井上尚弥の次戦の相手を勝手に予想する。カシメロもドネアも忙しいし年内統一戦もなくなった。ボクシング界の駆け引きにもうんざりしてる
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WBO世界バンタム級王者ジョン・リエル・カシメロとランキング1位ポール・バトラーに指名戦交渉の指令が出たのは下記の記事の通り。
WBOがカシメロに指名試合を指令 #井上尚弥 の4団体統一構想に影響必至 https://t.co/WyrZNRZ5EK #スポーツ #sports #ニュース pic.twitter.com/uw2xa3FLVo
— スポーツ報知 (@SportsHochi) September 23, 2021
直前にはWBC同級王者ノニト・ドネアに暫定王者レイマート・ガバリョとの対戦指令が出されており、4団体統一を目指す井上尚弥(WBAスーパー/IBF同級王者)にとってはビッグマッチ実現にさらに時間がかかる流れとなっている。
僕自身、交渉事がちっとも進まないボクシング界の平常運転っぷりにはいい加減うんざりしていて、あれこれと妄想するのが馬鹿馬鹿しくなってきている。
ドネア→ガバリョと対戦指令
カシメロ→バトラーと対戦指令
井上→待ちぼうけ相変わらずボクシングがボクシングしてやがんな。
コイツら1年のうちの320日くらい駆け引きしてねえか?誰か「事件は現場で起きてるけど、ボクシングはず〜っと会議室でゴニョゴニョやってる」とか言って壮絶にスベれ。
— 俺に出版とかマジ無理じゃね? (@Info_Frentopia) September 24, 2021
威勢のいい「やってやるぜ!」は山ほど聞いた。
誰もが「自分こそが一番」だと思っていることもわかった。
だったらさっさと試合をせいと。
近年ボクシング人気の低下+MMAの盛り上がりが叫ばれているが、そりゃそうなるでしょとしか言いようがない。
「試合をしてこそ価値がある」という当たり前を散々ないがしろにしてきた結果が今なのだから、甘んじて受け入れやがれと。
ビジネスに目がくらんだ大人たちがビッグマッチ構想()でわちゃわちゃやっているうちに、いつの間にかボクシングは引退したロートルと元MMAファイターのお戯れの場と化している。
井上尚弥vsケンナコーン(アラン・ディパエン)。いや、これはさすがに…。勝てる可能性があるとすれば、井上が出てきたところに右を当てるくらいか?
井上尚弥の次戦の相手を予想する。年内の統一戦はなくなったっぽいので、普通の防衛戦と仮定して
表題の通りだが、今回は井上尚弥の次戦の相手を勝手に予想してみようと思う。
現状、年内の他団体王者との統一戦が遠のいた井上は2022年初旬に次戦を計画しているとのこと。
そして、個人的にはここでもカシメロやドネアとの対戦は実現しないと思っている。
というわけで、WBAとIBFの上位ランカーの中からこの選手はどうよ? という相手を適当にピックアップしていくことにする。
なお、大橋ジムのYouTubeチャンネルで公開された動画を観ると、どうやらvsサウスポーを想定しているっぽい。
しかも割と高い位置を狙って打ち込んでいるので、相手は自分よりも長身?
もちろんたまたまこの日がそういうメニューだったのかもしれないし、映像自体が今のものとは限らない。
すべては想像でしかないのだが、一応「長身+サウスポー」という条件でネタを探してみる。
井上尚弥の次戦候補:その1
「リー・マクレガー」(IBF3位)
英国出身の選手で現在11戦全勝9KOのオーソドックス。
身長172cmとバンタム級としては長身の部類で、直近の試合でもKO勝利を収めている。
ただ、この選手が次戦で井上尚弥と対戦する可能性は低いのではないか。
一応ランキングはIBF3位(1、2位は空位)だが、井上は前戦でIBF指名挑戦者のマイケル・ダスマリナスを下したばかり(と言っても2021年6月だけど)。2戦連続での指名戦はさすがにない気がする。
リー・マクレガーのキャリアを振り返っても、今のところ英国から出る気もなさそう。
また、この選手が井上を何とかできるかと言ったら……。
戦績は派手だし近場での連打も強力だが、英国の選手にありがち? なフィジカル面の脆弱さが気になる。
さすがにジェイミー・マクドネルほどカッスカスではないと思うが、井上の圧力にタジタジにされてボディを効かされるパターンかなぁと。
ボクシング闇深き絶望KO3選。圧倒的強者の暴力性は対戦相手をどん底まで突き落とす。キャリアだけでなくその後の人生まで一変させた悪魔のKOランキング
ジャブの長さと接近戦での躊躇のないフルスイングは文句なしに魅力的ですけどね。
TOP RANKと絡んだ実績もあるみたいだし、一応候補の1人ということで。
井上尚弥の次戦候補:その2
「ゲイリー・アントニオ・ラッセル」(WBA2位)
米国出身の選手で現在18戦全勝12KOのサウスポー。
直近の試合では元IBF王者エマヌエル・ロドリゲスと対戦したものの、バッティングによりロドリゲスが負傷。わずか初回15秒でのノーコンテストとなっている。
なお、兄のゲイリー・アレン・ラッセルは現WBCフェザー級王者である。
続いての候補はラッセル3兄弟の次男、アントニオ・ラッセル。
前後の激しい出入りとハンドスピード、抜群のカウンターを持ち味とする選手で、身長、リーチともに168cmとサイズもそれなりにある。
またvsファン・カルロス・パヤノ、vsエマヌエル・ロドリゲスと、かつてのルイス・ネリと同様、近い将来の井上尚弥戦を意識したキャリアを送っている。
だが、率直に申し上げてこの選手はラッセル3兄弟の中では一番ピンとこない。長男ラッセルに比べて右リードの精度が低く威力も劣る。実力的には飛び抜けたものを感じない選手である。
とは言え、現状のバンタム級では王者クラス(ドネア、カシメロ)を除けばかろうじて井上尚弥を何とかできそうな匂いがすることも確か。
長身のサウスポーという特徴も上記の動画と一致するしね。
実は僕はリゴンドーのことが大嫌いなんですよ。僕のジェイソン・モロニー再起成功。ウォーレン、ロドリゲスvsラッセル、コンラン、前田稔輝振り返り
問題があるとすれば所属がTGBプロモーションであること、2021年11月27日のステファン・フルトンvsブランドン・フィゲロア戦のアンダーに出場が予定されていることくらいか(11月27日に試合をして次戦が2、3月は厳しそう?)
井上尚弥の次戦候補:その3
「ラウシー・ウォーレン」(WBA1位)
米国出身の選手で現在19勝3敗5KOのサウスポー。
元WBAスーパー王者でもあり、井上尚弥に敗れたファン・カルロス・パヤノや元WBC王者ノルディ・ウーバーリといった強豪との対戦経験もある。
また直近では上記のアントニオ・ラッセルと同じ興行に出場し、ダミアン・バスケスに2RKO勝利を挙げている。
ラウシー・ウォーレンに関しては、多少はvs井上尚弥の可能性があるかなと思っている。少なくとも次男ラッセルに比べればはるかに期待が持てるのではないか。
なぜそう思うかと言うと、この選手がいろいろなプロモーションの興行に出場しているから。
ウォーレンはエマヌエル・ロドリゲスと同じウォリアーズ・ボクシングなるプロモートの所属とのことで、次男ラッセルやブランドン・フィゲロアほどPBCに縛られることはない。
その気になればTOP RANKの井上との絡み(あわよくば日本に呼ぶ)も可能なのではないか。
ちなみに過去の試合を観る限り、ウォーレンが井上尚弥に対抗できそうなイメージはまったく浮かばない。
井上尚弥はもともと座間のヤンキーだからな。「舐めたやつはぶちのめす」でええんちゃう? 映画「スラムダンク」にクレームが入りそうなのが…
井上尚弥の次戦候補:その4
「メルビン・ロペス」(WBA4位)
ニカラグア出身の選手で現在26勝1敗17KOのサウスポー。
2018年から米国へ拠点を移し、それ以降も12勝1敗8KOと順調なキャリアを送っている。
このメルビン・ロペスは現時点での井上尚弥の対戦者候補No.1(僕の中での)。2022年初旬に来日する可能性がもっとも高い選手だと思っている。
理由は身長168cm、リーチ173cmのサウスポーというスペックに加え、適度に知名度が低い上位ランカーであること。日本に呼ぶ相手としてはウォーレン以上に最適と言えるのではないか。
またちょろっと調べたところ、この選手は2021年4月に現4位マニョ・プランとの指名挑戦者決定戦をWBAから承認された経緯があるらしい。
井上尚弥のWBAバンタム級 「挑戦者決定戦」2位プランvs4位ロペス – BOXING MASTER https://t.co/teACqrZlR8 #ボクシング
— ボクシングサイト更新情報 (@boxinfoJP) April 27, 2021
ところが試合は実現しておらず、なおかつマニョ・プランはかつてS・バンタム級王者レイ・バルガスと対戦したアレクシス・カボレとの再戦を控えている。
どんな事情があったのかは知らないが、諸々の流れからメルビン・ロペスが井上の挑戦者に選ばれる可能性は高そう。直近の試合が8月なので王座挑戦のタイミングとしても悪くない。
・長身サウスポー
・WBAランキング上位
・適度に知名度が低い
統一戦前のつなぎと考えればちょうどいい相手と言えそうである(ファンにとっては不満かもだけど)。
なお、僕はこのメルビン・ロペスの名前をどこかで聞いたことがあると思っていたのだが、どうやらコレ↓っぽい。
「失神&硬直の閃光左フック 22歳新鋭の63秒KO劇に海外戦慄「凍り付いちゃったよ」」
おお、なるほど。
井上尚弥との対戦を希望する若手プロスペクトとのことで、それなりの注目株だったわけね。
そして、実際にメルビン・ロペスvs井上尚弥戦が実現したら……。
いや~~、どうなんでしょうかね。
結構厳しいんじゃないのかなぁ。
前手の右リードが鋭く左フックにも威力がありそう。身体の強さも感じる。
攻撃的なアウトボクシングというか、若さに任せた怖いもの知らずっぷり、芯が1本通ったスタイルは見応えがある。
いい選手なのは間違いないと思うが、現時点では王者クラスと比べるとやや落ちるような気が……。
タイプは違うが、先日井上に敗れたマイケル・ダスマリナスとどちらが上かなぁ? みたいな。
井上尚弥がダスマリナスをボディで3RKO。でもダスマリナスよかったよね。左フック2発で萎縮しちゃったけど。また戻ってこいよオマイ
対戦の可能性が高そうなのは? 井上を何とかできそうなのは?
以上が現状のWBA、IBFのランキング上位選手の中から井上の次戦の相手を適当に考えてみた結果である。
対戦の可能性が高いと思う順は下記。
1. メルビン・ロペス
2. ラウシー・ウォーレン
3. リー・マクレガー
4. アントニオ・ラッセル
一方、井上尚弥を何とかできるかも? の順番が下記。
1. アントニオ・ラッセル
2. リー・マクレガー
3. メルビン・ロペス
4. ラウシー・ウォーレン
1と2がほぼ同率で、そこからだいぶ離れて3と4が同率かな? という印象。
対戦候補No.1のメルビン・ロペスは残念ながら期待値はかなり低い。
と言っても、この4人が弱いなどと言っているわけではなく。
どの選手もバンタム級トップレベルには違いないし、タイミングさえ合えば王座戴冠も十分あり得る。
シェイファーがカシメロを拾った? バトラー戦がドネアvsガバリョ戦と同じ興行で組まれるとか? 実は一番コケる可能性がありそうなのがアイツ…
あくまで井上尚弥との対戦を想定した場合に「いい選手には違いないけど、井上をどうにかできるか? と聞かれると厳しそうだよね」と申し上げている。
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