猛獣井上尚弥がマクドネルを1RTKO。あんぐりですね。解説山中慎介に喋る暇を与えない秒殺劇。マクドネルはお疲れ【結果・感想】
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2018年5月25日、東京・大田区総合体育館で行われたWBA世界バンタム級タイトルマッチ。
同級王者ジェイミー・マクドネルにランキング2位の井上尚弥が挑んだ一戦は、1R1分12秒TKOで井上が勝利。日本最速での3階級制覇を達成した。
サイドに回りながらジャブを放つマクドネルに対し、井上はガードを高く上げてじりじりと距離を詰める。
そして、いきなり踏み込んでのボディでマクドネルを下がらせる。
さらに左フックを側頭部にヒットして盛大にぐらつかせ、追撃の左フックで1度目のダウンを奪う。
そこから一気にペースを上げ、ロープ際で連打を浴びせる井上。
マクドネルも何とかカウンターで抵抗するが、井上の圧力を止めきれず。棒立ちで打たれるままになったところでレフェリーが試合を止める。
「ビボルvsチレンバ感想。おいおい、チレンバ次は勝てるんじゃないか? いい試合だったな。ビボル勝利は文句ないけど」
試合後のインタビューで、井上は改めてWBSSへの参戦を明言。
大歓声の中、今秋からスタートするといわれるバンタム級WBSSでの活躍をファンに約束した。
「田口良一陥落。ブドラーに判定負けで統一王座防衛ならず。てか、地上波ボクシング中継なくなるんすかね」
井上早いわww 山中慎介にほとんど喋る機会を与えない速攻でマクドネルを沈める
終わってもうたww
これが試合後に僕が発した一言なのだが、いや〜、何すかねあの試合は。
「バンタム級の井上は一番強い」と言われながら、同時に「身体の大きなマクドネルが相手だとわからない」という声も聞こえつつ。
「神試合希望ダニエル・ローマンvsギャビン・マクドネル。好ファイト(スケールの小さな)の予感がするぞ」
勝つにしても判定か?
いやいや、中盤までにはKOするでしょ。
など、あれこれ議論されていたのが……。
蓋を開ければ、
「お、当たった」
「倒れた」
「はい終わり」
秒殺KOでしたww という。
もう村田諒太が喋る喋る。
例のルイス・ネリ戦以来の山中慎介ファン(遅えよ)の僕としては、村田よりも山中のトークが聞きたかったのだが。
興奮し過ぎた村田が、山中にほとんど喋る隙を与えないという意味不明な状況ww
結局、
「様子を見るかと思いきや〜」
「多少強引に……(以下かき消され)」
しか言ってねえww
「きたぜ亀田和毅。アビゲイル・メディナと暫定世界戦。予想は7:3くらいで有利? 一応「2階級制覇をかけて~」でいい?」
井上本人が「早すぎるというクレームは勘弁してください」と言っていたが、早いわww
やっとバンタム級の井上尚弥が観られますよ。だって、S・フライ級だと弱いものいじめに近かったからさ…
以前から僕は「井上尚弥はさっさと階級を上げろ」と連呼しまくっていた。
S・フライ級だと、他の選手と比べてスピード&パワーが違い過ぎて相手にならない。
いくらランキング上位の選手を連れてきても弱いものいじめに見えてくる。
なので、このタイミングでのバンタム級転向は遅過ぎたくらいで、個人的には「やっと井上の試合でテンションが上がる」などと思っていた。
「井上vsリカルド・ロドリゲス感想。だーめだ、ムリムリ無理無理。無謀な挑戦お疲れロドリゲス。井上はさっさと階級上げなさい」
そして初戦の相手がWBA王者のジェイミー・マクドネル。
うん、これはいいですね。
多少苦戦するかもしれないけど、この選手にスカ勝ちすればバンタム級でもやれることが証明される。
いや待てよ。
圧勝しちゃうと、また相手探しに苦労するパティーンじゃないの?
などなど。
バンタム級初戦の井上尚弥には大いに期待していた。
めっちゃ怒ってたな井上尚弥。マクドネルは1発目のボディで完全に萎縮した
試合前にはあーだこーだと考えたものの、結果的には井上尚弥の圧勝。
あの心配は何だったの? という勝利だったわけだが、とにかく怒ってたなぁと。
開始30秒前後で戦力の測定を終え、1発目の左ボディ。
これでマクドネルを「くぅ〜〜ん」と萎縮させ、高いガードのまま前進してプレッシャーをかける。
左フックを効かせてマクドネルが完全に及び腰になったところで、得意の左ボディをもう一発ヒットしてのダウン。
何とか立ち上がるマクドネルだが、そのままロープ際で連打を浴びせて「はい、おしまい」。
連打の際、かなり危ないタイミングでカウンターをもらっていたが、ものともせず。
本人は試合後に「硬かった」と言っていたが、むしろ僕には怒りによってパワーがみなぎっているように思えたのだが。
計量での陣営の態度に怒り心頭だったとのことだが、それにしても鬼神のごたる()強さだったww
自分よりも上背のある相手への勝ちパターンが見えたか? これなら他団体王者相手にも無双できるんじゃないか?
というか、この数戦で井上の新たな勝ちパターンが確立されつつある気がするのだが、どうだろうか。
これまでのS・フライ級では、基本的に井上よりも身体が小さい選手が多かった。
なので、どうしても相手はガードを固め接近戦に持ち込もうとする。
この突進をハンマーのような左ジャブで突き放し、スペースを確保して右。もしくは下がりながらのカウンターで仕留める。これが今までの井上の勝ちパターンだった。
「アントニオ・ニエベスとは何だったのか。井上尚弥の豪打になにもできず6R終了ギブアップ。まさかの真っ向勝負で撃沈w」
ただ、ここ3戦のアントニオ・ニエベス、ヨワン・ボワイヨ、ジェイミー・マクドネルはいずれも井上よりも上背、リーチともに長い。
どちらかと言うと、サイズ差を活かして遠い位置で勝負してきていた。
それに対し、井上はガードを高く上げた構えでじりじりと距離を詰める。
そこから一瞬の踏み込みで左ボディを浴びせ、萎縮した相手が距離を取ろうとしたところを追いかける。
最後はロープ際で逃げ道を塞いだ状態で連打。
身長差がある分、得意のボディは打ちやすくなる。
なおかつ1発目のボディで萎縮させれば、相手は腰高の姿勢で足を使うのでボディへの攻撃が減る。
必然的に顔面を中心に守ればよくなり、攻撃への比重をさらに高められる。
突進してくる相手は左ジャブで突き放し、足を使う相手は鋭い踏み込みからのボディでビビらせる。
何となく、階級アップによってさらに一歩前進した感が強い。
今回のようにフィジカルで圧倒できているうちは、バンタム級でも無双しそうな気配がプンプンする。
というか、ゾラニ・テテが相手なら今回のマクドネルと同じパティーンでKOできるのではないか。割とガチで。
あの広げた両腕の間にアッパーを通される心配はあるが、その前に井上のボディで萎縮させられそうな気がする。
また、エマヌエル・ロドリゲスとはスタイル的に噛み合いそうに思える。だが、やはりスピード&パワーで吹き飛ばせるのではないか。
となると、やはり「遠い位置から1発当てる」→「クリンチで時間稼ぎ」のコンボでごまかすライアン・バーネットが一番の強敵な感じか。
「エマヌエル・ロドリゲスなかなかいいっすね!! ポール・バトラーを寄せつけず。井上尚弥vsペッチバンボーンだったな」
マクドネルはお疲れさまでした。あれだけ減量で騒がれる厳しい状況で。てか、普通に減量苦だったよね。水抜きどうこうではなく
敗れたマクドネルについてだが、こちらはお疲れさまとしか言いようがない。
当日は体重が65kgほどあったとのことで、恐らく井上のフィジカルにパワーで対向する作戦だったのだと思う。
まあ、それなら足を使わずに前に出てもよかった気もするが、ボディへのワンパンで後退したところを見ると、それもキツかったのか。
後半勝負を目論んでいたらしいが、どちらにしても井上に勝つのは難しかった。
というか、前回も申し上げたのだが、この試合はマクドネルの減量についての話題ばかりでマジでうんざりしていた。
会見で水を飲むマクドネルに対してマスコミが「ネリの再来」だと騒ぎ立て、それを有識者の方々が「あれは水抜き減量法として正しい」といさめる。
ルイス・ネリや比嘉大吾のケースと混同するマスコミはどうかと思うし、水抜きについての知識をご披露いただくのも大いに結構なのだが、そもそも論としてマクドネルはがっつり減量苦だったでしょww
前回の繰り返しになるが、前日のマクドネルは普通に計量オーバーしかけていたし、来日当初の身体はバンタム級とは思えないくらいデカかった。
「WBSSの資金難にはビックリしたな。てっきり大財閥の御曹司が道楽で金出してるもんだとばかり……。バランチェク離脱」
水抜きの減量法が有効なのはわかった。
適切な水分補給によって、早く回復できることもわかった。
だけど、今回に関しては目の前で起こったことがすべてでしょ。
「タイソン・フューリーが神である理由。セファー・セフェリを4Rノーマス。2年半のブランク明けでロマチェンコ超え」
自力で着替えられない、帰りの車で嘔吐するなど、どう考えても普通じゃない。専門的な知識があろうがなかろうが、マクドネルの体調がアカンのは誰の目にも明らかでしょ。
↓こんな状態が1日で回復するわけがない。
【ボクシング】王者マクドネルが1日の減量でゲッソリの別人に井上尚弥も驚愕、遅刻の理由もhttps://t.co/PSGmdmISqD#boxing #井上尚弥 #McDonnellInoue
— eFight(イーファイト)格闘技情報 (@efight_twit) 2018年5月24日
以前のカネロvsチャベス戦のときも思ったが、過剰な減量がコンディションに悪影響を与えないわけがない。
「過去最強カネロがヘロヘロチャベスを寄せつけず。体重差マッチを圧勝でクリア。ってか、この試合はアカン」
↓ここまで無理して絞った結果、チャベスはキャスター付きの冷蔵庫と化したのであったww
Última conferencia de prensa para #CaneloChavezJr. Nos vemos el Sábado #TEAMCANELO pic.twitter.com/Vrdm9MLi8M
— Canelo Alvarez (@Canelo) 2017年5月3日
「水抜きに失敗したのだろうか…」じゃねえよww
体調不良でリングに上がった結果、無残に倒されたんだから完全なる失敗でしょ。
井上尚弥選手強すぎ…
マグドネルは水抜きに失敗したのだろうか…
先着割引あり!【実践編】水抜き減量法とはどのようにやるのか!?|木村悠 (ボクシング世界チャンピオン) @kim1123y|note(ノート) https://t.co/8wwSM5JAZl— 木村悠(Boxing世界Champ) (@kim1123y) 2018年5月25日
なお、生観戦によって僕がファンになったキックボクサーの健太選手が、以前減量について語られている。
減量について我ながら目から鱗のブログを更新しました。階級制の格闘家は是非読んで下さい♂️
自己管理のプロフェッショナルとなれ https://t.co/UGQBGKAwyJ— 健太 (@Y626Kenta) 2018年5月3日
過去70戦の減量の記録をすべて残しているんだとか。
すげえっすね。
これこそ売れば金になるレベルじゃないの?
その「残り◯◯kg」の根拠はどこからきてるの?
どんな経験を経て、その結論に至ったの?
SNSなどで聞きかじった半端な情報で水抜きするから失敗するんだよ。
水抜きの減量は確かに有効だが、それは正しい知識と経験値に裏付けされたものであるべきとのこと。
中国での二枚目エピソードがポータルサイトで紹介されていたが、30歳で70戦超えのキャリアは文句なしにすばらしい。
「ロドリゲスが井上尚弥に勝つ姿が想像つかないんだが。5月にグラスゴーで準決勝。WBSSのグダグダ運営を見るのも楽しいw」
井上尚弥の勝ちを確信したもう一つの理由。なぜS・フライ級の方が一番デカいんですかね?
これまた後出しジャンケンになるのだが、今回マクドネルが厳しいかな? と思ったもう一つの要因が以下の写真。
今日は城戸さんと
ボクシングの井上尚弥くんとご飯
尚弥くんと初めて色々話せて
良い刺激貰ったし楽しかった^_^
ありがとうございました!!@KIDOyasuhiro @naoyainoue_410 pic.twitter.com/q6pkxoWUDt— 武尊 takeru (@takerusegawa) 2018年4月24日
一番左:ボクシング、S・フライ級(52.16kg)
真ん中:K-1、S・フェザー級(60kg)
一番右:K-1、Sウェルター級(70kg)
えっと……。
遠近法でも使ってらっしゃいますかね。
どれだけ目を凝らしても、左の方が一番ゴツいんですが。
「井上尚弥WBSS出陣。パヤノ? だからどうした。圧勝しやがれ。全局面でねじ伏せろ。一片の希望すらも残すな」
確か武尊さんって、K-1ではフィジカル強者で売ってませんでしたっけ。
左の方と比べて、めっちゃちんちくりんに見えるんですが。
何度も言うが、マクドネルは本当にお疲れ。
ドバイ合宿で通常時のフィジカルをアップし、無理な減量→リバウンドで対抗しようとしたのは理にかなっていたが、今回は相手が悪過ぎた。身体への負担も大き過ぎた。
今後は階級アップして再起するとのことで、がんばってくれ。マジで応援してる。
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