グヴォジクすっげえわコイツ。クレイグ・ベイカーを圧倒して6RTKO。何? この内山と井岡とリー・セルビーのいいとこ取りしたようなヤツ【結果・感想】
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2017年8月19日(日本時間20日)に米・ネブラスカ州で行われたNABF北米L・ヘビー級タイトルマッチ。
同級王者でWBC世界同級2位のオレクサンデル・グヴォジクが、クレイグ・ベイカーと対戦。6R2分6秒TKOで敗り、無敗を守った試合である。
ロンドン五輪銅メダリストで13戦無敗のグヴォジクが、18戦17勝1敗の強豪クレイグ・ベイカーの挑戦を受けたこの一戦。
試合序盤から力量で勝るグヴォジクが、ベイカーの前進を捌きながら絶え間なくパンチをヒットしていく。
近づいての打ち合いに持ち込みたいベイカーだが、グヴォジクの動きについていけずガードの間から次々に被弾。徐々にダメージを蓄積させていく。
「スティーブンソンvsグヴォジク!! ま〜たおもしろそうな試合を組みやがってw キャリア終盤に勝負に出たかスティーブンソン」
そして、ベイカーがガクッと失速した6R。
グヴォジクが一段ギアを入れ替え、力を込めてパンチを振るう。
立て続けにテンプルに被弾したベイカーはたまらずダウン。
一度は立ち上がるものの、すでに反撃する力は残っていない。
コーナーで打たれっぱなしになったところで、レフェリーが両手を交差させて試合終了。
これで戦績を14戦全勝12KOとしたグヴォジク。
次戦以降、どのような路線を歩むか。
群雄割拠のL・ヘビー級で、今後頭一つ抜けることができるかに大注目である。
「クロフォードww インドンゴをボディ一閃!! ナミビアのシンデレラストーリーを破壊する」
すげえもん観た。グヴォジクちょっとパネェわ
とりあえず、試合を観た感想から。
「すっげえもん観ました。コイツはやべえわ」
グヴォジク、ちょっとすごかった。
オレクサンデル?
オレクサンドル?
オレクサンダー?
呼び方はいまいち定まらないものの、実力自体は間違いなし。
強豪揃いのL・ヘビー級においても、頭角を表す可能性は十分あるのではないか。
「ウォードが再戦に完勝!! コバレフがキャリア初のKO負けでリベンジ失敗。ちょっと差があり過ぎたよな」
前々からいい選手だということは知っていたし、ちょろっと観ればすごいことはわかる。だがそれを踏まえた上で、やっぱりすごかったww
表題の通りなのだが、個人的には内山高志と井岡一翔とリー・セルビーのいいところだけを集めた選手というイメージ。
「おいおい、お前完全無欠かよ」みたいな。
「バドゥ・ジャックはすげえだろ? クレバリーを問題にせず圧勝。驚いたかオイ? 俺は驚いたぞww」
クレイグ・ベイカーもいい選手ですよ。このレベルがかませ扱いで消えていくL・ヘビー級。ホントすごいから、もっと盛り上がろうず
一応申し上げておくと、対戦相手のクレイグ・ベイカーは弱くない。
それどころか、戦績通りの強豪で、相対的な強さは先日リー・セルビーにIBFタイトルマッチで敗れたフェザー級のジョナサン・バロスよりも上だと思う。
つまり、実力自体は王者かそれに準ずるレベルであり、その選手が地域タイトルにさえ届かないほどL・ヘビー級がハイレベルという証明でもある。
「衰えまくったメイウェザーがセンス抜群のマクレガーにTKO勝利!! お前ら最高やww 報酬100億円のメイウェザー」
毎度同じようなことを言って恐縮なのだが、これだけ化け物揃いのL・ヘビー級にはもっと注目が集まってほしい。
他の階級では王者クラスの選手が当たり前のようにかませとして消えていき、訳のわからん実力者が次々出てくる天井知らずの神階級。
ホントにすげーから、みんなもっと盛り上がってww
「L・ヘビー級アツ過ぎもっと盛り上がって(^○^) バレラがスミスに大差判定勝利。神々の階級」
2Rでほぼ勝負あり。近づいて打ち合いたいベイカーだが、グヴォジクのフットワークについていけずに手詰まり状態
試合展開としては、近づいて自分の距離で打ち合いたいベイカーと、射程の外側から細かいパンチをヒットしまくるグヴォジクという流れ。
「安全運転で完勝のトラメイン・ウィリアムズ。デリック・マレーに判定勝利。てか、ホントにリゴンドーに似てる」
ベイカーがガードを上げて何度もアタックするが、そのつどグヴォジクにサイドに回られ、遠い位置から蜂の巣にされてしまう。
常に一定の距離と角度をキープし、ベイカーを中心に回りながらシャープな左を打ち込むグヴォジク。ベイカーは諦めずに前進するが、グヴォジクのサイドへの動きについていくことができない。
「おおう、やっばい。井岡一翔にダラキアンとの指名試合交渉出ました。今回の相手はちょっとマズイんじゃないか?」
ガードを上げ、身体を振りながら前進するベイカー。
グヴォジクは絶え間なく左を出しながらサイドに回り、ベイカーの射程の一歩外から細かいパンチを当てる。
グヴォジクのフットワークに追いつけず、ベイカーは徐々にリング中央から動けなくなる。
「ゴロフキンvsカネロ・アルバレス感想。カネロは初めてゴロフキンの突進を真正面から受け止めて負けなかった選手。まあ再戦だね」
懸命に左を出して対抗するが、方向転換が間に合わず、リーチと精度の違いで一方的に被弾し続ける。
「リナレスvsルーク・キャンベル予想。濃い顔族か平たい顔族か。強化版阿部寛の顔力で英国の英雄を吹っ飛ばせリナレス」
いや、どうにもならんなベイカー。
「ポール・バトラーがスチュアート・ホールを当て逃げで下す。そうそう、井上尚弥相手にこれをできるヤツを探してんのよ」
自分の攻撃は当たらず、相手のパンチはどんどんガードの間から飛んでくる。
距離を支配されただけでなく、左の精度にも圧倒的な差があってはなす術がない。
序盤2Rで、ほぼほぼ勝負ありの様相である。
「コットvs亀海感想。あ~、亀海これでいっちゃったか。もう少しやりようがあったような気が…。頂上は高かった。コットに完敗」
内山高志と井岡一翔とリー・セルビーを足して3で割らないのがグヴォジク。ベイカーだけではなく、くせ者アイザック・チレンバのクネクネディフェンスにも対応済み。じゃあ、ウォードならどう戦うよ?
マジな話、ここまでのフットワークとスムーズなコンビネーションを見せられたら、ベイカーのスタイルではどうにもならない。
「ビボルvsチレンバ感想。おいおい、チレンバ次は勝てるんじゃないか? いい試合だったな。ビボル勝利は文句ないけど」
左の精度と抜群の攻防兼備は内山高志。距離感と正確性は井岡一翔。アングルとフットワークはリー・セルビー。若干ヘッドハンター気味なところはあるが、達人3人のいいとこ取りをした選手という印象が強い。
「内山再戦でコラレスに惜敗!! 2-1の判定でリベンジ失敗で引退か? ボディを効かせるものの攻めきれず」
怪物的な強さは感じないが、思った以上にパンチもあるのだろう。徐々にダメージを蓄積させたベイカーが6Rでガクッと失速していたし、KO率86%というのもわかる気がする。
「ヤファイが無難に石田匠に勝利。うん、石田全然間違ってない。アレで正解だしアレしかない。やっぱりヤファイに勝てるのはアイツだろ」
また、前戦ではアイザック・チレンバをギブアップに追い詰めており、くせ者相手でも動じない対応力も見せつけている。
コバレフに12Rまで粘ったチレンバを攻略したのは普通にすごいし、相手によってスタイルを変える幅があることも証明した。
「最強巨神兵コバレフの攻略法判明? チレンベ(チレンバ)の大健闘で大差判定ながら不安を残す」
たとえば内山高志に対するジェスレル・コラレスのように、身体能力抜群のサウスポーと対峙したら? というのは興味がある。だが、さすがにL・ヘビー級であそこまでのスピードスターにお目にかかるのは難しい。とはいえ、グヴォジクなら左右関係なくねじ伏せてしまいそうではあるが。
「やっぱりすげえなトラメイン(トレメイン)・ウィリアムズ。ウィリアム・ゴンサレスを1RKOでぶち抜く」
もしくはコバレフやベテルビエフのような怪物が馬力でねじ伏せるとか。
あの距離感抜群のフットワークで、どこまでフィジカルモンスターの侵入を防げるか。それがこの選手がL・ヘビー級で王座を獲得できるかのカギになるのかもしれない。
「クアドラス勝てたでしょ。エストラーダに超僅差判定負け。中間距離での正確性と作戦失敗ですかね」
さらに言うと、アンドレ・ウォードがこの選手をどう捌くかというのも気になる。間断なく打ち込む左をかいくぐり、うまくインサイド勝負に持ち込めるか。達人的なクリンチでグヴォジクの動きを封じ、得意のボディで動きを鈍らせることができるか。
「ラフファイトとか体重超過とか、別にアリだよな? というお話。アンドレ・ウォードのローブローなど」
あれこれと妄想するだけで、おしっこが漏れそうなほどワクワクしてしまうww
「エストラーダvsクアドラスとかいう予想困難な一戦。SUPERFLYの中で実は一番楽しみ。エストラーダのKO勝ちが観たいぞ」
グヴォジクのスタイルは僕が想像した金子大樹の理想型。やっぱり金子の引退はもったいないです
そして何より驚いたのが、この選手のスタイルが引退した金子大樹の理想型(僕の考えた)そのものだったということ。
先日の記事で申し上げた通り、僕は金子大樹の引退を非常に残念に思っている。
「金子大樹引退?! マジでか。内山引退→しゃーない。三浦引退→ワカル。山中陥落→完敗だね。てか会長老害過ぎワロタww」
S・フェザー級であの上背とリーチ、しかもあれだけの身体能力を持った選手はどう見ても希少種で、覚醒すれば絶対に無双するはず。
ポテンシャル的にはこの階級では日本一と言っても過言ではなく、先日のロシアでの試合も限界を感じるようなものではなかった。せっかく内山高志、三浦隆司の二大巨頭が去ったというのに、この状況で引退する意味がわからない。
「三浦仁選手はいいっすね。てか、エカテリンブルク日露対抗戦おもしろかったww 金子大樹ロシアで散る」
冗談抜きで、現状のS・フェザー級で世界王者に対抗できるとしたら金子大樹しかおらんのでは?
それくらい、この選手には可能性を感じていた次第である。
「トロヤノフスキーが挑戦者決定戦に勝利。ポルティージョを1RKOで下して次期挑戦者に名乗り。ホントに内山高志に似てる」
というか、あの体格とフィジカルでグヴォジクのスタイルをマスターすれば、ジャーボンティ・デイビスになら勝てるでしょ。アイツのカウンターだけに気をつければ、天敵と言ってもいいくらい相性がいいんじゃないの?
「ロマチェンコ攻略の糸口見っけ? マリアガボッコボコ。今日も対戦相手をオモチャにして遊ぶ」
そういう意味で、
「引退なんかしてる場合じゃない」
「内山に左ジャブを教わりに行ったらええんちゃう?」
「金子なら強化版リー・セルビーになれる」
などと喚き散らしたのだが。
「拳四朗は和製ロマチェンコを目指せ。ゲバラに消耗戦で勝利!! だけど、これじゃない感半端ない」
まあ言うは易しだし、仮にそのスタイルをマスターしたとしても人気が出るかどうか……。
「ジャーボンティ・デービス体重超過ww フォンセカにKO勝利もさっそくネタキャラ化。尾川が防衛戦キャンセル? ええやん別に」
今回のグヴォジクvsベイカー戦も個人的には楽しめたが、果たして他の方はどう思ったのか。
普段、井岡一翔の試合に文句を言っている方ほど、この試合を受けつけないのかも……。などと考えたりしている。
「井岡一翔の倒し方? ノクノイ戦の感想を含め井岡に勝てそうな選手を考える。まあ、アイツしかいないけど」
てか、金子の引退にここまでこだわってるヤツを見たことがないですがww
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