ゴロフキンvsシェルメタ戦まであと少し。シェルメタいい選手だけど、さすがにゴロフキンは勝たなきゃダメな試合だろうな【予想・展望】

ゴロフキンvsシェルメタ戦まであと少し。シェルメタいい選手だけど、さすがにゴロフキンは勝たなきゃダメな試合だろうな【予想・展望】

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2020年12月18日(日本時間19日)、米・フロリダ州で行われるIBF世界ミドル級タイトルマッチ。同級王者ゲンナジー・ゴロフキンがランキング3位カミル・シェルメタと対戦する。
 
 
当初2月に予定されていたものの、新型コロナウイルスの影響で延期されていたこの試合。
王者ゴロフキンにとっては2019年10月以来約1年2か月ぶりのリングとなるだけに、どこまでコンディションを仕上げられるかに注目が集まる。
 
一方、挑戦者カミル・シェルメタは190戦168勝22敗のアマチュア戦績を持つ強豪。プロ入り後は出身国であるポーランドで試合を重ね、現在21戦全勝5KOと全勝を継続中である。
 
ただ、これまで有力選手との対戦はなく、下馬評ではゴロフキンが断然有利と言われている。
38歳となり大ベテランの域に入ったゴロフキンだが、翌日にタイトルマッチが予定されているサウル・”カネロ”・アルバレスとの第3戦実現のためにも今回は快勝しておきたい。
 
ゴロフキンがシェルメタを7RKO。全盛期なら2Rで終わってたな。もう村田かチャーロとやるしかないっしょ
 

久しぶりのゴロフキン登場。DAZNの苦労を見ると長期大型契約も考えものだよね

元ミドル級統一王者ゲンナジー・ゴロフキンの久しぶりのタイトルマッチが近づいている。
 
指名挑戦者カミル・シェルメタとの対戦は本来今年4月に予定されていたが、新型コロナウイルスの影響で延期。今回ようやく実現する流れになったとのこと。
 
と言いつつビックリするくらい話題になっていないのだが、やはり挑戦者カミル・シェルメタの知名度、実績が足りないせいか。
DAZNはゴロフキンとの第3戦を見込んでカネロと長期大型契約を締結したが、それを完全に持て余しての契約破棄。そして今度はカネロ戦用に招聘したゴロフキンを持て余すことになるということか……。
 
FAのカネロがカラム・スミスとWBAタイトル戦。過去最長身の18cm差マッチ。カネロの保持タイトルと王座の細分化がエグくて目がチカチカすんなw
 
さすがに今回のようなパンデミックを事前に予測するのは困難ではあるが、これだけ対応に苦慮するDAZNの姿を見せられると、“先行投資”と称して有名選手に大盤振る舞いするのも考えものだなと思わされる。
 
 
その点、大坂なおみが台頭するだいぶ前から地道にテニス中継を続けてきたWOWOWは素晴らしいですよね。
 

カミル・シェルメタはそこそこいい選手だと思う。知名度は低いが実力はありそう

で、本題。
 
挑戦者カミル・シェルメタについてだが、そこそこいいと思う。
過去の試合を軽く眺めたところ、アマチュア経験が豊富なだけあり結構うまい選手に見える。
 
基本はブロック&リターンの選手で、相手の攻撃に合わせて頭の位置を動かしながら前に出るスタイル。
ガードが高く左も多彩、なおかつジャブ、ボディ打ちと出入りを両立することも可能。バランスのとれた攻防兼備型というか、駆け引きの巧みな感じが2006、2007年頃のミゲール・コットと少し被る(気がする)。
 
現在21勝中5KOとKO率は低いが、試合のどこかで必ずダウンを奪っているとのこと。恐らく1発の威力というより近場で連打を浴びせて嫌倒れさせるタイプなのだと思うが、対戦相手は見た目以上に圧力を感じているのではないか。
 

勝敗予想はゴロフキンの7RKO。シェルメタはいい選手だけどゴロフキンのスケール感を抑えきれる感じがしない

今回の勝敗予想だが、ゴロフキンの7RKO勝利でいきたい。
 
申し上げたようにカミル・シェルメタは戦績通りの好選手。攻防のバランスが取れた連打型で、駆け引きのうまさからもアマチュア経験の豊富さがうかがえる。
 
だが若干スケールが小さいというか、全体的にこじんまりしている。正直、これだとゴロフキンの馬力に耐えられる感じがしない。
 
恐らく両者はスタイル的にかみ合うはずで、試合は中間距離からやや近い位置での打ち合いが中心になると思う。
そして、中盤から後半にかけてゴロフキンの圧力がシェルメタをねじ伏せる流れになるのではないか。
 
チャーロ兄がデレビヤンチェンコさんのがんばりに剛腕で勝利。ミドル級で初めてチャーロらしい試合。でも2年半で防衛4度か…
 
前回、前々回とパフォーマンスが下降気味のゴロフキンだが、特に目立つのが下半身の衰え。
2015年前後までの地面の上を滑るようなフットワークは失われ、カクカクと引っ掛かりのある動きが目立つ。
膝の柔軟性が落ちて上半身と下半身の連動が効かなくなっているのだと思うが、自由自在に間合いを支配していた頃の圧倒的な強さは目減りしている印象。
 
中でも前回のセルゲイ・デレビヤンチェンコ戦はすこぶる出来が悪く、中盤以降はほとんど足が動かなかった。逆にデレビヤンチェンコは終始足を止めず、ゴロフキンを置いてきぼりにするシーンすらも。
 
まあ、あの試合はゴロフキンの体調が最悪だったらしいが。
 
 
ただ、下半身の衰えに比べて単純なパンチ力や前に出る馬力はそこまで落ちてはいない(気がする)。
 
2019年6月のスティーブ・ロールズ戦では序盤は足を使ったアウトボクシングを試していたが、いまいちしっくりこず。うまくいかないと判断した4Rから近場での打ち合いに切り替え、その途端にあっさりとKOしてしまった。

あれを観ると、ゴロフキンの威圧感はまだまだ健在としか言いようがない。
今回はどちらが相手を後退させられるか、いかに自分の得意な間合いで腕を振れるかの勝負になると思うが、何となくシェルメタがゴロフキンの圧力に押されてタジタジにされそうな……。
 

シェルメタさん、危ないタイミングでカウンターをもらうシーンが目立つ気が…

またシェルメタの試合を観ていると、危ないタイミングでカウンターを食うシーンが結構目につく。
 
遠間にいる相手にジャブを出す際に顔が下がったり、打ち終わりにガードを戻すのが遅れたり。顔面がお留守になる瞬間が多く、そこにカウンターのフックを被弾している印象。
 
これまでの相手ならそれもOKだったかもしれないが、仮にゴロフキンのフックをまともにテンプルにもらったら……。
ロープ際で外旋回のフックを被弾し、一瞬首がカクっと曲がったあとにアディオスというパティーンも十分あり得るのではないか。
 
エロール・スペンスがうまかったなオイ。ダニー・ガルシアにカウンターのチャンスを最後まで与えず。なお、おもしろい試合ではない
 

ゴロフキンはこの選手には勝たなきゃダメだろうな。まだまだトップクラスの実力者であることを証明してほしい

あとはまあ、ゴロフキンはこの選手には勝たなきゃダメだよねという個人的な願望もある。
 
申し上げたように前回のデレビヤンチェンコ戦の出来の悪さはちょっと哀しくなるレベルだったのだが、アレは体調不良の影響が大きかったことを証明してほしいというか。
 
今後カネロとの第3戦があるのか、もしくは日本で村田諒太戦が実現するのかはわからないが、とりあえずゴロフキンにはもう少しだけトップ戦線にいてもらいたい。
 
村田諒太の覚醒とコロナによるブランクがもったいなさすぎな件。ブラント、バトラー戦の勢いのまま間髪入れずに次戦に行きたかった
 
てか、このカミル・シェルメタも村田諒太の相手にはちょうどよさそうに見えますよね。
 
スティーブ・ロールズ、セルゲイ・デレビヤンチェンコもそうだけど、村田諒太の現在地を証明するのに最適そうな選手がことごとくゴロフキンに持っていかれちゃってる……。
 
 
と言いつつ、シェルメタがゴロフキンを追い詰めるパティーンもちょっと観てみたかったりする。“見た目ではわからない強さ”を持った選手というのもテンションが上がるのでね。
 
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