坂倉将吾の2021年を振り返る。.315、HR12、OPS.850。こんなに期待通りの成長を遂げるとは。去年の課題を軒並み克服

坂倉将吾の2021年を振り返る。.315、HR12、OPS.850。こんなに期待通りの成長を遂げるとは。去年の課題を軒並み克服

プロ野球2021年シーズンの全日程が終了し、73勝52敗18分の成績を残した東京ヤクルトスワローズが6年ぶりのセリーグ優勝を果たしたわけだが……。
 
僕はと言うと、新型コロナウイルス感染防止のための9回打ち切りルールによって引き分け試合が量産され、それが原因でかなり冷めていたことを報告させていただく。
 
両チームが総力戦に入ったところでぶつ切りされて一気に興ざめするというか。
9回打ち切りルールのことを忘れて「ここからどうなるんだ?」と思っていたら、ああ、そうだ。終わりだったと。テンションが上がってきたところでガッカリさせられたケースは一度や二度ではない。
 
9回打ち切りがコロナの感染防止にどこまで効果があったのかは知らないが、とにかく野球ファンとしては「つまらん」のひと言だった。
  
 
ただ、その中でも注目していた選手はいる。それが表題の件、広島カープの坂倉将吾である。
 
坂倉将吾は2020年10月にフラっと神宮球場のヤクルトvs広島戦に出向き、その際にたまたま見つけた選手。
打席に入る前のスイングを一目見て「何コイツ、すげえいいじゃん」となり、それ以降動向を追い続けている。
 
期待の選手見つけた。広島vsヤクルト戦を神宮球場で観てきたぞ。広島坂倉将吾は最強の打てる捕手になってほしい
 
で、2021年に大きな期待感を持ってシーズンがスタート。広島の試合は観ていなくても坂倉の成績だけはチェックする毎日を送っていた次第である。
 
 
というわけで、今回は広島カープ・坂倉将吾の2021年の成績を振り返りつつ感想を言っていくことにする。
 

坂倉将吾の2021年の主な成績。僕の期待した以上の充実ぶりでしたね

まず、2021年シーズンの坂倉将吾の最終成績が下記。
試合数:132
打率:.315
打点:68
本塁打:12
三振:60
四死球:55
長打率:.467
出塁率:.390
OPS:.850
 
一方、2020年の成績が
試合数:81
打率:.287
打点:26
本塁打:3
三振:36
四死球:19
長打率:.411
出塁率:.346
OPS:.758
 
各部門で軒並み成績が向上していることがわかる。
 
 
今シーズンの坂倉は主に4番鈴木誠也の後ろを任されるケースが多く、期待外れだったクロンの代わりをよく務めたと言える。本塁打数がやや物足りないものの、今年の広島には坂倉以外に選択肢がなかったのも確か。捕手と一塁手で併用されながらも球界一の打者を十分にサポートしたと思う。
 
去年の12月に「来シーズンの坂倉には期待感、ワクワクしかない」と申し上げたが、実際には僕の期待以上の充実ぶりだったと断言させていただく。
 
坂倉将吾への期待感。来シーズンへのワクワクしかない。vs左投手と守備力向上が課題かな
 

打率アップが著しい。対左を克服したことが大きいよね

中でも目立つのが打率を.287→.315まで上げたこと。
 
9月7日の中日戦でサヨナラホームランを放ち、自身初の規定打席に到達。一時は首位打者に立つなど8月~9月上旬までの活躍は凄まじいものがあった。

僕もこれまで一度も買ったことがないレプリカユニフォームを購入しようか迷ったほど(結局買ってない)。


一番の要因としては、対左の打率が向上したこと。
2020年の左右別打率が右:.302、左:.216なのに対し、2021年は右:.306、左:.316。
 
上述の記事内で「坂倉の課題は対左」と申し上げたが、今シーズンはそこを克服するどころか対右以上の成績を残してしまった。
 
本人が言うには、構えをオープンにして球の見極めができるようになったのが大きいとのこと。
 
「“隠れ首位打者”広島坂倉将吾 対左・左方向・二刀流から見えた成長の理由」
 
以前よりも右足を開き気味に構えることで左投手の背中側からくる球が見やすくなった。結果的に球に向かっていけるようになり、それが成績向上につながっていると。
 
正直、僕のような素人にはビフォー/アフターの違いがわからなかったのだが、本人的には大きく変わっているのだと想像する。
 

オープンに構えるようになってボールの見極めも向上した。會澤翼のキャリアハイとそん色ない成績

そして、オープンスタンスに変えて球が見やすくなったことでストライク/ボールの見極めもできるようになっている。
 
2020年の四死球数が81試合で19個なのに対し、2021年は132試合で55。
四死球率を計算すると、2020年:8.3%→2021年:11.4%と大幅な向上が見られる。
 
左投手を苦にしなくなったこと、四死球率が上がったことで出塁率も.346→.390と上昇し、打者の貢献度を示す指標の一つ、OPSも.758→.850と爆上がりしている。
 
OPSの平均値がだいたい.700~.770前後、.830を超えれば“非常にいい打者”とされているので、今シーズンの坂倉将吾がいかに素晴らしかったかがよくわかる。
 
 
ちなみに“打てる捕手”として長年広島の正捕手を務め、日本代表にも名を連ねた會澤翼のキャリアハイが2018年の
試合数:106
打率:.305
打点:42
本塁打:13
三振:56
四死球:53
長打率:.492
出塁率:.401
OPS:.893
 
高卒入団5年目にして會澤翼のキャリアハイとそん色ない成績を叩き出した坂倉がいかにすごいかという話である。
 
侍ジャパンvs日ハム現地観戦感想。おもしろい試合でしたね。侍ジャパンの強化試合は貧打戦→終盤の謎の粘りで逆転が通常パターンだったけど
 

高めのストレートに振り負けない力強さ、食い込んでくる球への対応力を身につけた。インハイの打率が軒並みアップ

そしてもう一つ。
今シーズンの坂倉は高めのストレートに振り負けない力強さを身につけたのも大きいと思う。
 
ゾーン別の打率を見ると、
内角高めの打率が2020年は.200なのに対し、2021年は.458、
内角真ん中の打率が2020年は.278なのに対し、2021年は.471。
 
さらにストレートの打率が2020年は.313なのに対して2021年は.325。
 
もともとストレートに強く低めの変化球への対応力も高い打者ではあるが、今シーズンは高めのストレートを弾き返す鋭さが上乗せされていると言える。
 
9月7日に中日の守護神Rマルチネスから打ったサヨナラホームランも高めストレートを上から叩いて弾丸ライナーでライトスタンドに突き刺したもの。
 
上述の記事内では広角に打ち分ける技術の向上が挙げられていたが、それ以上に高めのストレートを振り抜く力強さ、オープンに構えながらも145km以上の速球を上から叩けるスイング強度が一番の要因な気がしている。
 
松坂大輔引退登板。まだ整理がついていないが、あの全5球で松坂の現状を理解した。引退会見でも発揮した名言マシーンっぷりはやっぱりスーパースター
 
ついでに言うと、自分の身体に向かって食い込んでくる系の球に対応できたのも大きい。
 
2020年のスライダーの打率:.162、カッターの打率:.188だったのが、
2021年のスライダーの打率:.333、カッターの打率:.250と大幅な改善が見られる。
 
前回の記事で坂倉将吾の課題は対左と同時に「自分の身体に向かってくる球の見極め」と申し上げているのだが、今シーズンの坂倉はこちらも見事に克服している。
 

これだけ期待通り、期待以上の成長を見せるとはね。近々侍ジャパンにも選ばれるんじゃない?

球界一の打者と言っても過言ではない鈴木誠也の後ろを打ち、キャッチャーとファーストを並行してこなしながら去年までの課題を克服してみせた2021年の坂倉将吾。
 
これだけ期待通り、期待以上の成長曲線を描くというのはちょっととんでもない。
恐らく近い将来侍ジャパンにも選ばれるだろうし、このまま球界を代表する打者の1人になると勝手に予想(希望)している。
 
 
なお、キャッチャーとしてのセンスはあまり感じないのが本音だったりする。
逆にファーストの守備はめちゃくちゃうまいというのが……。
 
この辺のやりくりも広島カープの直近の課題になるのだろうと。
 

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