イサック・クルスvsローランド・ロメロ。ここまで一方的になるとは。フックぶん回し同士の対戦。得意な距離とディフェンスに差があった【結果・感想】

イサック・クルスvsローランド・ロメロ。ここまで一方的になるとは。フックぶん回し同士の対戦。得意な距離とディフェンスに差があった【結果・感想】

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2024年3月30日(日本時間31日)に米・ネバダ州で行われたWBA世界S・ライト級タイトルマッチ。同級王者ローランド・ロメロとランキング2位イサック・クルスが対戦し、8R56秒TKOでクルスが勝利。初戴冠を果たした一戦である。
 
 
ティム・チューとセバスチャン・フンドラによるWBC/WBO世界S・ウェルター級戦のアンダーカードとして組まれたこの試合。
WBO王者ティム・チューはキース・サーマンとの対戦を予定していたが、サーマンの負傷によりフンドラが代役に抜擢される。さらにいつの間にかWBCの王座決定戦も兼ねたタイトルマッチとして行われることに。
 
僕自身、ここまでの経緯がわからない上にセバスチャン・フンドラにあまり興味がなく、試合自体に食指が動かなかった。
それもあってアンダーカードのロメロvsクルス戦に注目していた次第である。
 
キース・サーマンが戻ってきた。マリオ・バリオスをスピードで翻弄して判定勝利。ボディを効かされてからのマラソンもさすがだった笑
 

フックをぶん回す同士の対戦。先に相手を下がらせた方が有利になる?

ローランド・ロメロvsイサック・クルス。
 
ジャーボンティ・デービスに負けた経験がある同士の対戦。
なおかつ両者ともに剛腕が持ち味という。
 
この階級は対抗王者にデビン・ヘイニーやテオフィモ・ロペスがいる激戦区。それもあってなおさら楽しみにしていた。
 
ジャーボンティ・デービスvsローランド・ロメロ。デービスの動きがちょっと悪かった? ロメロの作戦がハマったけど、タイミングを覚えられてからが…
 
と言いつつ展望はよくわからない。
 
どちらもジャブが少なくフックをぶん回すパワフルなタイプ。
連打型のイサック・クルスに対して王者ロメロは1発の威力で勝負する。
 
 
何となくロメロのパンチはやや外旋回気味、クルスの方が真ん中を突き抜けそうな感じはする。
 
ロメロの1発とクルスの圧力の勝負になるとは思うが、要するに先に相手を下がらせた方が有利になるのかなと。
 
ちゃんと考えたわけではないのでアレだが。
 
亀田和毅vsケビン・ビジャヌエバ。元祖亀田家スタイルで押し潰す。ルイス・アルベルト・ロペスに同じことができるかは…
 

イサック・クルスの完勝。得意な距離とディフェンスに差があった

実際の試合だが、イサック・クルスの完勝だった。
完勝はもちろん、僕が思っていた以上の完勝である笑
 
上述の通りこの両者はジャブは少なめ、ぶん回しのフックを得意とする。
 
だが中間距離から近場で力を発揮するクルスに対し、ロメロが強いパンチを打つにはある程度スペースが必要になる。
 
またクルスはガードを高く上げて顎、テンプルを守るスタイルだが、ロメロは腕を下げたルーズな構えが基本。
連打型と単発型の違いだけでなく、得意な距離とディフェンスの差が出たのではないか。
 

足を使うロメロ。でも、あっさりクルスの圧力に飲み込まれる

開始直後からガードを上げて距離を詰めるクルス。
それに対してロメロは足を使ってリングを旋回、ひたすら正面を外す。
 
ロメロが持ち味を出すには足を踏ん張ってこそなので、この展開はあまりよろしくない。
と思っているうちに案の定クルスの馬力に飲み込まれてしまう。
 
初弾をパリングで弾き、間髪入れずに踏み込む+フックを被せるクルス。
 
これを上体反らしで回避するロメロだが、不安定な姿勢のまま動くせいで思いっきり死に体に。
クルスはその瞬間に逆側のフック+圧力でロープ際まで追い込めていく。
 
ロメロも大慌てでクリンチにいくが、近距離でも勢いを失わないクルスを抑えきれず。
腕を振り払われ懐で連打を浴びてあっという間に主導権を持っていかれる。
 
デービスvsクルス感想。デービスは4Rくらいに左手をおかしくしてたっぽいな。自分より小さい相手に苦戦。そろそろビッグマッチを…
 

ここまで差があるとは。打ち終わりのカウンターの回避が間に合わないロメロ

ロメロの初弾を固いガードとパリングで無効化するクルス。
そこにカウンターのフックを被せてロメロを後退させ、自分の得意の距離で連打を浴びせる。
 
 
申し上げたようにロメロは腕を下げて構えるためにクルスのフックに回避が追いつかない。
もっとも力を発揮できる中間距離にクルスが留まってくれず、頼みの1発はあっさりガードされてしまう。
 
左右に動きながら打ち出すパンチには威力が足りない。
かと言って、足を止めれば至近距離での連打が待っている。
 
初弾を防がれた&クルスが止まらなかった時点でロメロはだいぶ手詰まりになった印象である。
 
漠然と「先に相手を下がらせた方が有利になるのでは?」と思っていたものの、ここまで差がついたのはちょっと意外だった。
 
カネロvsハイメ・ムンギア。割とムンギアにもチャンスがあると思うねんな。ジャブが通用するかに注目かな。カネロはチャーロ戦を踏襲できれば
 

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頑丈でスタミナも豊富なクルス。さすがジャーボンティ・デービスを苦戦させただけある

何というか、めちゃくちゃ頑丈なんですよねイサック・クルス。
 
太い首とゴツい肩回り、顎を引いた構え。
ロメロのパンチをもらってもまったく動じる気配がない。
 
常にこういう展開を想定しているのだと思うが、とにかくビクともしない。
さすがはジャーボンティ・デービスをもっとも苦戦させただけある。
 
さらに若さのせいかスタミナも抜群。1Rの猛ラッシュを観て「これで後半まで持つのか?」と思ったが、結局失速することなく仕留めてしまった。
 

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ガチのアウトボクサーには苦戦しそうなイサック・クルス。vsジャーメイン・オルティスとかおもしろそう

完勝で王座を戴冠したイサック・クルスだが、実は前戦でサウスポーのジョバンニ・カブレラのアウトボクシングに苦戦を強いられている。
 
サイドに回り込むカブレラに追いつけずに左右フックは空を切る。
何とか2-1の判定で勝利したものの、相当危ない試合だった。
 
要するにイサック・クルスはああいうタイプが苦手なのだと思う。
 
ジャブが少なく攻撃パターンはフックのぶん回しのみ。
いわゆる“崩し”を省いたスタイルなので自分の距離に入れないと一気に苦しくなる。
 
 
アウトボクシングに慣れていないロメロにはあっさり追いついたが、ジョバンニ・カブレラ以上のアウトボクサー相手にどうなるか。
 
たとえばテオフィモ・ロペスに善戦したジャーメイン・オルティスとは相性最悪かもしれない。
 
ジャーメイン・オルティスはやれることを全部やった。テオフィモ・ロペスの追い足のなさを突いて塩試合に。これはもう仕方ないっすね
 
トップランク系列? のジャーメイン・オルティスとPBC系列のイサック・クルスの対戦が実現するかは知らん。
 
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