カネロがカラム・スミスに完勝。階級屈指のビッグマンがカネロに蹂躙される現象を“ロッキー・フィールディングの呪い”と名付けよう【結果・感想】

カネロがカラム・スミスに完勝。階級屈指のビッグマンがカネロに蹂躙される現象を“ロッキー・フィールディングの呪い”と名付けよう【結果・感想】

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2020年12月19日(日本時間20日)、米・テキサス州で行われたWBA世界S・ミドル級タイトルマッチ。同級正規王者サウル・“カネロ”・アルバレスとスーパー王者カラム・スミスが対戦し、3-0(119-109、119-109、117-111)でカネロが勝利。WBA王座統一に成功した一戦である。
 
 
新型コロナウイルスの影響+DAZNやGBPとの訴訟問題もあり、約1年1ヶ月ぶりのリングとなったカネロ。
今回の相手であるカラム・スミスは身長191cmの長身選手で、2016年9月にカネロ挑戦したリアム・スミスの兄弟でもある。
 
 
試合はガードを高く上げて前に出るカネロに対し、スミスは遠い間合いで対峙。
時おり牽制のジャブを放つものの、カネロのプレスになかなか手を出せずにじりじりと後退させられてしまう。
 
鋭い左リードからのコンビネーションを上下に打ち分け、早くも試合のペースを掴んだカネロ。スミスに常時ロープを背負わせたまま得意の連打でグイグイ攻める。
 
中盤から力強いパンチで応戦するスミスだが、カネロの硬いガードを崩せず。逆にボディから顔面への強打を浴びて一瞬腰が落ちるシーンも。
 
最終ラウンドに入っても勢いが衰えないカネロは最後までスミスを攻め立て、文句なしの判定勝利で王座統一に成功した。
 
 
なお、勝利したカネロは試合後にIBFミドル級王者ゲンナジー・ゴロフキン戦の可能性を問われ、「ゴロフキンがベストな相手であれば戦いたい」とコメント。第3戦目が選択肢にあることを明言している。
 
ゴロフキンがシェルメタを7RKO。全盛期なら2Rで終わってたな。もう村田かチャーロとやるしかないっしょ
 

カネロが帰ってきた!! サイズ差のあるカラム・スミスに圧勝。でもそこまで驚きはないかな

GBPやDAZNとのゴタゴタを経て、約1年1ヶ月ぶりにリングに上がったサウル・“カネロ”・アルバレス。
 
相手のカラム・スミスとは身長差18cm、リーチ差19cmと大きなサイズ差があり、一部からは「カネロ危ないんじゃないか」という声も聞こえてきたわけだが。
 
結果としては何の問題もなく。
高いガードとプレス、得意の連打で終始カラム・スミスを圧倒し、3-0の明確な判定勝利。新型コロナウイルスの影響によるブランクも感じさせず健在ぶりを示してくれた。
 
 
僕自身、以前にも申し上げた通りこの試合はカネロが有利なのではないかと思っていて、今回の結果にそこまで驚きはない。
 
FAのカネロがカラム・スミスとWBAタイトル戦。過去最長身の18cm差マッチ。カネロの保持タイトルと王座の細分化がエグくて目がチカチカすんなw
 
前回のセルゲイ・コバレフ戦、その前のダニエル・ジェイコブス戦、2018年12月のロッキー・フィールディング戦と、ここ最近のカネロは自分よりもだいぶ大きな相手との対戦が増えており、サイズ差への耐性はかなり上がっている(と思われる)。
 
さらにカラム・スミスの過去の試合を観ると、あまり引き出しが多いタイプではないっぽい。
 
スペースのある位置では凶悪なワンツーが機能するが、そこから一歩懐に入られると途端に圧力が目減りする。
近場で突き上げるショートアッパーやボディ打ちなどはうまいものの、グリグリプレスをかけるジョン・ライダーを大いに持て余すなど、インファイトを得意とするカネロなら比較的攻略しやすい相手に思えた。
 
要するにカラム・スミスという選手にいまいちピンとこなかったのだが、実際の試合でもそんな感じだったなと。
 

カラム・スミスがカネロの前進を止められるかだけがこの試合の焦点。そして、あっさり懐に入られてしまいました…

今回のカラム・スミスに期待するとすれば、カネロの前進をどれだけ止められるか。ほぼそれだけと言っても過言ではなかった。
 
前で勝負できればカラム・スミス。
懐に入られればカネロが断然有利。
 
カラム・スミスが腕が一番伸びる位置で思い切りワンツーを打てれば、必然的にカネロは手詰まりになる。
逆にカネロがスミスの左をかいくぐり、中に入ってコンビネーションを機能させればカネロの勝利が近づく。
 
試合の焦点になるのはマジでここだけ。
 
で、結果的にはカネロがスミスの懐に入って気持ちよく腕を振りまくったと。
 
 
大幅なリバウンド+徹底的に足を使ったダニエル・ジェイコブスは僅差の判定まで食い下がり、ジャブの連打でカネロの前進を寸断しまくったセルゲイ・コバレフは11Rまで粘ってみせた。
 
カネロがジェイコブスに辛勝。相手のよさを消すのが得意なジェイコブス。カネロ打倒一番手はまさかのアイツ?
 
だが、今回のカラム・スミスは中間距離でなかなか手数が出ず、あっさりとカネロに侵入を許してしまった。
 
ショートアッパーやワンツーがヒットするシーンもあったが、カネロのクネクネディフェンスでいなされ決定打には至らない。
6、9Rなどは力強い連打で一瞬「お?」とも思わせたものの、すぐにカネロの圧力によって後退させられる流れ。
 
カウンターを警戒するあまり自分から手が出せず、瞬間的にギアを上げてもあっさりとカネロの馬力にかき消されてしまう。
 
ラウンドの中で流れを渡さないように振る舞うカネロがうまかったとも言えるが、カラム・スミスにはもう少し思い切りのよさがほしかったなと。
そもそもの回転力に大きな差があったのも大きいとは思うが。
 
てか、カネロも間違いなくしんどいんですけどね。
5Rあたりから汗だくだったし、「シャッ!! シャッ!!」と声を発しながらパンチを打ってたし。
 
体格差のある相手を追いかけながら1発1発に力を込めて腕を振っているのでスタミナの消費も相当なはず。そこにつけ込めなかったのは、やはりあそこがカラム・スミスの限界ということか。
 
 
ついでに言うと、体格差がある同士の対戦で、小さい方が上体をクネクネ動かすタイプだとめちゃくちゃやりにくいというのは確実にあるような気がする。
 
前回のコバレフもそうだったが、この試合でもカラム・スミスが肩を縮めて狙いを定めるシーンが何度か見られた。


逆にカネロにとっては的が大きな相手にはある程度の狙いを定めるだけで思い切り腕を振れるのだろうと。「だいたいこの辺を打っておけばどっかしらに当たるだろ」的な。
 
もちろんその状況を作れるカネロのスキルとパワーがあってこそなのだが。
 

ビッグマンがカネロに蹂躙される現象を“ロッキー・フィールディングの呪い”と呼ぶこととする。不覚にもアイツには期待してたんだよ…

申し上げたようにここ最近のカネロは自分よりもサイズの大きな相手との試合が続いている。
 
S・ミドル級、L・ヘビー級と、オーバースペックとも思える階級に躊躇なく進出して実際に結果も出している。
S・ウェルター級からミドル級に上げるまでにあれだけ慎重だったお前はどこに行ったの? というくらいの積極性である。
 
計算高さがフロイド・メイウェザーを彷彿とさせるという意見を見かけた気もするが、階級に関して言えばカネロはメイウェザーとは完全に真逆と断言できる。
 
オースティン・ウィリアムズとレイモンド・フォード。ウィリアムズはいいんじゃないですかね。ロマゴンvsエストラーダ興行に出場予定のプロスペクト
 
そして、カネロの“ビッグマン狩り”がスタートしたのが2018年12月のロッキー・フィールディング戦
 
実を言うとあの試合のロッキー・フィールディングにはそこそこ期待していて、大きな身体を活かしたアウトボクシングでカネロを手間取らせてくれるのではないかと思っていた。
 
さすがに勝つのは難しいとは思うが、もしかしたら追いかけ疲れてゼーハーゼーハーするカネロが観られるのではないか。
アングルチェンジと手数を両立できる(ように思えた)ロッキー・フィールディングであれば。飛ぶ鳥落とす勢いのカネロ相手にもまあまあ健闘する可能性もある(かもしれない)。
 
それがまさか……。
初回から真っ向勝負を挑んで撃沈させられるという。
 
いや、嘘だろ!?
何でお前、ど正面から打ち合っちゃってんだよww
そんなことすりゃ当然そうなるでしょと。
 
(僕が)大きな期待をかけたロッキー・フィールディングさん、かる〜く3RTKOで畳まれるというざんない結果に。
この瞬間、「ロッキー・フィールディングとは何だったのか」伝説が完成したのである()
 
カネロのボディでロッキー・フィールディング堕ちる。って、久々の「◯◯とは何だったのか?」案件きたな
 
で、表題の件。
 
階級屈指のビッグマンがカネロに蹂躙される現象を“ロッキー・フィールディングの呪い”と名付けることをここに宣言させていただく。
 
 
え?
2017年の5月にも似たようなヤツがいたって?
確かチャベスJr.とかいう名前の?
 
ああ、あれはアナタ。
人間の形をした冷蔵庫だから
ノーカンですよ。ええ。
 
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