「刃牙シリーズ」大擂台賽編ベストバウト10。アニメ「バキ」大擂台賽編が最高におもしろいので超おススメw【完結編・感想】

「刃牙シリーズ」大擂台賽編ベストバウト10。アニメ「バキ」大擂台賽編が最高におもしろいので超おススメw【完結編・感想】

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先日からスタートした「刃牙」シリーズ大擂台賽編ベストバウト10ランキングですが、今回はその完結編となります。
 
前回も申し上げたように僕は「刃牙」シリーズの中で「中国大擂台賽編」が一番のお気に入りで、地上波アニメの放送発表には問答無用でテンションが上がっております。


またNETFLIXではすでに全話が配信されており、これを観るためだけにNETFLIXに登録した経緯もあります。
 
で、その「大擂台賽編」の中からベストバウト10選を発表しているわけですが、前回の記事が下記でございます。
 
「刃牙シリーズ」大擂台賽編ベストバウト10。アニメ「バキ」大擂台賽編スタート記念のクソ企画やりますw
 
というわけで、さっそくいってみたいと思います。
 

アニメ「バキ」大擂台賽編ベストバウト:5位

○郭海皇vsサムワン海皇×(1回戦第4試合)
 
前回も申し上げましたが、僕が思う「大擂台賽編」の裏テーマは“中国4000年をコケにする”こと。
「最凶死刑囚編」を微妙なところでぶった切り、範馬刃牙vs郭春成やマホメド・アライJr.vs範海王といった瞬殺劇を演出。作者の中国に対する複雑な感情が見え隠れする展開と言えます。
 
 
ですが、このサムワン海王の弄られ方はそれらの比ではない。
ラスボス役の郭海皇との一騎打ちということで最初から勝負は見えていましたが、それにしても……。
 
パンツを下ろして股間にデコピンてww
 
勇次郎も言っておりましたが、負けるにしても負け方ってもんがあるじゃねえかと。
 
「最大トーナメント編」でのジャガッタ・シャーマンやデントラニー・シットパイカー、ただ外を歩いていただけでボコられたチャモアンその他。
「刃牙」世界におけるムエタイの地位の低さは言わずもがなですが、中国拳法をコケにする大会でもなぜかついでにコケにされるというww
 
しかも、試合後に勇次郎に絡まれて顔面を地面にめり込まされるオマケつき。
 
“技術こそ至高”を標榜する郭海皇の技術にあっさり敗れ、“力みなくしてカタルシスは得られない”が流儀の勇次郎にスピード&パワーで粉砕される。
何も悪いことをしていないのに、なぜか弄られまくるムエタイ最高ッスww
 
刃牙(バキ)シリーズかませ犬ランキング1位の発表(歴代トップ6)!! 惜しくもランク外のツワモノ2人も紹介するお
 

アニメ「バキ」大擂台賽編ベストバウト:4位

○範馬勇次郎vs劉海王×(1回戦第1試合)
 
突如として大擂台賽にエントリーを果たした範馬勇次郎。
ですが、擂台に姿を現した謎の日本人を観客はまったく知りません。
 
対する劉海王は言わずと知れた超達人。烈海王の師匠にして齢100歳を数える海王の中の海王です。当然会場も劉海王の応援一色で、むしろ範馬勇次郎が劉海王に挑む資格があるのかが疑わしい空気すら流れています。
 
そして、実況席のアナウンサーがこともあろうに範馬勇次郎に40枚の瓦割りを要求するのです。
 
バッカじゃねえのww
 
よくよく考えるとこれも“中国4000年をコケにする”ための伏線だったわけですが、1回戦の第1試合の段階ではいまいち理解できず。
 
「オーガ」「地上最強の生物」の異名を持ち、一個小隊に匹敵する戦力を有する俺たちの範馬勇次郎をテストするなど、どれだけ世間知らずやねんと思った記憶があります。
 
まあ、それもこれも約2分後に劉海王が顔面を引っぺがされたことですべて腑に落ちるのですが。
 
「100年も使ったんだ。とっかえてやんな」
 
しかもそれ以降、烈海王の師匠ポジションも郭海皇に取って代わられるという。
「重鎮枠で登場→瞬殺→著しく評価を下げた上で退場」という「刃牙」世界のルールに見事に乗っかったキャラでした。
 

アニメ「バキ」大擂台賽編ベストバウト:3位

○ビスケット・オリバvs龍書文×(5対5先鋒戦)
 
1回戦の第1試合から100歳の超達人が顔面を引っぺがされ、ぽっと出のボクサーに長身の海王が手も足も出ずにボコられ、急きょピンチヒッターとして出場した筋肉ダルマにタフネス自慢の海王が片腕でペシャンコにされ、毒手使いの弟はまともに動けないガリッガリの病人にあっさり逆転を許す。
 
中国武術界最強を決める100年に1度の大擂台賽にもかかわらず、すでに“海王の権威”はボロボロです。
 
見かねた郭海皇の指示で急きょスタートした中国軍vs連合軍による5対5の対抗戦。その先鋒戦として行われたのがこのビスケット・オリバvs龍書文でございます。
 
抜拳術(ハンドポケット拳)を駆使した最少最速の拳により、龍書文は鋼の筋肉を誇るオリバとも互角の戦いを繰り広げます。
 
両手をポケットに入れた状態から抜き手を打ち出し、すぐさま元の位置に戻る。
「腰を切る動作により、ポケットの中で加速が完了する」という、わかるようなわからないようなモヤっとした理屈はなかなかのインパクト。
 
この試合を最後に龍書文の出番はないものの、抜拳術(ハンドポケット拳)の残した爪跡は「刃牙」シリーズでも屈指のものでした。
 
 
ここまで散々弄られまくってきた中国拳法ですが、この凶人・龍書文に関してはまあまあの扱いと言えたのではないでしょうか。
 
MMAファイターの矢地祐介もYouTubeでやってましたねww


 

アニメ「バキ」大擂台賽編ベストバウト:2位

○範馬刃牙vsマホメド・アライJr.×(地下闘技場神の子激突)
 
断言しますが、「刃牙」世界における最弱の格闘技は間違いなくムエタイです。
 
過去一度も勝利したことがないだけでなく、ジャガッタ・シャーマンのように控室から出ることさえ許されなかったり、サムワン海王のようにパンツを下ろされて股間をデコピンされたり。手を替え品を替えて弄られまくり、そのつど我々オーディエンスに乾いた笑いを届けてくれます。
 
そして、このムエタイに次ぐ第2の弄られ競技こそがボクシングです。
 
闘技場までの廊下で夜叉猿に襲われ短い生涯を終えたラベルト・ゲラン。
範馬勇次郎がたまたま立ち寄ったボクシングジムで片手で失神させられた辰巳洋一。
暴走族の総長に殴り合いで負けるヘビー級統一チャンピオン、アイアン・マイケル。
片足の烈海王に一撃で瞬殺される14戦無敗のホープ、麻仁アキオ。
 
このようにボクシングは“足技のない不完全な競技”として、「刃牙」世界で散々な扱いを受けてきました。
ムエタイほどではないにしろ、輝かしい成績を残した名選手()たちが実戦の舞台で笑いを提供……ではなく健闘むなしく敗れ去っています。
 
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ところがこの「大擂台賽編」においては、初登場のマホメド・アライJr.がまさかの大活躍を見せます。
 
大会出場をかけたテストではよくわからんハゲをマウントポジションで軽く捻り、本戦では巨人・除海王を好き勝手に屠りまくる。で、5対5の対抗戦では期待のニューカマーからカマセに転落した範海王をわずか2発で瞬殺。
 
“中国4000年をコケにする”という作者の自己中心的な独断により、ボクシングは謎の地位向上を果たします。
 
 
ですが、直後の「神の子激突編」ではせっかく爆上げした評価があっという間に地に堕ちます。
 
ジャック・ハンマー、渋川剛気、愚地独歩に3連敗を喫し、なぜかそのたびに梢江とデートに出かけるという謎行動を繰り返すマホメド・アライJr.。
ウロウロしていてもどうせ襲われて負けるんだから、おとなしく家に帰って休めよと思わなくもありません。
 
 
それ以降はトンデモ展開(「刃牙」世界では通常運転)にさらに拍車がかかります。
手の甲から骨が飛び出し、舌はプランプラン。右足首や左足も潰された状態。幾多の激戦によってマホメド・アライJr.の身体はすでに限界を超えています。
ですが、そんなボロボロの身体で一心不乱にサンドバックを叩いているうちに意味不明に怪我が回復していくというまさかの事態に。
 
 
ようやく迎えた範馬刃牙との一騎打ちでは、いきなり右1発でダウンを食う幸先のよい()スタートを切る。
 
「おかげで目が覚めた」とほざいて立ち上がったはいいものの、そこから愚かにも自分語りを始める始末。
 
前回も申し上げましたが、格闘技マンガで戦いの前に偉そうに講釈を垂れるヤツにロクな結末は訪れません。しかも今回は主人公属性ゼロのワンパン野郎こと範馬刃牙が相手です。
 
「殺ラレズニ殺ル」などという「刃牙」世界ではもっとも嫌われるであろう真理をドヤ顔で語り続ける伝説()の息子。彼の数秒先の未来が真っ暗闇なことに本人以外の全員が気づいていたのではないでしょうか。
 
「殺ラレズニ殺……」
 
金的ズンッ!!
 
「ッッッッ!!!!」
 
いや、そりゃそうなるってww
格闘技マンガの基本ルールと「刃牙」世界での基本ルールを二重で踏襲すりゃあ、結末は金的以外にないでしょという話。
 
 
“中国4000年をコケにする”ためだけに地位を向上させたボクシングを、直後の「神の子激突編」でしっかり落として帳尻を合わせるスタンス。
満を持して登場させた新キャラを雑にポイ捨てするこの感じ、ホントに嫌いじゃないですww
 

アニメ「バキ」大擂台賽編ベストバウト:1位

△範馬勇次郎vs郭海皇△(5対5大将戦)
 
いよいよ第1位はこの試合。範馬勇次郎vs郭海皇による大擂台賽の大将戦でございます。
 
この試合は「刃牙」シリーズ全編を通してのベストバウト候補にも挙がる一戦で、今回のアニメでもめちゃくちゃ興奮しながら視聴しました。
 
 
僕がこの「大擂台賽編」を気に入っている理由として、“勇次郎のリーダーシップが半端ない”というのがあります。
 
普段、息子の初体験の場に踏み込んで「強くなりたくば喰らえ!!」などとほざく程度には傍若無人っぷりを発揮しまくる勇次郎ですが、「大擂台賽編」での振る舞いは一味違いました。
 
 
特に5対5の対抗戦が決まって以降は、
「中国という国は生半可ではない」
「中国拳法がなりふり構わず牙を剥いた」
 
「俺は中国4000年の歴史を踏まえた上でなお」
「ぶっちゃけた話、その4000年とやらをコケにしてェ」
とメンバーに心構えを説き、
 
龍書文との一戦に臨むビスケット・オリバに
「どちらが本当のアンチェインなのか」
とハッパをかけ、試合中は
「競うな」
「持ち味をイカせッッ」
とアドバイスを送る。
 
烈海王に敗北を喫した寂海王を攻めることもせず、郭春成を秒殺した刃牙とハイタッチ。
 
天上天下唯我独尊を信条とする「地上最強の生物」が仲間と協力して勝利を目指す姿は、息子を出歯亀する普段のパパさんとは似ても似つかない、意外かつ斬新なものでした。
 
 
そして、実際の試合も見どころ満載です。
郭海皇が“守りの消力(シャオリー)”で勇次郎の打撃を無効化すれば、勇次郎は郭海皇の髪の毛を抜いて一瞬の硬直を作り、そこを狙って有効打をヒット。
 
対する郭海皇も“攻めの消力(シャオリー)”で勇次郎を壁際に追い詰めると、今度は勇次郎が消力で郭海皇の打撃を無効化してしまう。
 
お互いの実力を見せ合ったところで、本気になった勇次郎から名言が飛び出します。
「闘争とは力の解放だ」
「力みなくして開放のカタルシスはありえねェ」

 
「脱力だの消力だの……そんなモノはお前達で共有していればいい」
 
「お前達……とは?」
 
「俺を除く総て!」
 
「それらの創意工夫は」
「闘争という物質にある不純物だ!」

 
か、カッコイイww
 
範馬勇次郎をも抑え込むかと思われた郭海皇の「理合」ですが、そこはやはり「地上最強の生物」。
本気になった勇次郎の前ではどんな達人も“俺を除く弱者”と一括りにされてしまいます。
 
刃牙(バキ)シリーズベストバウト。名勝負だらけの大人気格闘? マンガ。最高の勝負7選を発表するぞ
 
お互いが高度な技を披露し合う前半から、本気になった勇次郎が圧倒的な馬力で均衡をぶっ壊す。この展開は初期の範馬勇次郎vs愚地独歩戦と同じ流れですが、一つ異なるのが息子の刃牙がめちゃくちゃ嬉しそうなところ。
 
「あの人は……ハッタリを言わない」
「これが範馬勇次郎だ」
 
 
最初は「俺は……あなたが大嫌いだ」「思想も生き方も貌も、全てがだ」などと言っていたはずが、中国最高峰の海皇を圧倒する勇次郎を目の当たりにして、完全に父親の活躍を誇らしく思う息子の顔になっています。
 
・勇次郎のリーダーシップ
・相変わらずの地上最強っぷり
・息子の顔を見せる主人公刃牙
 
諸々の要素がうまく融合し、最後は誰も傷つかない結末に着地した頂上対決。「大擂台賽編」だけでなく、「刃牙」シリーズ全編におけるベストバウトと言っても過言ではない試合でした。
 
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