政治的発言をする芸能人が仕事を干されるのが当然なワケ。正しいか間違いか、右か左かは関係ない。保守もリベラルもタカもハトも関係ないんだよな

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漫才コンビウーマンラッシュアワーの村本大輔と、高須クリニックの高須克弥院長のTwitterでのやりとりが話題になっている。
 
発端は、タレントのローラが自身のSNSで沖縄県名護市・辺野古の埋め立て問題に言及したことで賛否両論を呼んだ件。
 
建設工事の差し止めを訴える嘆願書への署名を促す内容を投稿したところ、
「この発言はCMタレントとしてリスクが高すぎる」
「事務所やスポンサーへの配慮が足りない」
「この程度の発言でCMを降ろす会社の方がおかしい」
「勇気のある発言」
など、テレビ番組内でも様々な意見が聞かれたとのこと。
 
これを受けて、高須クリニックの高須克弥院長がTwitterを更新。
下記の通り、自分ならこういう発言をしたタレントはCMから降ろすとの考えを示している。


それに反応したのが、2017年のTHE MANZAI内で披露した風刺漫才が話題となった漫才コンビウーマンラッシュアワーの村本大輔。
高須院長の見解は「芸能人だけではなくこの国の声を右だけのように見せる」「権力が言論の自由を脅迫しているようにみえる」と発言。高須院長の意見に異を唱える。


さらに、その発言に対する高須院長の返信が下記。
CMは企業イメージを向上させるために作成される。それを選ぶのはスポンサーの自由。


そして、村本大輔は企業イメージが向上しないのでCMには使わない。よってオファーもないし、降ろされる心配もないとのこと。


なお、政治的発言をしたローラを降板させる予定があるのかについては、スポンサー各社は「現在そのつもりはない」としている。


 

高須院長は「政治的な発言をするタレントはCMを降ろす」方針らしいけど、そりゃそうだよね

ここ最近、よく目にするウーマンラッシュアワー村本大輔と高須クリニックの高須院長のやりとり。
 
ある時期から政治に言及する発言が極端に増え、2017年のTHE MANZAIでも政治風刺を取り入れた漫才を披露して賛否を巻き起こしたウーマンラッシュアワー村本大輔。
 
それに対し、高須クリニックの高須院長は自身のTwitterでたびたび政治的な発言を繰り返し、物議を醸すことも多い人物である。
 
この両者による「タレントのローラが辺野古の埋め立て問題について発言したこと」に対する見解の相違が、各所で議論を呼んでいるとのこと。
 
「部落差別ねえ…。それより僕のブラック田舎あるあるを紹介してみようか」
 
まず僕自身、辺野古の埋め立て問題についてここで言及する気はない。
もっと言うと、ローラが芸能界で干されようがCMを降ろされようが知ったこっちゃない。
 
「政治的発言でも何でもお好きにどうぞ」
「その結果、芸能界から消えても僕は一つも困らないので」
だいたいそんな感じである。
 
 
また、話題になったという「2017年 THE MANZAI」でのウーマンラッシュアワーのネタも視聴済みだが、これに関してはなかなかおもしろいと思った
ウーマンラッシュアワーくらいの立ち位置でああいうネタを披露するのはかなりの勇気がいるだろうし、重要な社会問題に対する世間の無関心っぷりを皮肉る内容としても痛快だった。
 
 
それらを踏まえた上で、
「自分なら政治的な発言をするタレントはCMを降ろす」
「企業イメージを向上させるためにCMは作成される」
「それを選ぶのもスポンサーの自由」
等々の高須院長の意見には概ね賛成である。
 
というより、「いや、そりゃそうだろ」としか思わない。
 

CMって、最大公約数に向けて作るものでしょ? 見解が正しいか間違っているかは大きな問題じゃないんだよな

僕が高須院長の意見に賛成である一番の理由は、「企業が相手にしているのは一般大衆」であり「CMは最大公約数に向けて作られるもの」であるはずだから。
 
特にローラのようなタレントが起用されるCMは美容や生理、健康関連の商品が主流で、基本的に「もっとも多い層に刺さる」ものでなくてはならない。
 
左右がどうこう、リベラルやら保守といった話題で世間を賑わせるようなタレントは、政治に強い関心を持つ一部の層には強烈に刺さるが、最大公約数に向けて商品を売りたい企業のイメージにはそぐわない。
 
「「選挙行かないヤツふざけんな」について、頭が悪いので割とガチで教えてほしいんだが」
 
その発言、見解が正しいかどうかは大した問題じゃない。
企業にとっては製品のイメージ、ブランドイメージは何よりも大事。
 
つまり、辺野古の海が汚れるより、自社製品の売り上げが落ちる方が企業にとってははるかに痛手。企業のイメージ、そこで働く社員の生活や職場環境の改善より優先されるものなどあってはならない。
 
そして、企業イメージの低下を招く可能性が少しでもあるタレントなら、自社の広告塔に起用するのに躊躇う。当然の流れである。
これが高須院長の言う「企業イメージを向上させるため」「それを選ぶのもスポンサーの自由」というヤツ。
 
僕は別に高須院長が正しいなどと思ったこともないが、この件に関してはごくごく普通の見解としか思えない。
 
「NGT山口真帆さんの暴行被害? がシャレになってない件。暴行容疑の男2人が不起訴で釈放。いろいろアウトじゃないの?」
 

村本の言う「問題意識の低い」多くの国民が、スポンサー企業にとっては一番大事な顧客なんだよな

そもそも論として、昨年のTHE MANZAIのネタ上で、村本本人が「本当の危機は、国民の意識の低さ」だと断言している。
 
うんうんその通り。
よくわかってんじゃん。
 
もう自分で答え言うてもうとるやん
 
そうだよ。
タレントをCMで起用する企業は、あなたのおっしゃる「多くの意識の低い国民」を相手にしてんだよ
 
「楽しいことは日本全体のこと」として「面倒なことは見て見ぬ振りをする」、「原発の危険性やオリンピックの巨額費用の問題」よりも「芸能人、議員の不倫や暴言のニュースに関心がある」大部分の国民とやらに製品を買ってもらうために、タレントを広告塔として起用してるんだよ。
 
だから政治的な匂いのする、ある一定の層に局所的に刺さるタレントは敬遠されて、一般層に広く周知されている当たり障りのないタレントが重宝されるのは当たり前のことなんだよ。
 
また、「毎週番組内で政治や社会問題に対してトンチンカンな発言を繰り返す松本人志はOKで、ローラが批判されるのはおかしい」という批判も山ほど見かけたが、これについては単純に「タレント力とイメージの違いだろ」としか……。
 
松本人志は昔から社会的、政治的な発言をいとわないタイプだったし、みんながそういう目で見ている。しかも、過去の実績によって芸能界での地位も確立している。多少おかしな発言をしたところで揺らぐような脆弱な足場でもない。
 
対するローラは、申し訳ないが松本人志と比べればはるかに小物。はっきり言って、いてもいなくても問題ない、いくらでも取り替えが利くタレントの1人に過ぎない。
 
「ローラは叩かれて松本人志が叩かれないのはおかしい、不公平」とのことだが、皮肉でも何でもなく「そりゃ不公平ですよ」としか言いようがない。
 
繰り返しになるが、意見が正しいかどうかは大きな問題じゃないし、僕も松本人志がすべて正しいなどとも思っていない。
 
右も左も、リベラルも保守もタカもハトも関係ない。
ただ単に、企業は最大公約数に向けてCMを作成しているというだけの話である。
 
「恵方巻きビジネスが絶対にコケる3つの理由。恵方巻き大量廃棄? だから恵方巻きにはポテンシャルはないとあれほど…」
 

SNSで政治的発言を繰り返し、いちいち見解の違う相手に発狂するようなヤツをCMで使いたいわけがないww


というか、僕に言わせれば「今まさに村本大輔がやってることが降板の一番の要因でしょ」とは思うかな。
 
SNSで政治的発言を繰り返し、スポンサー企業の代表者の見解にヒステリックに食ってかかる。
それどころか、その企業がスポンサーとして名を連ねる番組には今後出ないと言い出す始末。
 
お笑い芸人なのに、なぜかお笑いの実力ではなく日々の発言ばかりが話題になる。しかも、ネガティブな意見も山ほど聞こえてくる。
 
普通に考えて、こんなヤツを積極的に自社CMに使いたいわけがない。
 
別にリベラルな言論の弾圧()でも何でもない。
めんどくさいヤツには近づかないでおこう
それだけの話だと思うのだが。
 
というか、Twitterに限らず強めの口調で政治的発言を繰り返すアカウントって、マジで地雷率高いからな。
「何でこんなに攻撃的なの?」って目を疑うような人間、いっぱいいますよ。
企業でなくても敬遠したくなりますよ、ええ。
 
「京都アニメーション火災が平成以降最悪のテロだった件。単独犯、民間、計画的放火……。ここまで身勝手極まりない生き物を“人”として扱えと?」
 
ただ、それをTwitterで発言した高須院長については、ちょっと軽率だったとは思う。
だって、あの「自分なら降ろす」発言によって、各企業はローラを降板させにくくなったからね。
 
本来なら「契約終了による降板であり、本人の発言とはいっさい関係ありません」とでも言っておけば、平和にごまかせたはずのところを、あの発言のおかげでほとぼりが冷めるまではローラを起用し続けなきゃならんという。
 
 
まあ、いろいろ大変だよな。
何だかんだで「普通が一番」という言葉が身にしみる。
 
 

 

 

 
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