ジャロン・エニスが観客に強さをアピールしつつロイマン・ビジャをKO。危険地帯に留まる時間が長い…。そういやクロフォードvsスペンスはいつ決裂すんだよ間に合わねえぞ笑【結果・感想】

ジャロン・エニスが観客に強さをアピールしつつロイマン・ビジャをKO。危険地帯に留まる時間が長い…。そういやクロフォードvsスペンスはいつ決裂すんだよ間に合わねえぞ笑【結果・感想】

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2023年7月8日(日本時間9日)に米・ニュージャージー州で行われたIBF世界ウェルター級暫定王座戦。同級暫定王者ジャロン・エニスがランキング2位のロイマン・ビジャと対戦し、10R1分27秒TKOでエニスが勝利。初防衛に成功した試合である。
 
 
早くから世界王者間違いなし、“ネクスト”ロイ・ジョーンズと言われて注目を集めてきたジャロン・エニス。
だが、前回のカレン・チュカジャン戦では足を使うチュカジャンを追いきれずにやや物足りない内容に。
 
初防衛戦となる今回は快勝で再び評価を上げたいところだが……。
 
結果は10RKO勝利。
 
ただ内容自体は一方的で、文句なしの快勝と言ってよさそう。
また本人は試合後のインタビューで約2週間後に迫ったテレンス・クロフォードvsエロール・スペンスJr.戦の勝者との対戦を希望している。
 
ジャロン・エニスvsダビド・アバネシャン。あえて相手の土俵、接近戦で打ち勝ったエニス。クロフォードへのアピールもあったんだろうな
 

エニスにとってはやりやすい相手? 勝つだけならジャブを出しながらカウンターを狙っていればOK

クロフォード、スペンスの次を担うと言われるジャロン・エニスが迎えた暫定王座防衛戦。
ちょっと時間が経ってしまったのだが、U-NEXTでようやく視聴したのでその感想を。
 
なお、対戦相手のロイマン・ビジャのことはまったく知らず。
Boxrecによるとここまでの戦績は26勝1敗24KO。しかも過去の対戦相手を見るとそこそこレベルが高い選手っぽい。
エニスにとっては前回のカレン・チュカジャンに続いて地味強の挑戦者と言えそうである。
 
 
だが、今回は比較的やりやすい相手だったのではないか。
 
自分から手を出さずにひらひらと動き回るチュカジャンと違い、ビジャはガードを上げてにじり寄るファイタータイプ。
スピードには絶対的な差があり、パンチの伸び、見切り等、エニスが劣る部分は見当たらない。
 
極論、この相手ならパンチが届かない位置からジャブを出しつつカウンターを狙っていればいい。
 
実際、1Rはそのパターンでビジャに何もさせずにクリアしている。
“勝利”だけを目指すのなら、あの動きをリピートしていれば問題なしに思えた。
 
ノニト・ドネアいよいよかもしれんな。サンティアゴはドネアの苦手なタイプだったけど、それ以上にドネアの動きの悪さが…。僕は旅に出ます()
 

ビッグマッチを実現するには商品価値を高める必要がある。前回の微妙な内容を覆すためにもド派手なKO勝利を

ただ、それでは物足りない。
 
前回の微妙な内容を覆すには普通に勝つだけではダメ。
クロフォードやスペンスを振り向かせるには、自身の商品価値を高めるような勝ち方が必要になる。
 
などと考えていたかは不明だが、2R以降のエニスは自ら危険地帯に踏み込み打ち合いを挑んでいく。
 
左構えにスイッチしてジャブは少なめ。
ビジャをあえて懐に呼び込み、アクロバティックな動きでパンチをかわしまくる。
で、打ち終わりを狙って側頭部に鞭のようなカウンターをズドン。
 
腕をクルッと回したり、上体を大げさに倒して斜め下から打ち込んだり。
そこまでする必要あるか? というくらいのバックステップで距離を取ったり。
 
一つひとつの動作がド派手で見栄えもいい。
自身の実力を誇示するというか、観客を意識しているのがよくわかる。
 
本人的には「この程度の相手には遊んでも勝てる」とアピールしている感じだろうか。
 
ジャロン・エニスvsバージル・オルティスJr.はやヴぁい。絶対にやれ。ビボルvsベテルビエフVol.2と同興行だから大丈夫かな? 中東のオイルマネー万歳ですね
 

危険地帯で留まる時間が長くちょっと危なっかしい。1発で試合をひっくり返せるタイプならもしかしたら?

だが近場で大きなアクションを繰り返すせいか、この日のエニスは被弾もそれなりに多い。
打ち終わりに危険地帯に留まる時間が長くがら空きの顔面を晒すシーンが目に付く。
 
正直、あれだけオーバーな動きで出入りを繰り返せばどこかに隙が生まれる。
ビジャの当て勘のよさも相まって、スイング後のちょっとした“間”に顔面を揺らされるシーンが結構な頻度で見られた。
 
ただ、アレは観客へのパフォーマンスの意味もあったと想像する。
上述の通りこの試合は自分の商品価値を高めるためのもの。
仮に相手がクロフォードやスペンスだった場合はもう少し慎重に動いていたはず。
 
むしろこの試合のパフォーマンスが通常運転だとしたらちょっと危ない。
危険地帯での無防備な瞬間を狙われてスコーンと顎を打ち抜かれるパティーンも十分あり得るのではないか。
 
たとえば佐々木尽のように1発で試合をひっくり返せる破壊力のある選手なら。我慢に我慢を重ねた終盤に何かを起こせる可能性もある? かも?
※佐々木尽がエニスに勝てるとは言ってないです。佐々木尽のようなタイプなら!! という意味です
 
佐々木尽が星大翔に11RTKO勝利。コレジャナイ感、期待はずれのモタモタ。小原戦で見せたジャブがいっさい出ない、意味不明なスイッチその他
 
なお、今の佐々木尽がロイマン・ビジャに勝てるか? と言われるとそれまた難しい気がしている。
 

エニスがクロフォードやスペンスに挑戦する流れがいまいち想像できない。そういえばクロフォードvsスペンスはいつ決裂するんだよ笑

ちなみにだが、僕はジャロン・エニスがテレンス・クロフォードやエロール・スペンスJr.に挑戦する姿をいまいち想像できずにいる。
この人たちはどちらかと言えばショーン・ポーターやケル・ブルックなどと同世代。ジャロン・エニスのライバルはバージル・オルティスJr.になるように思える。
 
と言いつつ、オルティスは再び離脱&そもそも所属が違うので今すぐどうこうというわけにはいかないが。
 
 
てか、この人はビッグマッチ路線よりも複数階級制覇を目指す方がいい気がするんですよね。
 
何年か前に初めてジャロン・エニスを観た際はいずれトップ戦線にくる選手だとは思ったが、同時にその頃のウェルター級は上位陣がガッチガチで入る隙がなかった(今も)。
 
それならS・ライト級に下げて王座戴冠→クロフォードやスペンスが去ったタイミングでウェルター級に戻す→頃合いを見計らってS・ウェルター級にGO! の流れで3階級制覇くらいはいけるんじゃねえかと。
 
あの運動神経、スピードがあればチュー息子やブライアン・カスターニョにも対抗できそうだし、S・ライト級でも減量をトチらなければジョシュ・テイラーやレジス・プログレイスにも問題なく勝ちそうな……。
 
今となっては僕の妄想にすぎない、エニス陣営はウェルター級で腰を据えて勝負する方針だと思うが。
 
 
 
そういえばクロフォードvsスペンスはいつになったら決裂するんだよ笑
そろそろ決裂しないと間に合わなくなるじゃねえか(違
 
クロフォードよ、お前がNo.1だ(1年8か月ぶり2回目)。スペンスを2Rでほぼ攻略、赤子扱いする。スペンスにとっては相性最悪だったかも?
 
決裂が芸風のお前らが“ちゃんと”してどうする。
ちゃんとしろよ()
 
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