トヨタ車体vs大崎オーソル現地観戦感想。時代はハンドボール。今年もプレーオフが最高に楽しかった件。でも、相変わらず自由席なのは…【2022.3.19】
2022年3月19日に武蔵野森総合スポーツプラザで行われた第46回日本ハンドボールリーグプレーオフ2ndステージ、トヨタ車体BRAVE KINGSvs大崎オーソル戦を現地観戦してきました。
結果は41-33でトヨタ車体が勝利。翌20日の決勝戦、豊田合成ブルーファルコン戦に駒を進めた試合です。
【JHL結果速報 試合終了】プレーオフ 第2日
トヨタ車体 41-33 大崎電気
(21-15, 20-18)#handballjp— 日本ハンドボールリーグ(Japan Handball League) (@jhl_official) March 19, 2022
この日は女子の2ndステージも組まれていたのですが、出場を予定していたソニーセミコンダクタマニュファクチャリング BLUE SAKUYAの選手、関係者にコロナの陽性者が判明し、競技規則が定める試合開始時の最低人数を満たすことができなかったため試合が中止となってしまいました。
なお20日のファイナルステージでは男子は豊田合成、女子は北國銀行がそれぞれ勝利しております。これで豊田合成は2連覇、北國銀行は8連覇とどちらもレギュラーシーズン首位の実力を見せつける結果となりました。
ハンドボール 女子は北國銀行が8連覇 男子は豊田合成が2連覇 #nhk_news https://t.co/eHfVd7AtOe
— NHKニュース (@nhk_news) March 20, 2022
というわけで、今回は現地観戦したトヨタ車体vs大崎オーソル戦の感想を写真を載せつつ言っていくことにします。
ハンドボールプレーオフ2nd stage現地観戦。後半に差が出たオムロンvsソニー、地力の違いを感じたトヨタ車体vsジークスター。観客の少なさが…
武蔵野森総合スポーツプラザがカッコいい。場内暗転から選手入場までの演出でテンション爆上がり
僕は今回初めて武蔵野森総合スポーツプラザを訪れたのですが、中に入って最初に思ったのが「会場がカッコいい」。
黒を基調とした場内と高い天井。代々木第一体育館ほどの広さはありませんが、全体的にコンパクトでスッキリした造りです。
2017年開業なだけあって綺麗なのもいいですね。
座席はコレ。
前の座席と適度にスペースが開いていて“まあまあ”の座り心地です。
ただ傾斜が若干なだらかな分、前の人の座高によってはプレーが見えにくい場合もある? かも?
そうこうしているうちに試合前練習が終わり、オープニングセレモニーがスタートし選手が入場します。
もう、めちゃくちゃカッコいい。
場内暗転からのド派手な照明、プレーオフのPV→選手入場までの演出でこちらのテンションも爆上がりでございます笑
そうそう、やっぱりスポーツエンターテイメントはこうでなくちゃいかんww
両チームの選手紹介が終わり、
ハンドボールは相変わらずおもしろい。わかりやすいルールに得点がバンバン入るテンポのよさ
試合の感想ですが、まず何よりハンドボールはおもしろい。
初の現地観戦は2021年2月ですが、そのときから常におもしろい。全試合おもしろい。
ハンドボールの現地観戦が最高だった3つの理由。こりゃあ楽しいわw ジークスター東京vs豊田合成 in 墨田区総合体育館
何よりいいのが、
・ルールがわかりやすい
・テンポがいい
・点がめちゃくちゃ入る
こと。
ルールや戦術は初見でもある程度理解できるし、累積ファウル数による退場がないのでバスケのようにファウルゲームによる時間の停滞もありません。
そして何より点がどんどん入るのがいい。
至近距離から全力でシュートを打たれればどんな達人でも止めるのは容易ではない。恐らく各チーム5、6割の確率でシュートを成功させているのではないかと。
僕の少ない観戦経験に限っての話ですが、1試合の総得点数は両チーム合わせてだいたい60点前後になります。
前後半各30分ずつで総得点数が約60点。
つまり、1分に1ゴールのペースで得点が入る計算です。
ルールがわかりやすくテンポもいい。目まぐるしく攻守が入れ替わり、そのつど得点シーンが生まれる。
ここまで動きのあるスポーツはめったにないんじゃないの? というくらい、ハンドボールはエキサイティングな競技だと思っております。
で、今回は特に得点シーンが多い試合だったという。
最終スコアが41-33と両チーム合わせて74点。終始ノーガードの打ち合いが続いたわけですが、開始16分過ぎの時点ですでに12-10と点の取り合いになる予感はビンビン伝わってきました。
速攻型のトヨタ車体とじっくり攻める大崎オーソル
あくまで素人目線ですが、今回の両チームは
・速攻型のトヨタ車体
・じっくり攻める大崎オーソル
といった構図だったのかなぁと。
センターバックを起点にじっくりパスを回しながら一瞬の隙をついてゴールを狙う大崎オーソルに対し、トヨタ車体は縦パスとスピーディなランで相手ゴールまで一気にぶち抜くスタイル。
1本のシュートを打つまでに時間をかける大崎オーソルは思ったように得点が伸びず、逆にシュートが決まろうが外そうが速攻を仕掛けまくるトヨタ車体はすこぶる得点効率がいい。
その積み重ねが徐々に表面化し、最終的に大差がついてしまった印象です。
トヨタ車体の前3人のディフェンスが強固だった。大崎オーソルも元木選手が孤軍奮闘したけど…
そして、それを生み出しているのがトヨタ車体のディフェンス前3枚だったのではないかと。
何というか、中央3人の連携がいいんですよね(33失点で“連携がいい”といえるかは不明)。
彼らがすぐにスペースを潰すせいで大崎オーソル側はなかなか速攻にいけない。
結果的にシュートコースが限定され、ゴールキーパーのファインセーブが生まれます。
で、素早い攻守交代によって相手ディフェンスが整う前に速攻をかます流れ。
何度か無人のゴールにボールが吸い込まれるシーンがありましたが、あれなどはまさにトヨタ車体のディフェンスが機能した結果と言えそうです。
この日好セーブを連発したゴールキーパーの加藤選手。
シュートを止めるたびに雄叫びをあげてチームを鼓舞しておりました。
大崎オーソルもこの日13得点(!!)を挙げたキャプテン元木選手を中心に食い下がりましたが、最後までトヨタ車体の前3人のディフェンスを崩せず。
というか、13得点は純粋にすごいですよね。
確かに元木選手だけはディフェンスをものともせずに何度もシュートを決めていたし、完全に孤軍奮闘状態でした。
試合終了後、ゴール前で喜びを爆発させるトヨタ車体の選手たち。
インタビューは24番の北詰選手です。
今シーズン限りでの引退を表明している大崎オーソルの16番村上選手を両チームで胴上げします。
試合後、今シーズンでの引退を表明している大崎電気・ #村上凌太 選手を両チームの選手が胴上げ?
村上選手、お疲れさまでした?
?プレーオフ男子2ndステージ
?トヨタ車体×大崎電気
?アーカイブ配信https://t.co/IAJkmaYhsD#JHL#JHLプレーオフ pic.twitter.com/xSfWjlMCcG— 日本ハンドボールリーグ(Japan Handball League) (@jhl_official) March 19, 2022
なるほど。
唐突に胴上げが始まったから何ごとかと思いましたが、そんないきさつがあったんですね。
ちょっと残念だった部分について
上述の通り概ね楽しい時間を過ごせたプレーオフ観戦ですが、ここから先は「ちょっと残念だな」と思ったことについて。
僕自身、ハンドボールには勝手に期待していて、もっとこうなればいいなと思う部分もあったので。
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若干不満な点その1:対戦チームがよくわからない
まず一つ目は「対戦チームがよくわからない」件。
僕は今回、プレーオフ出場チームを知らない状態でチケットを購入し、そのまま会場を訪れております。
別にどのチームのファンでもないし、ハンドボールは試合そのものがおもしろい。去年のプレーオフを思い出す限りイベント自体が楽しいことも間違いなさそう。
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出場チームも現地に行けばわかるだろうということで、組み合わせも確認せずに足を運んだ次第です。
ところが場内に入って席についても対戦チームがどことどこなのかがまったくわからない。
スクリーンに「PLAYOFF 最後の闘い」とデカデカと表示されているものの、出場チームの表記が見当たらない。
アップ中の選手を観てもどこの誰なのかもわからない(なぜならファンじゃないから)。
結局対戦カードを知ったのはセレモニーが始まってからだったのですが、いや、これはちょっとどうなのよと。
入り口にでも表記があればと思ったのですが、それは難しい? のかな?
もしかしたら僕が見落としているだけかもしれませんが。
若干不満な点その2:自由席はどうなのよ?
続いて二つ目は「自由席はどうなのよ?」問題。
読んで字のごとくですが、座席はやはり指定席の方がありがたいです。
今回のチケット代が5500円。
さすがに5000円以上払って自由席というのは……。
これは去年のプレーオフでも思ったのですが、同じ金額を払っているのに席順は早い者勝ちみたいなやり方は結構厳しいです。
指定席であれば早い者勝ちの焦燥にかられることもないし、到着が遅れても大丈夫といった安心感も得られるのではないかと。
ちなみに昨年11月に現地観戦した大崎オーソルvs豊田合成戦はチケット代2000円の自由席。社会人丸出しのイベントには「うわぁ」となったのですが、それでもレギュラーシーズンの1試合だし、チケット代も安いし別にいいかな? 割り切りました。
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ただ、年間でもっとも注目を集めるプレーオフまで自由席というのは……。
個人的にかなり微妙でございます。
ハンドボール自体がそういうカルチャー? なのかもしれませんが、少なくともジークスター東京のイベントでは指定席が採用されていたのでね。
ジークスター東京が強くなってた。ゴールデンウルヴス福岡を圧倒。やっぱり補強は大正義w ハンドボール観戦楽しい
若干不満な点その3:スタッツ紹介はいいけど、表記が見えない
そして三つ目の「スタッツが見えない問題」について。
今回は昨年同様、プレーオフ限定で選手にセンサー? を装着して各種スタッツを計測しているとのこと。ハーフタイムにはその結果が発表されるわけです。
走行距離や走行スピード、ジャンプの最高到達地点がランキング形式で表示されるのですが、困ったことに何のスタッツなのかがよく見えない。
恐らく
「MAXIMUM SPEED(最高速度)」
「MAXIMUM JUMP(最大ジャンプ高)」
と書いてあるのだと思いますが、白地に薄い黄色文字という微妙な色使いのせいでよーわかれへん笑
さらに各チームの注目選手? のスタッツが紹介されるのですが、今度は文字が小さくて読みにくい笑
せっかく先端技術を取り入れた試みなのに、肝心の紹介の仕方がイケてないというのは何とももったいない。
SNSではちゃんと見やすい色使いになっているのに。
⚡スタッツランキング
?プレーオフFINAL✅総走行距離#出村直嗣 選手が5,140mを記録?@DEMU414
?豊田合成×トヨタ車体
?JHLtvで見逃し配信中https://t.co/k7U59aFJglその他ランキングはリプライへ?#JHL#JHLプレーオフ pic.twitter.com/vv2zRmhSgp
— 日本ハンドボールリーグ(Japan Handball League) (@jhl_official) March 21, 2022
遠目からの見え方をもう少し工夫していただければありがたかったなぁと。
とまあ、あれこれ言いましたが、最初に申し上げた通りハンドボール観戦はめちゃくちゃ楽しいです。
できればレギュラーシーズンのイベントにも力を入れてもらいたいと思いつつ、来シーズンも楽しみにしております。