ゲイリー・ラッセルが右肩ベコンでマグサヨに判定負け。思った以上にショックがデカいw 年一キングは勝ってこそのネタキャラなのに【結果・感想】

ゲイリー・ラッセルが右肩ベコンでマグサヨに判定負け。思った以上にショックがデカいw 年一キングは勝ってこそのネタキャラなのに【結果・感想】

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2022年1月22日(日本時間23日)、米・ニュージャージー州で行われたWBC世界フェザー級タイトルマッチ。同級王者ゲイリー・ラッセルJr.に同級2位マーク・マグサヨが挑戦し、2-0(115-113、115-113、114-114)でマグサヨが勝利。見事初戴冠に成功した一戦である。
 
 
開始のゴングとともにリング中央で向かい合う両者。
持ち前の馬力を活かして圧力をかけるマグサヨに対し、王者ラッセルは単発の右リードを出しながらカウンターのタイミングを測る。
 
だが、序盤はパワーで上回るマグサヨがラッセルをリードする展開が続く。
 
3、4Rと徐々に調子を上げたラッセルだったが、ラウンド前半にリング中央で交錯した直後に右腕を下げて後退。苦悶の表情を浮かべてロープ際でマグサヨの猛攻に耐える。
 
 
それ以降、いっさい右リードを出せなくなるラッセル。
何とか左のカウンターとフットワークのみで粘るも、要所での被弾が目立つようになる。
 
試合はラッセルが肩の負傷を抱えたまま最終12Rのゴングが鳴り終了。2-0の僅差判定ながらも序盤のリードを守り切ったマグサヨが初戴冠を果たした。
 
ゲイリー・ラッセルさんの復帰を諦めない。そろそろマグサヨ戦から約束()の2年が経つけど? ジョニゴンをボロ雑巾のように屠った試合は衝撃的だった
 

まさかのラッセル敗北。思った以上にショックがデカい。明日になったら「全部夢でした」ってことはないっすか?

ゲイリー・ラッセルJr.の敗北。
 
2014年6月のワシル・ロマチェンコ戦以来、約7年8ヶ月ぶりの敗戦。しかも絶対有利だと思われていたマーク・マグサヨに負けたというのはそれなりに衝撃だったわけだが。
 
僕としてもこの試合はラッセルの勝ちは堅い、約2年のブランクがあるとは言っても好不調どうこうで埋められないくらいの差が両者にはあると思っていた。
 
僕のゲイリー・ラッセルが帰ってくる。強打マグサヨとの指名戦。2年開いた理由? 前回があまりにもカツカツ(9ヶ月)過ぎたんだよ笑
 
なので、今回の結果にはめちゃくちゃ驚いている。
 
 
と同時にラッセル敗北のショックが割と大きい
僕は以前からゲイリー・ラッセルJr.のことがお気に入りだと申し上げてきたが、どうやら自分で思っていた以上にラッセルのことが好きだったようである笑
 
常々「年一の男」「年間就業時間36分」などとネタにしてきたものの、それもすべて“ラッセルが勝つ”ことが大前提にあったから。
 
比較的安パイだと思っていたマーク・マグサヨに負けたという事実をいまいち受け入れられないでいる。
 
いや、ホントに負けたんですかね僕のラッセルさんは。
目を閉じて次の日になったら「全部夢でした」なんてことはないですかね?
 
さすがにないですよねww
 
佐々木尽vs関根幸太朗、レイ・バルガスvsマーク・マグサヨ。大味なヤツらがゴリゴリ打ち合う激闘な週末。パワーでねじ伏せる佐々木尽と連打とクリンチで誤魔化すレイ・バルガス
 

ラッセルの動きが悪かった。衰えなのか、不調なのか。随所に能力の高さは見せたけど、そういうことじゃないんですよ

試合の具体的な感想だが、12Rを通してラッセルの動きが悪かったなぁと。
肩を負傷した4R以降はあまりの痛々しさに映像を直視できなかった(薄目で眺めてた)のだが、それ以前から。
 
開始直後から右リードは単発気味で足の運びも微妙。
ブランクのせいか加齢のせいか、もしくは単に調子が悪かっただけなのかは不明だが、とにかくこれまでの圧倒的なスピード感が影を潜めていたように思う。
 
恐らくだが、今回は調子自体あまりよくなかったのではないか。
計量も2度目でのクリアだったらしいし、身体つきもやや緩かったような……。
 
もともと身体能力でブチ抜くタイプなだけに、そこが鈍った際のスケールダウンは否めない。
 
ラッセルさんがニャンバヤルに安定の判定勝利。でもニャンバヤルはいい選手だったな
 
また、4Rの肩の負傷も最初から痛めていた可能性も?
負傷した瞬間を観直しても「ん?」という感じだし、激しいコンタクトがあったわけでもない。
初回から持ち前の高速ジャブが機能せずに単発気味だったことを考えると、やはり試合前から何らかのトラブルを抱えていたのではないか(調べてないので知らない)。
 
 
4Rから12Rまでを左のみでしのぎきり、なおかつ2-0(115-113、115-113、114-114)の僅差判定まで持ち込んだことが賞賛されていたようだが、いや、そういう話ではなく。
 
左のカウンターのみでマグサヨの警戒心を煽り、ロープを背負った局面からスルッとサイドに回り込む。
あの動きは確かにすごかったし、要所で見せる実力の高さはさすがは安定王者としか言いようがない。
 
ただ、本来のラッセルはああいうスタイルではない。
高速ジャブで相手の前進を寸断しつつ、目にも止まらない速さの左をカウンターでねじ込むのが基本の勝ちパターン。
あれだけ簡単に間合いを詰められていることが異常なわけで。
 
 
能力の高さは随所に見せたものの、やはり全体的に低調だったというのが僕の中でのファイナルアンサーである。
 
 
てか、終盤の動きを観ると脱臼まではいってないのかもしれませんね。
あの瞬間は「うわ、外れただろコレ」と思ったが、後半は腕を上げたり軽く右を出したりもしていた。
厳しいことには違いないけど、ある程度は動かせる状態だった?


まあ、僕は(幸いなことに)肩を脱臼した経験がないので何とも言えませんが。
人によっては自分で“ガコッ”とはめる場合もあるしね(知り合いがやってるのを見て吐きそうになった笑)。
 

マーク・マグサヨは前回とあまり印象は変わっていない。荒削りで穴も多いけど、組し易しの王者とまでは思わない

勝利したマーク・マグサヨだが、こちらは前回のフリオ・セハ戦とあまり印象は変わっていない。
 
迫力満点の1、2Rから、中盤にかけて空回りし始めるパターンも前回と同じ。
瞬間瞬間の爆発力は目を見張るものがあるが、攻撃のバリエーションや強弱のつけ方など、まだまだ荒削りな面も多い。
 
ホルヘ・リナレスvsジョーリャ・アマザリアン、フランク・マーティンvsマイケル・リベラ。明確に落ちたリナレスとラッセルっぽいマーティン。吉野修一郎の現在地はどの辺?
 
とは言え、決して組し易しの王者とは思わない。
序盤2Rの最強っぷりからの中だるみ、ディフェンス面のヌルさ、ラウンドごとのムラっ気の多さその他。
短所を挙げればキリがないが、対抗王者(レオ・サンタ・クルス、リー・ウッド、キコ・マルティネス、エマヌエル・ナバレッテ)と比べても決して劣っているわけではない(と思う)。
 
WBCランキングを見ると次戦は元S・バンタム級王者レイ・バルガスの挑戦を受ける流れになりそうだが、これも勝ち目は十分にありそう。
 
でもアレか。
その前にOPBF王者の清水聡が挑戦するのもアリ? なのか?
レイ・バルガスが勝てばベルトがPBCにいってしまうので、そうなる前に大橋ジムにがんばってもらってだな……。
 
 
個人的にゲイリー・ラッセルJr.が負けたショックは大きいが、不活発王者が陥落したおかげでWBC戦線が一気に動きそうなのは悪くない。
 
 
と言いつつ、今回の内容ならダイレクトでラッセルvsマグサヨを敢行してもいい気はするが。
 
実際、ラッセルの負傷がなければあそこまで簡単には近づけなかっただろうし、右の連打で失速させられていた可能性も高いしね。
 
矢吹正道vs拳四朗再戦。不毛な再戦に駆り出される矢吹を応援せざるを得ない。拳四朗は実はデカくて動ける人
 

ラッセルさんの間違った方向へのプライドも「勝ち続けてこそ」だったのに。これじゃホントのネタキャラになっちゃうじゃねえかw

しかし、改めてゲイリー・ラッセルJr.の陥落は痛い。痛いというか、ショックがデカい。
 
この選手はロマチェンコ戦での敗戦以降、執拗に再戦にこだわったり、「ファイトマネーが安い」と豪語してジョシュ・ウォーリントンとのマッチメークを蹴ったり、自らの商品価値を完全に見誤っている。
 
ここ最近も階級違いのジャーボンティ・デービスとの対戦を希望するなど、ファンの僕でさえ「まーた始まったよw」と言わざるを得ない言動が目立っていた。
 
そして、それが許されていたのも「勝ち続けていたから」
 
2015年3月のジョニゴン戦での戴冠以降、パトリック・ハイランド、オスカル・エスカンドン、ジョセフ・ディアアス、キコ・マルティネス、トゥグッソト・ニャンバヤルといった強豪を相手にしながら、負ける姿が想像できないくらいの安定感を見せていたから。
 
僕の大嫌いなギジェルモ・リゴンドーがクソつまらない試合を連発しながらもギリギリ許されていたのと同じ。
試合が年一だろうが、存在が地味だろうが、意味不明な展望を述べようが問題ない。勝ち続けることによってラッセルさんは許されていたのである()
 
 
ところがこの試合で「唯一の敗戦が最強王者ロマチェンコ」という金看板が崩れてしまった。
このままだと僕のゲイリー・ラッセルJr.さんは虚言癖ありの単なるキモい人に成り下がってしまう(言い過ぎだろ)。
 
ロマチェンコvsゲイリー・ラッセルJr.の異次元っぷり。どうにもならないけど諦めないラッセルさん
 
ちなみに「これまでもっともロマチェンコに肉薄した男」というもう一つの看板は2020年10月にテオフィモ・ロペスがロマチェンコを下したことで剥奪されている。
 
 
何と言うか、要するに間違った方向にプライドが高いんでしょうねこの人。
 
 
おいやめろギボンズw
お前もたいがいネタキャラのくせに、ここぞとばかりに僕のラッセルさんをネタにしやがって笑


 
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