拳四朗vsペタルコリン、チャベスJr.vsジェイコブス、亀田京之介vs前田稔輝振り返り。MVPは拳四朗で異論ないよな。村田のKOよりも強烈だった【結果・感想】

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先週から今週にかけて国内外でさまざまな試合が行われたボクシング界。
ミドル級の村田諒太が防衛に成功したり、藤本京太郎がダニエル・デュボアに挑戦したり。
 
PFP上位常連のテレンス・クロフォードが順当に勝ち、期待の若手と言われるテオフィモ・ロペスが初戴冠を果たすなど、なかなか内容の濃い一、二週間だったと思うが、その中から印象に残った試合をいくつか。
 
どの試合もじっくり感想を述べるほどではないが、スルーしちゃうのは惜しいというもの。例によって駆け足で感想を言っていこうと思う。
 
まあ、要するに僕の暇潰しなので、気が向いたらお付き合いいただければ幸いである。
 
「村田覚醒? 強敵バトラーを壮絶左フックで5RTKO。ついに自分の馬力に気づいちゃったか? 前に出て腕を振れば相手は下がる」
 

○寺地拳四朗vsランディ・ペタルコリン×

2019年12月23日、神奈川県・横浜アリーナで行われたWBC世界L・フライ級タイトルマッチ。同級王者寺地拳四朗がランキング12位ランディ・ペタルコリンと対戦し、4R1分8秒TKOで勝利し、7度目の防衛に成功した一戦。
 
まずはこの試合。
先日も申し上げたように当初から僕はこの試合をこの日のメインだと思っていて、村田諒太vsスティーブン・バトラー戦よりもはるかに楽しみにしていた。
 
「拳四朗vsペタルコリン予想。うん、これは勝てるんじゃないか? ジョナサン・タコニンよりもやりやすい?」
 
また、セミファイナルについては今の八重樫東にまったく興味がわかず。とにかくモルティ・ムザラネが勝ってよかったという感想しかない。
感動的な試合だったという声も多く聞こえてきたが、そもそものスタートラインがコレなんでね↓


申し訳ないことに、八重樫の壮絶な散り樣を観ても何の感慨もないのが本音である。
 
そんな感じで苦々しい思いで拳四朗vsペタルコリン戦のハイライトを観たのだが……。
 
いや、すごかった。
2Rがカットされていたので何とも言えないが、あの倒し方はちょっとエグい。
 
もともとランディ・ペタルコリンという選手は前半型で、序盤4、5Rまでがもっとも危険度が高い。
踏み込みの鋭い左ストレートを得意としており、射程内に入る際には細心の注意を払うべき。個人的には1Rの戦い方を続けていれば、後半KOもあるかな? という立ち上がりに思えた。
 
それがまさか。
あれだけグイグイ前に出て、無遠慮なボディの連打でねじ伏せてしまうとは。
それもペタルコリンが元気な4Rに、危険だと思われた左ストレートにタイミングを合わせてのボディでKO。
 
いつもよりもやや前傾姿勢で構え、1発1発を強めに振る。
ペタルコリンの左を顔面に被弾してもまったく意に介さず。「ほーん、それで?」と言わんばかりの連打で見事に倒し切ってしまった。
 
もちろん村田諒太のTKO勝利もよかったが、インパクトの大きさでは拳四朗がはるかに上回る。僕の中ではこの日のMVPは文句なしで拳四朗である。
 
 
拳四朗に対しては、2017年のペドロ・ゲバラ戦からことあるごとに「和製ロマチェンコになれる」と言い続けてきた(ちっとも浸透しないけどww)が、こういうキワキワでの強さ、たくましさを身につけるとますます手がつけられなくなる。現状、L・フライ級では敵なしと言えるのではないか。
 
「拳四朗は和製ロマチェンコを目指せ。ゲバラに消耗戦で勝利!! だけど、これじゃない感半端ない」
 
予想記事で「ペタルコリンに完勝するようならPFP入りもあり得る」と言ったが、マジでそんな感じ。
 

×フリオ・セサール・チャベスJr.vsダニエル・ジェイコブス○

2019年12月20日(日本時間21日)、米・アリゾナ州で行われたS・ミドル級12回戦。元WBC世界同級王者フリオ・セサール・チャベスJr.と元WBA /IBF世界ミドル級王者ダニエル・ジェイコブスの一戦は、5R終了TKOでジェイコブスが勝利。168ポンドの契約リミットを4.7ポンドオーバーしたチャベスJr.の負傷棄権により、ジェイコブスがS・ミドル級初戦を勝利した試合である。
 
続いてはコレ。
この試合はチャベスJr.vsジェイコブスという元王者同士の一戦ということで、個人的にそれなりに期待感を持っていたのだが……。
 
まさかというか案の定というか、チャベスJr.が前日計量で4.7ポンドの体重超過。ジェイコブス陣営に100万ドルの罰金を払って試合を決行する事態に。
 
うん、まあ……。
チャベスJr.のやらかしに関してはすでに慣れっこで、もはや驚きも失望もない。「ああ、そうなのね」という感じでごく自然に受け入れた次第である。
 
ただ、心のどこかで好試合を期待していたこともあり、若干当てが外れたかなと。
 
「ジェイコブスvsチャベスJr.決定? 僕がチャベスJr.をあきらめきれない理由。初の敗戦以降、6年で8試合って逆にすげえな」
 
実際の試合についてだが、なかなかよかった
チャベスJr.に対して多方面から非難轟々だったが、困ったことに僕は今回の試合を(体重超過は置いといて)ぼちぼち楽しんでしまった。
 
まずチャベスJr.の冗談みたいな髪型。これに度肝を抜かれ、大笑いさせてもらった。
 
僕はこの試合をDAZNの見逃し配信で視聴したのだが、パッと見でチャベスJr.とは気づかず。「あれ? もう少し先かな?」と早送りしたところ、興行自体が終わってしまった。で、巻き戻して確認したところ「おい、お前がチャベスかよw」と。よくよく見たら相手はしっかりジェイコブスじゃねえかよ。みたいな。
 
 
そして一通り笑ったところで試合に集中すると、おや? チャベスなかなかよくねえか?
 
これまでのように前傾姿勢でグイグイ前に出るのではなく、両足にバランスよく体重を乗せてしっかりと左を打ち出す。さらにもう一歩距離を詰めて左右のフック。もちろん体重超過のせいもあると思うが、1Rのジェイコブスはチャベスの圧力、プレスに明らかに戸惑いを見せていた。
 
何となくだが、ここ数戦(といっても2年半で3戦)の中では一番コンディションがよかったのではないか(体重超過だけど)。
 
 
ところが2Rに入ると、ジェイコブスが距離をとってジャブを増やすスタイルに移行。
とたんにチャベスの左が届かなくなり、なかなか自分の距離に入れない状況に。その結果、上体が先に突っ込んで顔面を晒したまま前に出るこれまでのスタイルに逆戻りしてしまう。天性の打たれ強さに頼ったパワープレーに傾倒し、ジェイコブスの連打に対応が間に合わなくなる。
 
そのまま試合はジェイコブスのペースで進み、最後は例のアレ。
肘を使ったジェイコブスのラフさにチャベスJr.のイライラが頂点に達し、5R終了時に「鼻が折れた」と喚き散らしてまさかのギブアップ。
初回からローブローに対して「Heeeey!!!」と大げさにキレるところもそうだが、無駄に神経質なのもホントに変わらねえなぁと。
 
マジな話、あそこまで一点の曇りもない「No!」を聞いたのは初めてかもしれない。ラオウ以上に“我が人生に一片の悔いなし”のギブアップ()でした。
 
 
「俺はまだ終わってない」って、ビートたけしの映画かよww


最高だよチャベスJr.。
絶対また戻ってこいよ。
僕だけはお前を待っててやるからなww
 
てか、冗談抜きで地元での人気はすげえんだよなこの人。今回の試合も終始凄まじい歓声だったしね。
 

×亀田京之介vs前田稔輝○

2019年12月22日、東京・後楽園ホールで行われた第66回全日本新人王決定戦。フェザー級の亀田京之介と前田稔輝の一戦は、2-1(39-37、38-39、37-39)の判定で前田稔輝が勝利。見事フェザー級新人王に輝くとともに、敢闘賞を獲得した試合である。
 
最後はこの試合。
亀田三兄弟の従兄弟、亀田京之介と西軍代表前田稔輝による全日本新人王をかけた一戦。
僕はこの試合を衛星放送で観ていたのだが、うん、なかなかいい試合でした
 
左右に動きながら挑発を繰り返す亀田と、落ち着いてガードを上げて自分のペースを保つ前田。
前田はサウスポーの構えから左をねじ込むタイミングを測るが、亀田がカウンターを狙っているためなかなか思い切って前に出られない。序盤は手数は少ないものの、やや亀田寄りのペースで試合が進む。
 
だが、2Rに入ると徐々に前田が自分の間合いを把握し始める。
亀田も足を使って何とかいなすものの、そのつどコーナーを背負わされる展開。ヒット数こそ五分だが、効果的なパンチは前田が上か。
 
そして、最終4Rに前田が連打で亀田をグラつかせ、明確にポイントを奪い2-1の判定勝利。
ジャッジ1人が亀田を支持していたが、何とも微妙なところ。僕のガバガバ採点では39-37で前田、よくて引き分けかなぁと。概ねジャッジと同じ印象だった。
 
「吉野修一郎vs富岡樹at「ダイヤモンドグローブ」最高過ぎワロタw 比嘉大吾の復帰戦もあったよ」
 
しかし前田稔輝はいい選手ですね。
見るからに貫通力の高そうな拳を縦拳で打ち込むスタイルは力強く、いい意味で場慣れしているというか。どことなく尾川堅一に近いものを感じさせる。これで日本ランキング入り確実とのことだが、ちょっと名前を覚えておこうかなと。
 
あとはまあ、亀田京之介はちょっとだけかわいそうではあった。
所属ジムの休会が決定するなど、直前のゴタゴタは少なからず試合に影響したはず。
 
もちろん練習環境が変わってもやることは変わらないという意見はわかる。
 
ただ、試合前に日々のルーティンを突然狂わされるのはキツいに決まっている。特にこの選手はビッグマウスによって自分にプレッシャーをかけるタイプなので、些細なことで調子を崩すというのは十分考えられる。
 
今後どうするのかはわからないが、無事に所属先が決まって再起することを祈っている。
 
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