映画「THE FIRST SLAM DUNK」を人生で初めて映画館リピートした。ダークヒロインの宮城カオル(母親)に感情移入。バスケだけが生きる支え

映画「THE FIRST SLAM DUNK」を人生で初めて映画館リピートした。ダークヒロインの宮城カオル(母親)に感情移入。バスケだけが生きる支え

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2022年12月3日に劇場公開された映画「THE FIRST SLAM DUNK」。
 
やたらともったいぶったプロモーションや最悪のタイミングでの声優交代発表など。公開前に紆余曲折があった今作だが、いざ蓋を開けてみれば絶賛の嵐。公開から4か月目に入った今も各所で上映が続いている。
 
僕も一連のゴタゴタで若干テンションが下がったものの、映画館に行かないという選択肢はなく。公開日から約2週間後に足を運んだところ……。
 
映画「THE FIRST SLAM DUNK」が最高すぎた。何回泣きそうになったかわからん。特定の人にはとことん刺さる。主人公宮城リョータの視点ですべてを回想シーンに
 
ヤベえわ笑
これはヤベえ。
 
上映中、何度泣きそうになったかわからない。
思わせぶりなPV等に「いつまでカッコつけてんだよ」と思っていたが、ここまでカッコいいなら仕方ない。
恐れ入りましたと素直に言わせていただく笑
 
 
マジな話、今作はこれまで観た映画の中でも間違いなく上位に入る。
もしかしたら生涯初の映画館リピート作品になるかもしれん。
それほどの衝撃だった。
 
 
そして先日、ついに2度目の鑑賞に。
「THE FIRST SLAM DUNK」が晴れて? 生涯初の映画館リピート作品となったことを報告する。

 

2度目もよかった。何度泣きそうになったか。原作ファン(僕)にはゴリゴリに刺さる作品

まず全体としてはめちゃくちゃよかった
 
前回「何度泣きそうになったかわからない」と申し上げたが、2度目も同じ。
 
往年の名シーン、名セリフが出てくるたびに原作がフラッシュバックし涙腺が崩壊しかける。
話の流れも各キャラの特徴もすべて把握した上でそこをもう一段超えてくる、行間に込められた背景に想像力を掻き立てられる。
 
原作ファン(僕)にとってはゴリッゴリに刺さる作品である。
 
 
河田弟と花道の勝負が省かれたことを嘆く意見もあったが、僕としては全然OK。
むしろ丸ゴリとマンツーマンする花道のワクワク顔がすべてをチャラにしてくれる。
 
「ああ、そうそう」
「この前に弟が花道にボコられてるんだよな」
「で、最初は眼中になかった花道が丸ゴリの視界に入ったんだよ」
 
モノクロの記憶がカラーに変わる瞬間。
このフラッシュバックが僕の涙腺を容赦なく崩壊させるのである笑
 
映画「ONE PIECE FILM RED」感想。Adoありきの作品。会話シーンと歌唱シーンが別人。曲によっても歌い方が変わるのでウタのイメージが定着しない。あと登場キャラが多すぎるのも…
 

BGMがクソかっこいい。要所のシーンで流れるBGMが全部カッコいいことに気づいた

さらに今回気づいたのがBGMのカッコよさ
 
1回目も漠然とカッコいいなと思っていたが、OP曲とED曲以外にもこんなに力の入った曲が使われていたのかと。
ED曲「第ゼロ感」を歌う10-FEETが挿入歌を担当しているわけだが、要所で流れるBGMが全部カッコいい。
 
帰宅後、これらの曲が収録されたアルバムが発売されていることを知りさっそくポチった次第である笑

「そんなタマじゃねーよな」
「静かにしろい。この音が……オレを甦らせる。何度でもよ」

泣かない理由があるなら教えてほしい笑
 

ダークヒロイン・宮城カオルに感情移入しちゃった。引っ込み思案でビビりのリョータの性格を形成した人物

そして表題の件。
2度目の鑑賞で僕は宮城リョータの母親・宮城カオルに感情移入してしまった
 
同時期? に夫と長男を亡くしたことで深く傷つき、兄の影を追いけかるリョータを疎ましく感じるキャラ。
 
いわゆるダークヒロイン的な立ち位置で、「最強山王を倒す」というテーマの作品の中でひときわ異彩を放つ。
もともと作者が陰のあるキャラが好きなのだと思うが、あの負のオーラはなかなかのものだった。
 
 
大好きだった兄を亡くした悲しみ、その兄に最後にかけた言葉が「二度と戻ってくるな」だったことを引きずるリョータ。
 
さらに夫と長男を亡くした母親はなかなか自分を見てくれない。バスケは好きだが、兄ほどうまくプレーできない。周囲がリョータと兄を比較するたびに彼の中で兄の存在はより大きなものに。
 
諸々の要因により、リョータの内向きな性格が形成されていく。
 
実は高校に入るまで喧嘩もしたことがない。
見た目と違ってビビりで引っ込み思案。
 
原作では描かれなかったリョータの内面に大きく影響を与えたのがこの宮城カオルである。
 
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毒親として描かれたカオルだけど、愛する夫と長男を同時期に亡くしたことを考えると…

今作は山王戦と並行して「カオルがリョータとどう向き合うか」「リョータがバスケを心の支えにどう立ち直っていくか」が描かれる。
 
そして、宮城カオルを毒親? と捉えている方は多いと想像する。
 
実際、ソータを思い起こさせるからといって兄の影を追いかけるリョータを責めるのはかわいそうだし、大好きな兄を亡くしたリョータに前向きに生きろというのも無茶な話である。
 
夫と長男を亡くして辛いのはわかるが、同じく兄を亡くした&母親が自分と向き合ってくれないリョータの孤独感は筆舌に尽くしがたいものがある。
幼い妹(宮城アンナ)とは違い、いろいろなことを理解できる年齢に差し掛かっていただけに。
 
大げさでも何でもなく、全国大会前に母親に向けた手紙に「生きてるのが俺ですみません」と書きかけたり「バスケだけが生きる支えでした」と綴ったのはシャレになっていない。リョータ自身、深刻な領域まで足を踏み入れていたと想像する。
 
制作側も宮城カオルをそういうキャラとして描いたはずだし、僕としてもここはかなりキツいものがあった。
 
 
ただ、それを踏まえた上で。
愛する夫と長男(周囲から期待されていた)を立て続けに亡くした人間が果たしてどうなるか? を考えると……。
 
現実から目をそらしてしまうのも仕方ない、過去に縛られ、前向きになれない自分を棚に上げて同じく兄の幻影を追いかけるリョータに辛く当たってしまうこともあるかもしれない。
 
一応言っておくと、僕にはカオルのような壮絶な経験はない。彼女の気持ちが理解できるとは口が裂けても言えないが、一概にこの人だけを悪者にすることもない、「大人(親)だろ、しっかりしろ」と強要するのもアレかなぁ? と。
 
2度目の鑑賞でそう思った次第である。
 
映画「スーパーマリオブラザーズ・ムービー」は60点かな。マリオシリーズが好きな人にとっては200点。でも僕は敵キャラの名前も出てこない、武闘派のピーチ姫に違和感があるニワカw
 

ドリブルこそチビの生きる道。カオルと綾子さんの声がシンクロし、リョータがディフェンスを置き去りに

そして場面はカオルがリョータの手紙を読むところから山王戦へと切り替わる。
 
カオルが会場に到着すると試合はすでに大詰め。
ピッチ上ではディフェンスに囲まれ、必死にボールをキープするリョータの姿が。
 
それを見たカオルの脳裏にバスケを楽しそうにプレーする幼いリョータがフラッシュバックする。
 
「行け……行け!!」
絞り出すように叫ぶカオル。
 

その声に綾子さんの「いけえ!! リョータ!!」がシンクロし、リョータの超低空ドリブルがわずかな隙間をすり抜ける……。
 
「ドリブルこそチビの生きる道なんだよ!!」
 
僕の涙腺がこの日MAXで崩壊した瞬間である。
 
 
 
基本的に今作は過去の名シーンを追いかけノスタルジーに浸る作品。
 
だが、宮城リョータ視点で描かれる俯瞰的な情景、彼の内面を掘り下げる要素を入れたことで一段深みが増した。
 
リョータが山王ディフェンスをドリブルで置き去りにするシーンとカオルの叫びを重ねることで宮城家の長年のわだかまりを解消、あとは湘北が山王に勝利するだけの状況に。
ここからクライマックスまで一気に走り抜ける。
 
この部分は本当にうまいと思ったし、改めて井上雄彦は天才だなと。
もちろん映像や音楽、それを組み合わせるプロの存在あってこそだが。
 

人生初の映画館リピートは大成功だった。未視聴&興味があるなら大至急映画館へ

そんな感じで人生初の映画館リピートは大成功。
1日経った今も満足感と心地よい疲れに浸っている(レイトショーなので夜遅かったw)。
 
もうアレだ。
DVDが出たら絶対に買おう。
これは決定事項で。
 
もしまだ今作を観ていない&興味があれば、大至急映画館に足を運ぶことをオススメする。
上映はもう少し続くっぽいので。
 
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