カネロvsハイメ・ムンギアおもしろかった!! 試合巧者のベテランを勢いでねじ伏せるやり方はカネロvsゴロフキンVol.2を思い出した【結果・感想】

カネロvsハイメ・ムンギアおもしろかった!! 試合巧者のベテランを勢いでねじ伏せるやり方はカネロvsゴロフキンVol.2を思い出した【結果・感想】

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2024年5月4日(日本時間5日)に米・ネバダ州ラスベガスで行われた世界S・ミドル級4団体タイトルマッチ。 同級統一王者サウル・“カネロ”・アルバレスとWBC/WBO1位のハイメ・ムンギアが対戦し、3-0(117-110、116-111、115-112)の判定でカネロが勝利した試合である。
 
 
かなり前から楽しみにしていたカネロの試合。
ちょうどシンコデマヨに合わせて同郷のムンギアと対戦したわけだが。
 
と言いつつ、今年のGWはあれこれ詰め込みすぎたせいでリアルタイム視聴はできず。
特に5月6日の東京ドーム興行、井上尚弥vsルイス・ネリ戦のインパクトが大きくカネロの試合は後回しになってしまった。
 
井上尚弥vsルイス・ネリ現地観戦感想。序盤の鬼強タイムの井上をダウンさせた意義は大きい。S・バンタム級の井上を過度に神格化する必要はない
 
で、1週間以上遅れで視聴を終えたのでその感想を言っていく。
 

おもしろい試合だった。ムンギアはもう少し足を使うかと思ってたけど

まず何よりおもしろい試合だった
 
4Rのダウンを含めてポイント差こそついたものの、両者が激しく打ち合うスリリングな展開。飽きのこない12Rだった。
 
 
要因を作っていたのは恐らくムンギアの方。
開始直後からスピーディなジャブ、腕を思い切り振る連打でどんどん攻めていく。
 
ここ最近軽量級の試合ばかり観ていたせいか、中〜重量級の選手が中間距離で打ち合う光景はめちゃくちゃ迫力があった笑
 
 
僕はムンギアはもう少し足を使うのかな?
ジャブを駆使しながら離れて勝負されたらカネロは苦労するかも?
と思っていたのであれだけガツガツいく様子に「へえ〜」となった次第である。
 
カネロvsハイメ・ムンギア。割とムンギアにもチャンスがあると思うねんな。ジャブが通用するかに注目かな。カネロはチャーロ戦を踏襲できれば
 
実際、ダウンを奪われるまではムンギアが押していたように見えたし、カネロもやや戸惑っていた印象。
やり方自体はよかったのかもしれない。
 

馬力と勢いで試合巧者のベテランをねじ伏せる。カネロvsゴロフキンVol.2を思い出したよ

これは若い選手が試合巧者のベテランをねじ伏せるにはいい作戦なのだと思う。
 
4団体統一王者のカネロもすでに33歳。
最近のパフォーマンスを観ると全盛期はすぎたように感じる。
キャリアも60戦を超えて長年の蓄積もあると想像する。
 
そのカネロを馬力と勢いで押し潰す、反撃の余裕を与えないまま走り切るというのは常套手段。
 
WBA王座を11度防衛した日本の内山高志もジェスレル・コラレスのスピードについていけずに沈んだ。
年齢がいくと技巧だけでカバーしきれない部分はどうしても出てくる。
 
2018年9月のカネロvsゲンナジー・ゴロフキンVol.2でカネロの選択したやり方もこれ。
あの試合から無双しまくったカネロが同じことを若手にやられている光景はちょっと切ない笑
 
カネロvsゴロフキン3。金ヅル同士の3度目の遭遇。「割り切って儲けようぜ」的な乾いた同意があった気がした。ゴロフキンの追い上げに感動したよ
 

連打を受け止めて踏ん張るカネロ。そのつどスカされるムンギアと的確にカウンターを返すカネロ

だが、この日のカネロはしっかりと踏ん張ってみせた。
 
ムンギアの連打を浴びて後退、コーナーを背負わされるが接近戦でアッパーを捩じ込みダウンを奪う。
このダウンで流れが変わり、それ以降はほぼカネロのペースに。
 
上述の通り僕はこの試合を後追い視聴&ムンギアのダウンも把握していたが、その上であの1発には「おお、すげえ!!」と声が出てしまった。
 
 
初回からガツガツ攻めるムンギアだが、実はクリーンヒットは多くない。
ガードの間を通すパンチもあるが、基本は芯を外されている。
 
逆にカネロは打ち終わりのカウンターが的確。
上体反らしから右を被せる得意のパターンで何度もムンギアの顔面を揺らす。
 
またムンギアがひと休みした瞬間、連打が終わった瞬間に“スパッ”と返す1発がめちゃくちゃ効く。
 
 
フルスロットルの攻めをスカされるムンギアとピンポイントでカウンターを当てるカネロ。
 
ムンギアの連打は派手で見栄えもいいが、モーションが大きく動き出しも読みやすい。
対するカネロは全体的に滑らかで相手に準備する暇を与えない。
 
最近のカネロは攻防のつなぎがカクカクしてスムーズさが失われつつある、力みすぎでパンチの効きが鈍っているが、ムンギアのようなタイプが相手ならまだまだいける。
 
カネロvsジョン・ライダー感想。ダウンで吹っ切れたライダーの健闘。カネロが下降線に入ったという意見には同意せざるを得ないな。切ないけど
 
逆にムンギアとしては、カネロがもっとも得意な土俵で勝負してしまったのがもったいなかった(さっきはいいやり方だって言っただろ笑)。
 

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カネロが失速したけどムンギアも一緒に疲れちゃった。ベナビデスならいけるかな? と思うけど

そして中盤から後半にかけてギアが上がらなかったのも……。
 
カネロは以前から前半がめちゃ強い→中盤から失速するパターンが目立つ。
 
この日も7、8Rあたりで疲れが見えたが、ムンギアも一緒に落ちてしまった。
前半から飛ばしまくったせいなのは明らかだが、やはりあれだけ力を込めて腕を振ると……。
 
しかもそのラッシュが思ったほど効果を上げていないのが厳しかった。
 
 
マジな話、今のカネロ相手に馬力と勢いで上回る作戦はアリだと思う。
 
それこそ2022年5月のディミトリー・ビボルはフィジカルと機動力の両立でカネロをねじ伏せた。
「カネロが避けている」と言われるデビッド・ベナビデスもそれをやれる可能性がある(と思う)。
 
カネロが8年7ヶ月ぶりの敗戦。ビボルのジャブとガードを崩せず。“ロッキー・フィールディングの呪い”を解いたビボルに神の祝福を
 
だがS・ウェルター級スタート、S・ミドル級が3階級目になるムンギアは若干馬力が足りない。
 
最初に出てきたときはチャーロ弟やジャレット・ハードとともに「S・ウェルター級の巨神兵軍団すげえわ」となったが、階級を上げるごとに迫力が目減りしている感じである。
 

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ユーリ阿久井vs桑原拓戦を思い出した。両者ナイスファイトでしたね

それでもピンチになるたびにギアを上げ直す、最後まで腕を振り続けたのは文句なしに素晴らしい。
 
あのがんばりは先日の東京ドーム興行、ユーリ阿久井政悟vs桑原拓戦での桑原を彷彿とさせた。
 
ユーリ阿久井政悟vs桑原拓、井上拓真vs石田匠。石田は残念だった。ユーリは勝ってよかった。メインと同じくらいのインパクト
 
基本、これ系のタイプは脆い(勝手な)イメージがあるのだが、実際にはそんなことはなく。
ムンギアも桑原も食い下がるどころか一瞬効かせるシーンすら作っている。
 
(勝手な)イメージに対するギャップが大きい分、感動も大きくなることをお伝えする笑
 
 
 
うん、両者ナイスファイト。
繰り返しになるが、おもしろい試合だった。
 
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