映画「スーパーマリオブラザーズ・ムービー」は60点かな。マリオシリーズが好きな人にとっては200点。でも僕は敵キャラの名前も出てこない、武闘派のピーチ姫に違和感があるニワカw【感想】

映画「スーパーマリオブラザーズ・ムービー」は60点かな。マリオシリーズが好きな人にとっては200点。でも僕は敵キャラの名前も出てこない、武闘派のピーチ姫に違和感があるニワカw【感想】

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映画「スーパーマリオブラザーズ・ムービー」を観た。
 
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「スーパーマリオブラザーズ・ムービー」(2023年)
 
配管業を営むマリオとルイージ兄弟は先日独立したばかり。
務めていた会社を辞め、大々的にCMを打つなど新たな船出に大張り切りである。
 
ところが彼らの意気込みに反して周囲の反応は冷たい。
元の会社の上司や知り合い、父親までもが2人に否定的な言葉を浴びせるのだった。
 
 
さらに念願の初仕事でも依頼主の家をめちゃくちゃにしてしまい、2人はすっかり自信を失う。特にマリオは弟のルイージを巻き込んでしまったことへの罪悪感からこの選択は正しかったのか? と自問自答を繰り返すことに。
 
 
その夜。
何気なくつけていたテレビのニュースに釘付けになる2人。
 
そこには下水道が破裂し、街が水浸しになる映像が。
 
リポーターの背後で吹き上げる水柱を見たマリオは一目散に家を飛び出す。
「これを解決すれば一気に街のヒーローになれる!!」
 
マリオの勢いに一瞬あっけにとられたルイージだったが、すぐに我に返ると大急ぎで仕事道具を抱え……。
 
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興行収入100億に迫る勢い。僕もようやく映画館で観てきたよ

イルミネーションと任天堂が共同で制作したアニメ映画「スーパーマリオブラザーズ・ムービー」。
 
公開前から話題になっていた作品で、2023年5月22日現在で興行収入91億円を突破したとのこと。


僕もこの作品の存在は見聞きしておりどこかのタイミングで映画館に足を運ぼうと思っていたところ。
4月末の公開からなかなか予定が合わなかったのだが、先日ようやく観てきた次第である。
 
ちなみに僕が行ったシネコンでは観客数は20人前後で比較的閑散としていた。
ただ、「ワイルドスピード」の最新作が公開直後だったこともあってロビーは大盛況。こちらも折を見て足を運ばなくてはと思っている笑
 
映画「ワイルド・スピード/ファイヤーブースト」はシリーズ最高かも。ノンストップのドッカンおバカバトルとジェイコブ&リトル・Bの友情ロードムービー
 

マリオシリーズが好きな人に向けた作品。ストーリー自体はごく平凡なものだったよね

まず全体の感想としては「まあまあ」だった
 
点数的には100点満点中60点くらい。やたらと評判がいい&大ヒット中とのことで期待も高まっていたが、僕にとっては可もなく不可もなくだったことをお伝えする。
 
表題の通りだが、要するにこの映画はマリオシリーズが好きな人に向けた作品なのだと思う。
 
スラムダンク映画「THE FIRST SLAM DUNK」同様、マリオシリーズにがっつりハマった人なら問答無用で楽しめる。
 
映画「THE FIRST SLAM DUNK」が最高すぎた。何回泣きそうになったかわからん。特定の人にはとことん刺さる。主人公宮城リョータの視点ですべてを回想シーンに
 
逆にマリオシリーズに思い入れがない、マリオを始めとした主要キャラの名前は知っているけど、それ以上の知識がない人にとってはそこまでではない。ストーリー自体はごく平凡なものだった(気がする)。
 
 
そして、僕自身は完全に後者である。
 
マリオのゲームをプレイしたことはあるが、歴代の作品を見ても半分以上知らない&未プレイ。
もともとアクションゲームが苦手なのもあるが、作中に登場する敵キャラもすぐには名前が出てこない。
 
ノコノコ…だっけ?
このイカは…ああ、ゲッソーか!!
パックン…………フラワー……でいいんだっけ?
 
もちろん往年の名シーン? を再現されてもピンとこないまま。
 
知識が少ない分、評価はストーリーのみにならざるを得ない。
そういう意味での“可もなく不可もなく”である。
 

制作側のファンを大事にする気持ちはめちゃくちゃ伝わった。僕でもわかる定番シーンの数々に「おお!!」となる

ただ、制作側のファンを大事にする気持ちはめちゃくちゃ伝わってきた。
 
マリオとルイージが初仕事に向かう際の2D的な横移動。
それが土管を通ってワープして以降は立体感のある3D描写に。
 
「?」マークのブロックだったりクルクル回る棒だったり、一定時間乗っているとグラグラ揺れて落ちる床だったり。土管をくぐると別の場所に飛ばされるアレを含め、僕でもわかる定番シーンの数々には「おお!!」となった。
 
さらにドンキーコングを中ボスに配置したり、中盤の山場にカーチェイスを持ってきたり。
有名作品を散りばめることでファンの心を掴むやり方はベタだが効果は抜群。それが決して押しつけがましくなく、ナチュラルに入ってきたのも好感度が高い。
 
ラストバトルの舞台を無理やり中国にしたせいで違和感ありまくり&無駄に長尺だった「トランスフォーマー/ロストエイジ(2014年)」とは大違い。
 
制作側の作品に対する愛着? 愛情?が随所に感じられた(トランスフォーマーに愛がないとは言ってない)。
 
トランスフォーマー/ロストエイジ感想。さらっとゾウ・シミン出てきてワロタw ハリウッドの視線が中国市場に向いてることがはっきりわかる作品
 
他にもマリオシリーズが好きな人に刺さるシーンが山ほどあったのだと思うが、残念ながら僕には見つけられず。
「ああ、もう少しマリオのゲームに詳しければなぁ」と思いながら眺めていた次第である。
 
 
てか、実際そこまで詳しい人なんているんすかね。
スーパーマリオブラザーズの前身? である「マリオブラザーズ」の発売が1983年。「ドンキーコング」に至っては初代発売が1981年である。
 
そこから40年以上にわたって主要作品を網羅するなどほぼ不可能だと思うのだが(そういうことじゃない?)。
 

やっぱり知識の乏しさがね…。マリオとルイージがパンピーだったことにオドレエタ

だが、知識の乏しさはやはり致命的だった。
 
ここから先は僕が「え?」と思ったことを列挙していくことにする。
 
 
まずマリオとルイージが配管工ということに驚いた。
上述の通り今作は配管業を営む2人が土管をくぐってワープするところから物語が動き出すわけだが、え? そうなの?
コイツらってもともとパンピーだったの?
 
僕の知識では「クッパにさらわれた姫を助けに行く」ところがスタート地点なのだが。
まさかこんな「不思議の国のアリス」とか「ネバーエンディングストーリー」みたいな異世界ものだったとは。
 
しかも彼ら(マリオ)の身体能力は普通の人間と変わらない。
いきなり高く飛んだり速く走ったり、敵キャラの頭を踏んづけて倒したりができたわけじゃない、しっかりと修業パートが設けられているのである。
 
アニメ「BLEACH 千年血戦篇」がおもんない。これはアニメがダメなの? それとも千年血戦篇自体がイケてないの? ずーっと辛気臭いんだけど笑
 
てか、この2人ってこんなに若かったのか!!
実家暮らしで両親も健在。家の中ではやたらと立場が低く会社の元上司には見下されっぱなし。
 
おおう、マジか。ちょび髭&小太りのオーバーオール姿からまあまあのおっさんだと思ってたわw
 

ピーチ姫の武闘派っぷりに違和感がすげえ。中途半端な知識が邪魔をする?

そして何より「嘘だろ?」となったのが、ピーチ姫がめちゃくちゃ武闘派だったこと。
 
上述の通り僕の中でのピーチ姫はクッパにさらわれる役どころ。白馬の王子様(マリオとルイージ)を待つヒロインだったのだが……。
 
まさかマリオのお師匠様とは。
 
しかもあの動きにくそうなドレスのまま冒険に出るという。
 
いやいやいやいや。
さすがにもう少し機能的な服に着替えた方がいいんじゃないっすかねOK?
 
 
知り合いによるとマリオとルイージ=配管工というのは周知の事実、ピーチ姫の武闘派っぷりも「スマブラ」をやっていればごくごく当たり前とのこと。
 

 
なるほど。やはり今作はマリオシリーズのファンに向けた映画と言えそう。
 
僕のようなニワカが強烈な違和感を覚えるネタも前提となる知識があればすんなり入ってくる。
むしろ中途半端に知っている分、それが邪魔をする部分すらあるのかもしれない。
 
マリオがネコのスーツを着たり、ファイアーフラワーならぬアイスフラワーなるものがあったり、クッパがキモいストーカーキャラだったり。
「何これ?」「どういうこと?」と思う小道具や設定に山ほどぶち当たったことを報告させていただく。
 
逆に知識ゼロなら「そういうもの」として受け入れられたのだと思うが。
 
 
ついでに言うと、マリオがキノコ嫌いという事実には思いっきり「うそーん」となってしまった笑
 
アニメ映画「SAND LAND」クッソおもしろい。結局冒険活劇はベタでいい。メカもめちゃくちゃカッコいい。世界が未知のロマンに溢れていた頃
 

アニメ映画としてはボチボチよかった。人気ゲームを題材にした作品はこれでいい

それでもアニメ映画としてはボチボチ。観て損はない作品だと思う。
 
ゲームでおなじみのキャラがうねうね動いて喋る、軽快な音楽をバックに場面がどんどん展開する。
全編94分とコンパクトにまとまっている気楽さもいい。
ある意味緩急が足りないとも言えるが、作品の性質上テンポを重視せざるを得ないのも理解できる。
 
また、マリオとルイージが力を合わせてクッパを倒すラストバトルのベタさも素晴らしい。時間制限つきの無敵道具“スター”を切り札に持ってきたことについては尋常じゃない「わかってるじゃねえか」感であるw
 
そうそう。
人気ゲームを題材にした映画はこれでいいんですよ。
 
お気に入りのキャラが定番の技、道具を駆使して強敵を倒す。
で、最後にはみんなが笑顔になる。
 
お決まりの展開からあるべき場所に着地するまでの安心感。
 
細部の矛盾点、ツッコミどころ等は気にしなくていい。
作品自体のパワーでそれらをすべてチャラにしてしまえ。
 
「ドラゴンクエスト ユア・ストーリー(2019年)」のような制作側の「俺、頭いいだろ?」アピールなど必要ない。
ファンの求めるものを“そのまんま”やればいいのである。
 
ドラゴンクエストユア・ストーリー感想。気になる人は絶対に観るべき。間違いなくドラクエ5がやりたくなる
 
そういう意味で今作「スーパーマリオブラザーズ・ムービー」は200点の出来だった。
僕に作品を100%楽しむための知識が足りなかっただけで笑
 

続編で真価が問われる? オールスターのごった煮力技が通用しない分、ストーリーが重要に

なお、続編はどうするのだろうか。
 
あの含みのある終わり方は間違いなく続編を意識したものだし、今回のヒットを受けて2匹目のドジョウを狙う可能性は高そう。
 
だが、その場合は今度こそストーリーが重要になる。
1作目は往年の名作、名シーンのごった煮で押し切ったが、2作目はそうはいかない。視聴側がオールスター的な手法に慣れる次回はある意味真価が問われるのかもしれない。
 
てか、マジでどうするんでしょうね。
もともとマリオとルイージがピーチ姫を救出するだけの物語だったものを今作以上にアレンジできるの? と。
あまりこねくり回すと「イメージが壊れる」と言われるだろうし、1作目と同じことをやっても仕方ない。
 
何となくだが、マリオとルイージが生まれ故郷を守るために奮闘するというのが一番あり得るパティーンな気もする。
あのラストが異世界のモンスター(クッパの子ども?)に街を荒らされる流れを想定していたものだとすれば。
 
知らんけど。
 
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