ニコラス・ウォータースってやっぱりカッコよかったよな。ノニト・ドネアをKOした試合は最高だった。でも内山高志なら勝てる可能性があったと思う

ニコラス・ウォータースってやっぱりカッコよかったよな。ノニト・ドネアをKOした試合は最高だった。でも内山高志なら勝てる可能性があったと思う

「ボクシング記事一覧リンク集」へ戻る
 
僕はもともとニコラス・ウォータースが大好きで、何度か申し上げているように内山高志との一騎打ちを実現できなかったのは大きな失態だと今でも思っている。
 
 
当のウォータースは2016年11月にワシル・ロマチェンコにノーマスを食らって以降、リングに戻ることはなく。一度復帰戦が組まれたものの、直前の高熱? で欠場してからまったく音沙汰がない。
 
2020年6月時点ですでに34歳なのでさすがに今から復帰はないと思うが、この尻すぼみなキャリアは何とも残念である。
 
 
そして、ニコラス・ウォータースのベストバウトと言えばやはり2014年10月のノニト・ドネア戦
 
先日「ノニト・ドネアの全盛期すげええええ!!」と申し上げたばかりだが、この試合は“閃光”と呼ばれたドネアが見せた残り香でもあった気がする。
 
全盛期のドネアやっばww ノニト・ドネアvsフェルナンド・モンティエル感想。これは井上尚弥にも勝てるかも?
 
直近12戦中11KOと乗りに乗っているウォータースと、5階級制覇を果たしてベテランの域に足を踏み入れつつあるドネア。馬力と勢いの差を見せつけたウォータースが7Rで壮絶TKO勝利を飾ったわけだが、改めて観直してもクッソおもしろいww
 
確かWOWOWエキサイトマッチの2014年の年間最高試合にも選出されたっけ。
 
 
しかし、ドネアはやっぱりすげえな。
2014年の時点で記者に「ここで身を引いてくれることを願わずにはいられない」などと言わせておいて、そこから2019年の井上尚弥戦でのあの大健闘ですからね。


一度上げた体重を下げるのは難しいと言われる中、WBSS決勝という大舞台であれだけのパフォーマンスを披露したことに対しては称賛しかない。
 
 
そんな感じで、今回はこのニコラス・ウォータースvsノニト・ドネア戦の感想を述べていこうと思う。
 

ドネアはフェザー級としては小さいよね。でも“閃光”の本領は随所に見せていた

まず試合を通して思うのが、今さらだがドネアはフェザー級にしては小さい。
 
ナチュラルなフェザー級のウォータースに比べて明らかに身体の厚さが足りず、同じ170cmの身長でも両者のフィジカルには大きな差がある。
フェルナンド・モンティエル戦のキレッキレぶりを観ている分、全体的に動きも鈍重で1発頼りのボクシングへの偏重がさらに進行している印象。
 
前戦のシンピウェ・ベチェカ戦も負傷判定勝利で5階級制覇を果たしたものの、本来の動きにはほど遠かったとのこと(未視聴)。年齢的なものもあったと思うが、やはりドネアにとってフェザー級は負担が大き過ぎた。
 
 
だが、それでも一瞬一瞬に見せる輝きはやはり“閃光”だった。2R終了間際の左フックでウォータースをピヨらせたところがこの試合におけるドネアのハイライトだが、あれは上述の井上戦でも見せた1発。ギリギリの打ち合いの中でも得意のパンチをヒットできるセンスは本当にすごい。
 
散々左フックに頼り過ぎと言われ続けた選手ではあるが、ああいうのを見せられるとそれも仕方ないのかな? と思えてくる。
 
間違いなく適正階級をオーバーしているのに、左フックだけはいつでもどこでも必殺パンチになっちゃうという。
 
そりゃあ、あんなすごいパンチがあるなら依存するでしょ。みたいな。
もともと「左リードで距離を測って〜、プレスで崩して〜」というタイプでもないしね。
 
長谷川穂積のことは好きじゃないけど“世界”を見せてくれた選手だった。興味がなくてあまり観てなかったけど【WOWOWエキサイトマッチ感想】
 

ウォータースはやっぱりカッコいい。大雑把で気分屋な“アックスマン”

対するニコラス・ウォータースについてだが、いや〜、やっぱりええわと。
 
身長170cmに対してリーチが185cm。上背の割に異様に腕が長く、普通に構えるだけで顔面からボディまですっぽり隠れてしまう。
 
長い腕で急所をガードしたままグイグイ距離を詰め、中間距離よりやや近い位置で両腕をぶん回す。
 
前戦で元S・フライ級王者ビック・ダルチニャンの挑戦を5RKOで退けているように、どちらかと言えば圧力で上回ることが前提のスタイル。
緻密に組み立てるというより、近場の打ち合いで強引にねじ伏せる大雑把なファイトが得意な選手と言える。
 
中でも至近距離でガードの間を通すアッパーは凄まじい。左右の腕を無遠慮に振り回し、まっすぐの軌道、横からの軌道を十分意識させたところでいきなり下からズドン。
 
フックとまったく同じタイミングで身体の角度だけ変える感じの打ち方で、そのままボディに打つことも可能。ダルチニャンやドネアから奪ったダウンはもちろん、2013年11月のアルバート・ガルサ戦で見せたボディアッパーは戦慄が走るほど強烈だった。
 
って、ダルチニャンってフェザー級まで階級アップしてたの!?
さすがにそれは厳しいというか、ドネア以上に無謀でしたね……。
 
 
そして、僕はこのウォータースのアッパーが最高にお気に入りだった。
 
ドネアとの一戦も遠い位置から左リード中心で攻めればもっと楽に勝てたはずなのに、あえてそれをやらずに危険地帯に踏み込んでいく無鉄砲さ。
 
ウォータースの得意な距離はドネアの左フックが当たる間合いでもあるため、序盤は両者のフルスイングが飛び交うスリリングな攻防が展開される。
 
で、案の定2R終盤に左フックを被弾して盛大にフラつくという。
 
いやいやいや。
普通に左ジャブで組み立てりゃええやん。
何でわざわざ危険な位置で打ち合いにいくんだよww
 
などと野暮なことを言ってはいけない。
こういう無鉄砲で大雑把なところがニコラス・ウォータースの最大の魅力でもある。
 
その証拠に、3Rには伝家の宝刀の右アッパーでダウンを奪い、完全にペースを掌握してみせた。
 
長谷川穂積のことは好きじゃないけど“世界”を見せてくれた選手だった。興味がなくてあまり観てなかったけど
 
それ以降は両者のフィジカル差が徐々に顕著になり、ドネアはウォータースの圧力を抑えきれなくなる。6R終盤に放った渾身の左フックを避けられ、戻り際に右の打ち下ろしをテンプルに浴びてジ・エンド。
 
“左ジャブで組み立てればいい”ことに気づいたウォータースが4Rから圧力を強め、サイズ差、馬力の差を見せつけてのTKO勝利である。
 
 
繰り返しになるが、ニコラス・ウォータースはホントにいい。決してベストな選手というわけではないが、とにかくすべてがカッコいい。
 
ドネア以上に身体能力頼みのスタイルと意味不明なタイミングで飛んでくる右アッパー。
もともとラテンのノリというか、気分屋的な要素が強かったのだと思うが、“アックスマン”の通り名も含めてカッコいい選手だったww
 

内山高志vsニコラス・ウォータース戦は実現するべきだった。いい加減しつこいけど、何であのタイミングでコラレスなんだよw

そして、何度これを言ったかわからないが、やはり内山高志vsニコラス・ウォータース戦は実現するべきだった。
 
今回ウォータースの試合をあれこれ漁ったわけだが、どう考えても内山にも勝機はあったと思う。
 
上背に比べてリーチが長く、圧力と近場の打ち合いで上回ることが大前提のウォータース。左リードの差し合いでは間違いなく内山に分があったはずで、なおかつ階級アップ後のジェイソン・ソーサ戦ではソーサのプレスにタジタジになるシーンが目立っていた。
 
至近距離でのアッパーには要注意だが、内山の得意な中間距離ではむしろ上回れた可能性は高い(気がする)。
 
内山高志は僕が心底カッチョいいと思った選手。中間距離でかなうヤツは誰もいないんじゃない? ウォータース戦は実現してほしかったよね
 
逆にウォータースにとっても内山は噛み合うタイプだったのではないか。
ジェイソン・ソーサほどのしつこさもなく、ワシル・ロマチェンコのように前後左右に動くわけでもない。中間距離よりやや近い位置で真正面からの打ち合いに巻き込めれば、どこかで得意の右アッパーをねじ込むタイミングも訪れたはず。
 
両者にとって“ちょうどいい”相手だったと思うのだが。
 
 
いい加減くどいのだが、何であのタイミングでジェスレル・コラレスなんだよと。自信たっぷりで最悪のババを調達してんじゃねえよとww
 
 
ホントに言っても仕方ないんですけどね。
 
「ボクシング記事一覧リンク集」へ戻る
 

Advertisement

 




 

 
【個人出版支援のFrentopia オンライン書店】送料無料で絶賛営業中!!