松本圭佑いいな! リドワン・オイコラに完勝。アポリナリオvsブリアン・モシニョスは見応えがあった。今さらながらフェニックスバトル103視聴【結果・感想】

松本圭佑いいな! リドワン・オイコラに完勝。アポリナリオvsブリアン・モシニョスは見応えがあった。今さらながらフェニックスバトル103視聴【結果・感想】

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2023年8月30日に東京・後楽園ホールで行われた「フェニックスバトル103」。
 
この興行はドコモが提供する配信サービス「Lemino」で中継されたわけだが、例によって僕はリアルタイム視聴はしていない。
セミセミの井上浩樹vsアブドゥラスル・イスモリロフ戦だけは先行して観たのだが、それ以外はなかなか食指が伸びなかった。
 
寺地拳四朗vsヘッキー・ブドラー。ブドラーは結構キツいんじゃないの? 拳四朗にとってはKO勝利がノルマ。相当な何かがない限り勝利は固いと思うけど
 
で、ようやくいくつかの試合を視聴したのでその感想を。
 
具体的には、
デーブ・アポリナリオvsブリアン・モシニョス(51.2kg契約8回戦)
松本圭佑vsリドワン・オイコラ(WBO-APフェザー級王座決定戦&日本同級タイトルマッチ)
の2試合。
 
特に大橋ジムとプロモート契約を締結したアポリナリオには興味がある。フライ級が主戦場とのことで、今後日本人選手との絡みもありそうな選手である。
 

○デーブ・アポリナリオvsブリアン・モシニョス×(判定3-0 ※78-73、78-73、79-72)

まずはこの試合。
大橋ジムとプロモート契約を締結したデーブ・アポリナリオがWBAフライ級9位ブリアン・モシニョスと対戦、3-0の判定で勝利した一戦である。
 
上述の通り僕はアポリナリオに興味があったのでウッキウキで視聴をスタートしたのだが……。
 
めちゃくちゃいい試合だった
 
足を使って出入りを繰り返すアポリナリオに対し、モシニョスは懸命に近づいて両腕を振り回す。アポリナリオのスピードにやや置いていかれつつも近場での左右フックは迫力満点。世界ランカー同士の見ごたえある一戦となった。
 
勝利したアポリナリオも文句なしに素晴らしい。若干守りに偏重しすぎかな? とも思ったが、モシニョスの攻撃力を考えると仕方ない。試合を通して能力の高さは山ほど発揮したと思う。
 
 
前後左右へのスムーズな足運び。
前手のジャブは少なめ。
やたらと伸びる左ストレート。
 
いわゆるパッキャオ風味を感じさせるスペックだが、ジェルウィン・アンカハスやマーロン・タパレスといった直系っぽさはない。24歳という年齢を考えるとパッキャオの全盛期を観て育った世代よりも若干下なのかもしれない。
 
試合時点でのアポリナリオはWBA2位、IBF5位、WBO10位とのこと。次戦かその次くらいにタイトルマッチに絡めるようなら順調なキャリアと言えそうである。
 
タパレスがアフマダリエフに勝っただと…!? 前で勝負するタパレスをアフマダリエフは攻めきれず
 

オラスクアガvsアポリナリオあるか? と思ったけど、オラスクアガの次戦はL・フライ級なんですね

てか、大橋ジムはこういうパッと見で才能を感じさせるタイプが好きですよね。
スタイリッシュで洗練されてるけど、どこかでコロッと負けそうな脆さもある、みたいな。
 
いや、僕の勝手なイメージですが。
 
 
ちなみにどこかの段階でアンソニー・オラスクアガvsデーブ・アポリナリオ戦もあるか? と思ったが、オラスクアガの次戦はL・フライ級契約とのこと。
 
ほほう。
オラスクアガは結局フライ級ではやらないのか、もしくは今回までなのか。オラスクアガの圧力があればアポリナリオのフットワークを無効化できそうな感じもするのだが。
 
寺地拳四朗vsアンソニー・オラスクアガ。MVPはオラスクアガで決まり!! 驚異の粘りで拳四朗の心を折りかける。フライ級なら京口よりも強いかもしれんな
 

○松本圭佑vsリドワン・オイコラ×(判定3-0 ※117-111、118-110、119-109)

そしてメインイベント、WBO-AP/日本フェザー級タイトルマッチについて。
“ミライモンスター”松本圭佑とボビー・オロゴンの愛弟子? リドワン・オイコラの12回戦である。
 
結果はジャブとフットワークを駆使して有効打を重ねた松本の明確な判定勝ち。
 
感想としては、
「ミライモンスターすげえな」。
 
松本圭佑の試合は2021年12月の井上尚弥vsアラン・ディパエン戦のアンダーで観たのだが、その際は「ああ、うまい選手だな」と思ったくらい。
ジャブが鋭く全体的にバランスも取れているが、基本はそれだけ。あまり琴線に触れるものはなかった。
イベント自体が微妙だったのもあるが、いまいち興味がわかなかったことをお伝えする。
 
井上尚弥vsアラン・ディパエン戦現地観戦。正直タルいイベントだった。久しぶりの5時間の長丁場+まさかの写真撮影禁止、絶妙に眠気を誘う進行
 
だが今回、映像でしっかり観たところ……。
おいおい、すげえなコイツと。
 
多彩で的確な左、それをアングルを変えながら出し続ける器用さ、押し引きのうまさ、などなど。
観客席から眺めているだけではわからなかったが、かなり緻密なファイトをする選手だと思った次第である。
 
何より身体全体からみなぎる力強さがいい。
オイコラに比べて二回りほど大きく1発1発のパンチや足運びに馬力を感じる。
 
身長174cmと階級内では大柄な方だが、それ以上に中身が“ギュッ”と詰まっている印象。
 
ちょろっと調べたところ、実はかなりの減量苦だとか。
確かにあの体格で126ポンドを維持するのは大変そうだが、同時に当日は“デカくて動ける”アドバンテージを活かせる。
多少無理してでもフェザー級に留まるメリットはありそうである。
 

オイコラはこんな感じかな。話題になってたから観たけどあまりピンとこなかったんだよね

一方リドワン・オイコラに関してだが、こちらは特に驚きもなく。
 
以前「ボビー・オロゴンが連れてきた逸材!!」として紹介されていたのをちょろっと観たのだが、残念ながらあまりピンとこなかった。
 
「身体能力の高さが~」というならもう少し野性的であってほしい。
カウンターに振り切るならもっと後ろ体重の方がよさそう。
自分から攻めるスタイルでいくなら若干雑ジャマイカ?
 
いい選手だとは思うがあまり突き抜けたものを感じない。
言葉は悪いがスケール感が足りないなぁと(誰目線?)。
 
本人は「世界王者になる」と豪語しているようだが、実力的には日本の上位ランカーくらいかなと思った記憶がある。
 
マービン・エクスエルドって5Rトーナメントで優勝したマービンか! 尾川堅一とここまでやれるのはさすが。やっぱり短いラウンドの選手だよな
 
なので、今回の結果に意外な部分はない。
ミライモンスターと中間距離で勝負すればああなるだろうし、11、12Rの動きは本来のスタイルとはちょっと違う(と思う)。
 
ジャブの差し合いで圧倒された時点でオイコラが勝つのは相当難しかった。
 

中間距離で松本圭佑と勝負できそうな国内選手は堤駿斗くらい? ミライモンスターvsネクスト・モンスターあるか?

実際、松本圭佑と中間距離で勝負するのはかなり厳しいと思う。
 
元日本王者の佐川遼にも判定勝ちしているし、あれだけデカくて動ける上に多彩なジャブを持ち合わせる。その選手を正攻法? で上回るのは至難の業ではないか。
 
それこそ今回の11、12Rのように中間距離での差し合いを捨ててゴリゴリ前に出るか、ガッツリ離れて足を使うか。
たとえば阿部麗也がミライモンスター相手にどう立ち回るかには興味がある。
 
さすがに実現はしないだろうが。
 
 
逆に国内でこの選手と中間距離で勝負できそうなのは堤駿斗だろうか。
両者はアマチュア時代に4度対戦して堤が勝ち越しているらしいが、今の松本の力強さを考えるともしかしたら……。
 
堤駿斗vsペテ・アポリナルは大晦日のもう一つのお目当て。でもスポーツイベントとしては…。RIZINが楽しそうで完全に選択をミスったとオモタ
 
現在、松本圭佑がWBO-AP/日本王者で堤駿斗がOPBF王者。
しかるべきタイミングでアジア三冠戦が組まれれば最高である。
十中八九“ミライモンスター”vs“ネクスト・モンスター”のキャッチフレーズが使われるのだと思うが笑
 
 
なお、Abema TVと独占契約を結ぶ堤駿斗がLeminoの松本圭佑と対戦する機会があるかは不明です。
 
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