井上尚弥vsケンナコーン(アラン・ディパエン)。いや、これはさすがに…。勝てる可能性があるとすれば、井上が出てきたところに右を当てるくらいか?【予想・展望】

井上尚弥vsケンナコーン(アラン・ディパエン)。いや、これはさすがに…。勝てる可能性があるとすれば、井上が出てきたところに右を当てるくらいか?【予想・展望】

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WBAスーパー/IBF世界バンタム級王者井上尚弥が2021年12月14日に東京で防衛戦を行うことがIBFの公式サイトで明かされた。
 
「井上尚弥、12月14日にIBF6位ケンナコーンと対戦 2年1カ月ぶりに国内開催」
 
対戦相手はランキング6位のケンナコーン・GPP・ルアカイムック。2019年6月に日本の荒川竜平と対戦し2RTKOで勝利。その後もキャリアを重ねて現在の戦績が12勝2敗。12勝のうちKO勝利が11と、強打が持ち味の選手と言えそうである。
 
井上尚弥はタイ人が苦手←案外ガチだと思う。アラン・ディパエンに8Rまで粘られる。武居由樹の超絶バランス感覚。今村和寛に1RKO勝利
 
なお4団体統一を目指す井上の対抗王者、WBOのジョン・リエル・カシメロはランキング1位ポール・バトラーと、WBCのノニト・ドネアは暫定王者レイマート・ガバリョとの対戦が予定されている。
 
また井上が所属する大橋ジムの大橋秀行会長によると、2022年春に日本でのビッグマッチを予定しているとのこと。
 
ドネアをさっさとよこしやがれ。12月にガバリョと統一戦決定? トリプル世界戦ってカシメロ、ニエテスもか? リチャード・シェイファー有能過ぎだろ笑
 

井上尚弥の試合が決定? IBF6位のケンナコーン、もしくは本名のアラン・ディパエン。結局呼びやすいタイ人選手になったのね

井上尚弥の次戦が正式決定したとのこと。
対戦相手はIBF6位のケンナコーン・GPP・ルアカイムック。
 
BoxRecには「Aran Dipaen」とあるので、日本で紹介される際にはケンナコーンになるのか、本名のアラン・ディパエンになるのか。
 
2018年12月に井上拓真と対戦したタサーナ・サラパットがリングネームのペッチ・CPフレッシュマートで紹介されていたので、今回もケンナコーン・GPP・ルアカイムックになる可能性が高い?
 
まあ、どっちでもいいけど
 
 
先日、井上尚弥の次戦の相手を適当に考えてみたが、結局かすりもせず。
 
井上尚弥の次戦の相手を勝手に予想する。カシメロもドネアも忙しいし年内統一戦もなくなった。ボクシング界の駆け引きにもうんざりしてる
 
もしかしてサウスポーを想定してる?
上位ランカーで日本に呼べそうなのは誰?
 
などとあれこれ漁ってみたものの、最終的には
 
・来日経験あり
・隔離期間も受け入れてくれる
・そこそこ見栄えのいい戦績
 
という条件に合致したケンナコーンが選ばれたのだろうと。
 
2019年のWBSSトーナメント以降、井上の対戦相手はジェイソン・モロニー、マイケル・ダスマリナス、ケンナコーン・GPP・ルアカイムック。
以前から何度か申し上げているが、これなら大橋ジムでも呼べたんじゃないの? とすら思うわけで。
 
今のところトップランクと契約したメリットはカシメロとの統一戦(コロナの影響で消滅)、北米での顔見せができたことくらいか。
 
 
やっぱりアレだな。
井上をうまく転がしてくれそうなのはリチャード・シェイファーだよな()


 

ケンナコーンはいい選手じゃないの? 最近はムエタイっぽさもなくなりボクシングに適応。右の当て勘、威力は素晴らしい

ケンナコーンの過去の試合を観てみたが、ぼちぼちいい選手だと思う。
 
ガードを高く上げ、小刻みに上体を揺らしながらタイミングを測る。
追い足がある方ではなく、中間距離から近場での差し合いが中心の選手。
典型的なタイの軽量級という印象で、少しだけシーサケット・ソー・ルンビサイっぽさも感じる。
 
なお、日本の荒川竜平をKOした試合はキャリア5戦目とのことで、まだまだムエタイっぽさが残っていた。
だが最近の試合ではジャブも増えて距離の取り方も上達し、チャンスでのラッシュにも迫力が増している。
KO勝利を積み重ねる過程で徐々にボクシングに適応してきているのだろうと。
 
さらに荒川戦で勝負を決めた右の当て勘、威力は文句なしに素晴らしい。
 
荒川が強引に前に出てきたところに下がりながらの右をカウンターでズドン。
 
最近の試合でもガードの外側からこの右でテンプルを打ち抜いてダウンを奪っていたし、もともと得意なパンチなのだと思う。
この右が抜群のタイミングで当たりさえすれば、大抵の相手は倒せそうである。
 
井上拓真は打倒井上尚弥筆頭? 和氣慎吾戦での圧勝がお見事すぎた。その他、ムンギアvsロサド、キコマルvsガラハド振り返り
 

ケンナコーンが井上を何とかできる気はまったくしない。井上との勝負の土俵に上がるには…

だが、この選手が井上尚弥をどうにかできるイメージはまったくわかない。
 
本人も「12月は調整試合になる」とコメントしていたが、マジでそんな感じ。隔離期間等の不利な条件を押し付けることを含め、完全に来年春のビッグマッチ? に向けた助走と捉えているのだろうと。
 
 
僕自身、井上尚弥は2016年9月のペッチバンボーン戦、12月の河野公平戦、2017年5月のリカルド・ロドリゲス戦の3戦を経て一気に洗練されたと思っているが、それ以降の相手を振り返ってみると、
 
・2017年9月 アントニオ・ニエベス
→ファーストコンタクトで委縮、動き回った末にギブアップ
 
・2017年12月 ヨワン・ボワイヨ
→ファーストコンタクトで委縮、動き回った末に捕まって撃沈
 
・2018年5月 ジェイミー・マクドネル
→ファーストコンタクトで委縮、動き回る足がなく打ち合って撃沈
 
・2018年10月 ファン・カルロス・パヤノ
→勇気を持って危険地帯に踏み込むが、動きについていけず1発で撃沈
 
・2019年5月 エマヌエル・ロドリゲス
→危険地帯に踏み込んで打ち合うが、パワーと精度の差で撃沈
 
・2019年11月 ノニト・ドネア
→フィジカルで互角に渡り合うものの、スピードと精度の差で敵わず
 
・2020年10月 ジェイソン・モロニー
→危険地帯に踏み込んで打ち合うが、スペック差を見せつけられて撃沈
 
・2021年6月 マイケル・ダスマリナス
→ファーストコンタクトで委縮、動き回った末に以下同
 
こうして見ると、井上尚弥とまともに対峙するにはファーストコンタクトで委縮せずに危険地帯に踏み込むことが第一歩となる。
 
それができない場合は勝負の土俵にすら上がれない。ビビって動き回った末に追い詰められてあっという間に撃沈させられてしまう。
 
バンタム級進出以降、威圧感を増した今の井上は上位ランカーくらいなら向かい合っているだけでペースを取れるまである。
 
第2のファンマを探す旅。俺たちのプエルトリコ期待の5人。彼らの散り際の美学は瞬間芸術と言っても過言ではない()
 
で、今のところ井上の危険地帯に踏み込むことができたのは
エマヌエル・ロドリゲス
ノニト・ドネア
ジェイソン・モロニー
の3人。
 
その中で“勝負”と呼べるところまで到達したのはフェザー級でのタイトルマッチ経験もあるノニト・ドネアのみ。
減量苦でカッスカスだったジェイミー・マクドネルなどは動き回ることすらできずにロープ際でフルボッコにされてしまった。
 
何となくだが、バンタム級のルイス・ネリはロドリゲス、モロニーの少し上くらいかなぁと勝手に思っている。
 
 
ちなみに2016年12月の河野公平戦を久しぶりに観たのだが、動きがジェイソン・モロニーっぽくてやっぱり僕好みの選手だった笑
 
尚弥きゅん。井上尚弥がモロニー(マロニー)を7RKO。モロニーはいい選手だったし井上の試合で過去一番好きかもしれない
 

ファーストコンタクトで委縮しちゃうんじゃないかなぁ。ロープ際であの右がカウンターで当たればってところか?

そして、今回のケンナコーンがどの立ち位置かというと……。
残念ながら“ファーストコンタクトで委縮して以下同”のグループではないかと。
 
ぼちぼちいい選手だとは申し上げたが、井上と比べると物足りなさしかないのが本音である。
 
エマヌエル・ロドリゲスは井上に匹敵するスピードがあったが、ケンナコーンにそこまでのスピードはない。
ジェイソン・モロニーはサイドに動きながら連打を出すフットワーク、精度があったが、ケンナコーンにそんな足はない。
S・フライ級とバンタム級を行き来しているケンナコーンにノニト・ドネアほどのフィジカルがあるわけがない。
 
格闘技に絶対はないとは言うが、正直今回に関しては……。
近づくことすらできずにロープを背負わされる→連打を浴びてレフェリーストップみたいな流れが濃厚な気がしている。
 
 
僕は常々「井上尚弥の苦戦が観たい」と言い続け、試合が決まるたびに「○○をすればもしかしたら…」と妄想するのだが、この試合についてはちっとも浮かばない。
 
たとえばだが、ジェイミー・マクドネルのように一度ダウンを喫した直後にロープ際のラッシュに耐えながら右をぶち当てることくらいだろうか。
連打の最中に顔面ががら空きになるのは井上の弱点でもあるので、その瞬間を狙って。
 
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減量苦のマクドネルはパンチにまったく体重が乗らなかったが、バンタム級のケンナコーンがそんな状態だとは思えないので。
 
もっと言うと、ケンナコーンを舐め腐った井上が調整に失敗してくれれば。
 
信じられないようなタイミングでネガティブな偶然が重なれば、もしかしたら何かが起きる? かも? といったところか。
 

勝敗予想は井上の3RKO勝利。ケンナコーンが勝つには前半KOしかなさそう

というわけで、勝敗予想は井上尚弥の3RKO勝利
 
ケンナコーンが同じタイ出身のサマートレックやペッチバンボーン同様、やりにくい相手であれば後半までモタモタするかもしれないが、どちらにしてもどこかで力尽きると予想しておく。
 
 
逆にケンナコーンが勝つなら体力のある前半KOしかない。
井上は足を使って安全運転に徹すれば普通に勝てるが、本人の性格や久しぶりの日本開催ということを考えればまずそれはしない。
十中八九、焦らずじっくりジャブとボディで削りながらチャンスを待つと思われる。
 
だが、万一舐めプで飛ばしまくって初回から倒しにきた場合、ケンナコーンの右が当たる可能性が少しは生まれるのかなと。
 
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