ボクシングとMMAの客層の違い? ボクシング会場の客はMMAに比べて立ち歩く。落ち着いて座っていられない。ボクシングの試合が長い、観るのがしんどいことを証明しちゃってる気がするよ

ボクシングとMMAの客層の違い? ボクシング会場の客はMMAに比べて立ち歩く。落ち着いて座っていられない。ボクシングの試合が長い、観るのがしんどいことを証明しちゃってる気がするよ

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ボクシングとMMA、どちらの人気が高いか、競技としての価値があるかといった話題はちょくちょく聞こえてくる。
 
特にMMAイベントを主催するRIZINが奇抜な試合(朝倉未来vsフロイド・メイウェザー戦など)を組んだり、高額のチケット代(リングサイド100万円)を発表するたびに激しいギロンが巻き起こる。
 
ボクシング界でもゲンナジー・ゴロフキンvs村田諒太、井上尚弥vsノニト・ドネアといったビッグマッチが開催されているものの、ビックリ箱のようなRIZINの奇抜さには遠く及ばない。というより、そもそもそこを目指していない。
 
 
僕はボクシングもMMAも両方好きだし、「は? バカじゃないの?」と思うようなRIZINの安っぽいマッチメークも嫌いじゃない。
普通に両方楽しんでいる人間としては、常にどこかしらで起きているもめ事(MMAファン同士のいざこざやボクシングファンとMMAファンのギロン)は毎回不毛だなぁと思いながら眺めている。
 
まあ、さすがに久保優太に対するシバターのアレは一線を超えていた気がするが。
 
予想外だらけのRIZIN33。八百長? あり、純粋なMMAあり、最強幻想あり、ベラトール表明あり。シバター、天心、パク・シウ、サトシ、カズJr.その他感想
 
そして表題の件。
ボクシングとMMAの客層の違いというか、双方の会場を訪れた際にもっとも感じる違いは
「ボクシングの会場は観客がめちゃくちゃ立ち歩く」
こと。
 
どちらの競技が上か、価値が高いか等の話題にはまったく食指が動かないのだが、実際に会場に足を運んで感じるのはこの部分。
ボクシングファンの年齢層が高い(統計を取ったわけではない)のもあるのかもしれないが、一番の理由はやはり“試合時間が長い”ことではないか。
 

RIZIN33と井上尚弥vsノニト・ドネア戦を両方さいたまスーパーアリーナで現地観戦した。ボクシング会場の観客はとにかくウロつく

下記の通り僕は2021年末のRIZIN33と2022年6月7日の井上尚弥vsノニト・ドネア戦をいずれもさいたまスーパーアリーナで現地観戦している。
 
RIZIN33現地観戦感想。朝倉海、井上直樹を下して扇久保が優勝。元谷vs金太郎のリザーブファイト。予想外が山盛りの2021年大晦日
井上尚弥のリアル鷹村守化完了。さすがのドネアもこの日の井上には勝つのは難しい。悔しすぎてインタビューも聞かずに会場を出ちゃったけど
 
どちらのイベントもめちゃくちゃ楽しく(久保優太vsシバターはケチがついたけど)ご機嫌で帰宅したわけだが、思い返してみるとボクシング会場では試合中だろうが関係なく観客がウロウロしまくっていたことが印象に残っている。
 
 
RIZIN33も井上vsドネア戦もたまたま通路に面した端っこの席だったのだが、ボクシング会場では立ったり座ったりをどれだけ繰り返したかわからない。もちろん僕が席を離れたわけではなく、内側の人間が通れるようにそのつど立ち上がっていただけの話。
 
RIZINの会場ではせいぜい1、2回程度だったのに対し、井上ドネアの会場では回数を数える気すら失せるほど落ち着いて観戦している時間が少なかった。
 
2022年7月の井岡一翔vsドニー・ニエテス戦の会場でもまったく同じ。
あの日は目の前が通路になっている席に座ったのだが、イベントを通してずーっと眼前を誰かしらが通過しっぱなし。ラウンド中だろうがお構いなく往来し続ける輩どもに毎度のことながらウンザリさせられた。
 
井岡一翔vsドニー・ニエテス再戦。井岡のニエテス対策が素晴らしかった。ニエテスも相当落ちてたね。最後かも? と思って現地観戦したけど勝ってよかった
 
もちろんボクシングファンのウロチョロは会場の規模などいっさい関係ない。
後楽園ホールに足を運べばラウンド中に好き勝手に歩き回る、自分の席を守らない輩に視界を遮られるケースは後を絶たない。
というより、もはやウロチョロする輩の存在は想定内で、“いつもよりもマシかどうか”の運ゲー状態。
 
この“ラウンド中に歩き回る輩に視界を遮られる”問題が、僕が後楽園ホールでのボクシング観戦を躊躇う大きな理由にもなっている。
 
「○○と××が試合するなら現地観戦したいけど、あの輩どもと同じ空間にいたくない」
↑ここのせめぎ合いで毎回悩まされる。
 
だってそうでしょ。
何で高い金を払って無駄なストレスを溜めなきゃアカンのよと。
 

ボクシングの試合の長さが一番の要因? RIZINの方が拘束時間も試合数も倍以上なのに

要するにこれは最初に申し上げた通りボクシングの試合の長さが一番の要因なのではないか。
 
 
MMAの試合(RIZIN)は通常5分3R+インターバル1分の計17分。入退場を含めても最長で30~40分前後だろうか。
 
一方のボクシングは1R3分+インターバル1分だが、とにかくラウンド数が多い。序盤は4回戦、6回戦の試合を中心に組まれるものの、メインに近づくにつれて8回戦、10回戦とどんどん長くなっていく。
 
世界タイトルマッチの12回戦ともなれば3分×12R+インターバル各1分の47分間に入退場、選手紹介、国家斉唱等のセレモニーが加わり、判定までいけば軽く1時間を超える。
 
また昨年末のRIZIN33が13:30~23:00の計9時間半、全16試合だったのに対し、井上vsドネア戦は17:00~21:30(確か)の約4時間半、全6試合(+予備1試合)の構成。
 
RIZINの方が拘束時間も試合数も倍以上多く途中地上波中継に合わせて休憩も入った。
普通に考えればRIZINの観客の方が集中力を欠きそうな気がするが、実際には真逆。上述の通りボクシング会場では試合中にウロつく輩が後を絶たず、そのせいで常に立ったり座ったりを繰り返すハメになっている。
 
もちろん座る席によって変わってくるだろうし統計を取ったわけでもないので具体的にはわからない。
ただ(両方のイベント同じ会場に足を運んだ)肌感覚として、ボクシング会場での観客のウロウロっぷりは群を抜いていと申し上げている。
 
堤駿斗vsペテ・アポリナルは大晦日のもう一つのお目当て。でもスポーツイベントとしては…。RIZINが楽しそうで完全に選択をミスったとオモタ
 

「ボクシングの12Rが最高!!」なのは結構だけど、会場の様子を見ると集中を持続する難しさを観客自身が体現しているような…

2022年6月に行われたキックボクシングの一大イベント「THE MTACH」の終了後に「やっぱりボクシングの12Rが最高だと思った」という意見をSNSで見かけた覚えがあるが、会場の様子を見ると少々疑問符がつくような、そうでもないような。
 
極論、ボクシングイベントで集中力を持続することの難しさを観客自らが体現しているようにも感じる。
 
那須川天心vs武尊感想。衝撃的に強かった天心。この日の天心には誰も勝てないんじゃない? 武尊もあきらめずにがんばった感動的な試合
 
一応言っておくと、「ボクシングの12Rが最高」という個人の意見を否定するつもりはまったくない。
 
だが現実問題として、ボクシング会場では“お目当ての試合以外眼中にない”観客が多い、各試合がぶつ切りでイベントとしての流れが希薄という部分は大いにある(と思う)。
 
 
要するにここが1試合が短くテンポよく進むMMAと長いラウンドをじっくり観戦するボクシングの違いなのだろうと。


 

会場に行きやすい、取っつきやすいのは断然MMA(RIZIN)。ボクシング会場に一度でも足を運べば…

繰り返しになるが、どちらの競技が上か下か、価値が高いか低いかのギロンにはあまり興味がない。
僕はどちらの競技も好きだし個人の好みに対してあれこれ語るのは不毛でしかない。
 
だが、どちらの会場に行きやすいか、取っつきやすいかと言われれば断然MMA(RIZIN)。
 
・ラウンド中に歩き回る輩が少ない
・イベントとしての流れがある
理由としてはこの2つで十分である。
 
 
そして、一度でも現地に足を運べばボクシング会場での観客の集中力のなさははっきりとわかると思う。
 
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