村田1Rで圧勝!! 廃棄処分するようにタドニッパをKOする。100点満点じゃないか? タイトルマッチも勝てる?【結果】

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地球のイメージ
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2016年7月23日(日本時間24日)に米・ラスベガスMGMグランド・ガーデン・アリーナで、ロンドン五輪金メダリストの村田諒太がジョージ・タドニッパとの10回戦を行い、1R1分52秒でTKO勝利を収めた。

「爆腕!! 村田がブルーノ・サンドバルにド迫力KO!! 世界前哨戦で格の違いを見せつけ3RKO」

試合開始から高いガードで相手の攻撃をブロックする村田。右のフックから強烈な左ボディでダウンを奪うなど、くせ者のベテランを終始圧倒する。
最後はコーナーで打ち下ろしの右の連打を浴びせてレフェリーストップに持ち込み、見事にTKO勝ち。

これで3戦連続KO勝ちとし、戦績を11戦全勝(8KO)に伸ばした。

「タドニッパ(タドーニッパー)は強いのか? 村田諒太の11戦目を予想する」

2016年末の世界タイトル挑戦を明言している村田諒太。今回の快勝でいよいよ大一番に進むことができるのだろうか。人気階級と言われるミドル級での快挙に向け、極まりつつある村田諒太の実力はどこまで通用するか。

「クロフォードがポストルに大差判定勝利!! ん? クロフォード圧勝? むしろポストル勝てたんじゃないのか?」

最初の右で勝負あり!! 村田のパワーがタドニッパを圧倒する

ゴングと同時に両者がリング中央に駆け寄る。

先制攻撃はタドニッパ。
距離を詰めて左右フックを振り回す。

村田はこれを冷静にブロックする。
そしてタドニッパの攻撃のわずかな間を突いて左を返す。
さらに右を1発。

「村田諒太が年末有明に見参! 強打者ブルーノ・サンドバルとのパワー対決を制するか?」

村田のパンチ力を警戒したか、タドニッパが後退する。
スペースができたところで村田がワンツーを放つ。

タドニッパもワイルドなフックを打ち返すが、精度の差は明らかである。まっすぐ伸びる村田の左とフック気味の右がタドニッパのガードを揺らす。

タドニッパが頭を下げたところに左、右、左と打ち下ろしの連打を浴びせる村田。
タドニッパはこの圧力に耐えられない。のけぞるように後退する。

相手の身体が起き上がったところを見計らって小さな左。そこから右のストレートへつなぐ。さらに左のボディ!!
このコンビネーションにタドニッパがたまらずダウン!!

何とか8カウントで立ち上がるが、表情はすでに戦意喪失気味である。

圧力を強める村田。
タドニッパをコーナーに追いつめ、右フックからの左ボディを深々と突き刺す。
もう一度、右フックからの左ボディをヒット。タドニッパが身体をくの字に折って防御姿勢に入ったところで右の打ち下ろしを浴びせる。
5発目の右を放ったところでレフェリーがストップ!!
1R1分52秒TKO勝ち!!

圧勝で村田がプロ11戦目を飾った。

「河野惜敗!! 激闘の末、コンセプシオンに敗れる。引退なんかするなよ?」

圧勝の村田。まさしく100点満点の勝利

村田すばらしい。
「圧勝」以外の言葉が見つからない。
前回のペドロソ戦もよかったが、今回の試合はさらによかった。

「村田諒太は日本を捨てちゃえよ? ペドロソをまったく問題にせず4RTKO勝ちで10連勝を飾る!!」

ラウンド序盤、村田が放ったこの日2発目のパンチ。
あの右で勝負は実質決まったと言っていい。

「何だコイツのパンチ……」
目をパチクリさせて後退するタドニッパの表情がすべてを物語っていた。
 
「村田諒太vsハッサン・ヌダム・ヌジカム予想。これ普通に勝てるんじゃねえの?」
 
相手との距離を測る左から強烈な右。
絶望感を与える左ボディ。そしてとどめの打ち下ろし。

特に右を打った後の左ボディへのつなぎは凄まじかった。フック気味の右を打つと同時に身体を左に傾け、外側から鋭角に左ボディを打ち込む。どっしりとした下半身と腰の回転が村田の体幹の強さをうかがわせる。
本人もコメントしていたように、あのタイミングであのボディをもらって倒れない選手はいないだろう。
しかも、それが流れの中で3度も出るのだからさすがである。

今回は本当に100点満点の試合だったのではないだろうか。

「山中vsモレノ再戦予想!! 疑惑の判定勝利から1年。因縁の対決に決着をつけられるか?」

すみません。村田を完全に侮っていました。これなら世界タイトルマッチも勝っちゃうんじゃないの?

前回、そして今回の試合を観て思ったが、これなら世界タイトルマッチでも勝てる可能性が高いのではないだろうか。

今回の相手はレベル的には「?」な部分は多いが、それを抜きにしてもこの試合の村田は本当に強かった。あのボクシングができれば相当いいところまでいけると思う。

やはり村田のフィジカルの強さは特筆ものである。
右1発で相手を黙らせる破壊力もそうだが、前に出る圧力はスピード&パワーのミドル級でもトップクラスといえる。

僕はこれまで村田に関して、

「世界チャンピオンになるのは無理」
「試合のペースが遅いし相手を選び過ぎ」
「温室育ちで期待できない」
「タイトルマッチに負けて引退が一番いい」

などと散々言ってきた。

「村田諒太の実力に疑問符。化けの皮が剥がれるのが1年遅れたね!!」

だが、今回をもって豪快に掌をひっくり返そうと思う。

村田諒太、チャンピオンになれるぞ。

繰り返しになるが、特にこの3試合の村田は本当にいい。
村田の試合を観るたびに「できもしないことをやろうとするな」「攻防分離のゴリ押しスタイルを極めるしかねえんだよ」と言い続けてきたが、ようやくその方向に向かっている。

「村田プロ11戦前心境語る…苦境乗り越え世界目指す」
↑この記事を読むと、以前はあれこれやろうとして失敗していたが、ここ数試合でようやく吹っ切れたとのことである。

そして、よく読むと「オリンピックで金メダルを獲得したときのスタイルに戻した。初心に返って、得意なことをやるのが一番だと気づいた」とも書いてある。

「ジェイコブスがセルジオ・モーラとの再戦を制す!! ゴロフキンの渇きを潤すのはアイツしかいねえよ【結果・感想】」

ということは、もともと村田はこのくらいの力を持っていたということなのか。それをプロのリングで発揮する方法をようやく掴んだということなのか。

いや、申し訳ない村田。
完全に侮ってました。

ただアレだ。
相手のタドニッパはもう少し何とかできなかったのか。
これだけパワーの差がある相手に無策で正面衝突するって。あまりに工夫がなさ過ぎるでしょ。

まあ、距離を詰めて村田の強打を空回りさせる作戦だったのだとは思うが。
力量差があり過ぎてどうしようもなかったのかもしれないが。

ビリー・ジョー・サンダース戦は実現するのか? カネロのアンダーカードの打診を断ったらしいけど

文句なしの快勝を収めた村田だが、今後の予定はどうなっているのだろうか。本当に年末にタイトルマッチが実現するのだろうか。

「村田諒太、“もっと上”へと続く快勝 次戦からミドル級王座へ険しい道が始まる」
↑このコラムによると、何と9月に行われるカネロvsリアム・スミス戦のアンダーカードでビリー・ジョー・サンダースとのタイトルマッチの打診があったそうである。
そして、準備期間とサウスポー対策を考慮した上で断ったとのこと。

「“カネロ”・アルバレスがリアム・スミス挑戦にファン失望? ゴロフキンとの一騎打ちを回避」

いや、これはどうなのだろう。
ひょっとしたら、とんでもないチャンスを棒に振ったのではないのか?

カネロのアンダーカードですよ?
タイトルマッチですよ?

村田のターゲットとして再三名前が挙がっているビリー・ジョー・サンダースだが、実を言うと僕はこの選手の試合をまともに観たことがない。2016年2月に行われたアンディ・リー戦が唯一観た試合なのだが、両者のあまりの手数の少なさに安らかな眠りに埋没した次第である。
村田とのマッチメークが正式決定したら真剣に観ようと思っていたのだが、陣営自ら断ってしまったとのことである。

さすがはオリンピック金メダリストといったところだろうか。よくも悪くも無敗を守る必要があり、商品価値を落とさないための慎重なマッチメークに終始している。

村田の課題はアメリカでの人気面。スタイル的にどうしても人気が出にくい

正直、目下の村田の課題はアメリカでの人気面ではないだろうか。
ガードを固めてじりじりとプレッシャーをかけ、左で崩して強烈な右で怯ませる。フィジカルの強さを最大限活かした堅実で確実性の高いスタイルである。

キャリア初期には個体能力に任せたド派手なKOを量産する選手が多い中、今回のタドニッパのような格下相手でも自分の形を崩さず基本どおりに仕留める村田の精神性もさすがだと思う。

ただ、これが見栄えがいいかといったら必ずしもそうではない。
堅実な分どうしても地味な印象は強く、わかりやすさに欠ける。動き自体も鈍重なために野性的なKOを量産する選手と比べると人気は出にくい。
前回のペドロソ戦、今回のタドニッパ戦と文句なしのKO勝利を飾ってはいるが、果たしてまた観てみたいと思った観客がどれだけいただろうか。

日本での生中継枠から外れたことでキャリアが伸びつつあるが、アメリカのリングで受け入れられるにはややインパクトが足りない気がする。

ダニエル・ジェイコブスvs村田諒太戦なんてどうなのよ? 実現性は低いんだろうけど

仮に年末の世界戦が決まらなかった場合、村田の次戦は11月になる可能性が高いとのことである。ここで世界ランカーと激突し、見事打ち倒せばいよいよ2017年の世界戦に進む予定だそうだ。

僕はマッチメークには詳しくないので何とも言えないが、諸々のしがらみ抜きに個人的な希望を言うなら、村田にはWBAのダニエル・ジェイコブスを狙って欲しい。

「ジェイコブス、クイリンを瞬殺!! 初回の壮絶ラッシュでTKOに下し、見事防衛成功」

現在、ミドル級の戦力図はゴロフキン、カネロ班とジェイコブス班にうっすらと分かれている状況である。ジェイコブスvsゴロフキンの対戦指令が出てはいるが、テレビ局やプロモーターの関係で実現が難しいと聞く。

それならいっそのこと、村田はジェイコブス班に鞍替えすればいいのではないだろうか。
ゴロフキンは強過ぎるしカネロは人気があり過ぎる。そもそもカネロはミドル級の正規ウェイトでやるかどうかもわからない。頼みのビリー・ジョー・サンダースもゴロフキン、カネロ班の方を向いている。

「正気か? ケル・ブルックがゴロフキンに挑戦? しかもミドル級正規のウェイトで?」

となると、やはりジェイコブス班に入ってこっちを狙った方がいいような気がするのだが、どうだろうか。
ジェイコブスのスピードと村田の堅実で強烈な前進。僕としては結構観たいと思う組み合わせである。

まあでも、そうすると村田がトップランク社から離れる必要があるのか?
そしてアル・ヘイモンと絡む必要があるのか?

それこそ現実味がない話か……。
よくわからんけど、めんどっちいですね。

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