カネロ・アルバレスvsイユリディンか。これはモロにカネロ有利じゃない? ビバ・メヒコに向けてだろうけど2ヶ月スパンも珍しい【予想・展望】
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2021年2月27日(日本時間28日)、米・フロリダ州マイアミで行われるWBC/WBA世界S・ミドル級タイトルマッチ。同級統一王者サウル・“カネロ”・アルバレスがWBC同級2位のアブニ・イユリディンと対戦する。
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2020年12月にカラム・スミスに判定勝利を挙げたカネロが約2ヶ月のスパンで次戦に挑む。
対戦相手のアブニ・イユリディンは21勝2敗12KOの戦績を持つオーソドックス。キャリアで喫した2敗は2017年10月のクリス・ユーバンクJr.戦、2019年2月のアンソニー・ディレル戦で、今回はそれ以来約2年ぶりのリング復帰となる。
一方の王者カネロはこの試合に勝利した場合、5月にWBO同級王者ビリー・ジョー・サンダースとの統一戦が実現すると言われており、快勝して弾みをつけたいところ。
カネロがもう試合するんだね。2ヶ月スパンというのはこのクラスの選手には珍しい
S・ミドル級の2団体統一王者サウル・“カネロ”・アルバレスの次戦が決定したとのこと。
相手は戦績21勝2敗12KOのアブニ・イユリディンで、前回のアンソニー・ディレル戦から約2年ぶりの試合となる。
というか、カネロはもう試合するんすね。
ついこの前もリングに上がってた記憶があるけど。
と思って調べてみたところ、カラム・スミスとの一戦は2020年12月に行われている。
カネロがカラム・スミスに完勝。階級屈指のビッグマンがカネロに蹂躙される現象を“ロッキー・フィールディングの呪い”と名付けよう
ということは約2ヶ月のスパンでの防衛戦。
ほほう。
このクラスの選手がそんな短期間で試合を組むというのはなかなか珍しい。
2020年は新型コロナウイルスの影響やプロモーター/放送局とのゴタゴタのせいで1試合しかできなかったこともあるが、こういうアグレッシブさは嫌いじゃないww
相手のイユリディンがイージーな相手と判断したか、それとも5月に実現する(n回目)と言われるビリー・ジョー・サンダース戦に向けての調整の意味合いが強いのか。もしくはその両方か。
どちらにしろ、DAZNとの大型契約から解放されたことによってフットワークが軽くなったことは間違いなさそう。
5月はシンコ・デ・マヨのビバ・メヒコもあるしね。
確かライアン・ガルシアとホルヘ・リナレスの対戦の可能性が浮上していた気がするが、もしアレならその試合をカネロvsイユリディンのアンダーで組めばさらに注目度も上がるんちゃうの?
ライアン・ガルシアの馬力と多彩な左。ルーク・キャンベルもやることやってたけど、スペック差が激しかったな。ホントに数年前とは別人
今回はカネロの勝利が固いんじゃないの。イユリディンにはカネロ攻略のネタが見当たらないような…
試合の展望だが、今回はカネロの勝利はまあまあ固いと思っている。
挑戦者アブニ・イユリディンは間違いなくいい選手だが、カネロに勝つのは相当難しいというか、対抗できるネタが乏しいように感じた。
過去の試合をいくつか漁ってみたところ、印象としては迫力不足の村田諒太。
高いガードとべた足でのしのしと近づき、自分の距離に入ったところで攻撃開始。
左を起点にボディ、顔面への打ち分けとともに身体を寄せ、相手にロープを背負わせる。
ガードの硬さと前に出る圧力が持ち味のタイプで、とにかく相手を下がらせてナンボの選手と言えるのではないか。
ただ、全体的にスピードがある方ではなく攻撃のバリエーションも多くない。典型的なブロック&リターンのスタイルだが、トップ選手をねじ伏せるだけの馬力も感じない。
敗戦を喫したユーバンク戦、ディレル戦では左リードで出足を封じられた状態で遠間からのカウンターをガードの間から通されまくっている。
両腕を常に高く掲げている分下からの攻撃に弱く、近場でのアッパーが得意なユーバンクにはそこを好きに放題狙われてしまった。
前に出て圧殺できる相手には強さを発揮するが、鋭い左リードと手数、カウンターを両立できるタイプには苦戦させられるイメージ。
村田諒太はロブ・ブラント戦、スティーブン・バトラー戦で一段上の爆発力を見せたが、イユリディンには村田のようなギアはない。
そう考えると、カウンターとコンビネーションを得意とするカネロにとってイユリディンはかなりやりやすい相手。2ヶ月スパンでこの試合をOKしたのも理解できる気がする。
カネロの鮮やかなKO勝ちに期待できるかも? カークランド戦の再現もあったりして
逆に言うと、もしかしたら今回は久しぶりに目の覚めるようなカネロのKO勝利が観られるかもしれない。
イユリディンは身長182cm、リーチ178cmと、サイズ的にはダニエル・ジェイコブスやセルゲイ・コバレフと近い。
だが足を使って12R動き回れるジェイコブスや、鋭いジャブ使いであるコバレフと違ってこの選手はガード主体のファイタータイプ。
前回のカラム・スミスを含め、ここ最近のカネロの対戦相手はいずれも遠い位置で勝負しようとしていた。
なので、カネロもそれに対抗するために必然的に前に出るスタイルとなる。
ガードを高く掲げて近づき、上体反らし+カウンターを駆使しながら距離を詰めて得意のコンビネーションにつなぐ。
いわゆるブロック&リターンでねじ伏せるやり方で勝利を重ねてきた。
カネロがジェイコブスに辛勝。相手のよさを消すのが得意なジェイコブス。カネロ打倒一番手はまさかのアイツ?
ただ、今回に限って言えば恐らくそれは必要ない。
待ち構えていればイユリディンの方から勝手に近づいてくるはずで、カネロとしては「ジャブをかいくぐって、距離を詰めて〜」という過程を丸々省くことができる。
そして、そこでの打ち合いはカネロが最も得意とするところ。
ボディと見せかけて顔面へフックを入れたり、クネクネディフェンスから身体を傾けてアッパーをねじ込んだり。カネロのド派手なアクションが披露されるエキサイティングな試合になる可能性も?
それこそ2015年5月のジェームス・カークランド戦のような豪快なKO勝利を期待してもいいかもしれない。
勝敗予想はカネロの4RKO。イユリディンが勝つにはカネロを後退させるしかなさそうだけど…
今回の勝敗予想だが、期待を込めてカネロの4RKO勝利でいきたい。
申し上げたようにアブニ・イユリディンにはカネロをどうにかできるネタが見当たらず、カネロ有利の試合になることはまず間違いない(と思う)。
試合展開的には中間距離でカネロが左でイユリデインの顔を跳ね上げ、インファイトではカネロのハンドスピードにイユリディンが翻弄される流れになる(気がする)。
で、ボディを効かされたイユリディンの意識が下にいったところで、顔面へのカウンターがモロに入ってのKO勝利。一回転して失神KOに沈んだカークランドの再現にも少しだけ期待している。
仮にカネロが苦戦するとすればイユリディンの圧力に後退させられる展開だが、ゴロフキンの馬力を手数で相殺したカネロがイユリディンに押し込まれるというのはちょっと考えにくい。
やはりどこかの時点でカネロがKOするか、もしくは大差判定というのがもっとも確率が高いのではないかと。
カネロvsサンダース決まる? こんな時だから楽しいことを考えようぜ。フラれまくりのカネロがサンダースに2度目の告白で成就か?
ちなみに少し前にクリス・ユーバンクJr.が村田諒太orチャーロ兄との対戦希望をぶち上げていた記憶があるが、このユーバンクvs村田という組み合わせには割と興味がある。
ユーバンクはハンドスピードとカウンターを両立しつつ足もある。パッと見、ロブ・ブラントの上位互換のような選手で、村田にとっては苦手の部類に入る。
だが、過去2戦のように村田が前半から思い切って腕を振れば一気にねじ伏せられる可能性もある。
ボロ負けかスカ勝ちか。
最終目標に掲げるゴロフキン戦の予行演習になるとは思えないが、試合としてはおもしろくなりそう。
まあ、さすがに村田陣営がこの対戦をOKするとは思えないが。
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