トランスフォーマー/ロストエイジ感想。さらっとゾウ・シミン出てきてワロタw ハリウッドの視線が中国市場に向いてることがはっきりわかる作品

トランスフォーマー/ロストエイジ感想。さらっとゾウ・シミン出てきてワロタw ハリウッドの視線が中国市場に向いてることがはっきりわかる作品

トランスフォーマーイメージ
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映画「トランスフォーマー/ロストエイジ」を観た。
 
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「トランスフォーマー/ロストエイジ」(2014年)
 
報告を受け北極へ飛んだKSIのダーシー・トリルは、金属化した恐竜の遺体を目の前にしてもその事実を受け入れられず立ち尽くしていた。
 
一方、メガトロンが引き起こしたシカゴでの惨劇から月日が経ち、当時の記憶は風化しつつある。それどころか、地球防衛に不可欠だったはずのオートボットに対する否定的な声は日に日に大きくなり、彼らへの迫害はエスカレートするばかり。その結果、あらゆる場所からオートボットは姿を消していた。
 
 
同じ頃、テキサス州で廃品回収業を生業とするイェーガーは、発明にのめり込むあまり日々の暮らしにすら困窮しつつあった。
 
そんなある日、仕事で立ち寄った映画館で壊れたトラックを発見するイェーガー。発明の材料にしようとそのトラックを買い取り自宅に持ち帰るのだが、驚いたことにそれは普通のトラックではなく、壊れかけのトランスフォーマーだったのである。
 
これを直して売ればいい金になるとイェーガーは気色ばむ。だが、友人のルーカスや娘のテッサから大反対を受け……。
 
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トランスフォーマーに詳しくない僕が大ヒット作「ロストエイジ」を観た結果…

まず最初に申し上げておくと、僕は「トランスフォーマー」にはまったく詳しくない。
 
今作を含む実写映画だけでなく、タカラトミー製の玩具やそこから派生したテレビアニメにも触れたことがない。
人型と車型? の変形を行き来できるロボットの話で、主人公が「コンボイ」という名前なのは何となく見聞きしていたが、それだけ。これが僕の「トランスフォーマー」における全知識である。
 
また実写映画がシリーズ化されていることも知っていたが、どうにも食指が伸びず。もともと頭を空っぽにして観られるロボット映画は嫌いではないのだが、肌感覚で「ちょっと違う」気がしていた。
 
ただ、食わず嫌いもよくないということで空前のヒット作となった「トランスフォーマー/ロストエイジ」に手を出してみた次第である。
 
 
微妙だった。
 
他の方のレビューも読まずに予備知識もなく観たところ、はっきり言って微妙。
 
山ほどお金をかけた作品なのはめちゃくちゃ伝わってきたが、決しておもしろいとは言えず。僕の中では5点満点中2~2.5点くらい。
今のところシリーズのその他の作品を観ようとは思わないのが正直なところである。

ジンベエ復活! ジンベエ復活! 1日中読みふけってONE PIECE976話までの流れを把握した。胸熱展開だけどややこし過ぎて

主要キャラにまったく感情移入できなかったのがキツい。一緒に連れて行くべきはルーカスじゃないの?

繰り返しになるが、「トランスフォーマー/ロストエイジ」の率直な感想はクッソ微妙。
 
その一番の理由として、主要キャラにまったく感情移入できなかったというのがある。
 
 
主人公のケイド・イェーガーは貧乏な発明家で、娘のテッサにも三行半を突きつけられそうなダメ男。早くに妻を亡くしたため娘に対する愛情は人一倍深いが、金にもならない研究に没頭して生活を困窮させてしまうしょーもないヤツ。
 
上記のプロフィールだけ見るとかなりいい味を出しているように思うのだが、いや、申し訳ない。序盤の脇汗びっしょりのシーンを観て「うわぁ……」となったおかげですべてが台無しにww
 
 
娘のテッサ・イェーガーは無駄に勇敢なせいでパーティを危険に晒す係なのだが、もうその時点でダメ。
「ジュラシック・パーク」シリーズに登場する好奇心旺盛なウザいガキもそうだが、僕はパニック映画における“トリガーを引くキャラクター”というヤツが問答無用で嫌いである。
これ系のキャラがいないと何も始まらないのはわかっているが、とにかくダメなものはダメなのである。
 
「映画「ジュラシック・ワールド/炎の王国」が予想外におもしろかった件。スケールが小さいだって? それがいいんじゃねえかww」
 
そしてテッサの恋人、シェーン・ダイソン。
本職はカードライバーで父に内緒でテッサと付き合っているわけだが、コイツの“取ってつけた感”は何とかならんものか。
 
友人のルーカスはさっさと切り捨てたのに、ポッと出のコイツはずーっと重宝される謎。
父vs娘の恋人というわかりやすい構図にしたかったのはわかるが、なーんか違うんだよな。アレをやるなら最初からファミリーの一員だった(と僕は思っている)ルーカスの方がしっくりくると思うのだが……。
 
「僕がいてラッキーだった」じゃねえんだよww
 

ジョシュア・ジョイスの路線変更と蘇月明の唐突感。え? ダーシー・トリル姉さんポイ捨て?

またKSIの経営者であるジョシュア・ジョイス。コイツもいまいち突き抜けたものがないというか、最後までピンとこなかったのが本音である。
 
いや、登場時はよかったんですよ。
セクシーさと危うさが同居したようなワンマン経営者で、「俺が未来を作る」的な雰囲気を発するマッドな激情家。
スティーブ・ジョブズがモチーフになっているとかで、確かに近未来型ロボットであるトランスフォーマーとの相性は抜群だった。
 
ところが中盤、イェーガーの説得を受けて以降は一気にヒステリックな小心者に。
ジョシュア・ジョイスを演じたスタンリー・トゥッチはタイプ的にゲイリー・オールドマンに近いのかな? という気がするが、まあ、いらなかったなと。この人の演技が優れているのは十分わかったが、今作に関して言えばネジの吹っ飛んだキャラを最後まで貫いてほしかった。
 
「映画「レオン」感想。「同情も金も要らんから愛をくれ」。マチルダとかいう家なき子が世間知らずの掃除屋さんに求愛」
 
いや、そうじゃねえんだよお前。
最後まで浮世離れしたワンマン経営者のままでいてくれよ。
何を現世に降りてきちゃってんだよ。
みたいな。
 
 
で、トランスフォーマー製造工場の責任者である蘇月明。ジョシュア・ジョイスの秘書的な役割もこなすセクスィなお姉さんなのだが、この人の唐突感といったら……。舞台が香港に移った後半から突如として活躍し始め、最終的にはジョシュア・ジョイスの愛人みたいな雰囲気を出し始めるという。
 
え? マジで?
そこはダーシー・トリル姉さんじゃないの?
確かジョイスの元恋人でしたみたいな会話してませんでした?
そんな重要人物をポイ捨てしちゃっていいの?
 
などなど。
主要キャラが総じてとっ散らかっていたせいでいまいち感情移入できず。フワフワしたまま最後まで行き着いてしまった。
まあ、余計なことを考えずにド迫力バトルを楽しめという話なのだが、やっぱり多少はね。
 
 
ちなみにだが、僕はジョシュア・ジョイスのモチーフはスティーブ・ジョブズではなくAmazon.comのジェフ・ベゾスだと思っていたことを報告しておく。
 

 
映画「ゴジラVSコング」に不安しかない件。また陰キャラコングに戻るのか? 頼むぜオイ。割と期待してんだよ。番長ゴジラが悪役?
 

中国映画市場の勢いがとんでもない。市場規模は日本を追い越し、スクリーン数もアメリカを超えたんだって

そして作品全体を通して感じるのが、とにかく中国推しがすげえということ。
 
バトルの真っ最中に主人公イェーガーがビール瓶を拾って企業ロゴが見えるように飲み出し、敵に追われるジョセフ・ジョイスが突然冷蔵庫から牛乳パックを取り出しこれまたロゴをカメラに向けてグビグビ飲み始める。
どう考えてもあそこは飲み物が必要な局面ではなく、それ以前に屋上に冷蔵庫があること自体が不自然。
 
たまたま駆け込んだエレベーターにボクシング元世界王者のゾウ・シミンが同乗していたり、オープンカーで女の子とデート中の兄ちゃんが有名なアイドルグループのメンバーだったり。
タイアップで無理やりねじ込んだことが丸わかりのシーンが次々と放り込まれてくる。
 
そもそも論として、クライマックスの舞台を香港に移す必要性はいっさい感じない。ダーシー・トリル姉さんポイ捨て→蘇月明への鞍替えも含め、今作が中国市場を重視していることは明白すぎるくらい明白である。
 


なるほどねぇ。
中国全土のスクリーン数が2016年11月にアメリカを追い抜いたのね。
2012、2013年あたりで中国の映画市場規模が世界第2位に躍り出たらしいが、ハリウッドも現在の中国を最重要市場と見なしているわけか。
 
下記が発売された2005年時点では日本が世界第2位だったとのことだが、そこから数年で中国に追い抜かれたと。

 
「映画館とかいうポテンシャルの塊。今はシネコン最強で座席占有率15%が損益分岐点なんだってさ」
 
今作の全世界興行収入約1130億円(!!)のうち北米が約280億円なのに対し、中国は約360億円。
いや、すげえわ中国。そりゃあ力も入りますわな。
 
もともと出資国? でロケを敢行したり出資会社? のロゴを作中でチラ見せするのはしょっちゅう見かけるが、ここまで露骨なヤツはちょっと記憶にない。僕が知らないだけかもしれないが。
 
 
その上中国では海外映画の上映を政府が管理しているため、上映までこぎつけるにはかなり厳しい条件を通過しなくてはならないとか。
 
映画「パシフィック・リム」感想。誰一人欠けても地球の平和は守れなかった(キリッ! カイジューの醜さを見るとゴジラの造形美が際立たつよな
 
今作「トランスフォーマー/ロストエイジ」は米中合作(共同資本)扱いとなるため、
・中国国内のシーンを入れる
・主要メンバーに中国の俳優を入れる
・悪役ではダメ
といった条件を満たす必要があったとのこと。
 
それを踏まえて振り返ると「なるほど確かに」と思うことばかり。ストーリーがひん曲がって冗長になるくらいの露骨さを受け入れても、中国で上映するメリットは大きいということか。
 
実際、中国で大ヒットしてるしね。
 
 
ってオイww
賠償命令食らってるじゃねえかww
あれだけがんばって宣伝したのに、さすがに詰めが甘すぎるだろOK?


 

SS-07グリムロックカッチョよすぎ。脊髄反射でポチったわ

なおこれは余談だが、トランスフォーマーの造形自体は文句なしにカッチョいい。
特に後半から終盤にかけて活躍するSS-07グリムロックは涎が出るくらいの素晴らしさ。
 
普段フィギュアはほとんど買わないのだが、これに関しては別。見つけた瞬間に躊躇なくポチってしまった。

 


SS-07グリムロック、問答無用でオススメでございます。
 
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