井上尚弥vsTJ・ドヘニー。ドヘニーの4敗、勝利した相手を振り返ると井上との相性はそこまで悪くない? めっちゃ応援するけど勝つのは…【展望・予想】
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2024年9月3日の東京・有明アリーナ、井上尚弥とTJ・ドヘニーによるS・バンタム級4団体タイトルマッチが正式発表されたわけだが。
僕は当初からサム・グッドマン、ムロジョン・アフマダリエフ以外ではドヘニーが最適だと思っていたので普通に「ドヘニーがんばれ」になっている。
TJ・ドヘニーがすごかった。警戒心MAXの井上尚弥から6R中2R奪取はとんでもない。差し合い、駆け引き勝負で食い下がる姿に感動したぞ
一方でサム・グッドマンを「逃げた」呼ばわりしたバカどもにはいまだにムカついているし、あのバカどもの理屈に従うなら井上はアフマダリエフから逃げたことになる。
すごいなこれ。
3ヶ月後に試合が内定してる中で突然別の試合の話が舞い込む→今さらキャンセルできないから次の機会にって、サム・グッドマンの状況とまったく同じじゃん(グッドマンは2ヶ月)。
あのときのグッドマンを逃げた呼ばわりすることがどれだけクソだったかニワトリ脳でも理解できたか? https://t.co/lTWexX93aF
— 俺に出版とかマジ無理じゃね? (@Info_Frentopia) June 14, 2024
で、「時間の無駄」「物足りない」と散々こき下ろしてきたドヘニーと井上の試合が決まった途端に「油断できない相手」とほざき出すという。
しれっとゴールポストを動かすのはアイツらの得意技だが、ここまで都合よく手の平を返されると逆に清々しい。
どなたかもおっしゃっていたが、インプレッションを稼ぐのも本当に大変である。
それはそれとして。
例によってドヘニーがどれだけやれるかを考えてみる。
僕は今回もドヘニー応援だが、実際この人が井上に勝てる可能性はあるの? と。
井上尚弥vsTJ・ドヘニー正式発表。アンダーに平岡アンディの挑戦者決定戦、佐々木尽のアジア2冠戦。そうだよ、これが井上バブルの正しい使い方だよ笑
エディ・ハーンさんの本音がダダ洩れ。沸点が低すぎるとロクなことにならんぞ笑
ちなみに井上vsドヘニー戦の発表直後にマッチルームのエディ・ハーン(アフマダリエフのプロモーター)がインタビューに答えていたが、
井上がTJ・ドヘニーを挑戦者に選んだことにはがっかりさせられた。ボクシングファンも落胆しているのではないか。
スーパーバンタム級で残された唯一の好マッチアップはMJ(・アフマダリエフ)との対戦だ。
尚弥のドヘニー戦決定に WBA指名挑戦者アフマダリエフのプロモーターが落胆 12月の対戦目指す― スポニチ Sponichi Annex 格闘技 https://t.co/7CuraLfdC8
— スポニチ記者ツイート スポーツ (@sponichisports) July 16, 2024
オブラートに包んでいるつもりらしいが心の声がダダ洩れである笑
マネージャーの大橋、プロモーターのミスター本田も立派な人物だ。
と言いつつ、露骨に喧嘩を売るようなマネしてどうすんねんと笑
💩
— Eddie Hearn (@EddieHearn) July 16, 2024
図体の割に肝っ玉が小さいというか、この沸点の低さはプロモーターとしてよろしくない気がする笑
平岡アンディvsイスマエル・バロッソ、佐々木尽vsカミル・バラが楽しみ。大橋プロモーションのイベントでは久々に納得感がある笑
ドヘニーがキャリアで喫した4敗の共通点。ちょこちょこ動く&懐が深いタイプが苦手っぽい
前置きが長くなったが、井上vsドヘニーについて。
まずドヘニーがキャリアで喫した4敗は下記。
・ダニエル・ローマン(2019年4月)
・イオヌット・バルータ(2020年3月)
・マイケル・コンラン(2021年8月)
・サム・グッドマン(2023年3月)
上記4試合をざーっと眺めてみると、
・オーソドックス
・懐が深い
・横にちょこちょこ動く
対戦相手の大雑把な共通点はこんな感じ。
ドヘニーは遠間からの左が得意だが、懐の深い相手にはこの左が当たりにくい。
また遠い位置でじっくり狙う分、横の動きが旺盛な相手との相性もよくないのだろうと。
逆にKO勝ちした試合は遠間からの左で下がらせる→近場でのボディ、顔面への連打で嫌倒れさせるパターンが目立つ。
対戦相手もカウンター狙いの“待ち”やガード中心のタイプが多い。
どちらかと言えば瞬間的なスピードと見切りで勝負する相手の方がやりやすいのだと思う。
ルイス・アルベルト・ロペス陥落。アンジェロ・レオの左カウンターでアディオス。亀田和毅の言うロペス対策をまんま実行してたな
遠間からの左がサウスポーの死角から飛んでくる? ラミドはドヘニーとは絶対関わっちゃダメだった
また2022年3月のヘスス・マルティネス、2023年6月の中嶋一輝、同年10月のジャフェスリー・ラミドとvsサウスポーでKO勝ちが多いのはあの左がサウスポーの死角から飛んでくるからだと想像する。
特にジャフェスリー・ラミドはサウスポー+カウンター狙いの“待ち”の選手。ドヘニーの左がもっとも当たりやすいタイプだった(と思う)。
リアルタイム視聴した際は顎が外れるほど驚いたが、改めて振り返るとラミドにとってドヘニーは一番関わってはいけない相手だったかもしれない。
TJ・ドヘニーがジャフェスリー・ラミドを1RKO。最高かよドヘニー。驚きすぎてテンションがおかしいw 大橋プロモーションの思惑をぶっ壊したのも爽快だった
ちなみに2021年8月のマイケル・コンランはほぼ全局面を左構えで通している。
試合を観直すとドヘニーの左も何発も当たっているが、なぜかケロッとして打ち返してきやがる笑
井上尚弥vsTJ・ドヘニー再視聴。ドヘニーががんばったとしか思えないんだが、僕だけ別の試合を観てんのか?笑 すべてを“ゼロか1”で分けるなんて無茶だから
ドヘニーにとっての井上尚弥はそこまで相性は悪くない?
上記を踏まえてvs井上尚弥を考えると……。
僕の勝手な印象だが、井上はどちらかと言えば瞬間的なスピードに長けた選手。
2023年12月のマーロン・タパレス戦もじっくり対峙してカウンターを狙うシーンが目に付く。ディフェンスもバックステップが中心で、横の動きが多かったのは拳を痛めたペッチバンボーン戦くらい。
またサイズもドヘニーより小さく(井上:身長165cm、リーチ171cm、ドヘニー:身長166cm、リーチ173cm)懐が深いわけでもない。
過去、タパレスやネリのフックに反応が遅れる場面もあった。
タパレスの大健闘に感動が止まらん。井上尚弥攻略の糸口? 階級アップで人外の超人っぷりは薄れたよな。最強には変わりないけど
諸々を加味すると、ドヘニーにとって井上はそこまで相性が悪くなさそうである。
ドヘニーが勝てるとは言ってない。鬼の集中力でくる? 井上にあの左が当たるとは…
ただ、ドヘニーが井上に勝つのはかなり厳しいと思っている。
上述の通りドヘニーは「遠間から打ち込む左で下がらせる→接近戦でのボディ、顔面への連打で嫌倒れさせる」流れが得意。
サウスポー相手には死角からの左が当たりやすいが、vsオーソドックスの場合は連打が中心になる。
対する井上は中嶋、ラミドが倒された試合を当然研究しているはず。前戦でキャリア初のダウンを喫したことを含めてドネアVol.2並みの集中力でくると予想する。
井上尚弥vsルイス・ネリ現地観戦感想。序盤の鬼強タイムの井上をダウンさせた意義は大きい。S・バンタム級の井上を過度に神格化する必要はない
オーソドックス+全集中の井上にドヘニーの左は恐らく当たらない。
前戦のように「左を見せつつロープ際に押し込む→ボディを効かせる」パターンに持ち込むのも難しいのではないか。
逆にカウンターのフックをもらってダウンさせられそうな……。
「一発を警戒しながら、一発も触れさせないという気持ちで」
「フィジカルが関係ないくらい、技術で完封したい」
「一発も触れさせない気持ちで」井上尚弥、9月3日のドヘニー戦では一発に“警戒” 「フィジカルが関係ないくらい、技術で完封したい」#ボクシング #井上尚弥https://t.co/aOTAvuipoh
— 「スポーツの未来を読みとく」メディアSPREAD (@spreadsports_jp) July 16, 2024
強気のコメントではあるが、押し込まれるとマズいと感じているのは何となく伝わってくる。
ドヘニーがタパレス、ネリ以上にうまく立ち回れる感じがしないんすよね。5Rくらいで倒されそうな…
結局井上に勝つには
・前半をしのぎながら力を使わせる
・井上の集中力が落ちる6~8Rあたりに勝負をかける
しかないと思っている。
特にドヘニーの場合はKO一択(だと思う)。
タパレスは序盤は上手く立ち回ったが、井上がペースダウンする時間帯にHPが残っていなかった。
前回のネリは初っ端に1発当てたものの、ダウンで適度に力が抜けた井上を崩せず沈んだ。
フルトンのトレーナーのインタビューが興味深い件。フルトンの動きは悪かったのか。井上尚弥攻略にはポール・バトラーの作戦の進化版ってのはその通りだったんじゃないの?
じゃあドヘニーはダメージを最小限に抑えつつ井上を疲れさせることが可能なの?
チャンスのラウンドまでパワーを残しておけるの? と。
正直難しいというか、何となく5Rくらいで倒されそうな……。
ドヘニーにはクソほどがんばってほしいしが、やはり井上の中盤KOが濃厚な気がしている。
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