パウンド・フォー・パウンド(PFP)決定。僕のPFPを考えたので、発表してみる【2018年3月現在】

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表題の通りなのだが、今回は以前にちょろっと申し上げた僕のパウンド・フォー・パウンド(PFP)を発表したいと思う。
 
と言っても、本音は「決められないから見切り発車で発表しちゃいます」というのが正解だったりする。
 
一番の原因は、僕がニワカwwでミーハー()なので選手をよく知らないこと。
基本的に自分の興味のある試合を観ているだけなので、「あの選手がいい」と言われてもちっともピンとこない。「リング」誌で発表されているPFP一覧を見ても、それぞれの代表的な試合が思い浮かばないという有り様である。
 
なので「僕のPFP発表するぜ!!」と言いつつ、ランクインした選手は6人のみ。
通常PFPといえばトップ10が慣例だが、ニワカwwでミーハー()な僕にはこれが限界だった。
 
「決まっちゃったよw ロマチェンコvsリナレス。相性は悪くないけど、実際は難しいかな。階級の壁を見たいよね」
 
一応、ランクインの基準を申し上げておくと、
・階級での傑出度
・対応力
の2点。
 
その階級の中でいかに飛びぬけているか、他を圧倒するパフォーマンスを見せているか。
そして、どれだけ広範囲なスタイルに対応可能か、どんな局面でも優位性を保てるか。
を中心に考えてみた。
 
納得いかない部分も多々あるかと思うが、しょせん数字遊びということで大目に見ていただければと思う。
 
 
なお、あくまで2018年3月現在のもので、その選手が階級を上げた途端に更新されることが前提になる。賞味期限は非常に短いことをお伝えしておく。
 
「ベルデホ堕ちる…。ロサダに10RTKO負け。復帰戦で番狂わせ、キャリア初黒星を喫する。観てるだけで息切れが止まらん」
 

僕のPFP 第6位

「サウル・“カネロ”・アルバレス」
 
まず第6位はこの人。
2017年9月にゲンナジー・ゴロフキンとの激闘の末に引き分け、2018年5月に再戦を控える“カネロ”・アルバレス。
高い実力とともに絶大な人気を誇る。ボクシング界のアイドル的な存在でもある。
 
「ゴロフキンvsカネロ・アルバレス感想。カネロは初めてゴロフキンの突進を真正面から受け止めて負けなかった選手」
 
まあ、この選手は入れざるを得ないかなと。
 
申し下げたように、ランクインの基準は「階級での傑出度」「対応力」
 
ただ、該当の選手が実際に「僕の考える対応力」を示したか? と言えば、必ずしもそうではない。
机上の空論というか、「恐らくこうなるだろうな」という想像の域を出ないのが正直なところである。
 
だが、カネロに関してはちょっと違う。
この選手がキャリアを通して実力を証明してきたことは、戦績を振り返れば一目瞭然である。
 
シェーン・モズリーのハンドスピードを上回り、
オースティン・トラウトやエリスランディ・ララの技巧を突破し、
フロイド・メイウェザーのディフェンス技術を吸収し、
ジェームズ・カークランドを高速コンビネーションでねじ伏せ、
ミゲール・コットに中間距離での技術勝負に勝利し、
アミール・カーンとの鬼ごっこに追いつき、
リアム・スミスのプレスをパワーで跳ね返し、
フリオ・セサール・チャベスJr.をスピード&パワーで粉砕し、
ゲンナジー・ゴロフキンと真正面から打ち合ってみせた。
 
1試合ごとに着実な進化を遂げ、27歳にしてすでに戦績は49勝1敗2分。
これだけのキャリアがありながらも、ようやく絶頂期を迎えたばかり。
 
この選手の分厚いキャリアに裏打ちされた対応力、引き出しの多さは文句のつけようがない。
 
「ラッセルとかいう年1の風物詩。今回はジョセフ・ディアスとのお戯れですかww フェザー級最強の試合枯れマン」
 
もともとアンチが多いことに加え、先日の禁止薬物疑惑など。
正直、キナ臭い部分がないことはないが、今のところ“クロ”という確証もない。
 
少なくとも、現段階で僕のカネロ評が揺らぐことはない。
 
「カネロの禁止薬物陽性の裏でいろいろあったよ。コバレフvsミカルキン、ビボルvsバレラ、ジョシュ・テイラーvsカンポス」
 

僕のPFP 第5位

「ジョシュ・テイラー」
 
続いて5位。
僕の超イチオシ、ジョシュ・テイラーのランクインである。
 
離れてOK。
インファイトもOK。
下がりながらのカウンターも打てるし、インサイドでの連打も出せる。
主戦場のS・ライト級の中でも長身の部類で、身体全体のフィジカルも強い。
 
しかも、相手の動きを予測して先回りする洞察力も持ち合わせる万能さ。タイプ的には少しロマチェンコに近い。
どこからどう見てもいい選手だし、この全方位的な対応力を考えればランキング入りも当然である。
 
「ジョシュ・テイラーvsミゲル・バスケスが本日No.1の名勝負だった件。こいつならクロフォードにも勝てるかも」
 
というか、以前にも申し上げたように僕はジョシュ・テイラーならテレンス・クロフォードにも勝てると思っている。
 
同じ長身のサウスポーでもルーク・キャンベルのようなカウンター狙いの待ちのタイプではなく、自分から試合を動かすスタイル。
 
仮にクロフォードvsジョシュ・テイラー戦が実現すれば、リゴンドーvsロマチェンコの劣化版みたいな試合になるのでは? と予想している。漠然とだが。
 
「ロマチェンコにno masされない選手は誰? 階級を上げても無双は続くの? どこかに勝てる人はいないの?」
 
ただ、まだ試されていない部分も多い。
 
2018年3月時点での戦績が12勝11KO無敗。
 
だが、トップ中のトップとの対戦はない。
オハラ・デービス、ミゲール・バスケスには圧勝しているが、S・ライト級には強度の高い選手が他にもたくさんいる。
 
間違いなく強いとは思うが、若干の実績不足は否めない。
それを加味しての5位という順位である。
 

僕のPFP 第4位

「井上尚弥」
 
4位はご存知、日本が誇る“モンスター”井上尚弥。
 
いつも言っているように、僕はこの選手のことがあまり好きではない。
常々「どこかに井上を苦戦させる選手がいないか」「どうやれば井上を倒せるか」について考えている。
 
「ポール・バトラーがスチュアート・ホールを当て逃げで下す。そうそう、井上尚弥相手にこれをできるヤツを探してんのよ」
 
だが、それでもこの選手の強さが飛び抜けていることに疑いの余地はない。
 
相手が積み重ねたものを根底から吹き飛ばす超人的なファイトスタイル。
スピード&パワーで他に並ぶものはなく、時間をかけて練り上げた創意工夫が小手先のごまかしにすらならない。
 
中でもリードジャブの破壊力は特筆もので、ほとんどの相手は左を出しているだけで萎縮し、近づくことすらできなくなる。
 
腰が引け、怯えた表情を浮かべる相手をロープ際に追い詰め、得意の悶絶ボディを叩き込む。
 
そして、試合後にさらっとひと言。
「全然物足りない」
 
「井上また圧勝。ボワイヨダメだわ。アレじゃ勝てないんですよ。S・フライ級ラストマッチも楽勝。でも「物足りない」ってさ」
 
指名挑戦者とのタイトルマッチが弱い者イジメに見えるほどの圧倒的フィジカル。
好き嫌いはともかく、この選手をランクインさせないわけにはいかないなぁと。
 
 
なお一応言っておくと、これはあくまでS・フライ級における井上尚弥の評価である。
5月に予定されるマクドネル戦までのもので、バンタム級でのパフォーマンスによって評価が変わることが前提になる。
 
「井上尚弥がマクドネル兄と交渉中だってさ。これに圧勝しちゃうと英国でも道が閉ざされるけどね」
 
階級アップによってフィジカルが目減りするのか、もしくは減量苦から解放されて格段に馬力が上がるのか。
どちらにしろ、この順位の賞味期限は短い。
 

僕のPFP 第3位

「ギジェルモ・リゴンドー」
 
3位はこの人。
スーパー塩ボクサーのくせに、プライドと自己評価がエベレストよりも高い元オリンピアン。
2014年末に天笠尚と対戦して以来、なぜか日本のファンが多い選手でもある。
 
なお先日のロマチェンコ戦ではS・フェザー級契約でリングに上がったが、アレはイレギュラーということで。ここでは一応、S・バンタム級の選手として考えることにする。
 
「安全運転で完勝のトラメイン・ウィリアムズ。デリック・マレーに判定勝利。てか、ホントにリゴンドーに似てる」
 
いや、もちろんランキング入りしますよね。
そりゃあ仕方ないっすわ。
 
何度も申し上げているが、僕はこの選手の顔もファイトスタイルもしゃべり方も全部嫌いであるww
 
だが、それとこれとは別。
リゴンドーの実力自体に文句をつける余地はない。
 
 
一瞬で距離をゼロにする踏み込みと超絶カウンター。
そして、何より「ここから踏み込んだら命はないぞ」という無言の圧力。
カウンターの幻覚によって出足を止めるディフェンス。これはもはや神通力と呼んでも過言ではないww
 
全階級を通して、ここまで説得力のあるディフェンススキルは存在しないというほどに。
 
「ロマチェンコ圧勝。リゴンドーにもノーマス。相性が悪過ぎた結果だぞ? もともとリゴに勝機はほとんどなかったからな?」
 
観客がどう思おうが知ったこっちゃない。
要するに勝てばいいんだろ? 勝てば。
 
勝利のみを突き詰めた省エネボクシングはある意味プロフェッショナルだが、同時に観客を無視した試合運びはアマチュア的でもある。
 
本人は自身の境遇に大いに不満なようだが、ぶっちゃけこんなヤツが優遇されるわけがないww
 
「サンダースvsウィリー・モンローJr.とかいうアラサー大男2人のお見合い地獄。俺がリゴンドーを嫌いな理由がコレww」
 
ちなみにだが、先日のロマチェンコ戦の敗戦によってこの選手の評価が落ちているとか。同じオリンピアンであるワシル・ロマチェンコに丸裸にされたことで、底が見えたとか何とか。
 
いやいや。
さすがにそれは違うだろ。
ちょっとリゴンドーを舐め過ぎじゃないか?
 
ロマチェンコには負けたけど、だから何?
そもそもあんな芸当、ロマチェンコ以外に誰ができるの?
 
あの敗戦だけでリゴンドーの評価が落ちるなど、とんでもない話である。嫌いだけど。
 

僕のPFP 第2位

「比嘉大吾」
 
続いて第2位はこの選手。
現WBC世界フライ級王者で、15戦連続KO勝利中の強打者、比嘉大吾である。
 
悩みに悩んだ結果、4位の井上尚弥に続き2人目の日本人選手のランクインとなった。
 
「比嘉vsロサレス予想。って、もう防衛戦やるの?!」
 
以前から繰り返し申し上げているように、ここ数戦の比嘉大吾は本当にすばらしい。
 
上体を振りながら相手の攻撃の芯を外し、パンチの戻り際に一気に距離を詰める。
自分の得意な間合いに入ったところで左右ボディから顔面へ。ガードの間から多彩なパンチをねじ込み、どんどん相手を疲弊させる。
 
反撃しようにもガードが堅く、なおかつ打ち終わりにリターンが飛んでくるのでうかつに手が出せない。
カウンター狙いで待ち構えても、危険を察知してサッと距離をとられてしまう。
 
攻防兼備の万能スタイルというか、正面衝突で当たり負けしない限り、必ず勝つようにできている。
 
「比嘉がマソンを圧倒。打倒井上尚弥一番手キタんじゃない? 井岡よりも普通に強いんジャマイカ?」
 
残りの懸念材料としては、機動力とフィジカルを兼ね備えた相手に追いつけるか。
たとえば、先日WBA王座を獲得したアルテム・ダラキアンのようなタイプにどう対抗するか。
 
仮にダラキアンを圧倒的なパフォーマンスでねじ伏せれば、PFP No.1も見えてくるかもしれない。
 
なお、これもあくまで「フライ級の比嘉大吾」というのが条件になる。
今後の階級アップでどうなるかについては、今のところまったく不明である。
 
 
とは言え、第4位~第2位は本当に悩んだ。
 
比嘉大吾が井上尚弥の上ってどうなの?
達人リゴンドーが3位? 違和感あり過ぎか? 嫌いだけど。
などなど。
 
この3人が同じ体重で総当たりしたと考えると、
 
井上尚弥vs比嘉大吾はマジで微妙。
比嘉がガン詰めで井上をねじ伏せる気もするし、逆に井上の左が比嘉の突進を寸断するようにも思える。
スタイル的には比嘉が有利だが、果たして井上の超人フィジカルを突き破れるか。
 
また井上尚弥vsリゴンドーに関して言うと、恐らく井上はリゴンドーに追いつけない。
アントニオ・ニエベスを仕留めきれずに「かかってこい」などとやっていたのを観ると、リゴンドーには12R空転させられる可能性が高い。
 
そして比嘉大吾vsリゴンドーだが、これは比嘉にもそこそこチャンスがあるのでは? と思っている。
 
見切りとカウンターに依存した待ちのリゴンドーと、高いガードとフットワークの比嘉大吾。
比嘉のプレスが通用すれば、必ずどこかで追いつく場面がくる。
インサイドの攻防は間違いなく比嘉の方が上なので、いかに早い時間帯にその状況を作り出せるか。それこそ、前半5Rまでに比嘉がリゴンドーの神通力を踏み越えることができれば、十分可能性はある(と思う)。
 
「ダラキアンvsビロリア、ニエテスvsレベコ、ビーモンvsラモス、ラミレスvsアメドなど。やっと観たので感想を」
 
つまり、
 
△井上尚弥vs比嘉大吾△
×井上尚弥vsリゴンドー○
○△比嘉大吾vsリゴンドー×△
 
以上を踏まえて、比嘉大吾を2位にさせていただいた。
 
 
いや、もちろん僕の希望が大いに含まれていることは否定しませんが。
 

僕のPFP 第1位

「ワシル・ロマチェンコ」
 
はい。
1位はこの人。
 
現WBO世界S・フェザー級王者で、アマチュア時代の戦績が397戦396勝1敗という元オリンピアン。プロ入り後も最短タイの3戦目で世界王座獲得をするなど、現役最高の評価を受ける選手である。
 
「は? ソーサがロマチェンコに勝てるわけねえじゃんかww え? 棄権した? よし、批判の時間だあああああぁぁぁ」
 
まあ、これは妥当かなと。
今回も第2位までは悩んだが、1位だけはあっさりと決まった。
最初にロマチェンコをてっぺんに置いて、「さて、どうしますか?」みたいな。
 
 
予知能力を疑うほどの先読みで相手の進路に先回りし、反撃不能なスピードで連打を浴びせる。
カウンターを合わせられない手数と適度な威力。このバランスをギリギリで両立しつつ、相手の打ち終わりを狙って攻撃に転ずる。
 
「近寄らせず、当てさせず、打たせず」、少ないアクションで最大の効果を得ることを突き詰めたのがリゴンドーなら、ロマチェンコは「打つ暇を与えないほど手を出し続け、反撃の機会をそっくり奪う」ことで相手を屈服させるという発想か。
 
自分の攻撃はちっとも当たらず、相手のパンチはもらい放題。
やられる方はまったもんじゃないというか、積み重ねてきたものを全否定されるイメージなのかもしれない。
 
一応、僕の中でのオールタイム・ベストは問答無用でロイ・ジョーンズだったのだが、それが急速に揺らぎつつあることをつけ加えておく。
 
「オールタイム・ベストの幕引き。元PFPロイ・ジョーンズ引退。スコット・シグモンに3-0の判定で有終の美を飾る」
 
そして、全選手の体重が同じだと仮定した場合、ロマチェンコに対抗できるのは誰だろうか。
僕が思うに、かろうじていけそうなのがロマゴンではないかと。
あのプレスと攻防兼備の間断ない連打が機能すれば、もしかしたらロマチェンコをロープ際に追い詰められる? かも?
 
そう考えると、ランキングの中で唯一可能性があるのが比嘉大吾ということになる(ならない?)。
 
カウンター狙いのカネロでは恐らくキツイし、体格の優位性を活かせないジョシュ・テイラーも厳しい。
頼みのリゴンドーはすでに決着済み。
井上尚弥については……勝てそうなイメージがまったく浮かばない。
 
「期待のライアン・ガルシアを観たのでその印象を。キラキラ七三プロスペクトはデラホーヤさんの大のお気に入り?」
 
結果、消去法的に残ったのが比嘉大吾。
比嘉を第2位にランクインしたのは、実はそういった理由もある。
 
ロマチェンコの予知能力に比嘉の追い足が届けば、もしかしたら……。
みたいな。
 
「拳四朗は和製ロマチェンコを目指せ。ゲバラに消耗戦で勝利!! だけど、これじゃない感半端ない」
 
だからアレだ。
比嘉大吾vsアルテム・ダラキアンの統一戦は必須ですね。
 
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