長濱陸がクドゥラ金子を寄せつけずにOPBF戴冠。土屋修平は山口祥吾にTKO負けで復帰戦を飾れず【2020.2.27 DANGAN234感想】

長濱陸がクドゥラ金子を寄せつけずにOPBF戴冠。土屋修平は山口祥吾にTKO負けで復帰戦を飾れず【2020.2.27 DANGAN234感想】

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2020年2月27日、東京・後楽園ホールで行われた「DANGAN234 はじめの一歩30周年記念フェザー級トーナメント準決勝」を現地観戦してきたので、今回はその感想を。

 
僕は常々「後楽園ホールが好きではない」と連呼しているのですが、2020年は2月末の時点ですでに4度目。
しかもコロナウイルスの影響で軒並みエンタメ系のイベントが中止になる中、不特定多数が一か所に集まる場所にノコノコ出かけていくという。自分でも何をしたいのかがさっぱりわかりませんw
 
「吉野修一郎vs富岡樹at「ダイヤモンドグローブ」最高過ぎワロタw 比嘉大吾の復帰戦もあったよ」
 
とはいえ、今回はめちゃくちゃ強いと評判のクドゥラ金子選手のOPBFタイトルマッチと元ライト級日本王者土屋修平選手の復帰戦があるということで、「こりゃ行かなアカンやろ」と。
咳払い一つ、くしゃみ一つで冷たい視線を浴びる状況で人ごみに飛び込むのはあまり気が進まなかったのですが、一応行ってきた次第です。
 
ちなみにこの日はメインが終わったのが22:00前。終盤3試合がすべて判定(8R、8R、12R)決着になったおかげでこの時間に。
全国的に自粛ムードが広がる中、世の中の流れにあえて逆行するボクシング興行さすがっす。
 
まあ、冗談はともかく。
ド平日に22:00終わりというのはなかなかキツい。
しかも開場が17:30、開始が18:00なので、すべてを合わせると4時間半という長丁場です。
 
いや、どうなんでしょうね。平日の夜スタートで4時間半はボリューム的に長過ぎる気がしないでもない。というか絶対長い
進行上仕方がないとはいえ、もう少しコンパクトだとありがたいと思ったり……。
 
野球などは途中でだいたいの流れや勝敗が見えることが多いですが、ボクシングは基本、お目当ての試合は一番最後。なかなか途中退席しにくいのが悩みどころです。
 
「新型コロナウイルスによるスポーツイベント中止、延期が相次ぐ中、野球界とサッカー界の共闘はめちゃくちゃいいよね」
 

×土屋修平vs山口祥吾○(第4試合ライト級5回戦)

というわけでまずは第4試合、土屋修平選手と山口祥吾選手による5R賞金マッチ。
 
土屋選手は今年1月のDANGAN232で復帰する予定でしたが、対戦相手がビザの関係? で来日できず。今回が仕切り直しとなります。
また、僕が常々おもしろいと申し上げている5Rマッチということで、試合が発表されたときから楽しみにしていた試合でもあります。
 
「マービン・エスクエルドは5Rボクシングのゲーオになれる。5R特化型主人公誕生。KODトーナメント決勝戦現地観戦」
 
まずは赤コーナーから山口選手が入場します。照明効果が気分を盛り上げてくれます。
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と思っていたら、いつの間にか土屋選手の入場も始まっておりました。
歓声の中、トップロープをまたいでのリングインです。
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両者の名前がコールされます。
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いや~、ワクワクしますねww
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試合に関してですが、率直に土屋選手の動きが悪かったなと。
もちろん山口選手がよかったというのが大前提ですが、それを踏まえた上で。
 
開始直後から被弾を繰り返し、あっという間に顔面が紅潮。瞬間瞬間の反応にそのつど遅れが生じています。
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ラウンド後半に強烈なカウンターでダウンを奪ったものの、どうもしっくりきていない感が満載です。
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2R以降も左の差し合いで上回られ、ロープ際で防戦一方になるシーンも。
身体に染みついたカウンターは反射で出るのですが、ペースを掴めず時間だけが過ぎていく。
恐らく本人も「あれ? あれ?」という感じで、徐々にダメージが蓄積していきます。
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逆に山口選手は「いける」と感じたのか、多少の被弾はお構いなしにゴンゴン打ち返します。無遠慮に前に出てラッシュを浴びせ、3R後半に一休みしてから4Rにもう一度ペースアップ。時おりカウンターをもらって動きが止まりますが、最後まで腕を振り続けて見事TKO勝利を飾りました。
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1Rで食ったダウンを2、3Rで取り返し、4Rで明確にダメージを与えて5Rで仕留める。
5Rボクシングの流れとしては理想に近い試合だったのではないでしょうか。土屋選手の不調は残念でしたが、試合自体はおもしろかったです。
 
いい表情しておる。
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山口選手、ナイスファイトでした。
 
坂井祥紀、重田裕紀、佐々木尽、富岡浩介、牛島龍吾、谷口彪賀他。いい選手が多くておもしろかったですね
 

土屋選手はブランクかなぁ。30、31歳ってホントに分岐点になることが多いからね

逆に土屋選手はブランクが響いた感じかなと。
 
確かこの選手が一度現役を離れたのが31歳? で今が33歳?
 
個人的に30、31歳前後はスポーツ選手にとっての分岐点だと思っていて、ちょうど肉体と精神の乖離が大きくなる印象が強いです。メンタルは20代半ばのままなのに微妙に身体がついてこないというか。
 
で、そこで自分と向き合ってうまくマイナーチェンジできれば、心身のバランスがしっくりきてさらに2、3年いけたりする。
「一流は全盛期が2度ある」というのが僕のクソ持論なのですが、根拠としてはそんな感じです。
 
ちなみに元ミドル級統一王者バーナード・ホプキンスの第一次全盛期は1993年(27歳)~2005年(39歳)。第二次全盛期が2006年(40歳)~2014年(48歳)まで。自分で言っていて意味がわかりません。
 
「伝説のロイ・ジョーンズvsバーナード・ホプキンス感想。初めてちゃんと観たけどクソつまんねえなこの試合w」
 
思いっきり話が逸れましたが、土屋選手はちょうど分岐点の時期に現役を離れたせいで感覚の狂いが多少大きくなっているのかもしれません。
 
同じように引退→復帰の道を歩んだ4階級制覇王者井岡一翔は2017年の引退時点で27歳。肉体改造を経て7か月後の28歳で復帰を果たしているので、肉体的な分岐点に差し掛かる前のタイミングで戻ってこられたことになります。
 
 
まあ、今回出来がよくなかったからと言って、今すぐ進退どうこうの話ではないと思いますけどね。
長年蓄積したダメージが噴出したとかでもないし、そのうちトンネルを抜けるでしょ。周りからもあれこれ言われるかもしれないですが、気にせずがんばってもらいたいですね。
そもそもこの日が単に不調だっただけかもしれないし。
 
というのが僕の無責任かつ自分勝手な感想でございます。
 
 
とりあえず今回はこれが観られたのはよかったですね。
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少し左手を下げてカウンターを狙う構え。
久しぶりっす。うっす。
 

 
土屋修平vs橘ジョージ、和氣慎吾vs川島翔平。はじめの一歩フェザー級トーナメント決勝行ってきた。人数制限の後楽園ホールアリやなw
 

×クドゥラ金子vs長濱陸○( OPBF東洋太平洋ウェルター級王座決定戦)

そしていよいよメインイベント、クドゥラ金子選手と長濱陸選手によるOPBF東洋太平洋ウェルター級王座決定戦です。
 
一応言っておくと、僕はこれまで両選手の試合を一度も観たことがありません。
ただ「クドゥラ金子がヤバい」というのは何度か耳にしていて、中には「強すぎて避けられている」「日本でやることがない」とまで言う人もいる。
 
おお、マジか。
そんなにすごいんだったら一度観てみたい。
 
お? OPBFのタイトル戦やるのね。
じゃあ行きますか。
 
というのが今回だったわけです。
 
なお、相手の長濱陸選手のことは名前も戦績もいっさい知らず。
漠然と「クドゥラ金子が理不尽な破壊力で粉砕するシーンが観たい」と思っておりました(すみませんw)。
「なんやよう知らんけど、中盤までにクドゥラ金子が倒すんちゃうの?」みたいな(いや、ホントすみませんw)。
 
 
最初に青コーナーから長濱選手の入場。
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あれ?
何か長くねえか? この人。
ウェルター級だからか?
 
 
続いて赤コーナーからクドゥラ金子選手が入場します。
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試合前に両者の名前がコールされます。
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クドゥラ金子クッソ男前ワロタww
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天は気まぐれで二物を与えやがるから困ります。
 

長濱選手が長い。射程の短いクドゥラ金子選手の危険地帯を避け、最後まで翻弄し続け完勝

いよいよ試合開始です。
 
開始直後にはっきりとわかったのですが、長濱選手はやっぱりめちゃくちゃ長い
身長だけでなく手足も長く全体的にスラっとした体型です。クドゥラ金子選手に比べて一回り大きく柔軟性も感じられます。
 
あとで聞いたら、長濱選手はミドル級から階級を下げたんですね。そりゃあ長いわけだわ(違
 
 
長濱選手はこの体格的優位を活かしたフットワーク&左の連打で序盤からクドゥラ金子選手を翻弄します。
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自分のパンチだけが届く絶妙な距離感がいいよね。
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そして、長濱選手のフルマークで迎えた5Rに両者の距離がやや詰まります。
長濱選手はこれまでのようにクドゥラ選手の前進を止めきれず、ロープを背負わされるシーンが増えます。
 
対するクドゥラ選手はここが勝負どころと感じたか、一気にペースアップして長濱選手を攻めたてます。
ラウンド終盤に右ストレートで長濱選手を大きくのけぞらせるなど、クドゥラ選手が試合の流れを引き戻したかに思えました。
 
「田中恒成が王座返上&階級アップ。井岡一翔とのビッグマッチ実現か。まあ井岡にリスクがデカすぎるよな」
 
ですが6R以降、長濱選手が身体をベッタリと寄せてインファイトに切り替えます。
マジな話、ここの切り替えはめちゃくちゃうまかったですね。
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5Rと6Rのインターバルでクドゥラ金子選手が肩で息をしていたのはわかったのですが、案の定そこからガクッと失速しました。
1発の威力と前に出る馬力は凄まじいクドゥラ選手ですが、射程はやや短い。また、動く相手を追い詰める足はなく、なおかつ近場での差し合いも得意ではない。
 
遠い位置では足を止めずにひたすら左の連打とカウンター。
距離が詰まった際は体格差を活かして覆いかぶさり、執拗なボディ攻撃で動きを止める。
 
この選手を攻略するにはとにかく中間距離にとどまらないことが大事で、今回の長濱選手は最後までそれを徹底していました。
 
ちょろっと申し上げた通り、前半はダニエル・ジェイコブスっぽいアウトボクシング、中盤からのインファイトへの切り替えが本当に抜群でした。


ラスト3Rは疲労が溜まって身体を寄せきれずに被弾を許すシーンもありましたが、試合運びとしては理想に近かったのではないでしょうか。
 
判定結果を待つクドゥラ金子選手。さすがにあきらめの表情ですね。
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自らの勝利を告げられた長濱選手は疲労困憊でコーナーに座り込みます。
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だよな。
素晴らしい勝ち方だったとはいえ、クドゥラ金子相手にあれを12Rやるのはしんどいに決まってる。
 
てか、この選手もいい表情するんですよww
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試合中も疲労感やダメージがめっちゃ顔に出るんですけど、そこから粘る粘る。
 
遮二無二倒しにいってガス欠を起こしたクドゥラ金子選手に対し、的確なボディで相手を削りつつロープ際で上体をクネクネさせてダメージを逃がしまくった長濱選手。
 
今回はあらゆる面で長濱選手の経験、陣営の研究、作戦がクドゥラ金子選手の戦闘力を抑え込んだ感じです。
 
何と言うか、ええもん観させていただきました。
 
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