僕のゲイリー・ラッセルが帰ってくる。強打マグサヨとの指名戦。2年開いた理由? 前回があまりにもカツカツ(9ヶ月)過ぎたんだよ笑【予想・展望】

僕のゲイリー・ラッセルが帰ってくる。強打マグサヨとの指名戦。2年開いた理由? 前回があまりにもカツカツ(9ヶ月)過ぎたんだよ笑【予想・展望】

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2022年1月22日(日本時間23日)、米・ニュージャージー州で行われるWBC世界フェザー級タイトルマッチ。同級王者ゲイリー・ラッセルJr.がランキング2位の指名挑戦者マーク・マグサヨと対戦する。
 
 
2015年3月のジョニー・ゴンサレス戦での戴冠以降、年一ペースで防衛を重ねてきたゲイリー・ラッセルJr.。ところが新型コロナウイルスの影響もあり2021年は試合ができず。今回の指名戦は2020年2月のトゥグッソト・ニャンバヤル戦以来約2年ぶりのリング復帰となる。
 
対するマーク・マグサヨは2021年8月のフリオ・セハとの指名挑戦者決定戦に勝利し、満を持してタイトルマッチを迎える。だがセハ戦では5Rにダウンを喫するなど終始リードを許す苦しい内容。安定王者のラッセル相手に持ち前の強打を発揮できるかに注目が集まる。
 
ゲイリー・ラッセルが右肩ベコンでマグサヨに判定負け。思った以上にショックがデカいw 年一キングは勝ってこそのネタキャラなのに
 

久しぶり(約2年ぶり)のゲイリー・ラッセルJr.の登場。マグサヨにもがんばってほしいけど、僕はラッセルさんが戻ってくることが嬉しい笑

ゲイリー・ラッセルJr.vsマーク・マグサヨ。
 
“年一の男”ゲイリー・ラッセルの久しぶり(約2年ぶり)の試合であると同時に、マーク・マグサヨにとっては念願のタイトルマッチ。2020年10月に本格的に北米に進出して以降、4戦目での王座挑戦はそれなりに順調と言えそうである。
 
 
とは言え、僕としてはゲイリー・ラッセルJr.が試合をすることがめちゃくちゃ嬉しい笑
毎年GWにしか登場しない、勤務時間年間36分間などと散々ネタにしてきたものの、この選手がお気に入りであることに変わりはないので。
 
フェザー級王座を返上する、ジョシュ・ウォーリントンとの統一戦、亀田和毅との対戦話、その他。この2年間で真偽不明ながらも「これは!!」と思う噂もいくつか聞こえてきたが、何だかんだで指名試合に着地するところもラッセルさんらしい。
 
最近はジャーボンティ・デービスとの対戦希望を口にしている(何年か前まではロマチェンコとの再戦に固執してた)ようだが、今後もこの調子で僕を楽しませて(失望させて)いただければと思う。
 
デービスvsクルス感想。デービスは4Rくらいに左手をおかしくしてたっぽいな。自分より小さい相手に苦戦。そろそろビッグマッチを…
 

マグサヨは序盤の爆発力と1発の威力が凄まじい。でも、全体的に大雑把で穴も多い印象

まず挑戦者マーク・マグサヨについて。
 
過去の試合をざっと眺めた印象だと、
・1発で試合を終わらせるパンチ力は魅力
・左フックと右ストレートが得意っぽい
・序盤の爆発力は凄まじい
というのが主な長所。
 
逆に「おや?」と思った点は、
・攻撃に強弱が足りず対応されやすい
・顔の位置があまり動かず芯で食いやすい
・強引にこられると亀になる
・露骨にボディを嫌がる
・ボディに意識がいきすぎて顔面がおろそかに
 
僕が観たのが2020年10月のリゴベルト・ヘルモシロ戦(vsサウスポー)と前回のフリオ・セハ戦で、どちらもいまいちパッとしなかったのもあると思うが、長所よりも欠点の方が目についたのが正直なところだったりする。
 
マーク・マグサヨvsフリオ・セハ感想。1発のロマンと正面突破な試合運び、脆さが同居する。ダウンを奪われながらも足ピーンの失神KO勝利
 
リゴベルト・ヘルモシロ戦、結構危ない試合でしたよね。

いきなりの右がめちゃくちゃ伸びる&左フックのカウンターは強烈。でも、ボディを攻められて身体が丸まったところに顔面をスパッといかれるパターンはよろしくないなぁと。
 
終盤までリードを許したフリオ・セハ戦。

セハにとっては勝ち試合だったと思うけど、毎回打たせすぎなんだよねこの人……。
 
 
全体を通してのマーク・マグサヨの特徴は、
・前半の爆発力はとんでもない
・それが継続せずに割と早い段階でグダる
・ボディを露骨に嫌がりすぎ
 
「馬力と1発の威力はずば抜けているが、やや大雑把で穴も多い」というのが率直な感想である。
 

超絶ハンドスピードとカウンターのゲイリー・ラッセルJr.。ジョニゴン戦、エスカンドン戦のKOはすごかったよね

一方、王者ゲイリー・ラッセルJr.だが、この選手は文句なしの実力者。個人的PFPの10位以内に常にランクイン(お気に入りなのもある)するほど僕はラッセルの強さを買っている。
 
過去の試合を観る限り、基本はカウンター使いなのだと思う。

左のカウンターを意識させて相手を中間距離に留め、右ジャブの連打で顔を跳ね上げまくる。
相手が強引に出てくれば、動き出し、打ち終わりを狙って左のカウンターをヒット。広いスペースができた瞬間に一足飛びで距離を詰める→超絶ハンドスピードを活かした連打を浴びせる流れ。
 
2014年6月のワシル・ロマチェンコ戦までは若干直線的&スピードに頼りすぎだったが、ロマチェンコに負けて以降は左右への動きも織り交ぜてバリエーションを増やしている。
 
2015年3月のジョニー・ゴンサレス戦の4RKO、2017年5月のオスカル・エスカンドン戦の7RKOはどちらもラッセルのベストバウトに挙げたくなるほど素晴らしかった。
 
 
また、決して接近戦が苦手なわけでもない。
2018年5月のジョセフ・ディアス戦ではディアスの接近戦、執拗なボディ攻撃にいっさい怯まず3-0の判定勝利を収めている。

ボディが効いたそぶりをまったく見せず、同じくらいボディを返していたことを考えると接近戦にもそこそこ自信があるのだろうと。
 
 
あと、フェザー級のジョセフ・ディアスはやっぱりいいですよね。
僕がいまだにこの人を諦めきれないのはこの試合があったからなんですよね……。
 
ジョー小泉を避けることをズミヨケと呼ぶことにする。フィゲロアvsフルトン、ヘイニーvsディアス、アリーム、モンタナ・ラブ振り返り
 

勝敗予想はゲイリー・ラッセルJr.の判定勝利。マグサヨが勝つには前半勝負? あの右が1発当たれば…

今回の勝敗予想だが、ラッセルの判定勝利でいきたい。
正直、両者の動きを観る限りマーク・マグサヨがラッセルに勝つのは相当難しいと思っている。
 
トゥグッソト・ニャンバヤルは常に頭の位置を変えて的を絞らせなかったが、それでもラッセルの右リードを最後まで攻略できずに押し切られた。
申し上げたようにマーク・マグサヨはあまり頭が動かずガードもヌルい。あれだとニャンバヤル以上にジャブの餌食になりそうな……。
 
ラッセルさんがニャンバヤルに安定の判定勝利。でもニャンバヤルはいい選手だったな
 
逆にマグサヨが勝つとすればやはり前半だろうか。
前回のフリオ・セハ戦同様、相手がパンチの軌道に慣れる前に得意の右(もしくは左フック)をぶち当ててダウンを奪う。で、そのままKOするくらいの勢いで連打を浴びせれば。
 
少なくともマグサヨは1発の威力、右の伸びに関してはニャンバヤルよりも上。
なかなか射程に立ち入れなかったニャンバヤルと違って1歩でラッセルの顔面に到達する踏み込みも兼ね備える。
 
ラッセルの高速ジャブに躊躇しなければ。
もしくはこの2年でラッセルがはっきりと衰えていれば。
 
 
マグサヨが勝つなら前半〜中盤までのKO。
ラッセルが勝つなら中盤〜後半にかけてのKO、もしくは中差〜大差判定勝利。
 
もっとも確率が高そうなのはどれか? と聞かれれば、どうしてもラッセルの判定勝利になっちゃうよなぁと。
 

ボクシング界はラッセルさんの2年間のブランクを大いに反省するべき。前回の無茶なスケジュール(9ヶ月)のせいでラッセルさんは心身ともに消耗したのである

そして何より、ゲイリー・ラッセルJr.さんの試合間隔が2年近く空いたことを大いに反省してもらいたい。プロモーターや選手だけでなく、ボクシング界全体の問題として。
 
 
上述の通り前回のトゥグッソト・ニャンバヤル戦が行われたのが2020年2月。
 
それ以前のラッセルさんは
2016年4月 vsパトリック・ハイランド
2017年5月 vsオスカル・エスカンドン
2018年5月 vsジョセフ・ディアス
2019年5月 vsキコ・マルチネス
頑なに年一ペースを崩さず“1年のうち36分間だけ輝く男”として王座に君臨し続けてきた。
 
ところがニャンバヤル戦に限ってはわずか9ヶ月のインターバル。これは率直に言ってこれはただごとではないし、ここまで厳しい日程で試合を強要されれば精神的にも肉体的にも消耗するに決まっている。
 
 
ラッセルさんの基本ルーティンはコレ↓
5月:試合

6〜9月:バカンス

10月:練習再開

11〜2月:練習強度のアップ

3〜4月:減量期間

5月:試合
 
どう考えてもルーティンを崩される影響を甘く見過ぎ。2年間のブランクは「そりゃそうなるだろ」としか言いようがない。
 
ラッセルさんを過労で潰す気か。無敗のニャンバヤルとのタイトルマッチを2月だと!? 労働への意識が低すぎる
 
なぜならラッセルさんは疲れていたのである。
ボクシング界のブラック体質に心身ともに疲弊していたのである。
 
 
てか、アレなんだよな。
ジョシュ・ウォーリントンも亀田和毅も、ラッセルさんと対戦したければ2022年まで待てばよかったんだよ。自分本位で物ごとを考えすぎなんだよ()
 
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