トム・クルーズは強化版キムタクだった?「ザ・エージェント」でキラキラが止まらないトム様の魅力を堪能するがいい【感想】
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You complete me.
(君が僕を完全にする)
映画「ザ・エージェント」を観た。
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「ザ・エージェント(1996年)」
やり手のプロスポーツエージェントであるジェリー・マグワイア(トム・クルーズ)は、あるとき怪我で病院に運ばれた選手の息子から「くたばれ」と罵られてしまう。
高額な契約のみを追い求め、選手との信頼関係や人間としての温もりを失っていたマグワイアにはこの言葉が深く突き刺さる。
この仕事を始めたときの理想を思い出したマグワイアは、会社のあり方についての「提案書」を一晩で書き上げ、社内中に配布する。
だが、会社から危険因子と見なされあっさりとクビを宣告されてしまう。
新たなエージェント会社を立ち上げたものの、一軍半のアメフト選手ロッド(キューバ・グッディング・Jr)以外のクライアントをすべて失い、理解者は冴えないシングルマザーであるドロシー・ボイド(レニー・ゼルウィガー)のみ。
「ただの提案書だったんだ……」
理想の仕事を追い求めたがために「負け犬」と罵られ、転落していくマグワイアに逆転は訪れるのか。
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世界の中心で「トム・クルーズ」と叫べ。「俺サイコー」はどこまでも尊く気高いww
「ザ・エージェント」は1996年と古い映画なのだが、個人的にかなりお気に入りの映画である。
最初に観たのがいつだったのかはよく覚えていないが、今でも気が向いたときに観る作品。僕の中ではジブリや「ホームアローン」に近い一本となっている映画である。
この映画の一番の魅力は何といってもトム・クルーズのキラキラっぷり。そしてレニー・ゼルウィガーのキュートさである。
プロスポーツのエージェントを題材にしてはいるが、実は恋愛の要素がかなり強い。「マネーボール」など、スポーツマネジメント的な内容を期待すると肩透かしを食うのでご注意いただきたいと思う。
恋愛を展開するのはもちろん主人公マグワイアとヒロインのドロシーだが、とにかく主人公がキラッキラで眩しさが止まらない。
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とは言っても、すべての面で爽やか一直線かと言えば決してそういうわけではない。
酔っぱらった勢いでドロシーの家に押し掛けたり、ドロシーと付き合っていることを「つまみ食い」と言ったり、中身自体はわりとしょーもない。
会社経営が厳しく、自分の存在が重荷になっていると感じたドロシーが会社を辞めて引っ越しを決意するのだが、その姿に同情したマグワイアは「成り行きで」ドロシーにプロポーズしてしまう。
本心ではマグワイアに愛されていないことに気づいていながら、それを押し殺して結婚生活を続けるドロシー。だが、ついに耐えきれなくなり別れを切り出す。
実にその間20分。
プロポーズから結婚生活が破綻するまでわずか20分というスピード破綻である。しょーもないことこの上ない。
だが、これだけしょーもないのになぜかハッピーに見える。画面からこぼれ落ちそうなほどの幸せが我々を包んでくれるのである。
それはなぜか。
もちろんトム・クルーズが全身から発する「俺サイコー」オーラのおかげである。
トム・クルーズ演じるジェリー・マグワイアだが、実はかなり人間臭い役どころである。
クビを宣告されて固まったり、契約を反古にされて笑顔を引きつらせたり。
言うことを聞かないロッドに「僕を助けてくれ!!」と泣きついたり、足を滑らせて豪快にコケたりもする。
キラキラしながら。
そう。
そこはやっぱりトム・クルーズ。
どんなに惨めだろうが、恋人に殴られようが「俺サイコー」オーラが消えることはない。
キラキラしながら酔っぱらい、キラキラしながら殴られ、キラキラしながら絶叫する。その一挙手一投足から溢れんばかりの「俺サイコー」オーラを発散し、すべてのシーンを二枚目化してしまうのである。
冴えないシングルマザーのドロシー。
愛嬌溢れる息子レイ。
そして、ドロシーの姉とその友人が夜な夜な開催する「離婚女性の会」。
その他脇を固める個性的な俳優陣。
すべてがトム・クルーズを際立たせるため、主人公マグワイアに華を添えるために存在しているといっても過言ではない。
つまり、世界はトム・クルーズ中心に回っている。そういうことである。
トム・クルーズは強化版キムタク。とにかくカッコよく、誰もがトム様に惚れる
要するに、トム・クルーズは強化版キムタクである。
主人公はひたすらカッコよく、巨大な敵にたった一人で立ち向かう勇者でなくてはならない。ヒロインはその主人公にベタ惚れし、どんな状況であろうと絶対に主人公を見捨ててはいけない。
そして二人は手と手を取り合い、最後は巨悪に打ち勝ち大きな成功を手に入れる。
この絶対普遍のルールに従うことによって「俺サイコー」オーラは最高潮に盛り上がり、トム・クルーズ(キムタク)人気はさらに沸騰するのである。
いや、たまりませんなトム・クルーズ。
というかトム様。
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やっぱりスターはキラキラしてなんぼですよ。
観てるだけでこれだけ幸せな気分になれる。これがスターというヤツでございます。
ケリー・プレストンの畜生女を具現化したような役どころがトム・クルーズの「俺サイコー」オーラを完全なものにする
一応申し上げておくと、この映画でトム・クルーズのキラキラに最も貢献しているのはレニー・ゼルウィガーではない。もちろんアメフト選手のロッドを演じたキューバ・グッディング・Jrでもない。
ジェリーのライバルであるボブ・シュガー役のジェイ・モーアと、元恋人アヴェリー・ビショップ役のケリー・プレストンである。
特に元恋人役のケリー・プレストン(ジョン・トラボルタの奥さん)はすばらしかった。
・ド派手な生活
・恋人のスペックは自分のステータス
・エベレストよりも高いプライド
・仕事はできるが、理想を語るようなことはしない
いわゆるドロシーとは真逆の女性で、はっきり言ってしまえば「見た目がいいだけのスカスカ女」である。
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ケリー・プレストンは見ての通り、目鼻立ちもはっきりしていて派手な服装がよく似合う女性である。
このド派手な容姿の女が仕事に奔走するトム・クルーズの前にちょくちょく出てくるのだが、もうとにかくムカつくww
中指を立てて「負け犬!!」と罵る姿などは、まさしく畜生女を具現化したような醜さであるww
存在しているだけで胸クソ悪い女。
このシチュエーションが、ドロシーの純粋さと絶妙なコントラストを生み、結果的にトム・クルーズの「俺サイコー」オーラを高みへ押し上げるのである。
正直、トム・クルーズのキラキラ俺様キャラが苦手だという人は少なからずいると思う。さらに、レニー・ゼルウィガーのクサい演技に胸焼けを起こす人も一定数存在するような気がする。
この「ザ・エージェント」における負の要素を、ケリー・プレストンの畜生ぶりがいい感じに中和してくれているのである。
個人的な意見を言うなら、ケリー・プレストンとトム・クルーズの絡みはもっと多くてもよかった。それくらい、この人の存在感は際立っていたのではないだろうか。
つまり、劇中でマグワイアを完全にしたのはドロシーだが、俳優としてのトム・クルーズを完全にしたのは畜生女ケリー・プレストンである。
まあ「理想の実現」を叫んで会社を飛び出す男に愛想を尽かすこと自体、実はそこまでおかしなことではない。自分の将来を考えれば、大きな会社で高収入を得る男を選ぶのはごく普通のことである。
恋人の年収や立場こそが自分のステータスという考え方も、多少尖ってはいるが理解できないほどじゃない。
言ってみれば、ケリー・プレストン演じるアヴェリー・ビショップこそ、この映画における最大の常識人である。
トム・クルーズがキラキラするためには、そんな戯れ言は通用しないけどな!!
長々とトム・クルーズのキラキラについて語ってきたが、それでも僕はこの映画が好きである。恐らく今後も気が向いたときに鑑賞して、そのたびにハッピーな気分に浸るのだと思う。
最後になったが、この映画を観て僕が得た教訓は、
「夜中に小難しいことを考えるな」
これである。
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