中谷潤人vsモロニー弟をようやく視聴。両選手に興味がないせいで食指が動かなかった。中谷潤人ホントにつええな。最後の左カウンターは井上尚弥を参考にした?【結果・感想】

中谷潤人vsモロニー弟をようやく視聴。両選手に興味がないせいで食指が動かなかった。中谷潤人ホントにつええな。最後の左カウンターは井上尚弥を参考にした?【結果・感想】

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2023年5月20日に米・ネバダ州で行われたWBO世界S・フライ級王座決定戦。同級1位中谷潤人と同2位アンドリュー・モロニーが対戦し、12R2分42秒KOで中谷が勝利。日本人17人目となる2階級制覇を達成した試合である。
 
 
デビン・ヘイニーとワシル・ロマチェンコによるライト級4団体統一戦のアンダーで行われたこの試合。
日本の中谷潤人がアンドリュー・モロニーを下して王座戴冠を果たしたわけだが。
 
僕は当日外出しており、リアルタイムで視聴したのはメインのみ。
ヘイニーとロマチェンコの接戦をめちゃくちゃ堪能させていただいた笑
 
4団体統一王者デビン・ヘイニーがロマチェンコの追い上げを振り切り僅差判定勝利。またしても不動のPFP No.1っぷりを証明したな
 
だが、セミセミの中谷vsモロニー戦にはなかなか食指が動かず。
もともとモロニー弟に興味がないのと中谷潤人にいまいち魅力を感じないせいで視聴意欲がわかずにいた。
 
ただ、ラストのKOがすごかった&中谷が凄まじい強さを発揮したことは聞いていたので一応観ておくかと。
ようやく重い腰を上げて「再生」ボタンを押した次第である。
 
それでも途中で別の試合を観たり野球の結果を漁ったりとめちゃくちゃ気が散った笑
興味がない選手同士の試合に集中するしんどさを山ほど感じさせられたことを報告する。
 
いや~~。
中谷潤人にはなぜか興味がわかないんですよね~。
この選手のすごさをどれだけ語られても「へえ~、そうなんだ~」で終わっちゃう。
 
完全に好みの問題なのだが、「ま、がんばって」としか言いようがない。
 

中谷潤人がホントに強い。井岡一翔は関わらなくてよかったよ。モロニー弟もがんばった

試合の感想だが、中谷潤人はホントにつええなぁと。
 
全然興味はわかないが、強いことは間違いない。
 
それこそ井岡一翔はコイツと関わらなくてよかった。
以前から井岡は中谷の挑戦を受ける必要はない、リスクの割にリターンが小さすぎると絶叫し続けてきたが、マジでその通り。帝拳プロモーションがジョシュア・フランコをスルーしたことで井岡が首の皮一枚生き残れている。
弟のジェシー・ロドリゲスは早々に囲い込んだけどね。
 
井岡一翔がWBO王座を返上、ジョシュア・フランコと再戦へ。なるほどその手があったか。ハイリスクローリターンの中谷潤人ではなく最短でエストラーダ戦に向かう方法
 
一方のモロニー弟もめちゃくちゃがんばった(と思う)。
序盤にいきなりダウンを奪われたものの、そこからあの手この手でどうにか糸口を見つけようと足掻き続けた。
ジョシュア・フランコと3度接戦を演じた実力は十分示したと言えるのではないか。
 
興味ないけど。
 

全局面で中谷がモロニーを上回る。2Rに攻略って、さすがに早すぎるわ笑

具体的には全局面で中谷がモロニーを上回った試合。
 
モロニー弟は兄のジェイソン同様、左右に動くフットワークとそこからスルスルっと距離を詰めて連打に移行する流れを得意とする。
若干攻防分離気味ながらも豊富な運動量を活かした出入りと思い切りのよさが長所の選手である。
 
アンドリューの方がよく頭が当たる、相手を出血させるケースが目立つが、この辺は性格の違いもあるのかもしれない。
 
 
そして、立ち上がりは左右に動きながらチャンスをうかがういつものスタイルで対峙したわけだが……。
 
中谷にはまったく通用せず。
 
絶えず動いて隙を探すモロニーだが、落ち着いて方向転換を繰り返す中谷の正面を外すことができない。
意を決して踏み込んでもそのつど前手のジャブが顔面、ボディに飛んでくる。
 
で、強引に中に入れば今度は下からアッパーの連打。
少しでも怯んでスペースを与えてしまうと途端に両サイドからフックがぶっ刺さる。
 
2Rのダウンでモロニー攻略はほぼ完了したと言えるのではないか。
 
いや、早い早い笑
井上尚弥ですらモロニー兄を丸裸にするのに4Rほどかかったのに。
 
尚弥きゅん。井上尚弥がモロニー(マロニー)を7RKO。モロニーはいい選手だったし井上の試合で過去一番好きかもしれない
 
相手を山ほど研究した上であらゆる距離での対応を考えてきたのだと思うが、さすがにこんなに早くハマるとは想像してないっすわww
 
興味ないけど。
 

糸口を探すモロニー。ベッタリくっついて動きを封じるしかなかったですよね

ダウン以降、モロニーはあの手この手で糸口を探ろうとする。
 
2R後半からはガードを上げて強引に前進するファイタースタイルに。
盛大に頭が当たって中谷が出血したが、やろうとしていることはめちゃくちゃ伝わってきた。
 
さらに8Rあたりからは中谷のジャブの戻り際に一足飛びで踏み込む作戦に移行。
遠い位置ではガードを上げて対峙、中谷のジャブを受けつつ中に入るタイミングを探す。
 
そして、いずれも懐に侵入してからはガチャガチャに暴れまくる。
少しでもスペースができれば左右フックの餌食になるので、とにかくベッタリくっついて中谷に自由に腕を振らせないことに集中する。
 
うん、まあモロニーはこれしかないんでしょうね。
前回のフランシスコ・ロドリゲスもそうだが、頭を下げて強引に距離を詰める→懐で暴れるやり方はどんな相手にも一定の成果を見込める。
 
中谷潤人は全局面で強さを発揮する万能サウスポーだが、さすがにあれだけくっつかれた状態で圧倒するのは難しい。
井岡一翔もフランシスコ・ロドリゲスの強引さには最後まで手を焼いた。
 
井岡は実質負けかな…。ロドリゲスの踏み込みと圧力に大苦戦。勝ちはしたけど衰えも見えたような。判定に物議を醸した時点でアウト
 

あそこまでくっつくと自分の自由も奪われる。しかも離れた位置での被弾は避けられない

ただ、ゼロ距離までくっつくと自らの自由も奪われてしまう。
 
被弾は減る&体重の乗ったパンチは飛んでこないが、同時に自分もまともな攻撃ができなくなる。
しかも距離を詰める最中の被弾は避けられないという。
 
くっついた状態では互角。
ところがその距離に到達するまでの被弾をなくすことはまず不可能。
結果的にポイントは毎回相手に流れる。
 
申し上げたようにベッタリ身体を寄せて相手の自由を奪うやり方は一定の成果が見込めるが、それを続けても勝つのは難しい。
 
もしかしたら中谷の体力を奪うことが目的だったのかもしれないが、残念ながら先に疲弊したのはモロニーの方だった。
 
 
なおウェルター級のショーン・ポーターが2019年9月のエロール・スペンスJr.戦で似たような作戦を実行したが、中谷の多彩さ、各局面での対応は恐らくスペンスよりも上。軽量級と中量級の違いを含めてあまり参考にはならない(と思う)。
 
興味ないけど。
 
中谷潤人がやヴァイ。サンティアゴを6RKOで3階級制覇。バンタム級初戦の井上尚弥と同等の凄み。入場の時点で絶好調だった
 

10Rについにモロニーの出足が止まる。中谷の狙いすました左で壮絶なKO。井上尚弥vsモロニー兄戦を思い出したよ

散々疲弊させられた結果、10Rについにモロニーの出足が止まる。
 
踏み込みスピードは弱まり左右へのフットワークも残っていない。
パンチの戻り際を狙うこともできずにひたすら中谷のワンツーに耐えるのみ。
 
もともとのスタイルを数段ダウングレードさせたというか、とにかく限界が近いことを感じさせた。
 
ただ、それでもモロニーはいくしかない。
 
遠間で向き合っていても打たれるだけ、中間距離での差し合いでも敵わない。
わずかに可能性があるのは踏み込み際の1発のみ。
オーバーハンドの右が中谷の顔面にヒットすれば、辛うじて……。
 
 
一方の中谷は全局面でモロニーを上回り、あとはどうフィニッシュするかだけ。
最終ラウンドなどは左腕を下げて露骨にモロニーを誘っていた。
 
で、モロニーが頭から突っ込んできたところに身体を斜めに倒しながらの左をズドン。
完全な後付けだが、あの動作を1Rから繰り返していたことを考えるとあらかじめ準備してきたパンチだったのだろうと。
 
一瞬井上尚弥がモロニー兄をKOした右カウンターがよぎったが、もしかしたらタイミングを参考にしたのかもしれないっすね。
 
興味ないけど。
 
 
まあ、現実的には11Rのダウンでストップしてもよかったと思っているが。
結果として凄まじいKOが生まれたものの、最終回まで続けたことでモロニーが余計なダメージを負った感が……。
 
スティーブン・フルトンによる井上尚弥の倒し方。前半をしのいで井上の中だるみタイムに勝負をかけるしかない? 次に井上が北米のリングに上がるのはジャーボンティ・デービス戦でいい
 

誰が中谷に勝てるのよ。田中恒成も厳しそう、他団体の王者でも歯が立たないんじゃ…

しかし、ガチでつええな中谷潤人。
 
上述の通り井岡一翔はこんなヤツと関わらなくてよかったし、現S・フライ級で勝てる選手がいるの? という話。
 
WBCのファン・フランシスコ・エストラーダやWBAのジョシュア・フランコでは恐らく手に負えない。世界前哨戦(n度目)と称してパブロ・カリージョに勝利した田中恒成も今回のモロニー弟と似た結果になりそう。
 
一瞬、連打とプレスを高次元で両立できるロマゴンなら……と思ったが、今のロマゴンがエストラーダとどの程度違うの? と。
 
IBFのフェルナンド・マルティネスはボチボチやれそうだが、それでもフランシスコ・ロドリゲスと大きくは変わらない気がする。
 
エストラーダがロマゴンの追い上げを振り切りラバーマッチを制す。コイツラは何度やってもこんな感じだよな笑 でも初めて井岡の名前を出したし井岡も中谷戦を回避しちゃえよ
 
だったらロマチェンコリスペクトのジェシー・ロドリゲスはどうよ?
って、階級を下げたんだっけか。
 
 
諸々を踏まえると、これはかなり無双しそうな……。
中谷がどれだけこの階級にとどまるかは不明だが、進んで対戦したがるヤツなんかおるんすかね。
 
興味ないけど。
 
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