ルイス・ネリの成長と割り切り。無敗のカルロス・カストロからダウンを奪って背水の復帰戦で判定勝利。今回はなかなかよかったんじゃないですかね【結果・感想】

ルイス・ネリの成長と割り切り。無敗のカルロス・カストロからダウンを奪って背水の復帰戦で判定勝利。今回はなかなかよかったんじゃないですかね【結果・感想】

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2022年2月5日(日本時間6日)に米・ネバダ州で行われたS・バンタム級10回戦。WBC同級7位ルイス・ネリと同3位カルロス・カストロが対戦し、2-1(96-93、95-94、94-95)の判定でネリが勝利。2021年5月の敗戦以来、約9か月ぶりの再起戦を飾った一戦である。
 
 
ガードを高く上げてジリジリと距離を詰めるカストロに対し、腕を下げてカウンターを狙うルイス・ネリ。
サイドに動きながら頭の位置を変え、右リードで距離を測りつつ踏み込みのタイミングを測る。
 
そしてリング中央で一瞬動きを止め、次の瞬間鋭いワンツーを顔面に打ち込む。
左を真正面から被弾したカストロは尻餅をついてダウン。カウント9で立ち上がったものの、追撃の連打を浴びて防戦一方に追い込まれる。
 
中盤以降、ようやく距離感を掴んだカストロは徐々に反撃を試みるが、フットワークを駆使したアウトボクシングで対応するネリを追い切れず。
 
時おりペースアップして印象的な1発を打ち込み続けたネリが僅差判定ながらも無敗のカストロを下した。
 
キース・サーマンが戻ってきた。マリオ・バリオスをスピードで翻弄して判定勝利。ボディを効かされてからのマラソンもさすがだった笑
 

ルイス・ネリが復帰戦の相手にカストロを選んだのは驚いた。でも、カストロもフィジカル面が若干物足りない印象が…

ルイス・ネリvsカルロス・カストロ。
 
昨年ブランドン・フィゲロアとの無敗対決に敗れたネリが迎えた約9か月ぶりの復帰戦。
相手はフィゲロアと同じ長身のカルロス・カストロということで、個人的には「よくこんな厳しい相手を選んだなぁ」と思っていたところ。
 
少し前に日本の赤穂亮がルイス・ネリ陣営と交渉中という話が聞こえてきたが、結局ポシャったとか。
正直、カルロス・カストロとやるくらいだったら赤穂亮の方がはるかにマシだったんじゃないの? というくらい、ネリにとってはいばらの道に思えた次第である。
 
ただ、カルロス・カストロは前回のオスカル・エスカンドン戦を観る限りやや貧弱な印象。エスカンドンの馬力にタジタジになるシーンが多く火力不足が気になった。
またキャリアでサウスポーとの対戦が見当たらないのも懸念材料の一つ。もともと左リードが起点の選手だけに、サウスポー相手に距離感が合わない場合は苦労するのではないか。
 
 
階級アップによって相対的に馬力が目減りしたルイス・ネリと、総合力は高いがフィジカル面が若干頼りないカルロス・カストロ。
 
何となくカストロが有利な気がするけど、実際にはどうなるかがまったくわからない。
どちらを応援しているわけでもないが、とにかくおもしろそうな組み合わせだよねというのが戦前の僕のクソ展望である。
 
みんなのルイス・ネリが戻ってくる。再起戦でカルロス・カストロは厳しい? サーマンvsバリオス、ロマゴンvsマルティネス。難しい試合を適当に予想してみる
 

勝ちに徹したルイス・ネリがよかった。ダウンを奪ったワンツーも練習してきたんだろうな

試合を観た感想だが、今回は勝ちに徹したルイス・ネリがよかった
 
恐らくこの試合はカルロス・カストロのテストマッチという意味合いが強く、どちらかと言えばネリはわき役扱い。仮に負けるようならトップ戦線から離脱する瀬戸際の一戦だったと想像する。
 
その中でどういう試合運びを選択するのか、フィジカル不足を露呈した前回を受けて何を変えてくるかに注目していたわけだが。
 
なるほど。
判定狙いのアウトボクシングできましたか。
 
しかも前戦の6、7Rで見せた情けないアウトボクシングとは違い、足取りもしっかりとして力強さもある。
この階級での馬力不足を自覚しつつ、絶対に負けられない試合で勝ち切ったことは普通によかったのではないか。
 
ルイス・ネリ陥落。フィゲロアとの打ち合いに根負け&ボディを被弾で撃沈。いい試合だったけど何であんなに自信たっぷりだったんだろうな
 
また初回にダウンを奪ったワンツーも素晴らしい。
 
絶えず左右に動きながらタイミングを測り、スルスルっと正面に移動。
前手の右でカストロの左ガードをずらし、間髪入れずに左をズドン。
普通のワンツーよりもワンテンポ速い左にカストロはまったく反応できず。
 
ゼロの状態から溜めを作らずスパッと飛び込む動きも相手の意表を突くものだったし、練習してきた動きが見事にハマった印象だった。
 

ゴリゴリ攻めるだけだと思っていた分、自分を客観視する冷静さが身に着いた?

僕は前回同様、ルイス・ネリはゴリゴリ攻めるのみだと思っていたので、勝ちに徹した割り切りにはまあまあ驚かされている。
 
2020年9月のアーロン・アラメダ戦ではブロック&リターンに傾倒した分被弾は減ったが、肝心の攻撃面に陰りが見られた。
だが、今回は従来のL字+上体反らしに戻したことによって最短距離を通るパンチが復活した。カネロチームを離脱以降、かつての自分を取り戻す時間ができたのもいい方向に作用したのではないか。
 
みんな大好きルイス・ネリがアラメダに勝利して二階級制覇。でもパワフルさと回転力が目減りしたかな。次戦はローマン? フィゲロア?
 
華麗なアウトボクシングにはほど遠いし、体力満タンの前半から中盤にかけてガクッと失速するのもこれまで通り。
物足りないスペック面が改善したとも思わないが、少なくとも自分を客観視する冷静さは身に着いたと言えそう?
 
フィゲロア戦での負けを糧に一段成長が見られた? 一戦だった。
 

馬力不足とvsサウスポーの経験値の少なさ。カルロス・カストロは懸念材料が全部出ちゃったかな

一方敗れたカルロス・カストロだが、こちらは懸念していた部分がすべて出てしまった印象。
 
前回「おや?」と思った馬力不足、火力不足はマジでそのまんま。
ジェネシス・セルバニアのように射程が短く鋭い踏み込みもない相手との差し合いではめっぽう強いが、リーチ差を一足飛びで踏み超えてくるオスカル・エスカンドンやルイス・ネリの突進は真正面から受けてしまう。
 
 
また、思った以上にサウスポーとの対戦に慣れていないのも痛かった。
前回はエスカンドンの突進力に苦労させられたが、接近戦での対応はまあまあよかった。高いガードと上下の打ち分けを両立しつつ、打ち下ろしの右でエスカンドンを徐々に疲弊させての10RKO。
 
ところが今回は得意の左リードが中間距離でなかなか機能せず。
距離感が合わず、手を出してもスウェイで避けられフリーパスで侵入を許す。あっさりロープを背負わされる→ガードを固めたまま亀になって耐えるだけという。
 
 
中盤から後半にかけてようやく左リードが当たり始めたものの、ルイス・ネリの右リードに相殺されてペースを掴むまでには至らない。
 
もともとカルロス・カストロは距離とアングル調整が得意なタイプだが、今回はサイドに動きながらいきなり遠間から飛び込んでくる相手を持て余したというか。
左リードを起点とするスタイルがサウスポーと相性が悪かったことも含めて全体的に経験値が足りなかった(と思う)。


あと数戦経験を積んだ後にぶつかっていればカストロが勝っていたかもしれないが、そういうのは言いっこなしってことで。
 
ホルヘ・リナレスvsザウル・アブドゥラエフ。リナレス行けるでしょ。だって顔面がカッコいいもん。アブドゥラエフはアンソニー・クローラと同格くらいじゃない?
 

ルイス・ネリはこの先も厳しい試合が続く? アンジェロ・レオ、レイセ・アリームその他。実力が拮抗したトップ集団

背水の復帰戦をクリアしたルイス・ネリだが、この先もまだまだ厳しい道が続くと思っている。
 
2020年9月にネリが判定3-0で下したアーロン・アラメダは元王者アンジェロ・レオに大接戦の末に0-2の判定で敗れている。
また、WBAの王座削減措置に巻き込まれたレイセ・アリームはエドゥアルド・バエズとのサバイバルマッチにこれまた2-0の判定で勝利。
 
今後は王者スティーブン・フルトンへの挑戦権をアンジェロ・レオ、レイセ・アリーム、ルイス・ネリの3人で争うことになる? のかな?
 
ジョー小泉を避けることをズミヨケと呼ぶことにする。フィゲロアvsフルトン、ヘイニーvsディアス、アリーム、モンタナ・ラブ振り返り
 
・ルイス・ネリ
・レイセ・アリーム
・アンジェロ・レオ
・カルロス・カストロ
・エドゥアルド・バエズ
・アーロン・アラメダ
 
恐らくこの辺(たぶん他にもいる)はかなり実力が拮抗していて、相性や試合のタイミングで勝敗が簡単に覆るのだと思う。
で、少し上にブランドン・フィゲロア(階級をアップする予定)とダニエル・ローマン、スティーブン・フルトンが君臨する状況。
 
 
仮にルイス・ネリの次戦がレイセ・アリームだとしたら……。
これまたしんどい試合になりそうである。
 
 
ちなみに常々言われる体重超過については、実は階級アップ以降はあまり心配していない。
相変わらずの減量苦でだらしねえやっちゃなあとは思うが、何だかんだでクリアしてくるだろという謎の安心感がある。
 
最近ではルイス・ネリの減量苦が伝えられるたびに日本のボクシングファンのイライラが頂点に達する現象も風物詩として受け入れる余裕も出てきている()
 
 
てか、階級アップ後のルイス・ネリは普通に計量をクリアしてリングに上がってますからね。
そのうちやらかす可能性はあると思うけど、しばらくは大丈夫じゃないっすかね?
 
と言いつつ、次戦でさっそくやらかしたら笑うけどww
 
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