亀田和毅vsゲイリー・ラッセルJr.だと!? 本当に実現するなら西岡vsドネア戦に匹敵するビッグマッチ。でもラッセルさんはクソつええぞぉ?

亀田和毅vsゲイリー・ラッセルJr.だと!? 本当に実現するなら西岡vsドネア戦に匹敵するビッグマッチ。でもラッセルさんはクソつええぞぉ?

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ちょっと驚くようなネタが聞こえてきた。
 
現地時間2021年2月27日、米・ネバダ州でWBC世界フェザー級タイトルマッチが予定されており、王者ゲイリー・ラッセルJr.に日本の亀田和毅が挑戦するとのこと。
 
あくまで噂段階の真偽不明なネタで、情報源も「ゲイリー・ラッセルJr.の英語版ウィキペディアの対戦予定欄に亀田の名前があった」というだけ。
 
僕も現地のサイトやSNSをあれこれと漁ってみたのだが、それらしい情報を見つけることはできず。
 
もしかしたらラッセルの対戦候補として亀田の名前が挙がり、実際に交渉にも入っているのかもしれないが、まだ発表できる段階ではないとかそんな感じだろうか。
 
 
まあ、亀田和毅との対戦どころか、そもそもゲイリー・ラッセルJr.の情報自体が少ないのでアレなのだが。
僕の検索の仕方が悪いのかも知れないが、さすがは長年“地味強王者”として「年一の業務」をこなし続けてきただけのことはある。
 
影のように現れ、淡々と任務を遂行して再び影のように消える。
忍にとって、人目につかないことこそ一流の仕事と言えるのである(いつから忍になった?)。
 
 
というわけで、今回はこの亀田和毅vsゲイリー・ラッセルJr.戦についてあれこれと考えてみようと思う。
 
ガバリョの勝ちもなくはない? かな? ロドリゲスはトレーナーが井上パパを恫喝してから運が一気に離れていったよな
 

亀田和毅vsゲイリー・ラッセルJr.だと!? 仮に実現すればドネアvs西岡、ゴロフキンvs石田、コットvs亀海に匹敵する大試合

まず最初に。
この対戦が正式決定したらすごい。マジですごい。
 
まだ噂段階なのでアレだが、仮に亀田和毅がゲイリー・ラッセルJr.と同じリングで対峙することになったら……。
冗談でも何でもなく、日本人選手にとっての歴代屈指のビッグマッチと断言できる。
 
それこそ2012年10月のノニト・ドネアvs西岡利晃戦、2013年4月のゲンナジー・ゴロフキンvs石田順裕戦、2017年8月のミゲール・コットvs亀海喜寛戦に匹敵するレベル。
 
さらに亀田がラッセルに勝ったりすれば……。
先日フェリックス・ベルデホに勝利した中谷正義の姿に人格が破綻するほど喚き散らしたが、確実にそれを超える発狂が待っていると断言できる。


たぶん僕は空を飛ぶ。
世界初の有人飛行を成功させたのはライト兄弟だが、僕が世界で初めて生身で空を飛んだ人間となることをここに約束させていただく()

空も飛べるはず
スピッツ
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だからポマエラ。
空を見上げて我を崇めるがいい(違

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スピードもパワーもセンスもベルデホの方が上だけど、勝ったのは中谷正義なんですよ。やっぱり中量級以上の日本人には気持ちが入るよね
 
まあ冗談はともかく。
恐らくラッセル陣営もなかなか試合が決まらず、標的をある程度の範囲まで広げているのだと思う。
 
前回もモンゴル出身のトゥグッソト・ニャンバヤルを相手に防衛戦を行なっているし、元2階級制覇王者の日本人が選ばれたとしてもそこまでおかしな話ではない。
 
厳しい試合になるとは思うが、本当に決定した際は全力で亀田を応援させていただく。
 

ラッセルはつええぞ? 最近はちょっと強さに慣れてたけど、改めて観てみたらガチでヤベえわww

で、仮にこの試合が実現したとして、どんな展開になるかを考えてみるわけだが。
 
ラッセルはつええぞ?
マジでつええぞ?

 
 
僕はゲイリー・ラッセルJr.という選手がかなり好きで、2014年の戴冠後の防衛戦はもちろん、元PFP No.1ファイターのワシル・ロマチェンコ戦よりもさらに前から注目していた。
 
ロマチェンコvsゲイリー・ラッセルJr.の異次元っぷり。どうにもならないけど諦めないラッセルさん。この日のメインが亀海vsロバート・ゲレロだった事実
 
瞬間的なステップインと超絶ハンドスピード。
さらに右リードで相手の前進を寸断しておいてのカウンターなど。
一つ一つの動きにキビキビとした鋭さがあり、中でもハンドスピードに関しては現役トップと言っても過言ではない。
 
ロマチェンコに敗れる前はファイトスタイルがやや直線的過ぎた印象もあったが、王座戴冠を果たしたジョニゴン戦では左右への動きも織り交ぜ、アングル調整をしつつの4RTKO勝利。ちょっと手が付けられない強さを発揮していた。
 
それ以降もジョセフ・ディアスやトゥグッソト・ニャンバヤルといった強敵にも勝利するなど、ベテランの域に入った現在も大きな衰えは見せていない。
 
以前、僕が好き勝手に考えた“僕の”PFPランキングでも第5位に入れているのだが、そういった個人の好みを差し置いても全階級を通してトップクラスの実力者だと思っている。
 
僕のパウンド・フォー・パウンド(P4P)2020年4月バージョン完結編。僕がいいと思う選手を好き勝手に挙げて語るの巻
 
などと言っているが。
実際はこの選手の強さにだいぶ慣れていた部分もあり、初めて観た際の衝撃は薄れていた。
 
前回のトゥグッソト・ニャンバヤル戦なども文句なしの判定勝利ではあったが、僕の中では「はいはい、いつものラッセルさんね」「相変わらず速いね〜。通常運転だね〜」という感想だったことを報告しておく。
 
 
ただvs日本人選手、vs亀田和毅という視点で改めて観てみたところ……。
 
いや、ヤベえぞこれはと。
こんなすげえヤツに亀田は挑戦するんかいと。
 
目ん玉が飛び出るくらい驚いてしまった。
 

鋭い右リードと超絶ハンドスピード。亀田と似た体格のトゥグッソト・ニャンバヤルがまったく距離を詰められずに完敗

ゲイリー・ラッセルJr.のサイズが身長164cm、リーチ163cm。
対する亀田和毅が身長171cm、リーチが170cm。
 
前回ラッセルと対戦したトゥグッソト・ニャンバヤルのサイズが身長170cm、リーチ170cmとあるので、だいたい似たようなサイズ感ということで気軽にこの試合を観直してみたのだが。
 
ラッセルさんがニャンバヤルに安定の判定勝利。でもニャンバヤルはいい選手だったな。那須川天心はラッセルを目指そうぜ
 
もうラッセルがすご過ぎて……。
 
鋭い右リードでニャンバヤルを牽制し、入ってきた瞬間を狙って左を打ち込む。
このコンボだけでニャンバヤルの動きを封じ、自由にアングルを変えながらじっくり狙いを定めるラッセル。
 
ハンドスピードを重視すれば1発の威力は落ちそうなのだが、ラッセルの場合は連打の最中にもパンチの威力があまり失われない。
 
どうにか中に入って打ち合いに巻き込みたいニャンバヤルだったが、結局最後まで山場らしい山場を作ることはできずに判定負け。
 
 
おいおいマジか。
今まで気軽に観てたけど、ラッセルってこんなにヤバいヤツだったんかww
 
2019年7月に亀田和毅を下したレイ・バルガスよりも確実に一段上の選手。
慣れってホントに怖いっすねww
 
 
僕はこういう試合は問答無用で日本人選手を応援するし、「間違いなく勝つ」「なぜなら僕がそう決めたから」などと喚き散らすのがいつものパティーンなのだが、今回に関してはそれすらもはばかられる……。
 
あまりに強敵過ぎて、亀田がどこに勝機を見出すかがなかなか想像しづらい。
 

亀田和毅に勝機があるとすれば? やっぱり接近戦かなぁ。得意のボディがベストなタイミングでヒットすればもしかしたら…

恐らくだが、亀田和毅に勝機があるとすれば近場での打ち合いなのだと思う。
もともとこの選手はスピーディなジャブと前後の出入りに秀でており、持ち前のスピードで煽りまくってリードを奪う流れを得意とする。
 
その反面、鋭いジャブに比べて右の決定力がやや欠けるため、スピードに慣れられた後半から試合がグダる傾向が強い。
 
暫定王座戴冠を果たしたアビゲイル・メディナ戦でも、スピード差を見せつけた序盤は圧勝ムードを漂わせたものの、メディナがスピードに慣れた後半からは追い上げを許している。
 
また、長身のレイ・バルガス相手にはハンドスピードと出入りでアドバンテージを作ることができず、最後まで自分の距離に入れないまま3-0の判定負けを喫してしまった。
 
僕レベルのレイ・バルガスオタクになると、亀田和毅が勝てないって3Rでわかったから。もう半歩の拳は最後まで届かず
 
だがプンルアン・ソー・シンユーをKOし、ジェイミー・マクドネルからダウンを奪った亀田和毅のボディは強烈。勝機を見出すとすればやはりここだろうと。
 
亀田家伝統の亀ガード+前後の動きで距離を詰め、接近戦での打ち合いに持ち込みボディをねじ込む。
 
亀田の左リードがラッセルの右リードを上回ること、ラッセルの超絶連打に耐えつつカウンターの左をかいくぐることが絶対条件だが、マジでそこしか可能性はないように思える。
 
ただ仮に懐に入れたとしても、亀田のボディが本当にラッセルに通用するか。
2019年5月のジョセフ・ディアス戦でもディアスが何度もボディを打ち込んでいたが、当のラッセルはケロッとしていた記憶がある。
 
フロイド・メイウェザーもそうだが、ああいう鋼鉄のボディを持った選手というのがたまにいるから困ってしまうww
 
あとはアレだ。
最近の亀田が若干自分の長所を見失っている感が……。

ファイタースタイルは絶対ない

本当は接近戦で打ち合いたいけど、それはちょっと無理

俺の武器はスピード。それを活かしたアウトボクサー

うん、確かにその通りなのかも知れないが、それがラッセルに通用するかと言ったら……。
非常に困難な気ががががが。
 

試合間隔が開いた上で調整試合なしでフェザー級王座に挑む亀田と、いつも通りの年一スパンのラッセルさん

さらに言うと、両者の試合間隔の問題もあると思っている。
亀田和毅は前回のレイ・バルガス戦から約8ヶ月ぶりのリング。だいぶ間隔が開いた上に、階級をフェザー級にアップしていきなりのタイトルマッチとなる。
 
新型コロナウイルスの影響もあってどこまで練習できていたのかなど、コンディション面でも不確定要素が多い。
 
 
一方のゲイリー・ラッセルJr.は前戦が2019年2月なのでちょうど1年ぶりの試合。
つまり、完全に“いつも通り”である。
 
以前から何度も申し上げているように、ゲイリー・ラッセルJr.さんのベストな試合スパンは1年。
 
2015年3月 vsジョニー・ゴンサレス
2016年4月 vsパトリック・ハイランド
2017年5月 vsオスカル・エスカンドン
2018年5月 vsジョセフ・ディアス
2019年5月 vsキコ・マルチネス
 
過去5年以上に渡って“年一の男”としてボクシング界に君臨してきたわけで、この試合でも不安要素はゼロと断言できる。
 
 
それこそ前回のニャンバヤル戦などは約8ヶ月という超絶短期間でリングに上がったせいで大きな不安を感じさせた。
 
予想記事でも「ここまでのブラック体質な労働環境は大至急改めるべき」と喚き散らし、“1年のうち36分間だけ輝く男”としての鉄の掟を破った際の調整の難しさを散々訴えてきた。
 
勝ったからよかったものの、もし負けていたら目も当てられない。プロ選手が自らのルーティンを崩されることへの危険性をラッセルさん陣営はもう少し強く意識するべきだとキレ散らかした経緯がある。
 
ラッセルさんを過労で潰す気か。無敗のニャンバヤルとのタイトルマッチを2月だと!? 労働への意識が低すぎる
 
それに比べ、今回はちょうど1年といういつも通りのスパン。
 
各国でロックダウンが起ころうが、自国の大統領が交代しようが関係ない。
世界で唯一、コロナの影響を1mmも受けない男こそがゲイリー・ラッセルJr.さんなのである。
 

なかなか勝ち筋が見えない試合だけど、決まれば全力で亀田を応援します

というか、冗談抜きで亀田和毅に勝ち筋が見えないのが辛い……。
 
ドネアvs西岡戦は、ドネアがvsサウスポーを苦手としているという部分で可能性を感じることができた。
ゴロフキンvs石田戦は、ジェームス・カークランド戦での劇的勝利の勢いのままいけば、もしかしたら? という期待感があった。
コットvs亀海戦は、気合い十分な亀海が引退間近のコットに一矢報いるのでは? との思いを少なからず持っていた。
 
だが、今回ばかりは亀田和毅の優位性がどこにも見当たらない。
PFPランキングにも顔を出すレベルの最強王者に、下の階級から調整試合もなしでいきなり挑戦する。それもコロナの影響で調整が難しい中でのアウェイのリング。
 
 
ただ、こんな大試合はめったにお目にかかれるものではないので、亀田和毅にはぜひともがんばってもらいたい。最初に申し上げた通り、本当に実現するなら全力で亀田を応援させていただく。
 
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