松本圭佑vs前田稔輝。期待通りのおもしろい試合。松本圭佑の達人っぷりに驚いた。前田稔輝は右リードが通用するかなんだろうな【結果・感想】

松本圭佑vs前田稔輝。期待通りのおもしろい試合。松本圭佑の達人っぷりに驚いた。前田稔輝は右リードが通用するかなんだろうな【結果・感想】

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2024年2月22日に東京・後楽園ホールで日本フェザー級タイトルマッチが行われ、王者松本圭佑が挑戦者前田稔輝に3-0(96-92、96-92、96-92)の判定で勝利。2度目の防衛に成功している。
 
 
「Lemino BOXING フェニックスバトル」のセミファイナルで組まれたこの試合。
僕も以前から楽しみにしていた試合で、当日はウッキウキで視聴した次第である。
 
と言いつつ、それ以外の試合にはあまり興味がなく。
メインの永田大士vs井上浩樹戦、セミセミの中嶋一輝vs中川麦茶と注目試合は多いが個人的にいまいち食指が動かない。
12回戦が2試合、10回戦が1試合と長丁場が確定的だったのもあり現地観戦は見送ることにした。
 
で、結果正解だった
セミセミの中嶋vs中川戦はかなり微妙、メインの永田vs井上戦は観てすらいない。
 
終了時間も当然のように22:00コースだったとか。
 
もともと後楽園ホールが大嫌いなのもあるが、とにかく配信でよかった笑
 
中谷潤人がやヴァイ。サンティアゴを6RKOで3階級制覇。バンタム級初戦の井上尚弥と同等の凄み。入場の時点で絶好調だった
 

応援するのは前田稔輝。松本圭佑は前回のオイコラ戦で「すげえ」ってなった

まず僕が応援していたのは挑戦者前田稔輝。
 
2019年12月の亀田京之介戦で「おお、いい選手だな」と思い、それから2022年2月の木村蓮太朗戦、2022年12月の阿部麗也戦と2度現地観戦している。
 
阿部麗也vs前田稔輝、松村虎太朗vs廣瀬悠斗戦現地観戦。試合はよかったけど、イベントも長いしアングラ過ぎてウンザリした
 
日本拳法出身らしくノーモーションでまっすぐ伸びる左ストレートが特徴。
この左と出入りのスピード、瞬間的な爆発力がお気に入りである笑
 
 
一方、王者松本圭佑は2023年8月のリドワン・オイコラ戦で「すげえなコイツ」となった経緯がある。
 
2021年12月の井上尚弥vsアラン・ディパエン戦を現地観戦した際にアンダーに出場していたのだが、そのときはあまり印象に残らず。
「何となくうまい選手だな」程度でそれ以上でもそれ以下でもなかった。
 
ところが前回のオイコラ戦で一気にイメージが変わった。
 
ジャブとアングル調整、タイミング、その他。
中間距離での駆け引きがめちゃくちゃハイレベル&身体に力強さもある。
 
高い身体能力で勝負するオイコラを寄せ付けないファイトはマジでお見事だった。
 
もともとオイコラにピンときていなかったこともあって結果に驚きはなかったものの、松本のパフォーマンスに対しては「ちょっとすげえぞ」と。
 
松本圭佑いいな! リドワン・オイコラに完勝。アポリナリオvsブリアン・モシニョスは見応えがあった。今さらながらフェニックスバトル103視聴
 
あの総合力の高さを前田稔輝がどう突き破るか。逆に松本に飲み込まれるのか。
マジで楽しみしかないマッチアップである。


 
井上拓真vsジェルウィン・アンカハス。いや~、すまん拓真。ナイスファイト。接近戦はオドレエタ。アンカハスは数年前に比べて足が動かなかったな
 

期待通りのすごい試合でしたね。前田稔輝があそこまで翻弄されるとは…

試合の感想だが、すごい試合だった
最初に「このマッチアップはいいぞ」と思ったそのままの激戦。改めて配信視聴でよかった笑
 
と同時に松本圭佑のうまさに驚かされた。
ジャッジ3者ともに96-92、4Rの前田のダウンはやや怪しい+最終ラウンドはノックアウト寸前まで追い込まれたものの、全体的には完勝に近い。僕の中でははっきりと差を見せた試合である。
 
正直、前田稔輝があそこまで翻弄されるとは思わなかった。中盤から後半にかけてもつれるのでは? と漠然と予想していたのだが。
オイコラ戦で印象が変わったと申し上げたが、今回でさらに上方修正されたことをお伝えする笑
 
本人は10Rのダウンを含めて反省が多いようだが、冗談抜きで“世界”を口にしてもOKなところまできているのではないか。
 
しかも来年になれば井上尚弥がフェザー級に上げてくるとか。
その前に松本に何らかのチャンスをだな……笑


 

前田稔輝もよかった。第1Rのペースを続けられればと思ったけど…

敗れた前田稔輝もいい動きをしていたと思う。
 
第1Rなどは松本が出入りについてこられなかった上に得意の左も当たっていた。
松本も前回のオイコラ戦とは違い、前田のスピードに面食らったのではないか。
 
僕も1Rが終わったところで「なかなかいいな」「このペースを続けられれば」と思いながら観ていた次第である。
 
ただ、慣れられるとマズいと思ったことも事実。
申し上げたようにオイコラ戦での松本の対応力に驚いたこともあり、とてもじゃないがこのままいくとは思えない。
 
むしろ松本が動きに慣れる前にどこまで引き離せるかが大事。
できれば中盤あたりまで有利な状態をキープしたい。
 
などと思っていると……。
 
デビン・ヘイニーvsライアン・ガルシア。アマチュア時代3勝3敗だって。ガルシアが勝つなら後半勝負かな。ホルヘ・リナレスのパターンで
 

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2Rに早くも対応した松本圭佑。速く動いているのは前田稔輝なのに、パンチが当たるのは松本の方

2Rに入ると松本がさっそく対応力を発揮し始める。
 
前田の右リードを距離で避け、カウンター気味の右で顔面を揺らす。
高いガードと左で前田の右を機能させず、前後左右に微妙に立ち位置を変えながら的確なヒットを重ねる。
 
前田も持ち前の馬力、スピードで追いかけるが、あと少しのところで上をいかれる。
中間距離での駆け引きで置いていかれ、ノーモーションの左を出すタイミングが見つからない。
 
いや、すげえな。
ホントにすげえわ松本圭佑。
 
あっさり動きを見切ったのはもちろん、前田のスピードをまったく苦にしないのが……。
 
恐らくスピードだけで言えば前田の方が上。
ところが当たるのは松本のパンチばかり。
 
ラウンドが進むごとに前田の顔面が紅潮し、左目が腫れ上がる。
 
中盤などは阿部麗也よりも圧倒していたほど。
ポジショニングや読み、相手の呼吸その他。僕にはわからないとんでもない駆け引きが行われていたと想像する。
 
田中恒成vsエドゥアルド・バカセグア、阿部麗也vsルイス・アルベルト・ロペス。田中の相手、これでいいの? 見間違いじゃなくて? 阿部麗也はホントにがんばってもらいたい
 

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前田稔輝は右リードが通用するかどうかで決まる。国内トップ相手には前手の差し合いで差をつけられている

これは2022年12月の阿部麗也戦でも感じたのだが、前田稔輝は要するに右リードが通用するかなのだと思う。
 
スピーディな出入り、1発で局面を打破する左等、能力の高さは間違いないが、それらを発揮するにはやはりジャブが起点になる。
 
阿部麗也戦、今回の松本圭佑戦と前手の差し合いで遅れを取り、得意の左がいまいち機能しない。中間距離でそのつど打ち負けて徐々に引き離される→最終的には大きな差をつけられるパターン。
 
逆に木村蓮太朗戦ではこの右がある程度機能した。
おかげで左ストレートでダウンを奪い、ギリギリで判定勝利を挙げることができた。
 
前田稔輝vs木村蓮太朗現地観戦感想。初めて生で観たけどやっぱり前田稔輝カッコいいな。木村蓮太朗の粘りもすごくていい試合だった
 
この選手がもう一歩突き抜けるには右リードの向上が必須なのかもしれない。


もちろん阿部麗也、松本圭佑と続けざまに“うまい選手”と当たってしまったのもあるとは思うが。
 

「阿部選手が巧くて、思ったようにジャブが当たらなくて。『あれ、どうしよう……』となってるスキを突かれて、アゴを折られたんで。自分の思ってた展開にならなかったときにどうするか。そこの意識と冷静さがなかったですね」


そうそう、確かにそんな感じ。
 
阿部麗也戦も松本圭佑戦も中間距離でわずかずつ上をいかれて手札が尽きていった印象。
 
同じ日本拳法出身の尾川堅一は“サウスポーに絶対に当たる右”という尖った特徴で世界王者まで上り詰めたが、左の差し合いでもそこそこやれていた(と思う)。
 
前田稔輝の左は尾川ほどの豪快さがない分、総合力の高さがさらに重要になる? のかな?
 
 
 
まあでも、おもしろい試合でした。
両者ナイスファイト。
 
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