やっばw プログレイスがレリクを顔面粉砕TKO。こんな一方的になるとは…。勝てるとしたらバランチェクの方が可能性高い?【結果・感想】
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2019年4月28日(日本時間27日)、米・ルイジアナ州で行われたWBSS S・ライト級トーナメント準決勝。WBC同級ダイヤモンド王者レジス・プログレイスがWBA王者キリル・レリクと対戦。6R1分36秒TKOで勝利し、トーナメント決勝進出とともに王座統一に成功した一戦である。
1Rから積極的に前に出るレリクに対し、プログレイスはどっしりとした構えで受けて立つ。
ラウンド終盤、カウンターのタイミングでプログレイスの左ボディが突き刺さり、レリクの動きが止まる。それを見たプログレイスが一気に襲いかかり、あっという間に最初のダウンを奪う。
それでペースをつかんだプログレイス。
レリクも諦めずに前に出て腕を振るが、常に上体を動かしカウンターを返すプログレイスを崩せず。強烈なボディを何度も打ち込まれ、徐々にダメージを蓄積させていく。
また、レリクの顔面からの出血もひどく、試合は一方的な展開に。6R中盤、ボディから顔面への連打を浴びてふらついた姿を見てレフェリーが試合をストップ。
その瞬間、プログレイスの勝利&王座統一が決定した。
「ジョシュ・テイラー圧勝…。バランチェクに風は吹かず。リードとインファイトに差があり過ぎた。vsプログレイスはどうだろうな」
プログレイスすごいな。キリル・レリクがこんな負け方をするとは思わなかった
やっべえ……。
まさかキリル・レリクがこんなに一方的な負け方をするとは。
個人的にこの試合はそこそこ拮抗するのではないかと思っていたので、今回の結果には少々驚いている。
何よりプログレイスの強さが……。
猛獣的な強さというか、射程内に入ってきた相手への殺傷力がずば抜けている。このエグさはS・ライト級の中でもトップクラスと言ってもいいのではないか。
これまでプログレイスに対しては
「ぼちぼちやな」
「●●選手なら何とかできるかも?」
などとほざいてきたが、それを全力で謝罪させていただきたいww
ナイスファイトプログレイス。お見事すぎる勝利でした。
「僕のジョシュ・テイラー優勝! プログレイスを僅差判定で下す。WBSS S・ライト級おもしろかったな」
射程内での殺傷力が凄まじい。接近戦を挑んだレリクがプレッシャーに押されて近づけず
まず今回の試合、キリル・レリクが狙っていたのは恐らく接近戦。プログレイスの懐に鋭角に侵入し、近場で連打を浴びせる作戦だったと思う。
そして、僕個人としてはもう少し動きながら距離を詰めるのではないかと予想していた。
プログレイスは基本的にはカウンター狙いの選手。上体の柔軟性を活かして相手のパンチをかわし、その反動で連打を返すスタイルを得意とする。
なので、レリクとしてはサイドに動いて芯を外しながら近づき、カウンターを打つ余裕を与えないくらいの連打を浴びせるのがいいのではないかと思っていた。
「ヒルベルト・ラミレスvsカーペンシー感想。ラミレスはこの階級でも活躍できる?」
だが、実際には真正面からジリジリと間合いを詰めるだけでパンチも単発。プログレイスの圧力が強すぎたのかは不明だが、自分の距離まで近づく作業が困難を極めていた。
レリクはお互いの前足が交差する位置まで近づきたい。
対するプログレイスは、つま先が触れるか触れないかの距離でも強いパンチが打てる。
遠い位置からつんのめるように打ち込むレリクのパンチをスルッとかわし、反動をつけてカウンターを返すことができる。
最初に申し上げたように、この選手は射程内に入ってきた相手に対する殺傷力が尋常じゃない。
1発の威力とカウンターのプレッシャーでレリクを釘付けにし、もっとも危険な位置関係をキープ。ボディ、顔面に好き勝手に強打を打ち込んでいく。しかも、1発1発の威力がエグい。中でもボディはジュリアス・インドンゴを撃沈させた得意パンチでもあり、この試合でもめちゃくちゃ機能していた。
左ボディをねじ込み、スルッとサイドに回り込んで顔面に左。この流れは少しだけハイテクっぽかったりもする。
うん、やべえなプログレイス。
ゾッとするような生物的な強さを感じる。
「やっぱりカライジッチいい選手。ベテルビエフとの壮絶なカウンターの打ち合いに散る。船井vsアンカハスは興味ないからいいや」
ジョシュ・テイラーとイバン・バランチェク、プログレイスに勝つ可能性があるとすればどっち?
そして、もう一つの準決勝ではジョシュ・テイラーとイバン・バランチェクが対戦するわけだが、プログレイスに対抗できるとすればどちらだろうか。
個人的にはバランチェクの方がかろうじて可能性はあるかなぁという気がするのだが。
「テイラーvsバランチェク実現? WBSSとかいう壮大な茶番に幸あれ。アリトロフィーの名誉()よりも実が欲しいんだよ」
正直、どちらが勝ち上がってもプログレイスに勝つのは相当厳しいとは思う。ただ、今回の試合を観る限りジョシュ・テイラーが勝つのはマジで難しいのではないか。
恐らくアプローチとしてはキリル・レリクと似たような感じになるはずで、自分の射程に到達する前に強烈なボディとカウンターの餌食になりそうな……。
テイラーはレリクよりサイズがあり、なおかつ左構え。なので、多少は健闘するかもしれないが、中盤くらいには捕まりそうな気配がプンプンする。
それならむしろ、バランチェクが前半から手数勝負を挑んだ方がいいのかもしれない。あの選手の連打と突進力があれば、プログレイスの危険地帯を通過して打ち合いに持ち込めるのではないか。要所でのボディで失速させられる可能性もあるが、少なくとも今回のキリル・レリクよりは……。
あとはまあ、テリー・フラナガンのように極力射程に入らず、高いガードで急所を隠しながら慎重に戦うとか。ジョシュ・テイラーがプログレイスとのサイズ差を活かせれば、もしかしたらといった感じか。
「カネロがジェイコブスに辛勝。相手のよさを消すのが得意なジェイコブス。カネロ打倒一番手はまさかのアイツ?」
とにかくアレだ。
この選手と中間距離でまともに打ち合うのは危険すぎる。
バランチェクにしろ、テイラーにしろ、相当頭を捻らないと勝つのは難しいように思える。
WBSS決勝はどうするんだろうか。バランチェクとロドリゲスが勝ち残っちゃったらシャレにならんよな
ちなみにだが、WBSSシーズン2の決勝戦はどうなるのだろうか。
今回のドネアvsヤング戦、プログレイスvsレリク戦も案の定、めちゃくちゃ客入りが悪かったようだが。唯一の米国人であるプログレイスの地元でこの惨状なら、もはや米国でWBSSを認知させるのは不可能なのではないか。
となると、ジョシュ・テイラー人気&軽量級に理解のある英国か、井上尚弥とドネアの人気をアテにしての日本開催が有力になるわけだが。
ただ、それはあくまで5月19日のグラスゴーでテイラーと井上が勝つことが条件となる。この両者が勝てば、S・ライト級は英国、バンタム級は日本で開催というのも可能になる? かも?
逆にイバン・バランチェクとエマヌエル・ロドリゲスが勝ち残った場合は最悪。
頼みの英国、日本でも集客は望めず、今さら第三国などお話にならない。ロシア開催という手もあるが、これだけPR不足のイベントに果たしてどれだけ人が集まるのか。極端な話、再び打ち切り危機が報じられる可能性も?
そう考えると、やはり一番かわいそうなのはイバン・バランチェクだよなと。
ホームタウンデシジョンが厳しいと言われるグラスゴーで地元の人気者相手に試合をさせられ、負ければベルトと無敗レコードを同時に失う。
勝ったら勝ったで、決勝は十中八九井上尚弥との抱き合わせで日本開催となる。トロヤノフスキーvsキリル・レリク戦のように、白けきった会場で化け物的な強さの相手と戦わなくてはならない。
勝ちさえすればそれを覆すだけの報酬を得られるはずが、運営の財政難が報じられる始末。
そうこうしているうちに、バンタム級トーナメント1回戦で負傷敗戦を喫したライアン・バーネットがトップランクと契約したというニュースが。
「ドネアvsバーネット感想。ロマンを捨てて実を取ったドネアと背中痛で棄権のバーネット。ここからだったのに」
DAZNなどの新興勢力が多くの選手の全盛期を囲い込む中、自分はキャリアの一番大事な時期を棒に振る可能性すらある。
勝っても地獄、負けても地獄。
そりゃあアナタ、さっさと離脱させろって喚くに決まってるわな。
勝者はすべてを手に入れ、敗者はすべてを失う。
4団体にバラけたベルトを統一する。
もちろんそれが理想なのだが、やっぱり綺麗ごとだけじゃねえからな。
理想論どうこう以前に、両者にメリットがあってこそのビジネスだからな。
案外、準決勝を負傷欠場するのが最善手じゃないの? という気すらしてくる。
いや、さすがにそれはないとは思いますが。
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