寺地拳四朗vs京口紘人戦再視聴。京口が思った以上にがんばってた。でも、改めて拳四朗の強さがドン引きするレベル。「そこからまだ上があるのかよ」って思ったよね笑

寺地拳四朗vs京口紘人戦再視聴。京口が思った以上にがんばってた。でも、改めて拳四朗の強さがドン引きするレベル。「そこからまだ上があるのかよ」って思ったよね笑

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2022年11月1日にさいたまスーパーで開催されたPrime Video Presents Live Boxing 第3弾「WBC/WBA世界L・フライ級王座統一戦 寺地拳四朗vs京口紘人戦」を現地観戦してきたのは下記で申し上げた通り。
 
寺地拳四朗vs京口紘人ほか振り返り。拳四朗のあまりの強さに目が覚めた。皮肉でも批判でもなく拳四朗は事件を起こしてから一気に人生が開けたよな
 
吉野修一郎vs中谷正義のWBO-APライト級タイトルマッチを目当てに足を運んだわけだが、メインイベントの寺地拳四朗vs京口紘人戦も同じくらい白熱した。
最初は吉野vs中谷戦以外に興味がなくチケット購入を迷っていたのだが、結果的には行ってよかったなと。
 
で、その拳四朗vs京口戦をPrime Videoで初めて視聴したので感想を。
若干今さら感はあるが、そこは気にしないことにする笑
 
全編は下記より↓

 
 
気が向いたときに遊んでいるインスタのリール動画。


フォロー0、フォロワー0のクソアカウントだけど、楽しいから別にいいや笑
 
寺地拳四朗vsアンソニー・オラスクアガ。MVPはオラスクアガで決まり!! 驚異の粘りで拳四朗の心を折りかける。フライ級なら京口よりも強いかもしれんな
 

思った以上に京口ががんばっていた。要所でパンチを返して決壊寸前のところから盛り返す

初めて映像を観た感想としては、拳四朗の強さはもちろん京口が思った以上にがんばっていたなと。
 
「序盤から飛ばしまくって京口を圧倒→ダウンを奪った5Rにオーバーペースでヘバる→京口の反撃を食う→6Rに休憩して7RにTKO勝利」はその通りなのだが、実は京口も結構いいパンチを入れていることがわかった。
 
会場で観ていた際は一方的に思えたのだが、案外そこまでではない。
拳四朗が足を止めて仕留めにくるたびに数発返して動きを寸断、そこからひっくり返しそうな雰囲気すら作ってみせる。
 
京口がダウンを喫した5R以外にも3、4Rにそれぞれ一度ずつ山場? があるのだが、そのつど粘りを見せる京口に驚かされた。
 
中間距離での差し合いで拳四朗に上回られ、もう一歩中に入られガードの間からジャブを被弾。左を出すタイミングで今度は右クロスがテンプルに飛んでくる。
これで防御一辺倒に追い込まれるのだが、そこで何度も踏み止まる……。
 
距離を詰めて襲いかかる拳四朗に対し、京口は左ジャブ、右フックの打ち分けから得意のボディで逆に押し返す。
あと一歩で決壊しそうなところから「お? お?」と思わせるところまで戻す。この底力は文句なしにとんでもない。
5Rの反撃は言うまでもないが、そこに至るまでにも見どころが満載だった。
 
吉野修一郎vs中谷正義現地観戦。凄みを感じさせた中谷、割り切りとタフネスの吉野。めちゃくちゃ感動したけど中谷敗北のショックも大きい
 

拳四朗がヤバすぎる。スピード負けしていない京口を観て「これは接戦になるか?」と思ったけど…

そして勝利した拳四朗は改めてヤバい。
 
前回の感想記事で
・これまでよりも攻撃に振り切っていた
・単発気味だったパンチが連打型になっている
・矢吹正道との2戦で完全に覚醒した
・多少の被弾はOK。自身の攻撃力で相殺できると判断したっぽい
などと申し上げたが、冗談抜きでその通りだと思う。
 
矢吹を仕留めた接近戦と従来のアウトボクシングをうまく融合させて一気にモンスター化したというか。
 
矢吹にあの勝ち方をしたことで
「攻撃に振り切った自分を止められるヤツはいない」
「カウンターを狙いたいなら狙えばいい」
「サイズ差と物量で押し切ってやんよ」
的な自信を得たのだろうと。
 
前のめり過ぎる拳四朗。粘りと誤魔化しのカニサレス。長谷川穂積っぽさがさらに増した気が…。京口戦が一番バランスがよかった
 
これは会場でも思ったのだが、開始直後の京口は拳四朗のスピードにもしっかりついてきている。
ジャブの差し合いでもそこそこやれていたし調子自体もよさそう。
1R序盤の攻防を観て「あ、これは接戦になるかも?」と思ったことを覚えている。
 
ところがラウンド後半から拳四朗がスピードを上げると京口は徐々についてこられなくなる。
ジャブを被弾するシーンが目立ち、反撃姿勢に入ったときには拳四朗は目の前から消えている。
 
さらに左を出すタイミングで被せられる右クロスをことごとくもらってしまう。
本人は矢吹正道と同じように拳四朗のジャブに右カウンターを合わせようとしていたが、逆にそれをやられてしまった印象。
斜め上から切るような角度の右をもらい続けたせいで2R終了時点で京口の顔面は左側がかなり紅潮していた。
 

まだ上があるのかよww 京口もガードを上げて勝負をかけたけど…。最後まであの右に対応できなかった

ただ、それでも完全に置いてきぼりを食っていたわけではなく。
上述の通り要所でいいパンチを当てていたし、どこかでひっくり返すのでは? という空気も十分感じられた(映像では)。
 
と思っていたら……。
そこからさらに一段ギアを上げる拳四朗。
 
いやいや、嘘だろ笑
まだ上があるのかよww
 
3R後半~4Rにかけて京口がガードを上げて前に出るスタイルに切り替えたが、恐らくあの時点でスピードでは勝負にならないと判断したのだろうと。
致命打だけに気をつけつつ、近場の打ち合いに巻き込む以外にやれることがない状態。
 
 
まあでも、あの右クロスは最後まで見えてなかったですよね。
 
試合後に拳四朗が「無理に倒そうとしなくても普通にやれば自然に倒れると思っていた」とコメントしていたが、なるほど確かに。あれだけ右がスパスパ当たればダメージも蓄積するし、7Rは右でフィニッシュを狙っていたのが丸わかりだったほど笑
 
要所で粘りを見せる京口がさすがだったと申し上げたが、それでも拳四朗の右に対応できなかったのが……。あの右によって攻撃の幅が狭まってしまったなぁと。
 
井上尚弥vsポール・バトラー、井岡一翔vsジョシュア・フランコ、武居由樹vsブルーノ・タリモ、堤駿斗vsペテ・アポリナル。年末の目ぼしい試合を予想してみる
 

現場に足を運んで実際に体験してから意見を言う小林雅人の姿勢はいいと思うよ

小林雅人が自身のYouTubeチャンネルに拳四朗を呼んで試合を振り返っていたが、

小林「リングに上がった際に身体が仕上がってると思った」
小林「相手が左ジャブに合わせて右クロスのカウンターを狙ってきていた」
小林「中から打ったり外から打ったり、右を当てるためにいろいろ散らしていた」
小林「4Rに相手が出てきたけど、完全に自分の距離でやれていた」
小林「5Rの飛ばし方はガス欠になるんじゃないかと思った」
小林「6Rは休みながら左だけでうまく対処していた」
小林「7Rに回復したのを観て相当練習してるんだろうなと思った」
小林「序盤から攻撃的だった」
小林「一回負けたのがきっかけになったのでは?」
 
小林雅人のことは好きでも嫌いでもない(どちらかと言えば嫌い)が、現場に足を運んで自分の目で観て体験してからあれこれ意見する姿勢は素晴らしいと思う。
武居由樹についてもK-1時代からミットを受けたりしていたし、先日の東洋太平洋王座戦も現地観戦したとか。
 
話題に乗っかってやろう的な意図もあるとは思うが、こういうのを“競技に対するリスペクトがある”というのだろうと(リスペクトという言葉は好きじゃないけど)。
 
武居由樹がペテ・アポリナルを“片付ける”。もはや国内を飛び越えてPBC系のクネクネサウスポー相手にどうなるか? のレベルかもな。井上バトラーのアンダーで防衛戦やろう
 
なお、拳四朗が言うには5Rに反撃を受けた場面は効いてはいなかったが疲れてフラフラになってしまったとのこと。
 
それを踏まえて試合を観直してみたが、なるほど確かに。
フルスロットルで飛ばしてゼーハーゼーハーしているところを小突かれてよろけたとか、そんな感じっぽい。
 
そして6R。
両者ともにこのラウンドを休憩に使うわけだが、ここでの回復度合いの差が7Rの結果に結びついた気がする。
 
意識して左を出してペースを奪われないことに集中した拳四朗と、その左に右カウンターを合わせにいった京口。
ダメージの深さはもちろんだが、ジャブの戻り際に身体を伸ばして強打を被せる分消耗も激しかったのではないか。
 

両者ともにナイスファイト。矢吹正道との2戦でモンスター化した拳四朗

以上でございます。
 
改めて起伏に富んだおもしろい試合だった。
両者ともにナイスファイト。
 
与那覇勇気の会見がめちゃくちゃイケてた件。「ボクシングからの果たし状」の言葉で外敵感を強調する那須川天心への「俺は甘くないよ」には心底震えたね笑
 
矢吹正道との再戦をゴリ押しした拳四朗陣営にはいまだに納得いっていないが、あの試合があったからこそのモンスター化だったわけで。
 
前回も申し上げたが、まさに「失敗を糧に成長した」というヤツである。
 
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