堀口恭司vsペティス予想してみる? どちらにとっても難しい相手、勝負論あり過ぎる試合。ヤバいくらい楽しみですね【ベラトール272】
2021年12月3日(日本時間4日)、米・コネチカット州で行われるBellator 272。バンタム級王者セルジオ・ペティスに現RIZINバンタム級王者堀口恭司が挑戦することが発表された。
RIZIN王者堀口恭司「ベルト取る」12・3米国でベラトール王者に挑戦#RIZIN #堀口恭司 #セルジオ・ペティス #ベラトールhttps://t.co/HHZVZx60Q2
— 日刊スポーツ (@nikkansports) October 21, 2021
2020年末のRIZIN26で朝倉海に1RTKO勝利し、RIZINバンタム級王者に返り咲いた堀口恭司。だが新型コロナウイルスの影響で来日が困難な状況が続き、それ以降RIZINへの参戦はない。
そんな中、今年9月にRIZINのベルトを保持したままベラトールに定期参戦することが発表され、今回はその初戦となる。
堀口恭司は2019年6月のBellator 222で当時の王者ダリオン・コールドウェルに5R判定で勝利し日本人初のBellator王者となったものの、膝の故障によりタイトルを返上。その時以来のBellator参戦に注目が集まる。
堀口恭司vsセルジオ・ペティス感想。堀口1発KO負け…。でも、いい試合だったし満足度は高い。堀口の鈍感力には感心するよね
堀口恭司vsセルジオ・ペティスはおもしろい。堀口が負けるパターンも普通にありそう
先日、Bellatorへの定期参戦が発表された堀口恭司がいきなりタイトルマッチを迎える。
しかもRIZINの王座を保持したままの参戦とのこと。もしかしたらダブルタイトルマッチになる可能性もあるとか、ないとか。
対戦相手は現Bellatorバンタム級王者のセルジオ・ペティス。
かつて兄のアンソニー・ペティスとともにUFCに参戦した経験もある強豪で、今年5月のBellator 258でファン・アーチュレッタに勝利し王座戴冠に成功している。
僕もこの試合をYouTubeの中継で視聴したのだが、いや~、いい試合でしたね。
正直、ファン・アーチュレッタにはいまいちピンとくるものがなかったのだが、セルジオ・ペティスは個人的にかなり好み。堀口にとってもDJやコールドウェルに匹敵する強敵と言えそう。
堀口が負けるパターンも普通にあると思っているのだが、どうだろうか。
那須川天心vs武尊予想。やるなら2021年末のRIZINか? どっちでもいいからさっさと結論を出せよ。契約体重次第だろうけど、有利なのは…
高確率でスタンド勝負になるんじゃない? 見切りとカウンターが得意でケージ際の組み力が強いペティス
というわけで堀口恭司vsセルジオ・ペティス戦の展望をわからないなりに考えてみるわけだが……。
まず、この試合はスタンド勝負になる可能性が高い(と思う)。
ペティスの過去の試合をいくつか漁ったが、この選手はどうやらスタンドでのカウンターを得意とするっぽい。
中間距離でどっしり構え、踏み込んでくる相手の初弾に合わせて顔面にカウンターを返す。
カウンターのタイミングが見つからない場合はスッと下がって距離を外し、安全地帯に退避。
恐らく相当目がいいのだと思うが、前回のアーチュレッタもこのカウンターをことごとく被弾し最後までペースを掴めなかった。
また組み力? 立ち続ける力? が強いのもこの選手の特徴で、グランドに引き込もうとするアーチュレッタの仕掛けをそのつど外してみせた。
カウンターをチラつかせながらプレッシャーをかけ、相手に先に手を出させてカウンターで迎撃。
タックルを仕掛けてくれば腰の強さと組みの強さで粘りつつ、得意のパターンに入らせない。
組みの力はもちろんだが、それ以上にケージ際の攻防も得意とする。四つの状態から不利な体勢になる前にスルスルっとケージまで移動し、そこでじっくりと立て直す流れ。ケージにもたれて休憩しつつ、相手がへばるのを待ってから脱出する。
相手の得意分野に付き合わずに無理やり自分の土俵に引きずり込むスタイルというか。
スタンドでのカウンター勝負をせざるを得ない状況に相手を追い込み、常にアドバンテージをキープし続けられる選手と言えそうである。
鋭い踏み込みからの1発、四つ組みでの強さが際立つ堀口恭司。四つの状態で堀口が競り負けたシーンを観た記憶がない
一方の堀口恭司だが、こちらは根本的にはストライカーなのだと思う。
伝統派空手出身で射程が遠く、高い身体能力を活かした踏み込みからの1発を得意とする。
RIZIN参戦当初から所英男やガブリエル・オリベイラ、石渡伸太郎といった強豪を遠間からの1発で次々沈めているし、那須川天心とのキックルール対決でも序盤は互角以上の動きを見せた。
グランドの得意なコールドウェルに判定勝利するなどまんべんなくハイレベルな選手ではあるが、何が得意か? と言われればやはりスタンドでの打撃なのだろうと。
あるべき場所に戻ってきた堀口恭司。朝倉海を1RTKOに沈めて王座奪還。やっぱりRIZINの現地観戦はサイコーだなw
また、僕が勝手に堀口恭司の長所だと思っているのが組み際での強さ。
四つ組みの状態から相手をぶん投げたり、離れ際に膝をぶち込んだり。
2020年末の朝倉海戦でもカーフキックを効かされた朝倉海が強引に膝蹴りにきたところをキャッチして肘をぶち込んで倒しているし、その前にも組みにきた海をさらっといなして離れ際に右を打ち込んでいる。
2018年末のダリオン・コールドウェル戦でも、上から絡みついてくるコールドウェルを何度も引き剥がしてスタンドの攻防に戻してみせた。
2017年4月に対戦した元谷友貴などは、組み際の攻防で優位を作れずどんどん疲弊していった記憶がある。
あまり言われていないのでアレだが、堀口恭司が組みの局面で競り負けたシーンを僕は観たことがない。
実のところ、この部分での強さこそが堀口恭司の一番の持ち味なのでは? とまで思っていたりする。
堀口の1発にペティスのカウンターが間に合うかどうかが見どころかな。堀口のスピードはアーチュレッタとは比較にならない
左右への動き、遠間からの鋭い踏み込みによる打撃が得意な堀口恭司と、見切りがよくカウンターを当てるのがうまいセルジオ・ペティス。
また、組み際での攻防がめっぽう強く、そこで相手を疲弊させてペースを掴む堀口恭司と、腰の強さ、ケージの使い方にうまさがあり、めったなことでは倒れないセルジオ・ペティス。
考えれば考えるほど勝負論のある(しかない)組み合わせである。
そして、この試合の見どころは堀口の遠間からの1発にセルジオ・ペティスのカウンターが間に合うかどうかだろうと。
前回のアーチュレッタは左右に動いて正面を外しながら何度も打撃勝負を仕掛けていたが、ことごとくペティスのカウンターの餌食になった。
下半身へのタックルにも何度か入ったものの、ペティスの腰の強さを崩すまでには至らず。
徐々に自分から手が出せなくなり、圧力で後退させられるシーンが増えていった。
カウンターが得意なペティスにとって、単発+遠い位置から踏み込んでくる相手は絶好のマトと言えそうである。
だが堀口の踏み込みスピード、間合いの遠さはアーチュレッタとは比較にならない。左右への動きもスムーズだし、あれだけどっしり構えていて大丈夫なの? 本当にカウンターが間に合うの? という思いもあったりする。
井上直樹に穴が見当たらない。朝倉海は穴が目立つ。扇久保、瀧澤、ヤマニハ、金太郎、元谷、大塚。RIZIN30バンタム級GP2回戦答え合わせ
近場での連打型を苦手とするペティス。堀口陣営が接近戦を選択した場合は…。勝敗予想はペティスの判定勝利だけど、ガチでわからない
もっと言うと、ペティスは連打型に弱いというのもちょっとある。
見切りがよくカウンターも的確なペティスだが、近場で強引に連打を浴びせられるとタジタジになるシーンが目に付く。
これは修斗王者の岡田遼とも少し被るのだが、連打型の選手を持て余すというのは大いにあると思っている。
カウンターの精度、ケージ際での攻防に長けており、中間距離でじっくり待つスタイルが持ち味。
その反面、接近戦で躊躇なく連打を浴びせてくる相手にはカウンターが間に合わずにモタモタさせられる。
上述のアーチュレッタ戦でも3Rに覚悟を決めて強引に出てきたアーチュレッタにペティスはだいぶ手こずっていた。
堀口は基本的に単発タイプのストライカーでカウンターに弱い面がある。
だが、陣営が接近戦での勝負を選択した場合は一気にわからなくなる。それこそ堀口の組み際での強さが発揮される可能性も?
と言いつつ、近場で連打勝負を仕掛ける堀口恭司の姿を僕はこれまで一度も観た記憶がない……。
朝倉海は微妙? 井上直樹とんでもない。扇久保博正、元谷友貴、ベイノア、気の毒な那須川天心その他感想
遠間からの1発が機能すれば堀口有利。
カウンターで迎撃されるようだとペティスのペース。
もし堀口陣営が近場での勝負を選択した場合はまったく別の展開になる。
でも、近場でゴンゴン攻める堀口の試合なんて今まであったっけ?
展望としてはだいたいこんな感じだろうか。
勝敗予想は一応セルジオ・ペティスの判定勝利にしておくが、ガチでわからない。
どちらが勝ってもおかしくないし、何度も言うようにめちゃくちゃ勝負論のある一戦だと思う。
当日はこれまで通りYouTubeチャンネルでライブ配信されるのか、PPVを購入することになるのかは不明だが、とにかく楽しみ過ぎる一戦。できる限りリアルタイムで視聴したい。
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