力石政法vsマイケル・マグネッシ。すっげえ二番底。あそこで出力が上がるのはとんでもない。途中までは完全に負け試合だったのに【結果・感想】
「ボクシング記事一覧リンク集」へ戻る
2024年3月22日(日本時間23日)にイタリア・ローマで行われたWBC世界S・フェザー級シルバー王座戦&挑戦者決定戦。同級シルバー王者マイケル・マグネッシとランキング5位の力石政法が対戦、12R2分34秒TKOで力石が勝利した試合である。
力石政法が敵地で逆転TKO勝ち 序盤劣勢も最終12回に倒す https://t.co/Kiim7AeGN0 #スポーツ #sports #ニュース
— スポーツ報知 (@SportsHochi) March 22, 2024
- 1. リングが規定より狭かった。しかも現地入りしてから気づいたって、そんなエゲつないことしてくるんだな…
- 2. 力石の底力、二番底に驚いた。途中までは負け試合だったのに
- 3. 力石側の作戦はうまくいってなかった? アンソニー・カカーチェがやったように力を込めたジャブでスペースを確保する
- 4. マグネッシのフックにカウンターを合わせるはずが…。慣れっこのマグネッシと未知の部分が多い力石
- 5. 腕を振り続ける力石。中盤から終盤にかけてダメージと疲労でマグネッシが失速する
- 6. 10Rにマグネッシがついに止まる。底力を見せた最終回に決め切る
- 7. 「日本人とは根本的なフィジカルが違う」論に疑問。むしろこの階級は日本人のボリュームゾーンだと思うんだが
リングが規定より狭かった。しかも現地入りしてから気づいたって、そんなエゲつないことしてくるんだな…
マイケル・マグネッシvs力石政法。
力石政法の遠征&イタリア開催という珍しい興行に注目していたわけだが。
例によって今週末はバタバタしていてリアルアイム視聴はできず。今の今まで放置していたのだが、ようやく視聴を終えたところである。
なお、現地では試合直前に規定よりもリングが狭いことが判明してゴタついていたとか。
僕はてっきりちゃんと契約せずに出向いたと思ったのだが、どうやら契約はしていたがいざ現地入りしてみたら話が違っていたとのこと。
おお、マジか。
そこまでエゲつないことをしてきやがるんだな。
しかもシルバー王座戦&挑戦者決定戦というまあまあの大舞台で。
勝手に勘違いしたことは本当にすみません。
と同時に、あまりに舐め腐った行為に「うわぁ……」「何じゃそりゃ」となった。
そんなふざけたことが起きるなら素直に日本でやった方が100億倍いい。
“敵地で勝利してこそホンモノ”とかクソ食らえですよ。
ちなみに試合前の国歌斉唱の際にマグネッシ側の人間がリング上にひしめく光景には笑わせてもらった。
いやお前ら、どんだけ画面に映りたいんだよw
狭いままのリングだったら絶対に入りきらんだろw
そんなにわらわら出てくるなら最初からセコい真似すんなよw
亀田和毅vsケビン・ビジャヌエバ。元祖亀田家スタイルで押し潰す。ルイス・アルベルト・ロペスに同じことができるかは…
力石の底力、二番底に驚いた。途中までは負け試合だったのに
率直な感想だが、すごかった。
早くも年間最高試合か? と言われているらしいが、マジでそんな感じ。
勝利した力石も敗れたマグネッシも両方すごい。
リアルタイム視聴できなかったのが本当に残念である。
特に最終回の逆転KO、力石の底力はとんでもない。
正直、4Rまでは完全に負け試合の流れ。
アウトボクサーがインファイターに追い回される→中盤から後半にかけて決壊するパターンだったと思う。
だが力石は押されながらでも腕を振り続け、諦めずに有効打を当て続ける。
その結果、終盤マグネッシが失速。10、11Rに足が止まり、12Rに堪えきれずについに沈む。
ストップのタイミングはどうなの?
もう一つ前のダウンで止めてもよかったんじゃないの?
とも思ったが、それはそれ。
あの局面で出力を上げられる二番底、ラッシュで仕留める決定力は本当にすごい。
世界王者になる選手はギリギリの局面でもう一段底力を引っ張り出すという話を聞いたことがあるが、力石政法にもその素養があるのかもしれない。
花田歩夢vsアサエル・ビリャル、力石政法vs木村吉光。すごい試合が2つ出ました。花田はよく勝ったな。力石は相変わらず長かった
力石側の作戦はうまくいってなかった? アンソニー・カカーチェがやったように力を込めたジャブでスペースを確保する
恐らくだが、力石側の作戦はうまくいっていなかったと思う。
上体を振って近づきながら踏み込みのタイミングを探すマグネッシ。
対する力石はジャブを出しつつワンツー、フックを狙う。
で、マグネッシはいっせーのせで踏み込むと同時にフルスイング。そこに力石がフック気味のカウンターを合わせるわけだが、先に当たるのは常にマグネッシの方。
前回「力石がアウトボクシングを選択するなら2022年9月のアンソニー・カカーチェvsマグネッシ戦が参考になりそう」と申し上げた。
力石政法vsマイケル・マグネッシ全然わからんな。中谷潤人vsジーメル・マグラモが理想なんだろうけど。過去一狭いリングらしいね
強めのジャブ、ワンツーでマグネッシの前進を止めつつ反撃のチャンスを待つ。
ある程度足を踏ん張る&1発1発に力を込めることでマグネッシの圧力を抑え、下がりながらもスペースを確保することに成功した。
スペック的にカカーチェと近い力石もアレをやれれば有利な展開を作れるのではないか。
懸念材料は力石にはカカーチェほどの機動力がないところ。
そこを持ち前の攻撃力でカバーできるか、もしくはマグネッシに飲み込まれるかが見どころになりそう。
マグネッシのフックにカウンターを合わせるはずが…。慣れっこのマグネッシと未知の部分が多い力石
そして、結果としては力石はマグネッシの圧力を抑えきれなかった。
開始直後から力を込めて右リードを打っていくが、マグネッシはまったく止まる気配がない。
しかもカカーチェよりもハイテンポで打ち込んでいるのにあっさり中に入られてしまう。
マグネッシがうまかったのか、両者のタイミングが合いすぎていたのかは不明。
だが、フルスロットルの力石がことごとく被弾する光景に「うわあ、厳しいぞコレ」と思った次第である。
何と言うか、マグネッシはこういう展開に慣れっこな印象。
相手が右だろうが左だろうが関係ない。
どいつもこいつも自分よりも上背がある上にジャブと足を駆使して距離を取ろうとする。
対する力石はこれだけ上体を小刻みに振る、左右フックを振り回しながら飛び込んでくる相手は恐らく初めて。
もちろんお互いに準備はしていたと思うが、力石側にとっては未知の部分が多かったのかもしれない。
武居由樹vsジェイソン・モロニー。モロニー有利かな。でも下降線に入ったかも…。武居の1発が当たるパティーンもある? 応援するのはモロニーだけど
腕を振り続ける力石。中盤から終盤にかけてダメージと疲労でマグネッシが失速する
ただ、それでも力石は腕を振り続ける。
再三マグネッシのフックを浴び、膝をガクッと落としながらも要所で踏みとどまる。
しかも1発1発の威力はまったく失われない。
アンソニー・カカーチェは後退しながらも手数と精度をある程度保っていたが、力石のバックギアはそこまでではない。
だがその分パンチの威力、鋭さを優先した印象。
押し込まれるシーンこそ多いが、マグネッシのダメージもちゃんと蓄積していた。
で、5、6Rあたりでマグネッシの圧力がやや低下する。
僕はこの時点で「ひと休みかな?」と思ったが、7、8、9Rとさらに動きが鈍ったのを見て「お、効いてるぞ」と。
これまで先に当たっていたフックが当たらず、力石のフックをカウンターで被弾。
序盤と違ってなかなか懐に入れなくなる。
開始直後のマグネッシとは明らかに違っていた。
井上尚弥vsルイス・ネリ。ネリがんばれ。井上は階級アップで無敵感が薄れた? 相手が警戒しすぎるせいで雑になった? タパレス戦のモタつきを受けての今回
逆に力石は微妙に角度を変えつつ右ジャブ、左ストレートをヒット。
時おりフックを浴びてロープを背負わされるものの、流れ自体は悪くない。
マグネッシがダメージと疲労で失速した。
力石が踏み込みのタイミングを掴んだ。
勝負所の底力に差があった。
いろいろな要素が絡んでいたとは思うが、全体的には力石陣営がやりたいことがやれていた(と思う)。
10Rにマグネッシがついに止まる。底力を見せた最終回に決め切る
劣勢でも腕を振り続け、1発1発に力を込めて打ち続ける力石。
その結果、10Rについにマグネッシが止まる。
そこから先は上述の通り。
11Rに二番底を見せた力石が最終12Rのラッシュでレフェリーストップを呼び込む。
逆転KOには違いないが、流れ自体は「序盤マグネッシ、中盤互角、終盤力石」という感じ。
奇跡や意地といったものではなく、純粋な実力でもぎ取った勝利だと思う。
「日本人とは根本的なフィジカルが違う」論に疑問。むしろこの階級は日本人のボリュームゾーンだと思うんだが
なお、先日の阿部麗也vsルイス・アルベルト・ロペス戦の直後に
「この階級の王者クラスは日本人とは根本的なフィジカルが違う」
といった意見を多く見かけたが、僕はそうは思わない。
阿部麗也がルイス・アルベルト・ロペスに8RTKO負け。ちょっと失望したな。久しぶりに「値しない」「ふさわしくない」って思っちゃった
むしろフェザー級、S・フェザー級周辺、身長で言えば160cm後半〜170cm半ばは日本人のボリュームゾーン。この近辺のトップアスリートは世界と対等に勝負できるとすら思っている。
今回の力石政法もマグネッシにフィジカル負けはしていなかったし、それ以前にも伊藤雅雪がクリストファー・ディアスをスピード&パワーでねじ伏せたりしている。
さらに元IBF王者の尾川堅一などはPBC系列のクネクネサウスポーに対抗できそうな右ストレートを兼ね備える。
2010年代にはタイトルを11度防衛した内山高志や(僕が思う)天才・三浦隆司がいた。
尾川堅一vsアジンガ・フジレ。2021年ベストバウト(僕の中で)出たか? 全盛期の動き、3度のダウンを奪っての判定勝利にクッソ感動しました
あくまで阿部麗也とルイス・アルベルト・ロペスに差があった、相性が最悪だったという話。
それを“日本人には困難な階級”と拡大解釈するのはどうなのよ? と。
特にフィジカル面を理由にするのは僕好みじゃない。
日本人は全然やれるでしょ。
そんな卑屈にならんでも大丈夫だよ。
みたいな。
あ、でもWBC王者のオシャキー・フォスターは強敵ですよね。
それこそマイケル・マグネッシとは真逆すぎるわけで。
今回の戦略がいっさい使えないのがさらにしんどい。
まずは「交渉がんばれ」ですが。
「ボクシング記事一覧リンク集」へ戻る
[THE MONEY TEAM] (ザ・マネーチーム) TMT 正規輸入品 MS104-2WK Tシャツ 白ベース×黒 フロイド・メイウェザー・ジュニアコレクション Tシャツ メンズ 半袖 ボクシング アメリカ
パーカー メンズ 長袖 スウェット Gennady Golovkin ゲンナジー・ゴロフキン プルオーバー ゆったり カジュアルおおきいサイズ 人気 服 四季 男女兼用 フード付き ベーシック グラフィックプリント
マニー パッキャオ (2)おしゃれ 多機能 弁当バック手提げ袋 軽量
【個人出版支援のFrentopia オンライン書店】送料無料で絶賛営業中!