井上尚弥vsキム・イェジョン現地観戦。キムはいい選手だったけど4Rに井上がペースアップしたら…。井上はやっぱりカクカクし始めたよな。グッドマンは久しぶりの右構えだったのに【結果・感想】

井上尚弥vsキム・イェジョン現地観戦。キムはいい選手だったけど4Rに井上がペースアップしたら…。井上はやっぱりカクカクし始めたよな。グッドマンは久しぶりの右構えだったのに【結果・感想】

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2025年1月24日に東京・有明アリーナで開催されたLeminoボクシングを現地観戦してきた。
 
メインイベントでS・バンタム級4団体統一王者井上尚弥がWBO11位のキム・イェジョンと対戦、4R2分25秒TKOで井上が勝利したわけだが。


3度目となった井上尚弥の4団体防衛戦。
例によってチケット抽選にかる〜い気持ちで申し込んだところ、普通に当選した
平日開催、相手がサム・グッドマンと不利な要素が多いので当たるだろうなとは思っていたが、マジでその通りだったという笑
 
何となく一時期の盛り上がりに比べて熱が下がっている印象。
SNS上でも井上のネガティブな意見(単なる感想)にヒステリーを起こすバカを見かける回数も減った。
 
おかげでぼちぼち居心地よく過ごしている笑
 

井上尚弥の試合は毎回対戦相手を応援してきたけど、クソみたいなニュースばかりだったせいで…

普段僕は「井上尚弥の苦戦が見たい」と言い続け、毎回対戦相手を応援している。
 
 
ところが今回は少々事情が異なる……。
 
ここ最近クソのようなニュースばかりなのと、SNSを開けば極論野郎同士がゼロヒャクの極論をぶつけ合う光景が山ほど目に入る。
ポータルサイトのトップページを開いた瞬間に萎える日々を送っていた。
 
なので、気分としては「おもしろい(エキサイティングな)試合を観てスカッとしたい」
 
「戦術が〜、コンディションが〜」と理屈をこねるのも結構だが、もっと単純な話。
「◯◯に人生を救われた」「生きる勇気をもらった」とか「リングの上には本物の〜」みたいなクサいノリとも違う。
 
スポーツ観戦でスカッとしてリフレッシュしたい。
もやもやを吹き飛ばす楽しい試合が観たい。
 
本当はそれを佐々木尽に期待していたのだが、残念ながら豪快なKO勝利とはいかず。


アンダーカードがすべて判定決着だったこともあり、井上への期待がより大きくなったことをお伝えする笑
 
井上の鮮やかなKO勝利を期待。
ただ、急遽抜擢されたキム・イェジョンにも奇跡を起こしてほしい。
 
めちゃくちゃ複雑なテンションで観始めた次第である。
 
ムロジョン・アフマダリエフvsエスピノサ。絶好調でしたねアフマダリエフ。もしかしたら井上尚弥ともいい勝負になるかも。すべての条件がアフマダリエフ寄りに揃えば
 

キム・イェジョンが誰に似ているかの答えを教えてやる。異論は認めない

お待ちかね、井上尚弥の入場。
これまでの選手とはまったく違うクソほど凝った演出でございます。


 
リング上には先に入場したキム・イェジョン。

 
なお「この選手が誰に似ているか?」について軽〜く大喜利っぽいことが起きていた。
那須川天心だったり亀田和毅だったり野獣先輩だったり。
 
正直どれもピンとこなかったのでここで答えを言っておく。
 
阪神の佐藤輝明ですよ。


は?
異論?
認めるわけないじゃないっすかw
 

キム・イェジョンはいい選手だった。タパレスとドヘニーを足して2で割ったような

試合の感想だが、キム・イェジョンはなかなかいい選手だったと思う。
 
射程の半歩外で対峙、井上が入ってくればバックステップやサイドに動いて芯を外す。
 
致命打を喰わない位置をキープしながらチャンスを待つ。
ただ、極端にディフェンシブに振り切っていたわけでもない。
 
過去の映像で観たガードを上げて打ち合うファイトとは少々異なる。
少ない準備期間の中で勝つチャンスを模索しこの日を迎えたのだと想像する。
 


 
特によかったのが井上の右を回避する動き。
踏み込みに合わせてバックステップ+上体反らしで回避、もしくは身体を斜に構えて急所を隠し、すぐに安全圏に退避する。


 
これにはちょっとタパレス風味を感じたし、井上も追い切れずに単発で終わるシーンが目立っていた。
 
井上尚弥vsマーロン・タパレス雑感。先人の残した情報を総動員して大健闘したタパレスがすげえ。井上の相変らずのヤンキーマインドにも安心した笑
 

3Rまでは明確なダメージを負わずパンチも当てた。僕にはちゃんと強かったように見えたけど

また井上がフッと気を抜いた瞬間、攻撃と攻撃の“間”を狙うアレはドヘニーに近い。
初回こそなかなかタイミングが掴めなかったが、2、3Rでたびたび井上の顔を捉えるなどドヘニーと似た狡猾さ、懐に飛び込む思い切りのよさがあった。
 
3Rまでは明確なダメージを負わずパンチも当てていたのではないか。
 


 
下記の通り僕はこの選手が勝機を見出すにはガードを上げて“打たれながら打つ”、もしくはひたすら攻防分離に振り切って中盤のカウンター1発にかけるくらいしかないと思っていた。
 
井上尚弥vsキム・イェジョン決定。アラン・ディパエン以上の耐久力を期待。グッドマンの2度目の負傷は驚いたし擁護しきれんぞw
 
だが、実際には差し合い勝負の舞台に上がってそれなりに健闘している。
王者クラスからは一段落ちるかもしれないが、ちゃんと強い選手だった。
 
 
てか、実際どうなんでしょうか。
ざっと感想を漁った限りキム・イェジョンはいい選手だったと言っている方と、低レベルすぎたと言っている方が両極端な印象。
 
僕はいい選手だと思っている側なのだが。
 

4Rに井上がギアを上げた途端に…。フルスロットルで食らいついていたけど

ただ両者の力の差は大きく、4Rに井上がギアを上げると一気に流れが傾く。
 
キム・イェジョンはがんばった、パンチを当てたとは言ったがポイントを取るほどではなく。
フルスロットルで飛ばしてようやく食らいついている状況。
 
一方の井上は焦らずチャンスを待っている感じ。
1発いいのが当たってキムが失速したところで…とでも考えていたのだろうと。
 
で、4Rにペースを上げてキムを引き離す。
これまでやや押されながらも何とか対抗していたキムだったが、ここでついていけなくなる。
単発気味だった攻防も井上の追撃で終わるケースが目立ち始める。
 


 
「ああ、アカン」
「だいぶ見切られた」
「がんばったけどここまでか?」
と思って観ていると……。
 
井上のボディでキムの動きがガクッと落ちる。
身体を丸めた状態でロープを背負い、ギリギリの打ち合いを挑むが……。


 
最後はワンツーを振り抜かれてジ・エンド。

 
終わってみれば「まあ、そうだよな」という結末である。

 
勝利した井上はあまり大袈裟に喜ぶことはせず。

この辺は力の差が大きい+望んだ相手ではなかったのもあるのだろうと。
 
佐々木尽vs坂井祥紀戦。佐々木尽の豪快KOでスカッとしたかったけど。坂井祥紀のディフェンスマスターっぷりが…。“溜め”の大きい佐々木尽と流れるような連打の坂井祥紀
 

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ここ最近、井上の動きが全体的にカクカクしている。年齢を重ねればしなやかさが失われるのは仕方ないけど

表題の件。
以前から申し上げているように僕は井上はバンタム級時代に比べて(相対的に)強さが目減りしたと思っている。
 
バンタム級時代はそれこそS・フェザー級時代のワシル・ロマチェンコと同じレベル。
ロイ・ジョーンズJr.やロマチェンコ、テレンス・クロフォード、オレクサンドル・ウシク(好きじゃないけど)とともにオールタイムベストの1人に数えられる(と思う)。
 
それに比べて今は怪物感が若干薄れている。
転級初戦のスティーブン・フルトン戦はすごいパフォーマンスだったが、同時に超人がようやく人里に降りてきた印象を受けた。
 
井上尚弥vsフルトン現地観戦。人外の超人がようやく人里に降りてきた? よくも悪くもノリと勝負勘の選手なんだろうな。“井上は強化版辰吉”説を久々に思い出した
 
それ以降も
「相手との実力差が詰まっているのにKOにこだわりすぎて雑になっている」
「全体的にスムーズさがなくなってきた」
「微妙にカクカクし始めている」
などなど。
「おや?」と思う部分が目につくようになっている。
 


特に全体的に滑らかさがなくなっているのが……。
ルイス・ネリ戦での反省を踏まえてドヘニー戦では慎重に立ち回っていたものの、攻防のつなぎでの引っかかり、カクカクした感じは相変わらず。
 
井上尚弥vsTJ・ドヘニー再視聴。ドヘニーががんばったとしか思えないんだが、僕だけ別の試合を観てんのか?笑 すべてを“ゼロか1”で分けるなんて無茶だから
 
年齢を重ねれば身体のしなやかさが失われるのは仕方ないし、適性以上に身体を大きくすればそれだけゴツゴツして柔軟性も目減りする。
出力は上がってもいわゆる“しなり”みたいなものは落ちる。
 
先日イチローと松井秀喜が女子野球と試合をしていたが、スイングの固さ、身体の回らなさにちょっと悲しくなったことを覚えている。
 
井岡一翔やカネロもそうだが、加齢に伴って可動域が狭まるのはどんな名選手でも避けられない。
 

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ジェイソン・モロニー戦のヌルヌル感。久しぶりのオーソドックス&モロニーと似たタイプのグッドマン戦に注目していたのにw

よく引き合いに出している2020年10月のジェイソン・モロニー戦はめちゃくちゃヤヴァい。

滑るようにヌルヌル動き回る感じと力の抜け具合、パンチの威力が尋常じゃない。
僕はこの試合が井上の試合の中でもっとも好きなのだが、心身のバランスが一番取れていたのもこの時期かな? と思っている。
 
階級アップによる力み、サウスポーとの対戦が続いたこと、加齢に伴う身体の変化、KOにこだわりすぎるメンタル(これはたぶん解消した)。
いろいろな要素が考えられる中でサム・グッドマンは久しぶりのオーソドックス、しかもモロニーと似たタイプだったのだが……。
 
井上尚弥vsサム・グッドマン。チャイノイ・ウォラウトの右をまともに食ったグッドマンの勝率は相当低い気が…。久しぶりのvsオーソドックスの井上はバンタム級時代のスムーズさが戻るかに注目
 
2度の負傷離脱はさすがに擁護のしようがない笑


マジな話、中谷潤人とは早めに対戦した方がいいと思いますけどね。
アラン・ピカソ、ムロジョン・アフマダリエフの次にフェザー級でニック・ボール。再び階級を下げて〜みたいな計画があるらしいが、いや、どうなんだそれは?
時間をかければかけるほど中谷有利な条件が増えていくと思うのだが。
 
 
ちなみに僕は井上尚弥vs中谷潤人なら断然井上応援です。


 
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