「セクシー田中さん」の作者・芦原妃名子氏の件がキツい。漫画原作の映像作品を純粋に楽しめなくなる。でも、実は逆のパターンもあったり…

「セクシー田中さん」の作者・芦原妃名子氏の件がキツい。漫画原作の映像作品を純粋に楽しめなくなる。でも、実は逆のパターンもあったり…

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漫画「セクシー田中さん」の作者」芦原妃名子さんの不幸が各所で封じられている。
 
「「セクシー田中さん」漫画家・芦原妃名子さん急死 50歳 日テレ昨年10月期ドラマで制作側とトラブル」
 
「セクシー田中さん」は昨年10月期に日本テレビで放送されたドラマで、その内容について制作側と芦原妃名子さんの間でトラブルになっていたとのこと。
 
あまりに意に沿わない改変が多いためにやむを得ず最終9、10話の脚本を芦原妃名子さん自身が担当、心身の負担が大きかったとか。
 
 
これを受けて「はじめの一歩」の作者である森川ジョージ氏や「海猿」の作者・佐藤秀峰氏が自身の体験を語るなど、大きな波紋を呼んでいる。
 


 

芦原妃名子さんの件は結構キツい。年明けからSNSの醜悪さに辟易してたけど

年明けからSNSが醜悪すぎてだいぶキテいる。
 
元旦の能登半島地震直後からSNS上で悪質なデマが飛び交い、安全圏での罵り合いがそこら中で展開される。
また大物お笑い芸人が週刊誌を訴えるために休業を宣言→これまた第三者同士によるゴチャゴチャが始まる。
 
インターネットを開けばそれ系の話題ばかり。
なるべく目に入れないようにしていたのだが、あまりの醜さに吐き気がするほどだった。
 
山本太郎が被災地でカレーを食ったからどうだってんだよ。
そんなことで本気でイライラできる神経がわからんわ。
 


ただ、今回のこれはちょっとしんどい。
 
僕は「セクシー田中さん」のドラマも観ていない上に原作も未読。
作品への思い入れはいっさいないが、作者が自ら命を絶ったというのは受け入れ難いものがある。
 
制作側とのトラブルがあったとのことだが、たとえば担当編集者は味方をしてくれたのか。もしくは一社員の手に追えないほど話がデカくなってしまったのか。
などなど。
 
“大人の事情”的なものを漠然と想像している。
 

漫画原作の映像作品を純粋に楽しめなくなる。実際「ゴールデンカムイ」を観に行くのをやめたしね

何がしんどいって、今後漫画原作の映像作品を楽しく観られなくなること。
 
僕自身、漫画も好きだしアニメも映画も大事な娯楽。アニメきっかけで原作に手を出すこともあれば、好きな漫画が映像(アニメ、ドラマ、映画)化されると聞いて「へえ〜」と思うこともある。
 
好きな異世界作品2023年7月Ver.。最近の僕のお気に入りはこの2つ。約1年半で様相がガラッと変わったよね
 
だが、こういうことが起きると余計な想像が働いて作品に没頭できなくなってしまう。
 
実際、映画館に行こうと思っていた「ゴールデンカムイ」は見送ることに決めた。
 
原作未読、アニメも未視聴だが、映画の予告編はなかなかよさげ。
時間が取れそうなので「じゃあ、そろそろ」と思っていたのだが……。
 
 
テレビ局の姿勢、出版社の立ち位置等のギロンはしばらく(飽きるまで)続くのだろうし、今後もどんどんやったらいい。
 
だが、漫画家が自ら命を断つほど追い詰められた事実はとんでもなく重い。
 
これまで映像作品の感想を好き勝手に言ってきたが、それすらも躊躇われる。
新作アニメ、新作映画の宣伝を目にしても何%かは「もしかしたら裏では……」の思いが芽生えてしまう。
 
しかもアレだ。
こういうことがそこまで珍しくなさそうなのが何とも……。
 

軌道修正が利いた「はじめの一歩」。1クールの深夜アニメやドラマ、2時間前後の映画では難しいんだろうね

「はじめの一歩」の森川ジョージ氏はアニメ第2話の時点で制作側に「アニメを中止するか連載をやめるか」の2択を迫ったとのこと。
 
このように原作者がアニメの出来に納得いっていないケースは僕もいくつか聞いたことがある。
有名なところで言えば「るろうに剣心」と「スラムダンク」か。
 
特にスラムダンクは2022年12月の映画化に際して声優陣を一掃、発表を意図的にズラしたことがファンの逆鱗に触れた。
 
SLAM DUNK(スラムダンク)新作映画の声優交代にファンが激怒? アニメ再放送での陵南戦直後の発表は完全にマズったよな。キャラのイメージが定着したところだったし
 
その点「はじめの一歩」は作者の要望によって改善したパターンと言えそう。
放送期間が長期(全76話)だったことも大きかったと想像する。
 
だが1クール(全11、12話)の深夜アニメやドラマ、2時間前後の映画ではそうはいかない(と思う)。
限られた話数(時間)の中では初期段階からの軌道修正は困難を極めるのだろうと。
 
しかも人気作品であれば連載も長く続いていることがほとんど。
膨大な話数の中から映像化する部分をチョイスし、ストーリーを壊さないように構成するのは本当に難しい(と思う)。
 
 
自分の作品にのみ注力している作者と、多くの作品を並行して手掛けている制作会社。
目の前の仕事に対する情熱にも差があるのかもしれない。
 
 
そう考えると、週刊連載をこなしつつ毎回映画にもガッツリ関わる「ONE PIECE」の尾田栄一郎ってやっぱりバケモンやね。
単行本100巻を超えても変わらぬ熱量で描き続けている時点で(いい意味で)どうかしてるんですが笑
 
映画「ONE PIECE FILM RED」感想。Adoありきの作品。会話シーンと歌唱シーンが別人。曲によっても歌い方が変わるのでウタのイメージが定着しない。あと登場キャラが多すぎるのも…
 

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実は逆のパターン? もあったりする。作者の情熱が裏目に

なお今回は原作者が制作サイドから雑に扱われた? ケースだが、実は逆(と言っていいのかは不明)のパターンもあったりする。
 
 
僕は以前、漫画雑誌の出版社で働いていた。
とある動物漫画が一番の売れ筋作品で、雑誌もコミックスもなかなか好調だった。
 
“動物漫画”というのはいわゆる人語を話す癒し系のキャラが主人公のヤツ。
先駆け的な作品を挙げるなら「ぼのぼの」などがある。
 
 
で、あるとき漫画のグッズ(手帳やクリアファイル等)を作る話が持ち上がり、タイアップする玩具メーカーや外部のデザイナーさんも決まっていざスタート!!
 
と思ったところ……。
一つの問題が持ち上がる。
 
作者が突然「グッズのデザインを自分にやらせろ」と言ってきたとのこと。
 
その方は無名時代に社長が見出したとかで、そこそこ売れた今でも我が社(20人前後の弱小会社)をメインに仕事をしてくれている。
 
なので、会社としても無下に扱うわけにいかず。
試しにデザインのサンプルをお願いしたところ……。
 
クソだせえじゃねえか。
 
とてもじゃないけど売り物として出せるクオリティじゃないと。
 
いや、そりゃそうですよね。
漫画の才能はあってもグッズデザインは素人なわけで。
そこはプロに任せるべき分野ですよ。
 
 
だが、上述の通りお互いに恩義がある関係なので表立ってダメとは言いにくい。
要するに漫画家さんの情熱が裏目に出たケースである。
 
社長や部長、編集長たちの「ドースル?」「ドースル?」がパーティションの向こうから延々と聞こえてきたことを覚えている笑
 
 
ちなみにその会社は僕が退社した数年後にクローズしております。
 
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