日本が2年連続で敗退していたフィジーに勝利!! フィジカル強者相手にセットプレーからトライ。相変わらず燃費の悪いオフェンスで、格上とは泥仕合いになるスタイルだけど【ラグビーPNC2026決勝戦(2026.9.19)】
2026年9月19日に東京・秩父宮ラグビー場で行われたラグビー、パシフィック・ネーションズカップ2026決勝、日本vsフィジー戦は20-15で日本が勝利。7年ぶりの優勝を果たしている。
【ラグビー】日本が7年ぶりPNC優勝、2年連続決勝負けのフィジーを撃破…19年以来4度目V#ラグビー #日本 #PNC優勝
https://t.co/RGKnSIIpQ8— 日刊スポーツ (@nikkansports) September 19, 2026
パシフィック・ネーションズカップ2026決勝戦。
2年連続で決勝戦で負けているフィジーとの対戦となったわけだが。
僕自身、ラグビーの代表戦を観るのは久しぶりだが、フィジーとの対戦はチームの現状を知るのに最適だろうということで楽しみにしていた。
で、結果は20-15で日本の勝利。
両チームとも欠員あり&多湿なコンディション等、額面通りに受け取るわけにはいかないものの、ランキング上のフィジーに勝利したことはめちゃくちゃ大きい。
来年10月に迫ったワールドカップを見据えつつ、試合の感想を言っていくことにする。
何より勝ったことはよかった。苦手なフィジー相手にディフェンスも機能した
まずよかった部分は勝利したこと。
2年連続で敗れている相手、タイプ的にも苦手なフィジーに競り勝てたのは収穫だと思う。
3トライがすべてセットプレーからというのもいい。
フィジカル強者相手にスクラムで押し負けず、ドライビングモールでグングン前進してみせた。
エディー・ジョーンズ就任当初はあっちがよければこっちがダメな総崩れ状態だったが、すべての根幹となるセットプレーの安定はマジで素晴らしい。
苦戦続きのラグビー日本代表。今の「超速ラグビー」をあと3年弱で成熟させる? 若手を見出す期間? 散々連呼してた「にわかファン」は置いてきぼりっすか?笑
ディフェンス面もこの日は安定していた(と思う)。
縦突進で裏に出られるシーンもあったが、その後のリカバリーがしっかりできていた。
1人目が入る→引きずられるも、直後に2人目が入って止めるパターン。
「どこから手ををつければいいの?」状態だった2年前とは大違いである。
後半から露骨にフィジーの足が止まったのも影響してディフェンスのよさが際立った気がする。
やっぱりミスが多かったよね。グランド中央付近の決め手のなさ。キック処理の危なっかしさも…
よくなかった部分は、やはりミスが多かったところか。
日本が標榜する“超速ラグビー”はフィジカル強者相手に極力コンタクトを避けてボールを動かしまくる、スピーディなパス回しで置いてきぼりにすることだが、その過程でどうしてもポロポロが発生する。
この日も敵陣でのセットプレーからのスピード勝負はよかったが、グランド中央付近(10mライン内)では決定機を作れていない。
パスとフォロー、素早い球出し、リスタートの意識は結構なのだが、慌てすぎてパスミス、キャッチミスが発生する。
グランドが緩かったのもあると思うが、やはりあの燃費の悪さは改善が必須である。
またキック処理は相変わらず危なっかしい。
今回は大ごとにはならなかったものの、相手のSO、SHにキックの名手がいれば確実に崩される。南アフリカなどはSHからのハイパント→空中戦がめちゃくちゃ得意なわけで。
陣地中央付近での燃費の悪さ、無駄走りとキック処理。
あとは決められたはずのプレースキックを複数回外したのも……。
「天候やぬかるみのせい」で片付けるのは厳しいと思った次第である。
ラグビー日本代表2025年(僕の適当)総括。バンド1の中でもフランスなら辛うじて可能性がある? 決定力不足の解消とキックの精度向上が最重要かな
スタッツから伝わる日本の燃費の悪さ。これだけボールを保持して3トライだけ?
スタッツを見ても日本の燃費の悪さ、効率の悪さが伝わってくる。
「Fiji vs Japan – Match Stats」
・ポゼッション64%
・テリトリー63%
・ボールキャリー数121(フィジーは55)
・パス数152(フィジーは72)
ポゼッションも地域支配もボールキャリー数もパスの数も日本はフィジーを圧倒している。
ボールを持って走り回るポゼッションのチームというのを明確に打ち出している反面、実際のトライ数はまったく伸びていない。
上記の通りグランド中央付近での無駄走り、攻撃失敗を量産してそのつど流れを止めてしまう。
ドライビングモールでトライを取れたのは素晴らしいと申し上げたが、アレは本来避けるべきコンタクト、肉弾戦だったわけで。
またKick To Pass Ratio(1回のキックを蹴るまでに何回パスしたか)の数値は日本1:10.9、フィジー1:3.4となっている。
1回キックを蹴るまでに約11回のパスを回す日本に対しフィジーは3〜4回。
両チームのスタイルに違いがあるので一概には言えないが、日本のラグビーがいかにラン中心のハイカロリーなものであるかが伝わるのではないか。
当たり前だがパスを出せば出すほどミスの確率は上がる。相手のプレッシャーが強くなればそれだけいいパスを出すのも難しくなる。
つまり、日本のラグビーは互角もしくは格上相手にはこういう接戦になりやすい。
今回は勝ったからよかったものの、展開自体は典型的だった。
失速癖がなくなったのはいいよね。SH齋藤直人が計算できそうなのも
ただ、最後まで強度を落とさず走り切れたことはよかったと思う。
エディー就任時の2024年は次のプレーを焦るあまりポロポロしまくる悪循環が起きていた。
相手のディフェンスが整うよりも速く球を出そうとするせいでしっかりボールを掴まないままパス→コントロールが定まらない、もしくは受け手がキャッチミスするシーンが目についた。
しかも開始直後からフルスロットルで走り回るせいであっという間にガス欠→後半グダグダになる&ディフェンスの足が止まるパターン。
僕も「最初から最後まで全力など不可能」「上げるときは上げる、サボるときはサボるといったメリハリが必須」だと連呼してきたが、去年の中盤あたりからそこが改善されつつある。
この試合でも前半2本トライを許したものの、フィジーの足が止まった後半は0本。一番きつい時間帯に逆転できたのもgood。配分という意味では間違いなく進化していると思う。
SH齋藤直人がレギュラーとして計算が立ったのも大きい。
日本vsオーストラリア、15-19で惜敗。オーストラリアはそこまで強くはなかったけど日本は一定の成果は得られたのでは? 去年のイングランド戦で「“超速ラグビー”に少し希望が見えた」って言ったけど
日本のスタイルは実力が拮抗した相手には機能しにくい、短期決戦では不利になる
そんな感じで、近々の課題は中央付近での効率的な攻撃とキック処理。
スピーディなパス回しとランでゲインを切るまではいいが、勝負どころでポロッとやるせいで決定機が作れない。
キックで地域を稼ごうにも、空中戦が不安定すぎて多用できない。
結果、力が拮抗した相手とはドロドロの競り合いになる。
また、こういう試合を繰り返せばどうしても怪我人が増える。
今回も退場レベルの怪我人を出しているし、連戦となる本番に向けての不安材料と言えるのではないか。
実力が拮抗した相手、格上に機能しにくいスタイル。
消耗が激しく短期決戦に向かないハイカロリーな試合運び。
残り1年でこれらの課題をどうするか。
正直、劇的な変化がない限り厳しいと思っているが、何とかがんばってもらいたい。
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エディー戦記<だからラグビーは面白い>
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