中谷正義がロマチェンコにTKO負け…。「悔しい」しか感想が出てこない理由? 中谷正義が負けて悔しいからですよ。完全に攻略されてたな【結果・感想】

中谷正義がロマチェンコにTKO負け…。「悔しい」しか感想が出てこない理由? 中谷正義が負けて悔しいからですよ。完全に攻略されてたな【結果・感想】

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2021年6月26日(日本時間27日)に米・ネバダ州ラスベガスで行われたライト級 12回戦。元同級3団体統一王者ワシル・ロマチェンコがOPBF王座11度防衛の中谷正義と対戦し、9R1分48秒TKO勝利。2020年10月のテオフィモ・ロペス戦以来の復帰戦を飾った試合である。
 
 
開始直後から長いリーチを活かした左リードで牽制する中谷に対し、ロマチェンコは上体を小刻みに振りながら打ち終わりを狙う。
 
中谷の左をヘッドスリップでかわしそのまま距離を詰めて懐に侵入、いきなりの左をヒット。
のけぞるように後退する中谷を追い詰め、さらにロープを背負わせ追撃の左をぶち当てる。
 
中谷も得意の左リードと右のカウンターで対抗するが、なかなかロマチェンコを捕まえられない。
5Rにはクリンチの離れ際に右を被弾し、そのまま押し倒されるようにダウンを喫する。
 
その後もロマチェンコ優勢のまま試合は進み、迎えた9R。
中谷の動き出しに合わせて踏み込んだロマチェンコがカウンターの左ストレートを顔面に。
 
この1発で中谷が大きくグラつく。
 
何とかクリンチで時間を稼ごうとする中谷だが、ロマチェンコは容赦なくこれを振りほどき追撃の連打を浴びせる。
そしてリング中央で中谷が顔を跳ね上げられた瞬間、レフェリーが試合をストップ。
9R1分48秒TKOでロマチェンコの勝利が決定した。
 
中谷潤人vsアンヘル・アコスタ? これは大丈夫だろ。唐突にオスカル・バルデスのアンダーに放り込んでくるカイチョー本田クソ有能
 

中谷正義の勝利に期待したけど、ロマチェンコは一段違った…。あのパフォーマンスを見せられたらどうしようもない

“ハイテク”の異名を持つ元PFP No.1、ワシル・ロマチェンコと日本の中谷正義が対戦した今回。
各所で「日本ボクシング史上最大のビッグマッチ」と言われ、多くのファンが中谷の勝利に期待したわけだが……。
 
結果は残念ながら9R1分48秒TKO負け。
元PFP No.1の牙城は高く、トップ中のトップとの差を見せつけられる形に。
 
僕もこの日はWOWOWの中継をかじりつくように観ていたのだが、いやちょっと悔し過ぎましたね。
 
以前から「中谷正義が負ける要素が見当たらない」「ロマチェンコもいつまでAサイドのつもりでいやがるんだよ」などと喚き散らしてきたが、さすがにあのパフォーマンスを見せられたらどうにもならない。
 
中谷正義がロマチェンコに勝つ姿しか想像できない。負ける要素が見当たらない件。偉業でも過去最大のビッグマッチでもない単なる通過点
 
中谷正義は間違いなくライト級トップクラスの選手だが、今回のロマチェンコは一段レベルが違った。
 
「ああすれば違った」「こうすればわからなかった」的な考えを差しはさむ余地すらないくらいの完敗。
「すごかったですロマチェンコさん」以外の言葉が出てこないのが本音である。
 

中谷正義が完全に攻略されていたことが悔しくて仕方ないw 悔しいばかり連呼して申し訳ないが、そこは勘弁してほしい

アレなんですよね。
何が悔しいって、中谷正義が完全に攻略されたところですよね。
 
 
僕自身、前回も含めてロマチェンコ対策はたびたび考えたりしている。
過去の試合を眺めつつ、素人なりに「これをやれば何とかなるんじゃね?」というのを挙げたりもしていた。
 
中谷正義vsロマチェンコ戦が今夏? テオフィモ→ベルデホの次のロマチェンコって、完全に1人UFC状態やな。でも、もう少し分散してもいい気も…
 
だが、今回はそれをロマチェンコにやられてしまったのが……。
2019年7月のテオフィモ・ロペス戦、2020年12月のフェリックス・ベルデホ戦を踏まえた上で、さらにそこにロマチェンコの技巧を上乗せされた。
 
これがクソほど腹立たしい。
 
 
いや、相手を研究するなど当たり前のことだし、長くトップに君臨するためにはその対策をさらに乗り越える必要がある。
試合前に中谷正義が「ロマチェンコが相手でもやりようがある」と言っていたように、ロマチェンコ陣営もたっぷりと中谷を研究しきたことは想像に難くない。
 
そして、その作戦がモロにハマったという事実に僕は(なぜか)はらわたが煮えくり返っている。
 
 
純粋な実力差はもう仕方ない。
ある程度の苦戦は想定していたし、ぶっちゃけ勝つのは相当難しいとも思っていた。
ただ、戦略がハマりさえすればそこそこやれると踏んでいたことも事実で、各局面でここまで上をいかれるというのは……。
 
 
昨日から「悔しい」ばかり連呼していいかげんうるせえよと思うかもしれないが、そこは勘弁してほしい。

なぜなら僕は中谷正義が負けて悔しいのであるw


 

左リードの打ち終わり、スウェーのみのディフェンス、被弾のあとにまっすぐ後退する。戦略的な部分ですべて上回られた

まあ、恨み言を並べていても仕方ないので具体的な感想を。
 
まず中谷正義の持ち味は何と言っても鋭く多彩な左リード。
階級屈指の高身長、長リーチを活かした左で相手を射程外に釘付けにする。
前回のフェリックス・ベルデホ戦でもこの左リードで逆転のダウンを奪うなど、中谷にとっての生命線とも言えるパンチである。
 
スピードもパワーもセンスもベルデホの方が上だけど、勝ったのは中谷正義なんですよ。やっぱり中量級以上の日本人には気持ちが入るよね
 
だが、米進出以降はこの左リードの打ち終わりを狙われるシーンが目立っていた。
テオフィモ・ロペスにはパンチの戻り際に懐へ侵入されているし、ベルデホ戦では開始直後にいきなりダウンを奪われてもいる。
 
また、相手の踏み込みに対するディフェンスが“ノーガードのスウェー”のみというのも気になるところ。
恐らくOPBF時代は自分の高身長、長リーチを上回る踏み込みを持った相手がいなかったのだと思うが、このレベルになるとそうもいかない。
 
ロペスもベルデホも中谷のスウェーをあっさり踏み超えてきたし、バックステップにも楽々追いついてきた。
おかげでOPBF時代に比べ、顔を跳ね上げられまっすぐ後退させられるケースが激増している。
 
 
で、今回のロマチェンコが狙っていたのもコレ。
中谷の左をヘッドスリップで外し、パンチの戻り際に合わせてスルスルっと懐に侵入。クロス気味の左を顔面にヒットして中谷を下がらせ、ロープを背負わせたところでさらに1発、2発。
 
テオフィモ・ロペスやホルヘ・リナレスは高速のワンツーでこれに対抗したが、中谷の場合はちょっと違う。追撃の右を出すまでに若干間ができる上に軌道も外旋回で動き出しの溜めも大きい。
 
パンチ自体はリナレスよりも多彩かつ強烈だが、その分相手に打ち終わりを狙われやすい。
 
前回の予想記事で「高速のワンツーでロマチェンコの侵入を防げれば」と申し上げたが、それがうまくいかなかったのがホントに痛かったなと。
 
 
左の打ち終わりに間ができる。
ディフェンスが長身に依存したノーガードのスウェーのみ。
1発被弾するとまっすぐ後退する。
 
ロペス戦以降、目に付いていた部分を片っ端からほじくり返された印象である。
 
 
繰り返しになるが、戦略的な部分でことごとく上回られたことが何とも悔しい(部外者だけど)。
 

中谷も突破口を開くためにあれこれやっていた。でも、ロマチェンコはそれをあっさり上回っていく…

とは言え、中谷が突破口を開くためにあれこれ試していたのはめちゃくちゃ伝わってきた。
 
3R終了間際に左足を軸にしたピボットを見せていたが、アレは2018年5月にホルヘ・リナレスがやっていたもの。あの動きでロマチェンコの警戒心を煽り、4Rの開始直後にはカウンターの右ボディをヒットしている。
 
また6R後半には高速のワンツーでロマチェンコの出足を止めてもいるし、要所で「お!!」と思わせる動きは散見された。
 
ロマチェンコvsテオフィモ・ロペス感想。115-113ロペスかな。ロペスの対策が素晴らしかったしやっぱりスピード&パワー大正義
 
ただ、それをあっさり上回っていくロマチェンコがすご過ぎて……。
 
序盤4Rまではクリンチでうまく動きを封じていた中谷だが、5Rにクラッチの力が弱まった途端にあっという間に追撃を浴びてダウン。
それ以降、ダメージの蓄積とともにクリンチの甘さが目立ち、離れ際の被弾が激増していく。
 
6R後半の高速ワンツーがよかったと申し上げたが、実はラウンド序盤はこれまでの左リード中心の攻めからいきなりの右に切り替えている。
恐らく陣営から指示が出たのだと想像するが、実際何発かはこの右がヒットしている。
 
ところが1分過ぎには即座に対応され、再び近場で顔を跳ね上げられる流れに。
 
もうさ、あの対応の早さにはゾッとしたよね。
「おや、このラウンドのロマチェンコ、中に入るのに苦労してるんじゃねえか?」と思っていたら、次の瞬間には右の打ち終わりに懐に侵入→クリンチを振りほどいてロープ際の連打につなぐという。
 
あまりの憎たらしさに僕はロマチェンコのことがどんどん嫌いになっていったことを報告しておく笑
 

ぐうの音も出ないほどの完敗。生命線の左リードを完璧に攻略された精神的ダメージがどの程度なのかな? とか

そしてとどめの9R。
 
この段階になるとロマチェンコはすでに打ち終わりを狙うことすらしない。
 
中谷が動き出す一瞬の溜めに素早く反応し、先の先のタイミングでカウンターをヒット。
盛大にグラついた中谷のクリンチを振りほどいて左右フックをテンプルに。
 
リング中央に戻り、再び動き出しを狙って左をぶち当てる→体重を預けてくる中谷の腕を振り払うとともに追撃の連打。
ボディから顔面へのコンビネーションで中谷がガックリと膝をついたところでついにレフェリーが試合を止める。
 
 
長所と短所を山ほど分析され、あらゆる局面で上をいかれた末のTKO負け。
何度も言うが、議論を差しはさむ余地もない、ぐうの音も出ないほどの完敗である。
 
ジャーボンティ・デービスは寝起きに人を殴ったその足で朝マックするヤツ。マリオ・バリオスをパワフルに粉砕。小型のカネロじゃんコイツ
 
正直、今回の負け方は中谷正義の今後が少々心配になる(余計な心配かもしれませんが)。
ほとんど溜めのないロマチェンコの左に反応できなかったことはもちろんだが、生命線の左リードを完全に攻略されてしまったのが……。
 
ノーマスを連発したS・フェザー級時代をほうふつとさせるロマチェンコのパフォーマンスに唖然とするとともに、中谷の精神的なダメージも気になるところである。
 
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