井岡一翔vs井上尚弥戦実現の可能性を考える。井岡に勝ち目があったとすればあそこかな? でも、あの頃の叩かれ方は異常だったよね

井岡一翔vs井上尚弥戦実現の可能性を考える。井岡に勝ち目があったとすればあそこかな? でも、あの頃の叩かれ方は異常だったよね

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少々古い記事だが、2021年1月13日に米「BoxingScene」に下記が掲載された。


2020年大晦日に田中恒成を下して2度目の王座防衛を果たした井岡一翔が井上尚弥とのビッグマッチ実現に興味を持っているというもの。
 
井岡のトレーナーを務めるイスマエル・サラス氏によると、井岡がキャリアの最後に海外でのビッグマッチ実現を望んでいること。そして、そのためには118ポンド(バンタム級)に進出する考えもあると語っているとか。
現段階では雑談レベルの話ではあるが、相手次第では将来的なバンタム級進出もあり得るという。
 
 
井岡一翔vs井上尚弥戦はファンの間ではかなり前から期待されいていた組み合わせであり、仮に実現すれば井岡vs田中以上の話題を呼ぶことは間違いない。
 
ロマゴンvsイスラエル・ゴンサレス感想。連打とスタミナでフィジカル不足を克服。次はエストラーダ戦? ロマゴン最終章に突入ですね
 

井岡一翔vs井上尚弥戦はタイミング的にも体格的にも難しい気がするよ

井岡一翔vs井上尚弥。
まず最初に申し上げておくと、僕はこの一戦が実現するとは思っていない
以前から各所で話題になっている組み合わせではあるが、実際には体格差も含めて現実的ではないというのが本音だったりする。
 
 
井上尚弥はバンタム級の4団体統一を当面の目標に掲げており、その後はS・バンタム級に階級をアップすることを示唆している。
また現在はIBF指名挑戦者マイケル・ダスマリナスとの防衛戦が4、5月あたりに組まれるのでは? という状況。その試合の後、他団体王者や弟拓真の動向を見ながら自分の動きを決めることになるのだろうと。
 
尚弥きゅん。井上尚弥がモロニー(マロニー)を7RKO。モロニーはいい選手だったし井上の試合で過去一番好きかもしれない
 
一方の井岡は3月開催予定のWBA王者ローマン・ゴンサレスvsWBC王者ファン・フランシスコ・エストラーダ戦の勝者との統一戦を強く希望している。その試合が最優先になることは間違いなく、バンタム級に上げるにしてもだいぶ後の話になる。
 
ロマゴンvsエストラーダの勝者との統一戦の日程が不確定な上に、そこからバンタム級の身体を作る時間を考えると、井上尚弥とタイミングが合うとは思えない。
 
仮に何かの間違いで実現したとしても、バンタム級で無双中の井上にはパンチ力と根本的なフィジカルの違いでねじ伏せられてしまう気がする。
 

もし本気で井岡が井上戦を目指すのであれば今しかない。王座を返上して階級アップ→WBOの指名挑戦者に

上記の諸々を踏まえた上で。
井岡が本当に井上尚弥に挑戦したいのであれば、まさに今がそのタイミングだと思っている。
 
申し上げたように井上の次戦は4、5月のマイケル・ダスマリナス戦が最有力と言われている。
また、この試合をクリアした後はWBO王者ジョン・リエル・カシメロvsWBAレギュラー王者ギジェルモ・リゴンドー戦の勝者との統一戦に進む可能性が高い。
 
一方、WBCは暫定王者レイマート・ガバリョとエマヌエル・ロドリゲスに再戦指令が下るなど、王座の一本化にはもう少し時間がかかりそう。
 
なので、井岡が本気で井上戦を目指すのなら今すぐにでも準備を始めた方がいい。
 
王座返上即階級アップ→指名挑戦者になれるというWBOの慣習? を利用してバンタム級1位のランキングを手に入れ、カシメロvsリゴンドー戦の勝者に挑戦してタイトルをぶん取る。
もしくは井上がカシメロorリゴンドーに勝利してWBO王座を戴冠した後に指名挑戦者としてリングに上がる。
 
どちらにしても王座を返上してWBOの指名挑戦者となれば、井上戦実現の可能性は一気に上がる。少しでも早くバンタム級に適応するためにも、井岡は今すぐにWBO王座を返上するべきである。


ただ、それをやってしまうと、S・フライ級での王座統一戦は完全に消滅する。
しかもそこまでしてWBOの指名挑戦権を手に入れたとしても、カシメロやリゴンドーに井岡が勝てるとは限らない。その上、井上側に「相手をしている時間がない」と断られる危険もある。
 
実現の可能性が低く勝算も薄い井上戦に向けて一か八かで王座を返上するか、防衛戦を挟みながらロマゴンorエストラーダの勝者との統一戦を目指すか。
 
さすがに井上戦のためだけに王座を手放すのは悪手な気がするが。
 

井岡に勝ち目があったとすれば2016年かな? フライ級限定なら井岡にも可能性があったのでは?

井岡一翔vs井上尚弥戦の実現性の低さについてあーだこーだと語ってきたが、もし本当にこの試合が行われたとして、井岡側に勝ち目はあるのかについて。
 
上述のように僕自身は井岡が勝つのはかなり難しいと思っていて、現時点ではパンチ力や根本的な馬力の違いで井上がねじ伏せてしまうのでは? という印象である。
 
田中恒成戦でのパフォーマンスを見せられた後でもその考えはあまり変わっておらず、KO負けまではいかないにしても井上の圧力を井岡が抑え込むのは相当厳しいだろうと。
 
井岡一翔vs田中恒成。井岡の重ねてきたものの重さが桁違い。ホントに勝ってよかった。黙して語らぬ視聴率大正義時代の最後の生き残り
 
ただ、よくよく振り返ってみると、井岡が勝機を見出せるタイミングもあった気がする。
 
具体的には2016年。
 
この年の井岡は前年大晦日にファン・カルロス・レベコとの再戦を完勝で制したこともあり、持ち前の技巧にフライ級での力強さが身についてきた時期。
7月にキービン・ララ、12月にスタンプ・キャットニワットと、若手の成長株を立て続けにKOするなど素晴らしい戦績を残した年でもある。
 
 
逆に井上尚弥はダビド・カルモナに判定まで粘られ、腰痛を抱えたままリングに上がったペッチバンボーン・ゴーキャットジム戦では微妙極まりないパフォーマンスを披露している。
 
この頃の井上はまだまだ力任せの喧嘩ファイトが目立ち、基本は全弾フルスイング。そのせいもあってか、拳や腰を故障したりと試合ごとの波も大きかった。
 
年末の河野公平戦で帳尻を合わせたものの、内容的には決して満足のいく1年ではなかった(はず)。
特にダビド・カルモナ戦は前半3Rをしのがれてから一気に失速し、中盤のグダり具合も含めてパッとしない試合だった記憶がある。
 
井岡に勝機があったとすれば、マジでここしかない(と思う)。
さらに細かく言えば、2016年5月のカルモナ戦以降、9月のペッチバンボーン戦前がドンピシャ。時期的には2016年8月〜9月あたりまで。井岡がキービン・ララを下した前後のタイミングなら、打倒井上のチャンスが生まれていたのではないか。
 
そこより前だと井岡がまだフライ級に適応しきっておらず、ペッチバンボーン戦、河野戦を経た井上はそこから一気に成熟度を増している。
 
経験値的にもフィジカル的にも、井岡に勝ち目があったとすればここかなと。
 
 
なお、当たり前だが階級はフライ級限定である。
減量苦の井上をガリッガリのカッスカスに絞りきった上で、前半3Rまでの猛攻に耐えれば。井岡の技巧と井上の失速が合致して、井岡のポイントアウトというパティーンもあったかもしれない。
 

2017年の対談番組で井岡がvs井上について語ってたっけな。あの頃の井岡に対する風当たりの強さは常軌を逸してた

2017年3月31日深夜(日付は4月1日)にTBS系列で放送された小國以載との対談番組で、井岡が「S・フライ級に上げて強いヤツとやりたい」「井上相手でもやったらやったで自信はある」と発言していたことを覚えている。
 
「井岡一翔×小國以載 世界チャンピオン達の真意〜同学年ぶっちゃけ本音トーク〜」
 
井岡が公の場で井上について語ったのは恐らくこのときが初めてだと思うが、本人的には十分やりようがあると感じていたということか。
 
上述のように2016年の井上を見ていれば、井岡が「自信がある」と発言したことも理解できる。
 
まあ、当時はO.A.の日付が4月1日だったこともあってか、
「井岡のエイプリルフール」
「口ばっかりで実現した試しがない」
「やらないことをわかって言っている」
「ロマゴンから逃げたくせに何を言ってるんだ」
と罵声が飛んでいた記憶があるが。
 
というより、あの頃の井岡に対する風当たりの強さは完全に常軌を逸していた。
 
中でも2017年4月のノクノイ・シットプラサート戦後の意味不明な叩かれっぷりはいまだに印象深い。
 
この試合で井岡の世界戦での勝利数が14となり、長谷川穂積の13勝を抜いて歴代1位の具志堅用高に並んだわけだが、その報道に対して
「弱い相手とばかり戦ってきた井岡と具志堅を比べること自体が失礼」
「長谷川穂積のような本物のチャンピオンと井岡を一緒にするな」
といった声が山ほど聞こえてきた。
 
確かに試合内容は微妙だったが、だからといってそこまで……。
 
この記事なんて、いくら日刊ゲンダイでも悪ノリが過ぎるでしょと。


あの頃、エイプリルフールだの逃げただのと言っていた人間が何ごともなかったかのように井岡バンザイをやっているのを見ると、この選手の海外志向が強くなるのも当たり前だなぁと思ってしまう。
 
 
もともと僕は井岡のファンでもアンチでもないが、こういう経緯を目の当たりにしてきた分、復帰後の井岡には謎の思い入れがある。
 
オースティン・ウィリアムズとレイモンド・フォード。ウィリアムズはいいんじゃないですかね。ロマゴンvsエストラーダ興行に出場予定のプロスペクト
 
さすがに今から井岡vs井上尚弥戦は現実味が薄いが、どちらにしてもここから先は本人の望む試合が決まれば最高である。
 
まあ、そのためにも“日本での防衛戦”という選択肢は残しておいた方がいいとは思うけどね。最終的に海外での統一戦に進むにしても、それを待つ間に防衛戦をこなす必要も出てくるだろうし。
 
2020年大晦日のタトゥーの問題は厳重注意ということで、JBCと井岡双方の顔を立てる感じで収まったみたいだけど。
 
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