はどうしても反応がワンテンポ遅れる。
 
そこにローブローによる減点が重なり、徐々に身動きが取れなくなっていった。
 


 

グッドマンの応援団ずーっとうるせえw オーストラリアの独自のノリ、いいよね

なおこの試合では観客席の一角にサム・グッドマンの応援団が陣取っていたが、まあうるせえ笑
 
以前にもちょろっと申し上げたが、オーストラリアのボクシングには独自のノリを感じる。
サッカースタジアム的なチャント、外様や色物ファイトを受け入れる懐の広さ、などなど。


この日もグッドマンの入場から試合終了までずーっと騒ぎっぱなし。
それがノイズにならないのもまたgoodである(グッドマンだけに、ってうるせえよw)。


まあ、近くにいた方がどう感じたかはわかりませんが笑
 
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