ダラキアンvsマルティネスの統一戦やっばw 唐突過ぎてビックリしたわ。てか、やっぱりここに田中恒成も絡んでほしかったな【展望・予想】

ダラキアンvsマルティネスの統一戦やっばw 唐突過ぎてビックリしたわ。てか、やっぱりここに田中恒成も絡んでほしかったな【展望・予想】

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2020年8月15日、WBC世界フライ級王者フリオ・セサール・マルティネスとWBA世界同級正規王者アルテム・ダラキアンの統一戦が実現するとのこと。
開催場所は中国で具体的な場所は未定のようだが、多くのメディアが伝えているので実現性は高いように思われる。
 
ただ、マルティネスの保持するWBCの公式によると、決定的とは言い難いニュアンスのような……。


どちらにしろ、この両者の激突は非常に興味深い。フライ級頂上決戦の実現に期待である。
 

フリオ・セサール・マルティネスvsアルテム・ダラキアンだ? 実質フライ級頂上決戦じゃんか。中国開催ってのもいいね

新型コロナウイルス感染拡大の影響で世界的にストップしていたボクシングイベントも徐々に再開され、そろそろビッグマッチもあればいいなと思っていた矢先。まさかのマッチメークの話が聞こえてきた。
 
WBC王者フリオ・セサール・マルティネスとWBA正規王者アルテム・ダラキアンによるフライ級王座統一戦。
田中恒成がWBOタイトルを返上し、IBF王者モルティ・ムザラネが日本御用達になりつつある今、この試合が実質フライ級の頂上決戦と言えるのではないか。
 
正直、ダラキアンはこのままウクライナ国内での防衛路線を続けていくと思っていたので、今回の統一戦の話には完全に意表をつかれている。
フリオ・セサール・マルティネス側の意向が強かったとのことだが、いや、すばらしいっすね。
 
しかも開催地が中国。
確かにそれはいいかもしれない。
 
新型コロナウイルス感染拡大が落ち着きつつある上にボクシング熱も高まっている国。軽量級のビッグマッチの開催地としてはうってつけに思える。
 
あとは8月までにメキシコやウクライナ(特にメキシコ)での新型コロナウイルスの状況が好転していれば、というところか。
 
まあでも、先日エマヌエル・ナバレッテの調整試合もメキシコ国内で開催されたし、ある程度腹をくくって開催に踏み切る感じなのかもしれない。
 
ホルヘ・リナレスvsハビエル・フォルトゥナ合意? おもしろいね。リナレスにとってはラストチャンスかな。いけると思うけど
 

マルティネスこりゃすごいね。ちょっとカネロっぽいし、ロサレスに打ち勝ったのはビックリした

そして、実を言うと僕はこれまでフリオ・セサール・マルティネスの試合をちゃんと観たことがない。
 
比嘉大吾を下したクリストファー・ロサレスに勝利したことは知っていたが、その日はメインのフリオ・セサール・チャベスvsダニエル・ジェイコブス戦がギャグみたいな内容だったせいでまともに観る気にならず。
 
拳四朗vsペタルコリン、チャベスJr.vsジェイコブス、亀田京之介vs前田稔輝振り返り。MVPは拳四朗で異論ないよな
 
今回の話を受けて2020年2月のジェイ・ハリス戦と併せて観てみたところ、
 
何コイツ?!
めっちゃいい選手やんけ!!

 
予想をはるかに超えるマルティネスの強さにクソほど驚いている。
 
個人的にクリストファー・ロサレスの近場での強さはめちゃくちゃ買っていたのだが、そのロサレスにド正面から打ち勝つとは。
 
 
ムエタイ選手のような高いガードでじりじりと前進し、飛び込み際の左フックで距離を詰める。
堅いガードと細かいヘッドムーブで相手の攻撃の芯を外し、スイッチを繰り返しながら打ち終わりにカウンター→連打を返す。
 
身長157cmと上背はないが、全体的にガッチリした体格。
パワフルな前進とカウンターからの連打、強烈なボディなど、どことなくカネロっぽさもある。
 
 
いや、すごいなこれ。
パンチの戻り際に倍の連打が飛んでくるせいでロサレスは徐々に左リードを出せなくなる。
リードジャブをあまり打たない分、長身のジャブ使いには苦戦しそうに見えるが、高いガードと頭の動き、絶え間ないスイッチでうまく相殺している感じ。
 
サイズと回転力で勝るロサレスがそのつど打ち負け、どんどん疲弊していく光景はなかなかの衝撃映像である。
少なくともチャベスvsジェイコブスとかいう冗談みたいなメインよりも一億倍は見応えがあった。
 
 
ついでに言うと、直近のジェイ・ハリスもなかなかいい選手だったと思う。
 
絶えずアングルを変えながら左リード中心に攻めるスタイルはどちらかと言えばマルティネスの苦手なタイプ。
 
その相手を馬力とカウンターで捉え、見事に3-0の判定勝利。
カリド・ヤファイvsローマン・ゴンサレス戦、マイキー・ガルシアvsジェシー・バルガス戦の陰に隠れてはいたが、こちらも十分いい試合だった。
 
ロマゴン復活! ヤファイを右一閃でTKOに下して3年ぶり王座返り咲き。デカなっとったな。パワフルな前進が戻った
 

アンドリュー・セルビーにも勝ってるんか!! 一応ダラキアンの判定勝利予想をしておくけど、逆も全然あり得る

スイッチとガード、カウンターでゴンゴン攻めるマルティネスだが、アルテム・ダラキアンほど足を使うタイプが相手だとどうなるか。
 
前回も動き回るジェイ・ハリスに追いつくのに若干苦労していたようだし、ダラキアンの足があれば普通にポイントアウトできる可能性も……。
 
と思ったら、アンドリュー・セルビーにも勝ってるんかいコイツ!!
 
しかも5RKO?
 
この試合もちょろっと観てみたが、なるほど。
ラウンドが進むにつれてマルティネスの射程がどんどん合っていく感じがヤバい。
 
出入りを繰り返すセルビーに惑わされず、1発1発にしっかりカウンターを合わせてチャンスを待つ。
連打を浴びても動じず騒がず、自分の距離になった瞬間に確実にボディを叩いてダメージを蓄積させる。
 
で、5Rのボディでダメージが噴き出したセルビーが膝から崩れてダウン、そのまま試合が終了する。
 
ポイント的にはセルビーリードだった気もするが、あれだけ動かされた上でボディをもらいまくれば12R持つわけがない。
 
 
いや~、すごいねコレは。
ダラキアンもマルティネスの圧力とカウンターに巻き込まれればダウンは免れないだろうし、普通にKO負けすらもあり得る。
 
若さと勢いを考慮すれば、わずかにマルティネス有利と考える方が自然か?
 
ただ、アンドリュー・セルビーやジェイ・ハリスに比べてダラキアンはすべての面で一段上回る。
どちらかと言えば線が細く自ら試合を動かすセルビーとは真逆の“待ち”を得意とし、ジェイ・ハリスよりもセンスは明らかに上。それなりに身体の強さも兼ね備える。
 
あの“小型版オレクサンドル・ウシク”スタイルが機能すれば、マルティネスを12R空転させることもできるのではないか。などなど。
 
 
一応、勝敗予想は僕の好みでダラキアンの判定勝利としておくが、マルティネス勝利も全然あり得る。というより、むしろマルティネスの方がわずかに優勢か? とまで思っているが、マジでどうなるか。
 
以前にも申し上げたように僕はアルテム・ダラキアンのことが好きなのでがんばってほしいのだが、どちらにしても厳しい試合になりそう。
 
ロマチェンコvsゲイリー・ラッセルJr.の異次元っぷり。どうにもならないけど諦めないラッセルさん
 

やっぱり田中恒成にはもう少しフライ級でがんばってほしかった。トロハツ戦の出来が本当によかったからね

そして、田中恒成にはもう少しフライ級に残ってここにも絡んでもらいたかった。
 
田中恒成がトロハツに圧勝KO。田中はホントに定まらんよな。トロハツさんが水準に達していたかはともかく
 
アルテム・ダラキアンの足に田中が追いつけるかにはめちゃくちゃ興味があったし、IBF王者モルティ・ムザラネの圧力を跳ね返せるかも観たい。
それこそ田中vsムザラネ戦の勝者とダラキアンvsマルティネス戦の勝者で4団体統一戦を開催してもよかった。
 
都合のいいことばかり言っているのは重々承知しているが、2019年末のウラン・トロハツ戦でのパフォーマンスがすご過ぎた分、「ここからがいいところだったのに」という思いは今でもある。
 
 
マジな話、これに関してはコロナも関係ないですからね。田中がフライ級王座を返上したのが2020年1月31日なので。
 
井岡一翔vs田中恒成も大いに結構なのだが、戦力が拮抗している割に井岡が負けたときに失うものがあまりに大き過ぎて……。
 
井岡一翔vs田中恒成合意!? やっぱりやっちゃうのか…。予想は田中だけど応援は井岡。経緯があんまり好きじゃないから
 
僕の中ではWOWOWエキサイトマッチにおけるジョー小泉並みにいらないと思っております。
 
いやゴメン。
さすがにそれは言い過ぎた。
 
 
ちなみにだが、中谷潤人ならフリオ・セサール・マルティネスにも十分対抗できる気がしている。
 
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