ロマゴンvsシーサケット予想。これシーサケット勝利あるぞ? 最強ロマゴンがパワフルな挑戦者に敗れる? 階級の壁を超えられるか

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2017年3月18日(日本時間19日)、米・ニューヨークにあるマジソン・スクエア・ガーデンでWBC世界S・フライ級タイトルマッチが開催される。
 
「シーサケット勝利!! PFP No.1 ロマゴンに判定で大金星を挙げる!! すっばらしいねシーサケット。僕は感動しちゃいました」
 
同級王者でPFP No.1の呼び声高いローマン・ゴンサレスが、元WBC同級王者でランキング2位のシーサケット・ソー・ルンビサイの挑戦を受ける試合である。

当初クアドラスとの再戦が予定されていたロマゴンだが、報酬面での条件をクリアできず決裂。WBCの指令通り、シーサケットとの指名防衛戦を行うことが決定した。

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シーサケットは41勝4敗1分38KOの戦績を誇る強打のファイター。
日本の八重樫東とも対戦経験があり、2013年には安定政権を築くと思われていた佐藤洋太を一方的な展開で8RTKOに下している。また、2014年には敗れはしたもののカルロス・クアドラスをギリギリまで追いつめる健闘を見せている。
 
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対するロマゴンは階級アップの影響により、元来の盤石さが失われつつある。
強敵と目されるタイの刺客を相手にどのように戦うか。また、期待される井上尚弥との一騎打ちは実現するのか。PFP No.1ファイターの2017年初戦に注目である。

期待を裏切らないハード路線のマッチメーク。ロマゴンはやっぱりすげえっす

2017年、ロマゴン出陣。
相手は強豪シーサケット・ソー・ルンビサイ。

年始から注目カードが目白押しのボクシング界だが、正直言ってあまり興味をそそられる試合がない
2016年末の世界戦ラッシュの影響で食傷気味なこともあり、ゴロフキンvsジェイコブス!! サンタクルスvsフランプトン!! と言われてもまったく心が動かず。
折りをみて三浦隆司vsミゲル・ローマン戦には触れようとは思っているが、それ以外は「まあ、別にいいや」状態である。

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そんな中で舞い込んできたロマゴンvsシーサケット戦決定の一報。
ほほう、このマッチメークはすばらしい。クアドラスとの再戦よりもはるかにテンションが上がる。個人的にはゲイリー・ラッセルvsオスカル・エスカンドンに匹敵するインパクトである。

「ゲイリー・ラッセルvsエスカンドンが楽しみすぐる。両方めちゃくちゃいい選手ですよねこれ?」

いや、さすがロマゴン。
相変わらずファンの期待を裏切らない。

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パワフルな両構えのシーサケットは、ロマゴンの脅威となるか?

今回の挑戦者シーサケットだが、評判通りかなりいい選手だと思う。
世界的には無名だがそんなことは関係ない。無敗のロマゴンを脅かす挑戦者としての可能性は十分ではないだろうか。
 
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特徴としては、とにかくイカつい
上背はない(Boxrecによると160cm)が、前に出る圧力と1発1発振り回すように打つパンチには十分な迫力がある。相手によってオーソドックスとサウスポーを使い分けることもでき、階級アップの影響で相対的なパワー不足が目立つロマゴンにとってはかなりの脅威である。

そして、思うにこの選手の一番の特徴は位置取りのよさではないだろうか。
持ち前の圧力で相手をコーナーに追い込み、小さくポジションを変えつつ自分だけがフルスイングできる位置に移動する。相手のサイドに回り込み、アングルをつけて鋭角にボディやフックを打ち込む。

決して身体全体のスピードがあるわけではないが、足の運びのうまさでそれを補っている感が強い。

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ディフェンス面には若干甘さが見られるものの、前に出る圧力でそれを帳消しにできるくらいの強靭なフィジカルがあるためあまり気にならない。

これは僕の勝手なイメージだが、右構えでは若干身体が大きなサマートレック、左構えではスピードと踏み込みのレンジのないパッキャオという感じだろうか。

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左構えのシーサケットには可能性を感じる? あのボディストレートがヒットすればいくらロマゴンでも……?

申し上げたように、今回の挑戦者シーサケットはかなりいい選手である。

さらに言うと、ロマゴンにとってのS・フライ級は間違いなくベストではない。
前回のクアドラス戦を観れば明らかで、階級の壁を経験と自力の高さで命からがらしのいでいるという状況である。
加齢や勤続疲労でピークを過ぎたとも言われているが、それについてはよくわからない。
だが、以前のような完全無欠の怪物でなくなっていることは確かだ。

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つまりS・フライ級のロマゴンに勝つのは決して夢物語ではない
そして、個人的にシーサケットはその可能性を持った選手の1人ではないだろうか。
 
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とりあえずこの階級でロマゴンに勝つ方法としては、大きく分けて3つほどあると思っている。

まず1つ目は、以前にも申し上げたように圧倒的なパワー差で叩きのめす
体格、パワー、スピードすべてでロマゴンを大きく上回る選手が、試合開始直後から力の限り腕を振り回す。
それこそ勝負は2Rまで。ペース配分など考えてはいけない。3Rまで粘られたらごめんなさい。
頭のネジが1本飛んでいるのではというくらいの猛ラッシュをかまして、一気にカタをつけてしまうのである。
つまり、井上尚弥である。

「井上尚弥が拳を痛めないために? 井岡スタイルに変更すればいいんじゃない? それでロマゴンに勝てるかは知らん」

次に2つ目。
リーチの長さとパワーの差を活かした強烈な左で近づかせない
これまた井上尚弥なのだが、2016年末に河野公平戦で見せたジャブの連打である。
河野やペッチバンボーンが言っていたように、井上の左にはストレート並みの威力がある。
要はあの左で出足を止め、ロマゴンのコンビネーションを発動させない作戦である。

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クアドラアスや高山はハンドスピードを活かした連打でロマゴンのコンビネーションを抑え込んだが、アレは両腕を目一杯使うためにどうしても追撃に遅れが生じる。また、絶えず動くことに意識が向いているのでパンチの威力も半減してしまう。

その点、井上が使うのは左だけ。必殺の右を打ち込むタイミングを測りつつ、1発1発に力を込めて打つことができるのは大きな強みになるはず。
まあ、あの左でロマゴンが止まればの話だが。

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最後の3つ目は、パワーのあるサウスポー。
実はこれが意外とアリだと思っている。ロマゴン攻略の可能性として、パワフルなサウスポーというのはちょっと悪くないような気がする。

至近距離では絶えず右リードを出し続け、ロマゴンの左を封じて得意のボディを打つ暇を与えない。
さらに右アッパーが当たらない位置をキープし、左ストレートをボディと顔面へねじ込む。
近い位置で右の連打、遠い位置で左。極力中間距離での打ち合いを避け、ポジションを変えながら対峙する。

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もちろんロマゴンのコンビネーションと正面衝突しても下がらないフィジカルと、強烈な左を持っていることは絶対条件である。

そして、シーサケットという選手はその条件に合致している。
あのパッキャオばりの左構えがうまく機能すれば、もしかしたらボディストレートを被弾したロマゴンが身体をくの字に折るシーンが観られるかもしれない。

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勝敗予想はロマゴンの11RKO勝ち。やっぱり勝つのはロマゴンですよ。それも割と一方的に

今回の勝敗予想だが、ロマゴンの11RKO勝ちでいきたいと思う。

はい。
ロマゴンの勝ちです。
それもKOで。

長々と「シーサケット勝てるんじゃないか?」と述べてきたが、何だかんだで勝つのはやっぱりロマゴンだ。

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恐らくシーサケットはロマゴンの千手観音のようなコンビネーションをさばくことができない。
クアドラスは足を使った当て逃げで12Rを乗り切ったが、シーサケットにはその足もない。
自分の間合い以外ではリードがそこまで出るわけでもなく、なおかつ両者の得意な距離はともに中間距離。ロマゴンのコンビネーションの発動を抑えることも難しい。
位置取りと詰めのうまさが光るとも言ったが、その前にガードの甘さを突かれて被弾という可能性の方がはるかに高い。

十中八九、ロマゴンの勝利と考えるのが妥当である。

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シーサケットが勝つにはKOするしかない。でも、ロマゴンがKOされるというのはちょっと考えにくい

シーサケットに勝機があるとすれば、やはりサウスポースタイルに希望を見出すしかない。
そして、恐らく判定で勝つのは難しい。番狂わせがあるとすればKOだろう。

あの位置取りのうまさと左のボディストレートがうまくハマれば、もしかしたらが起きる可能性はある。もちろんロマゴンのコンビネーションをかいくぐって前に出るというのが大前提だが。
ええ、本当に小さな希望だと思いますよ。

まあ一番無難な予想としては、やはりロマゴンの大差判定勝利だろう。ただ、個人的にはKOで勝ってもらいたいと思っている。

「あのタフなシーサケットをKOしたんだからS・フライ級でも十分やっていける」
「衰えたなんて言ったヤツ出てこい」

そんな感じで、ロマゴンには不安説を一蹴していただきたい。

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とはいえ、クアドラスやら井上やらと皮算用をしているうちに、シーサケットに負けるというまさかが起きるのも悪くはないんですけどね。

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