久しぶりのエロール・スペンスJr.がダニー・ガルシア相手の防衛戦。ダニガルさんも結構がんばると思うけど、スペンスのコンディション次第ですかね【予想・展望】

久しぶりのエロール・スペンスJr.がダニー・ガルシア相手の防衛戦。ダニガルさんも結構がんばると思うけど、スペンスのコンディション次第ですかね【予想・展望】

「ボクシング記事一覧リンク集」へ戻る
 
2020年12月5日(日本時間6日)、米・テキサス州アーリントンで行われるWBC/IBF世界ウェルター級タイトルマッチ。同級2団体統一王者エロール・スペンスJr.と元WBC同級王者ダニー・ガルシアの一戦である。
 
エロール・スペンスがうまかったなオイ。ダニー・ガルシアにカウンターのチャンスを最後まで与えず。なお、おもしろい試合ではない
 
2019年9月のショーン・ポーター戦以来、約1年2か月ぶりのリングとなるエロール・スペンスJr.。同年10月には自身の愛車フェラーリで衝突事故を起こしてブランクを作っており、今回はその復帰戦となる。
 
対する挑戦者ダニー・ガルシアは元2階級制覇王者。これまでショーン・ポーターやキース・サーマン、ロバート・ゲレロ、アミール・カーンなどとの対戦を重ねてきた強豪である。
 
スペンスは期待されるマニー・パッキャオやテレンス・クロフォードとのドリームマッチにつなげられるかの試合、ダニー・ガルシアはポーター戦やサーマン戦での敗戦を一気に挽回できるチャンス。
 
新型コロナウイルスの影響で試合間隔が開いた両者だが、どれだけコンディションを仕上げてくるかにも注目である。
 

スペンスvsダニガル正式決定してよかったな。スペンスはビッグマッチ続きだし、ダニガルは一発逆転のチャンスだし

エロール・スペンスJr.とダニー・ガルシアによるウェルター級の2団体統一タイトルマッチが近づいている。
 
この両者は結構前から対戦の噂が挙がっており、いったんは「11月に決定!」と報道されたことも。だが会場や有観客or無観客など、もろもろの条件を加味してこの日になったとか……。
ことの顛末はよく知らないのでアレだが、とりあえずは正式決定してよかった。
 
なお以前から「相手がいない」「避けられている」と言われ続けてきたエロール・スペンスだが、ここ2戦はマイキー・ガルシア、ショーン・ポーターとそれなりにビッグネームとの対戦を実現している。
 
また、今回のダニー・ガルシアも元2階級制覇王者でネームバリューもある。ぜひともスカ勝ちしてテレンス・クロフォードとの頂上決戦に向かいたいところ。
 
ポーターを見くびってたな。スペンスをあれだけ追い詰めるとは。ただの突貫野郎じゃないってことがわかった気が…
 
対するダニー・ガルシアはウェルター級ではやや小柄ではあるものの、キース・サーマンやショーン・ポーターとの対戦では際どい判定まで持ち込むなど実力の高さは間違いない。
中でも左右フックのカウンターは強烈で、2012年7月のアミール・カーン戦でのKO勝利はいまだに話題にされることも。
 

勝敗予想はエロール・スペンスJr.の判定勝利。でも、ダニガルのカウンターはすごいよね。ここまで躊躇なく腕を振れる選手はそういない

今回の勝敗予想だが、エロール・スペンスJr.の判定勝利でいきたい。
 
一応ダニー・ガルシアにもチャンスはあると思うし、どちらかと言えばダニガルさんに勝ってもらいたいと思っているのだが……。
過去の試合を観ると、やはりスペンスが順当に勝つかなぁという印象が強い。
 
 
挑戦者のダニー・ガルシアに関しては、何と言ってもカウンターの精度、威力がとんでもない。タイミングが合ったときの左右フックは凄まじい威力を発揮し、なおかつスイングにいっさいの躊躇がない。
空振りだろうがガードの上だろうがお構いなしで、距離が合った瞬間に肩が外れそうなほどにぶん回す。しかも打ち終わりにバランスを崩すことなく、すぐに防御の姿勢に戻れるのも大きな特徴と言える。
 
正直、全階級を見渡してもここまでマン振りできる選手はそういない。
この選手のもっとも有名な試合は上述のアミール・カーン戦に違いないが、実は2019年4月のアドリアン・グラナドス戦も相当いい出来だったと思っている。

踏み込みの瞬間を狙って左をヒットし、グラナドスの前進を寸断。単発気味の攻撃にそのつどナチュラルにカウンターを合わせていく。
スピード、精度ともに常にグラナドスを上回り、ラウンドを重ねるごとにダメージを蓄積させての7RTKO勝利。
 
タイミングと距離の合う相手にはめっぽう強いことを証明するとともに、ウェルター級進出以降のベストパフォーマンスと言っても過言ではない試合だった。
 
 
だが、基本的にこの選手はカウンター使いで、左リードを駆使して自ら試合を組み立てるタイプとは言い難い。追い足もなくウェルター級ではやや小柄なこともあり、自分の得意な中間距離以外ではあまりパッとしない。
 
縦横無尽に動き回るキース・サーマンを追いかけきれず、ゴリゴリ前に出て近場で腕を振るショーン・ポーターを持て余したことを考えると、身体の大きなエロール・スペンス相手ではさらに苦労させられるのではないか。
 
それこそ純粋なボクシング技術では肉薄したものの、フィジカル差を埋め切れずに押し切られたマイキー・ガルシアの二の舞になりそうな……。
 
ガルシアvsサーマン感想!! 才能の塊キース・サーマンがパワーでダニー・ガルシアを置き去りにする。まあそうなるよな
 

スペンスにブロック&リターンでこられたらダニガルは相当キツい気がする。中間距離で勝負してくれれば可能性はある

ダニー・ガルシアのvsサウスポーの試合でパッと思いつくのが、2016年1月のロバート・ゲレロ戦。
 
序盤2Rは打ち終わりを狙ったゲレロのカウンターが機能するものの、ダニガルが徐々に対応。サイドに回り込みながらの左右フックで流れを引き寄せる。
 
ところが中盤からゲレロがガードを上げて距離を詰め、自分からは手を出さずに近場で打ち合うスタイルに切り替える。これ以降、カウンターのタイミングを奪われたダニガルは糞詰まりを起こし、ロープに詰まってクリンチに逃げるシーンが目立ち始める。
 
ゲレロが追い足があるタイプではなかったこと、中間距離での差し合いで上回ったことで判定勝利となったが、ダニガルにとっては完全に苦戦の部類だった。
 
 
そして、今回のスペンス戦もそれと似たような展開になる気がしている。
スペンスがガードを上げてプレスをかけ、スペースを潰してダニガルのカウンターを封じる。フィジカル差にものを言わせてロープまで追い込み、近場の連打で圧殺するイメージ。
 
鋭いジャブの打てるマイキー・ガルシアは中間距離で手を出し続けることでひたすら後退を拒否したが、ダニガルにはマイキーのようなジャブやワンツーはない。

あの試合のスペンスはマイキーのカウンター、ワンツーに細心の注意を払いながら距離を詰めていたようだが、今回に関してはその必要もないのではないか。例えば2018年1月のレイモント・ピーターソン戦のようにグリグリ前に出てプレッシャーをかけてくるような……。
 
最強スペンスがマイキーに大差判定防衛。ど正面からのどつき合いは見応えあったな。策士マイキーは黒星の代わりに評価を得たか?
 
いや、わからないですけどね。
もしかしたらスペンスがダニガルのカウンターを警戒してなかなか射程内に立ち入れない流れも考えられる。お互いが前手のリードで様子を探り合うような、動きの少ない試合になったりして。
 
ただ、スペンスが早い段階で危険を察知すればその位置に長く留まるとは思えない。距離を詰めてのブロック&リターンによる馬力勝負となれば、身体の大きなスペンスの方が有利に決まっている。
 
 
う~ん……、どうしますかねスペンスは。これまで通り離れた位置で相手が出てくるのを待ち構えるか、ダニガルのカウンターを封じるために自ら前に出るか。
 
ダニガルとしては中間距離で対峙してくれた方がやりやすい気もするのだが……。
 
この試合とか、案外ダニガルのカウンターが当たりそうにも見えるんだよな。

 
出来がいまいちなエストラーダが足の動かないクアドラスを11RTKO。メキシコシティはボクシングをやる場所じゃない
 

当日のスペンスのコンディションにも注目。久しぶりの試合+クズ丸出しの交通事故からの復帰戦だしね

あとは、スペンスがどの程度のコンディションでリングに上がるかも大きく影響するだろうとは思う。
 
先日テオフィモ・ロペスに敗れたワシル・ロマチェンコもそうだが、練習中の負傷によって万全からは程遠い状態でリングに上がるケースは普通にある。
 
クロフォードvsブルック、案外いい勝負になると思うねんな。ブルックのピーキング次第、前半勝負だけどクロフォードの苦戦もあり得る?
 
しかも今回のスペンスは約1年2か月ぶりの試合なのに加え、2019年10月の大事故からの復帰戦。
 
幸いケガ自体はそこまで酷くはなかったとのことだが、あれ以降無精ひげ+顔もパンパンなスペンスがSNS等でたびたび目撃されている。
 
クリス・アルジェリを圧倒した2016年前後のスペンスとは似ても似つかない姿に、彼のファンもそれなりにショックを受けたのではないか。
「いや、インテリジェンスに溢れたあの頃のお前はどこに行ったんやw」みたいな。
 
事故の精神的なショック&予想外のパンデミックの影響で、もしかしたら生活がかなり荒れていたのかもしれない。
 
 
まあ、だからと言ってスペンスに対して同情する気持ちはまったくないのだが。
 
飲酒運転での交通事故などクズ中のクズのやることだし、他人を巻き込まなくて本当によかったとしか思わない。自分が勝手に再起不能になるのは好きにすればいいが、たまたま通りかかった人に被害が及ぶなどはあってはならない。


そもそも論として、こんな錐もみ激突事故をシラフの人間が起こせるわけがない。

おおかた酒で泥酔していたか、ドラッグをキメてラリッてたかのどちらかだろと思っていたが、マジでその通りだったというね。
 
「ボクシング記事一覧リンク集」へ戻る
 

Advertisement

 




 

 
【個人出版支援のFrentopia オンライン書店】送料無料で絶賛営業中!!