実現しなきゃダメだった幻の試合。マッチメークが難しいのはわかるけど、そこはやらなきゃアカンかったよねという組み合わせ3選

実現しなきゃダメだった幻の試合。マッチメークが難しいのはわかるけど、そこはやらなきゃアカンかったよねという組み合わせ3選

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表題の通りなのだが、ボクシングでは「アイツとコイツの試合が観たい」という組み合わせが実現しないことが往往にして起きる。
 
ファイトマネーやタイミングの問題はもちろん、プロモーター同士の仲が悪く協力関係を築けないケースも。
 
また日本では一部の有名選手は自国開催+地上波放送で防衛を重ねる方が安定的に稼げるため、あえて危険を冒して海外のリングに上がる必要がないという問題もある。
 
 
ちなみに僕が事あるごとに引き合いに出している内山高志の件もこれに当たる。
 
内山高志は僕が心底カッチョいいと思った選手。中間距離でかなうヤツは誰もいないんじゃない? ウォータース戦は実現してほしかったよね
 
内山高志vsニコラス・ウォータース戦が実現できずにジェスレル・コラレスなどというババを引き当てたことはいまだに残念に思っているし、それ以前にもvsマイキー・ガルシアやvsユリオルキス・ガンボアなど、脳みそがとろけそうなマッチメークの噂もいくつか聞こえてきた。
 
嘘か本当かは知らないが、マニー・パッキャオのアンダーカードでの出場オファーを「後援会のメンバーが応援に行けないから」という名目で蹴ったこともあるとか。
 
 
そんな感じで、今回は「実現しなきゃダメだった幻の試合3選」と題して、僕がパッと思いついた「あの試合が観たかったなぁ」という組み合わせを挙げていきたいと思う。
 
ちなみにちょっと考えて頭に浮かんだだけのものなので、「あの組み合わせがない」という苦情は受けつけませんww
 

実現しなきゃダメだった幻の試合3選:その1

「アンソニー・ジョシュアvsデオンティ・ワイルダー」
 
この試合はもう、「実現しなきゃダメだった」では収まらない、ボクシング界全体の失態ですらあると思っている。
 
先日もちょろっと申し上げたが、「アンソニー・ジョシュアとタイソン・フューリーが対戦に合意!!」したと聞いてもちっとも刺さるものがない。
 
理由は時期を逃した感が尋常じゃないから
 
ジョシュ・テイラーvsホセ・カルロス・ラミレスの統一戦は絶対に実現しろよな。グダグダのヘビー級とは違うところを見せろやw
 
そもそもの始まりは2018年にアンソニー・ジョシュアとデオンティ・ワイルダーが対戦に合意したところから。
 
ジョシュアがジョセフ・パーカーを判定で退け、ワイルダーはルイス・オルティスに壮絶な逆転KO勝利。
ここで両者の対戦の機運が高まり、2018年の夏or秋に頂上対決か? と言われていたところ……。
 
なぜかジョシュアがアレクサンデル・ポベトキンとの防衛戦に舵を切るという。
 
一方のワイルダーもジョシュアの防衛路線を受け、復帰を果たしたタイソン・フューリーとの一騎打ちを選択。
ジョシュアとの頂上対決は完全に暗礁に乗り上げる。
 
そうこうしているうちにジョシュアはアンディ・ルイスJr.にKO負けを食らい、ワイルダーもタイソン・フューリーとの再戦に敗れて初黒星を喫してしまう。
 
双方が無敗ブランドを失った上に2021年現在、ワイルダーはすでに35歳。この先どこかで両者が交わったとしても、それはもはや頂上対決と呼べる代物ではない。
 
ワイルダー陥落! フューリーがヘビー級史上最強でいいよな。オラが町のごんたくれは“パーフェクトな2秒”を与えられず
 
アンソニー・ジョシュア→単なる防衛戦で6万人の会場を埋め尽くす地元の英雄。ザ・主人公
デオンティ・ワイルダー→KO率90%超え、男気溢れるニューヨークのビッグブラザー
タイソン・フューリー→動ける巨漢。神様が気まぐれで生み出した歴代No.1のヘビー級
 
この3人が同時期に全盛期を迎えていた数年前のヘビー級は奇跡としか言いようがないし、英国の王様がニューヨークの悪童を地元の大観衆とともに受けて立つ図式は凄まじいカタルシスでもある。
 
で、この試合に勝利した方が怪物タイソン・フューリーに挑む流れでよかったわけで。
 
その一戦によって2010年代のヘビー級がパーフェクトな形で完結するはずだったのに、金儲けと駆け引きに明け暮れた末に今ではちっともテンションが上がらない事態に。


繰り返しになるが、ジョシュアvsワイルダーの無敗対決を実現できなかったことは問答無用でボクシング界の失態である。
 

実現しなきゃダメだった幻の試合3選:その2

「ゲイリー・ラッセルJr.vsギジェルモ・リゴンドー」
 
こちらはジョシュアvsワイルダー戦のような「ボクシング界の失態」といった大げさな話ではなく、対戦の噂が浮上していたわけでもない。
むしろその逆、単純に「やればよかったのに」「どうせお互いにやることないんだから」という組み合わせである。
 
具体的には2017年の秋から冬にかけて。
 
2017年はギジェルモ・リゴンドーが6月にモイセス・フローレス戦で無効試合、12月にワシル・ロマチェンコに6R負傷ギブアップで初黒星を喫した年。
一方のゲイリー・ラッセルJr.は5月にオスカル・エスカンドンを7RTKOで下したものの、その次は2018年5月のジョセフ・ディアス戦まで間が空く。
 
 
リゴンドーは一発逆転を狙って2階級アップ→ワシル・ロマチェンコ戦を敢行したが、実は狙うべきはラッセルの方だったのではないか。
 
2013年4月のノニト・ドネア戦以降、プロモーターに嫌われビッグマッチから遠のいていたリゴンドーと、実力の高さは間違いないが、人気がなく安定の年一防衛真っ最中のラッセルJr.。
お互いの利害は完全に一致していたと思うのだが。
 
ロマチェンコvsゲイリー・ラッセルJr.の異次元っぷり。どうにもならないけど諦めないラッセルさん。この日のメインが亀海vsロバート・ゲレロだった事実
 
今さらだが、リゴンドーにとってロマチェンコは相性が悪過ぎた上に階級差も大きかった。
 
しかも「拳が痛い」とほざいて途中棄権したおかげで各所から失笑を買う羽目に。
「人気はないけど強い」というブランド価値と“キャリア無敗”の称号を失うとともに、本人がもっとも大事にしていると思われるプライドもズタズタにされてしまった。
 
ロマチェンコに比べればラッセルの方がまだ勝機はあったと思うし、ビッグマッチを求めるラッセルにとっても悪い話ではなかった(気がする)。
 
ラッセルの超絶ハンドスピードと突進力、カウンターがリゴンドーの結界を突破できるかどうか。
勝負論としても興味深い。
 
いろいろな意味で2017年は両者にとって絶好のタイミングだったなぁと。
 
リゴンドーvsカシメロ決定的? カシメロが前半に1発当てるかどうかの試合。コイツが“持ってる”ヤツならリゴンドーにも勝てる可能性が?
 
まあでも、実際に交渉がスタートしてもすんなり決まるとは思えないのも確かなわけで。
現在、ラッセルはジョシュ・ウォーリントンとの統一戦をファイトマネー(+開催地?)を理由にゴネているとのこと。仮に相手がリゴンドーとなれば、要求はさらに高くなることは容易に想像がつく。
 
基本、両者ともに無駄に値打ちをこいてチャンスを逃す典型的なタイプと言える。
 

実現しなきゃダメだった幻の試合3選:その3

「山中慎介vsリー・ハスキンス」
 
これは先日、岩佐亮佑vsムロジョン・アフマダリエフ戦のネタを考えていた際に思いついた組み合わせなのだが、実際に山中本人も口にしていた記憶がある。
 
岩佐亮佑を諦めないw 敵地でのvsアフマダリエフは強敵+苦戦必至だと思うけどぶっ倒せ。僕が許す。覚醒した? お前を信じとるぞ、お?
 
時期的には2016年前後。確か2016年3月のリボリオ・ソリス戦前or後くらいにハスキンスの名前を出していたような気がする。
 
あの頃の山中はアンセルモ・モレノを微妙な判定(負けていたという話もある)で退けたものの、続くリボリオ・ソリス戦では2度のダウンを喫するなど、やや下降線に入り始めていた時期。
 
その後、モレノとの再戦では倒し倒されの末に7RTKOで勝利したが、全盛期に比べて動きが落ちていたことがあのエキサイティングさにつながったのは間違いない(と思う)。
 
 
一方のリー・ハスキンスは岩佐亮佑をKOして以降、イバン・モラレス、スチュワート・ホールといった強豪に連続で判定勝利。抜群の安定感を発揮していた。
 
この選手は世界的な評価こそあまり高くなかったが、実はそこそこ強い部類の王者だったと思っている。
ナジーム・ハメドリスペクトのディフェンシブなカウンターに加え、上体をクネクネ動かしてもバランスを崩さない強靭な下半身。
1発のキレや威力その他。見た目の印象やKO率以上にやりにくい選手だったのではないか。
 
 
てか、割とガチでいい勝負にはなったと思うんですよね。
 
岩佐戦のハスキンスは右リードで顔を跳ね上げられるシーンが目立っていたし、恐らく前手の差し合いはそこまで得意ではない。
山中は岩佐と同等の右リードが出せる上に、遠間から放つ一撃必殺の左ストレートがある。
ハスキンスのカウンターで沈むパターンも考えられるが、その前に左をぶち当てる可能性も十分にある。
 
はっきり言って、岩佐亮佑よりも勝ち筋があったような気もするのだが……。
 
 
マジな話、キャリア終盤の山中のモチベーションの低さは痛々しいものがあった。
常々「連続防衛記録には興味がない」と言い続け、他団体王者との統一戦を求め続けたものの、最後までかなうことはなく。
 
そのうち統一戦の希望を口にすることもなくなり、やや実力の落ちるカルロス・カールソンにも苦戦を強いられるなど低調な試合が続く。
 
ルイス・ネリに負けた直後には「記念に具志堅さんの記録に並んで辞めようと思っていた」というインタビューを読んだ覚えもある。
 
内山高志同様、国内でどれだけ防衛を重ねてもその先が見えない状況に押し潰された典型的な例だったのだろうと。
 
フィジカル面の陰りを補う意味でも、リー・ハスキンスとの統一戦で奮い立つ姿を見たかった。
 
病的に動きの悪いウォーリントン、平然と体重超過のジョジョ・ディアス、ずんぐりむっくりのブンブン丸カスターニョ。先週末振り返り
 
要するに利益を優先するのはある程度は仕方ないけど、1発勝負のドキドキ感は絶対に必要だよねってことで。
選手の「強い相手と勝負したい」が一番上にこない状況というのはどう考えても健全じゃない。
 
 
なお、リー・ハスキンスは2016年末に島津アリーナ京都で大森将平と対戦する予定だったが、直前で負傷→中止となったことは今でも忘れないww
 
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