3150FIGHT Vol.7現地観戦。尋常じゃないテンポの悪さ。「演出がんばってるでしょ?」の押し付けがヒドい。試合は見ごたえ十分なのに【2023.10.7感想】

3150FIGHT Vol.7現地観戦。尋常じゃないテンポの悪さ。「演出がんばってるでしょ?」の押し付けがヒドい。試合は見ごたえ十分なのに【2023.10.7感想】

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2023年10月7日に東京・大田区総合体育館で行われた「3150FIGHT Vol.7 〜拳闘士はゲンコツで語る〜」を現地観戦してきた。

 
お目当ては下記の通りメインイベントの亀田和毅vsレラト・ドラミニ戦。
 
亀田和毅がレラト・ドラミニに判定負け。でもめちゃくちゃ見ごたえがあった。ドラミニの予想以上の強さと想像と真逆の展開
 
結果は残念ながら和毅が負けてしまったのだが、今回はそれ以外について。
主にイベントの感想を言っていこうと思う。
 
 
ちなみに購入したのは一番安い3500円の自由席です。
ここ最近、わざわざ高い金を出して前方の窮屈な席を購入するより多少遠くてもゆったり座れる方が快適なことに気づいたので。
 
ケツは痛いけど笑
 

はっきり言ってキツいイベントだった。スポーツイベントとしてはアカン部類じゃない?

まずイベント全体の感想だが、はっきり言ってキツかった
 
ファイトマネーの増額や専属契約、Abema TVと提携しての専門CHの設立などなど。ボクシング界にとっては画期的な施策を多く取り入れている「3150FIGHT」。
 
実際のイベントも一度現地観戦してみたいと思っており、今回足を運んだ次第である。
 
キツかった。
めちゃくちゃキツかった。
 
過去、現地観戦した人の評判があまりよろしくないのは知っていたが、確かにその通り。スポーツイベントとしてはアカン部類に入る気がする。
 

テンポが悪過ぎる。メイン前に帰った人が結構いたけど、残念ながらすげえ理解できる

表題の通りなのだが、具体的にはテンポが悪過ぎること。
 
この日は13:00開場、14:00試合開始でメインイベント終了が21:30過ぎ。実に7時間半の長期戦となっている。
 
しかも試合数は全8試合。僕は第3試合の終わり(15:30過ぎ)くらいに到着したのだが、途中で何度か心が折れそうになったことをお伝えしておく。
 
以前から申し上げているように大田区総合体育館は僕が宇宙一嫌いな会場(座り心地最悪な板張りの席)なのだが、そこに6時間居続けるのは地獄でしかない。
 
 
実際、セミファイナルの重岡優大vsパンヤ・プラダブスリ戦後に帰った人も結構見られた。
 
アレは亀田和毅に興味がないというより恐らく時間が遅くなり過ぎたのが理由。土曜日ということでイベント終わりに飯を食いたい人もいるだろうし、「世界戦だけでも観て帰るか」と考えた人は多かったと想像する。
 
カシメロvs小國以載負傷ドロー。小國の試合巧者っぷり。やっぱり右の剛腕系は得意だよな。今度はすぐに次戦が決まればいいね
 

僕が家に着いたのは23:00オーバーですよ。帰り道に飯屋を探してるグループが絶望してた笑

帰り道(21:30過ぎ)に飯屋を探しているグループがいたのだが、たまたま聞こえてきた会話が
「今から5人入れるみたい」
「でも、ラストオーダーが10:00(22:00)だって」
「ええ……」
 
いや、そうなりますよね笑
せっかく休みの前日&ボクシング観戦の直後なのに。
知り合いとあーだこーだ喋りながら飯を食うのも楽しみの一つなはず。
 
その予定が立たないのは厳しいよねという話である。
 
 
なおイベント終わりにまっすぐ帰った僕が家に着いたのは23:00オーバーでございます笑
 
 
てか、14:00第1試合開始で全8試合なら18:00前後には終わると思うじゃないっすか。
普通は「夕飯をどこで食おうか?」のノリで予定を立てますよね。
 
どこかにタイムテーブルの記載があったんですかね。
あまりに不親切だと思うんですが。
 

押しつけが露骨。他競技を参考にあれこれやろうとしているのは素晴らしいけど

全体を通して気になったのが、押しつけが露骨だったこと。
 
「3150FIGHT」の旗揚げイベントで演出の華やかさ、イベントとしての一体感が話題になった。僕も配信で視聴したのだが、確かに今までの垂れ流しイベントとは違うなと思った記憶がある。
 
3150FIGHT vol.3感想。いい試合ばっかりでしたね。出場選手すら知らなかったけど。皇治vsヒロキングとJBCのゴタゴタで全容をまったく把握してなかった
 
ただ、実際に現地で体験してみるとかなりしつこい。
脂身が多過ぎて胃もたれするというか、「演出がんばってるでしょ」感が出過ぎている印象。
 
 
第2部? メインイベント? に出場するメンバーを1人1人紹介したり、リング上で全員が勢揃いしたり。ラウンドガール? の紹介もあったり。
この辺は総合格闘技イベント「RIZIN」と同じノリだと想像する。
 
また「シャドーボクシングチャレンジ」と称して観客のシャドーボクシングをスクリーンに映す企画は野球やラグビーを参考にしているのだと思う。
 
さらにアリーナDJが試合間やラウンド間に会場を煽るアレもバスケやアイスホッケー、ハンドボール等の会場ではお馴染みの光景。
 
他競技のいいところを積極的に取り入れる姿勢は文句なしに素晴らしい。
 

くどいんですよね。「観客を楽しませるため」という名目で自分たちがやりたいことをやっているだけな感じ

だが、くどい。
はっきり言ってくどい。
 
「観客を楽しませるため」という名目で、実は自分たちがやりたいことをやっているだけという噂が……。
 
脂身が多すぎて胃もたれすると申し上げたが、独りよがりでスベり倒しているのが何ともしんどい。しかも本人たちがそれに気づいていないのがタチが悪い。
 
出場選手、ラウンドガールの紹介は大いに結構なのだが、そこから試合が始まるまでに1時間弱。
それだけ賢者タイムが長ければテンションも下がるだろと。
 
 
また、アリーナDJの煽りもラウンドごとはさすがにしつこい。
 
12回戦ならインターバルが計11回。
そのたびに
「さあ、みなさん!! 盛り上がっていきましょう!!」
「ここからどんなドラマがあるかに注目です!!」
と喚き散らされるといいかげん「うるせえ黙れ」となる笑
 
観客を巻き込んだ「シャドーボクシングチャレンジ」もいいのだが、試合の開始時間がわからないせいで「そんなんいいから早く進めろや」の思いが強くなる。
 
 
タイムテーブルもなく賢者タイムが異様に長い。その割にいらん演出ばかり見せられる。
 
 
もともとボクシングはラウンド数が多く組み合わせによってはグダるケースもある。
演出の華やかさ、観客を楽しませる努力は大事だが、それをやるなら時間をはっきりさせていただきたい(別に正確な時間でなくていいんだよ)。
 
現状、観客を飽きさせないための諸々が逆効果になっているのが本音である。
 
 
 
まあ、入場料3500円でガタガタ言うのもどうかと思うが。
 
と同時に、今年7月の井上尚弥vsスティーブン・フルトン戦のクソ進行に比べればはるかにマシだが。
あの観客完全無視の垂れ流し興行を下回るものにはまず出会えない笑
 
強かったロベイシ・ラミレス、厳しかった清水聡、期待通りの武居由樹、期待外れの今永虎雅。放置タイム約2時間、スポーツイベントとしてはクソ中のクソでしたね
 

試合は見どころだらけだった。気になる選手も見つけた。それだけにイベントのグダグダ感が残念

いや、試合は見どころだらけでよかったんですよ。


“かませ”と呼ばれるような選手もいなかった(ヘビー級は仕方ない)し、気になる選手も何人か見つけた。
 
それこそ一番のかませはダニエル・パラダレスだったんじゃねえか? というくらい。
マッチメークに関しては他の追随を許さないレベルで充実していると思う。
 
 
それだけにイベントのグダグダ感、微妙に滑った演出、「がんばってるでしょ?」「華やかで楽しいでしょ?」アピールが残念である。
 
 
第4試合の花田颯vsレネ・ビビアーノ戦もよかった。


 
花田颯は全体的な雰囲気が元K-1の武尊っぽい。


 
レラト・ドラミニのトレーナーがカッコよくて好き笑

 
こういう演出はアリだと思うんですよね。やり方がくどいってだけで。


 
けしからんバディのお姉さんたちの紹介もよかった。


 
アリーナDJもいいんだけど、ラウンドごとにがなり立てるのはさすがにしんどい。

 
「ウェーイ」(いいから早く次の試合に進めや)。

 
 


 
セミファイナルで重岡優大と対戦したパンヤ・プラダブスリはいい選手でしたね。
上体の柔軟性を活かした異様に伸びるパンチ&打たれ強さが際立っていた。


 
繰り返しになるが、試合はめちゃくちゃよかったんですよ。
 
重岡銀次朗vsペドロ・タドゥラン。回転力の違い、vsサウスポーのキャリア、上半身の硬さ。3150fightが今回で消滅だって
 
でも、進行がグダグダ過ぎて集中が続かない。
セミファイナルの序盤2Rが睡眠時間に消えたことをことを告白します。
 
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