映画「THE FIRST SLAM DUNK」僕がもっとも好きなシーン。映画館で3度、DVDも購入した僕が毎回号泣するのは? 宮城一家がようやく…【感想】
映画・マンガ・ドラマ記事一覧
先日、スラムダンクのアニメ映画「THE FIRST SLAM DUNK」の復活上映に行ってきたわけだが。
いきさつは下記でちょろっと触れた通り。
北海道旅行2024。台風の影響で稚内にまさかの4泊。金もねえ、やることもねえ。時間だけはある。人の親切心に感謝が止まらない
北海道旅行中に台風で帰りの飛行機が欠航→数日間稚内に留まるハメに。
レンタカーを返却して身動きが取れない、電車(各駅)は1日4本という状況の中、時間を潰すために足を運んだ次第である。
今作はすでに映画館で2度観ていてDVDも購入済み。グッズやサントラも買ってしまった。
一つの映画にここまでハマった自分に驚いているが、まさかそこからもう1回おかわりするとは笑
映画「THE FIRST SLAM DUNK」が最高すぎた。何回泣きそうになったかわからん。特定の人にはとことん刺さる。主人公宮城リョータの視点ですべてを回想シーンに
というわけで表題の件。
今回は「映画『THE FIRST SLAM DUNK』僕がもっとも好きなシーン」である。
全体の感想はすでに何度か言っているのでパス。
もっとピンポイントに、作中で僕が一番好きなシーンを語っていくことにする。
実を言うとこれは「そのうちやろう」と思っていたもの。
いい機会なので、復活上映を観た勢い(割と時間が経ったけど)でやってしまえと。
「一番好きな名シーン」企画、やっぱりあったわ笑
まずあれこれ語る前にこれ系の企画がないかを調べてみると……。
うん、やっぱりあったわ笑
映画『#スラムダンク』一番好きな名シーンはどれ?【投票結果発表】#THEFIRSTSLAMDUNK #SLAMDUNKMOVIEhttps://t.co/Zmuwu2ajML
— シネマトゥデイ (@cinematoday) August 15, 2024
1位〜10位までの順位は下記。
1位:桜木と流川がハイタッチ393票 (42.7%)
2位:手書きのオープニングシーン179票 (19.5%)
3位:セリフ無しからの無音演出148票 (16.1%)
4位:円陣を組んで「1,2,3,勝つ!」54票 (5.9%)
5位:リョータと三井の出会いのシーン34票 (3.7%)
6位:沢北とリョータ…その後32票 (3.5%)
7位:リストバンドを握りしめて号泣するリョータ24票 (2.6%)
8位:リョータの「母上様」への手紙22票 (2.4%)
9位:廊下で泣き崩れる沢北21票 (2.3%)
10位:リョータとソータの1on1 13票 (1.4%)
なるほどと思うシーンばかりだが、中には「え? これ?が」と思うものもある。
沢北とリョータがコートで出会うエンディングなどは若干蛇足に感じたのだが、アレはアレでありなのだろうと。
まあ、得票数が920票と少ない上に投票の存在自体を知らなかった人(僕も含めて)も多いと想像する。
もっと大々的に実施すれば別の結果が出るのかもしれない。
母上様とアヤコさんの叫びがシンクロ。「ドリブルこそチビの〜」のあそこね
引っ張っても仕方ないので発表すると、僕が作中でもっとも好きなシーンは
母上様とアヤコさんの「いけえ!! リョータ!!」がシンクロしたところ。
怒涛の追い上げを見せる湘北に対して山王はPG宮城リョータを2人がかりでマークする。
沢北、深津に囲まれて苦戦するリョータを観客席から見守る母カオル。
リョータ「こんなでけえのにはばまれてどーする」
リョータ「ドリブルこそチビの生きる道なんだよ!!」
膝がつきそうなくらい腰を落としてわずかな隙間を狙うリョータ。
それを後押しするように母カオルとベンチのアヤコさんの声が重なる。
「……いけ……いけ!!」
「いけえ!! リョータ!!」
上記のアンケートを受けてネットを漁ったところ、「ドリブルこそチビの生きる道なんだよ!!」のシーンを挙げる方も多くいらっしゃった。
心理描写からの爆発、静から動へのド派手な演出は間違いなく名シーン。
リョータが沢北、深津をぶち抜く瞬間は確かに鳥肌ものだったが、欲を言えば直後の花道の「入ってろ!!」とは分けて欲しかった。
あのダンク(無効)からの花道負傷退場によってリョータのドリブルの印象が薄れたのは残念である。
ただ、僕が好きなのはその直前。
会場に駆けつけた母上様の「……いけ……いけ!!」からのアヤコさん「いけえ!! リョータ!!」が文句なしのベストである笑
回想シーンと試合シーンを交互に入れたのはうまかったよね。試合だけだともっと単調になっていたのでは?
下記でも申し上げているが、今作は試合シーンとリョータの回想シーンを交互に入れたのがうまかった。
映画「THE FIRST SLAM DUNK」を人生で初めて映画館リピートした。ダークヒロインの宮城カオル(母親)に感情移入。バスケだけが生きる支え
「試合シーンだけでいい」「リョータの過去はいらなかった」という意見も見かけたが、僕はそうは思わない。
むしろアレがいい緩衝材になっていたし、おかげで試合の躍動感もより強調された(と思う)。
仮に試合のみで通していたら作品自体がもっと単調になっていたはず。
中盤以降にややグダる時間帯があるのだが、回想パートがなければああいうモヤっとした時間はさらに増えていたのではないか。
そしてその回想パートではリョータの家族が立ち直るまでが描かれるわけだが、件の「いけえ!! リョータ!!」で宮城一家の清算が終わったと思っている。
夫と長男を亡くして悲しみに暮れる母カオル。リョータへの当たりがキツすぎるのもわかるけど…
夫と長男を立て続けに亡くし、深い悲しみに暮れるカオル。
残されたリョータは長男ソータの代わりを務めようとがんばるが、元来の引っ込み思案な性格や不器用さが災いしてうまくいかない。
ソータの部屋でお面を被って佇んでいるリョータのシーンがあったが、あそこはソータになろうとする自分となれない、なりたくない自分の葛藤を表現しているのではないか。
また、肉親を失った悲しみを忘れたい母カオルとリョータはたびたびぶつかり、2人の間には大きな溝ができる。
その溝が埋まらないまま月日は経ち、リョータは湘北高校に入学する……。
いわゆる優秀な兄が早くに亡くなり、残された弟が兄の影に苦しむ王道パターンである。
カオルのリョータへの当たりがキツすぎる、兄の遺品を捨てるのはどうなの? という意見も見かけたが、この辺は何とも言えない。
短期間に夫と長男を亡くし、次男がバイクで瀕死の重傷を負えば多少おかしくなるのも仕方ない。
僕はそんな経験がない(したくもない)のでカオルの気持ちがわかるなどとは言えないが、“冷たい親”“毒親”とひと言で断罪するのも……。
SLAM DUNK(スラムダンク)新作映画の声優交代にファンが激怒? アニメ再放送での陵南戦直後の発表は完全にマズったよな。キャラのイメージが定着したところだったし
沖縄で過去を吹っ切ったリョータ。ソータの影を追うのではなくソータとともに生きていく
そのカオルが山王戦前にもらった手紙でリョータの本音を知る。
どれだけ辛くてもバスケだけを支えに生きてきた。
ソータの代わりになれるようにがんばってみたけど、自分にはできなかった。
母親には苦労をかけっぱなしで申し訳ないと思っている。
恐らくリョータの中では(バイク事故のあとに)沖縄でソータの遺品を握りしめて泣いたところでいろいろなものが解決している。
自分はソータにはなれない。
これからは宮城リョータとして勝負する。
ソータの影を追うのではなく、ソータとともに生きていく。
「遺影の前で悲しむカオルの後ろに立つソータをユニフォーム姿のリョータが追い越すシーン」がそれを表現しているのだろうと。
ソータはソータ、リョータはリョータ。過去に縛られてリョータをちゃんと見ていなかった自分を知る
ひと足先に前に進むと決めたリョータに対し、母カオルはいまだに自分の殻を破れずにいる。
そんな中で手紙を読み、リョータの本音、長年抱えてきた苦しみを知る。
さらに昔のビデオを観てかつては自分もしっかりとリョータを見ていたことを思い出す。
ソータはソータ、リョータはリョータ。
誰も亡くなった人間の代わりにはなれないし、ならなくていい。
カオル自身が過去に縛られてリョータをちゃんと見ていなかったこと、そのせいで息子を苦しめていたことを知り、ようやく一歩踏み出す決意を固める。
リョータが最初に書こうとした「生きているのが俺ですみません」はちょっとくるものがあった。
宮城一家がようやく一つになった瞬間。山王ゴールへ突き進むリョータの背中
場面は再び湘北vs山王戦に切り替わる。
で、上記の
カオル「……いけ……いけ!!」
アヤコさん「いけえ!! リョータ!!」
につながる。
ミニバス時代のリョータにかけてやれなかった言葉。
夫と長男を亡くした悲しみが大きすぎてしっかりと見ていなかった次男の成長。
自分を支えるため、好きなバスケを支えに生きてきたリョータ。
カオルはそのリョータを1人の息子としてやっと心から応援できた。
リョータが沢北、深津をぶち抜くとともに流れる「第ゼロ感」(10-FEET)。
カオルがようやく立ち直った瞬間、宮城一家が一つになった瞬間と山王ゴールに向かうリョータの背中が重なり……。
過去(回想シーン)と現在(試合シーン)がつながり、宮城リョータは家族とともに未来へと走り出す。
いや、泣くでしょ。
そら泣きますよ。
何度観ても確率100%で泣きますよ笑
文句なしにベストオブベストのシーンでございます。
それを含めて花道の「入ってろ!!」とは別パートにして欲しかったという話で。
たとえ原作を曲げてもね。
ちなみに「いけえ!! リョータ!!」と叫ぶのはアヤコさんのみの描写となっているが、観客席の母上様も同じタイミングで叫んでいると思う。
なぜなら画面が切り替わる寸前に母上様も大きく息を吸い込んでいるから。
あと、僕がそうであって欲しいと思うから笑
映画・マンガ・ドラマ記事一覧
映画『THE FIRST SLAM DUNK』STANDARD EDITION [DVD]
パズル スラムダンク Haruko Akagi あかぎ はるこ ジグソーパズル 300 ピース
SLAM DUNK(スラムダンク) コミック 全31巻完結セット (ジャンプ・コミックス)
【個人出版支援のFrentopia オンライン書店】送料無料で絶賛営業中!!