ゴロフキンvsウィリー・モンロー・ジュニア壮絶決着!!【WBAスーパー&WBC暫定世界ミドル級タイトルマッチ】

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アメリカイメージ
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アメリカカリフォルニア州イングルウッドのザ・フォーラムで2015年5月16日(日本時間17日)、WBAスーパー&WBC暫定世界ミドル級タイトルマッチが行われ、WBAミドル級2位のウィリー・モンロー・ジュニアが同級スーパー王者/WBC暫定王者であるゲンナディ・ゴロフキンに挑戦。3度のダウンを奪ったゴロフキンが6R45秒でモンローをTKOに下した。

「ゴロフキンが豪打のレミューに勝利!! 8ラウンドでデビッド・レミューをストップ」

ゴロフキンはWBA王座の防衛記録を14連続、連続KO記録を20に伸ばし、ウィルフレド・ゴメスの17連続KO防衛の世界記録にあと3度と迫った。

前回の試合が個人的にかなり残念だったので、今回の試合には期待したいところである。

「ゴロフキンvsマーティン・マレー戦11回TKOで13度目の防衛」

●チャンピオン
ゲンナディ・ゴロフキン(通称GGG)
32戦32勝29KO
WBA王座13連続KO防衛中(ウィルフレド・ゴメスの17連続KO防衛が世界記録)で、同階級最強の呼び声高い強打者。
トランクスに刺繍された「GGG」の文字が鮮やかである。

●挑戦者
ウィリー・モンロー・ジュニア
WBAミドル級2位、20戦19勝1敗6KO
スピードを活かした28歳のテクニック型のサウスポー
リーチの長さとスピードを武器に、ゴロフキンを慌てさせることができるか。

「サウル・“カネロ”・アルバレスが豪打のジェームス・カークランドをカウンター一閃」

いきなり強烈なダウンを奪うゴロフキン。この試合も早いか?

1R。
リング中央で対峙する両者。
右構えのゴロフキンに対し、サウスポースタイルのモンロー。画面を通してもわかるほどのリーチの長さ。黒人ボクサー独特の間合い。

距離をとり、右を出しながらゴロフキンの右へ回るモンロー。スピードもあるし、右ジャブにもキレがある。
対するゴロフキン。いつも通りガードを上げてジグザグにプレッシャーをかける。相変わらずの圧力。今日も健在だ。

いつの間にかロープを背負うモンロー。
ゴロフキンが左右の危険なフックを振るう。
それをダッキングでかわすモンロー。
左で応戦する。やはり距離が長い。

だが、ダッキングの瞬間にモンローの右のガードが下がる。
そして、ややオープン気味の左も気になる。出した瞬間右のガードが下がり、顔面ががら空きになる。
ゴロフキンの左とタイミングが合いそうに見えて怖い。

右へ左へ。
足を使って距離をとるモンロー。
しかしその背中から、ゴロフキンのプレッシャーを感じていることがありありと見て取れる。
お互い様子見ながら、ゴロフキンが十分にプレッシャーをかけ続けたところでゴング。1R終了。

「ゴロフキンがウェイドを子ども扱い!! もう相手おらんなこりゃ」

インターバル中。
早くも肩で息をするモンロー。ゴロフキンのプレッシャーの強さを物語る。
一方のゴロフキンは冷静にセコンドの指示にうなずく。
両セコンドの表情が対照的だ。

2R。
1R同様、右を出しながら距離をとるモンロー。
だがゴロフキンが出足を強めたか、両者の距離が若干詰まる。

モンローをコーナーに追いつめるゴロフキン。長いパンチで応戦するモンロー。
危険な距離でのパンチの交換。一気に緊張感が高まる。

足を使ってコーナーから脱出するモンローだが、すぐさまゴロフキンに逃げ場をふさがれ、元の場所に追いやられる。
覗き見スタイルからダッキングでフェイント。モンローの左にカウンターの左を合わせるゴロフキン。
クリーンヒット!!
やっぱり左が当たりやがった!!

たたらを踏んでよろけるモンロー!!
ロープを背に、もんどりうってダウン!!

カウントが始まる。
すぐさま立ち上がるモンロー。
覗き込むレフェリーに「大丈夫だ」と二、三度うなずく。
試合再開。だが明らかにダメージは深い。

追い打ちをかけるゴロフキン。
モンローもおぼつかない足取りではあるものの、パンチを出しながら応戦する。圧力に押されながらも何とか耐える。かなりハートが強い選手だ。

だが、ゴロフキンの左がガードの間からまたもヒット!
モンローの足がもつれたところに返しの右が頬をかすめる。
足が効かないモンロー。そのまま仰向けに倒れる!
二度目のダウン!!

すぐに立ち上がるモンロー。
レフェリーが試合を再開する。

足に力が入らないモンロー。それでも必死にパンチを出し続けてゴロフキンの猛攻を受け止める。
いい。こいつはいい。この選手はハートが強い。

近距離でお互いのパンチが交錯したところで2R終了のゴング。
ここで決まるかと思われたが、どうにか耐えたモンロー。
やはり強いゴロフキン。
ハートを失っていないモンロー。
おもしろい試合だ。

腹をくくったモンローが足を止めて打ち合う。すごいぞコイツ!!

3R。
序盤は足を使って距離をとり、ダメージの回復を図るモンロー。
しかし、すぐにゴロフキンのプレッシャーでコーナーに詰められてしまう。

ここでモンローが腹をくくったか。
何と、足を止めてゴロフキンと頭を突き合わせる。そして正面から打ち合う!!
マジか! このダメージで、このパワー差で、ゴロフキンと正面衝突するか!!

近距離でのパンチの交換。
ゴロフキンの硬質なフックがモンローの顔面を捉える。
モンローも怯まず応戦する。
切れ味鋭い左を振るう。ゴロフキンの顔が幾度となく弾ける。

ゴロフキンに押されて下がるモンロー。やはり身体の強さはゴロフキンが一枚も二枚も上だ。
二人の距離が開いた瞬間、ゴロフキンのストレートがモンローにヒットする。
この距離は危険だと感じたモンロー。すぐさま距離を詰めて再び打ち合う。

ゴロフキンが大きく踏み込んだ瞬間、モンローの右がカウンターでゴロフキンを捉える。
一瞬前進が止まったゴロフキン。だが、そのまま強引に前に出る。
身体を入れ換えながらゴロフキンの突進をいなし、左のカウンターをヒットさせるモンロー。ナイスパンチ!!
ここで3R終了のゴング。

印象的なパンチを入れてラウンドを終えたモンロー。少しゴロフキンのプレッシャーに慣れてきただろうか。
だが、まだダウンのダメージから回復しきっていないのか、足取りがややおぼつかないのが気がかりではある。

「モンティエル、リー・セルビーに12R判定で敗れて4階級制覇ならず!!」

4R。
開始直前。
コーナーから出たゴロフキンの顔面が腫れている。
モンローのパンチの的確さを物語る。
やっぱりモンローはいい。コイツはかなりいい。

3R同様、足を止めてゴロフキンと正面から打ち合うモンロー。
右ボディから返しの左フックがゴロフキンを捉える!
ゴロフキンも、肩の関節をうまく使ったフックをガードの外側からモンローに叩き込む!

体力で押すゴロフキン。
連打で応戦するモンロー。

長い腕をまったく持て余さず近距離で強打が打てるモンロー。ホントに素晴らしい。
右左のワンツーがゴロフキンの顔面をモロに捉える。
一瞬動きが止まるゴロフキン。
すごい!!
珍しい!!

しかし、身体の強さには歴然とした差がある。
二人の距離が少しでも開くと、すぐさまゴロフキンの強打がモンローの顔面を捉える。
それでも諦めずに前に出るモンロー。
ここでゴング。お互いのパンチがともに被弾するエキサイティングなラウンド。

インターバル中。肩で息をするゴロフキン。
顔面が腫れている。
間違いなく激戦。
疲れを見せるゴロフキンなど、ここ数年観られなかった光景だ。

体力に差が出てきたか? 一気に攻め込むゴロフキン

5R。
ラウンド開始直後。
ゴロフキンの左右のフックが立て続けに3発ヒットする。
3発目の左フックを被弾したモンロー。膝がガクッと落ちる。
足をばたつかせながら下がるモンロー。それでも手は出し続ける。

しかし、さすがにダメージは隠しきれない。
足を止めて打ち合うが、パンチに力がない。そろそろ体力差が出てきたか。

前に出るゴロフキン。
応戦するモンロー。
モンローの身体に力が入らない。得意のワンツーにも力感がまったくない。
押し込まれるモンロー。二人の距離はゴロフキン有利なミドルレンジ。
ロープを背にしながら、それでもなお打ち合うモンロー。やっぱりコイツいい。

気迫で前に出るモンロー。何と! リング中央までゴロフキンを押し戻す!!
パンチを当て、身体を入れ替え、右に回りまた足を止めて打ち合う!!
すげえ。何かマジですげえ!!

ラウンド終了のゴングが鳴る。
力を振り絞ったモンロー、気迫のラウンド。
だが、そろそろモンローの体力にも限界がきているか。

「ゴロフキンvsレミュー予想!! ミドル級注目の強打者対決」

6R。
コーナーから立ち上がるモンローの足が重い。

開始直後。
ゴロフキンの左がモンローの顔面に2発ヒットする。
膝がガクッと落ちるが、どうにか耐えるモンロー。

チャンスとみたゴロフキン。一気にロープ際に詰めラッシュ、ラッシュ、ラッシュ!!
ガードの間からモンローの顔面に左右フックを叩き込む。
モンローが崩れ落ちるようにダウンする!!
耐えて耐えて、耐えきれなくなってのダウン。
これはかなりキツいか。

すぐさま立ち上がるモンロー。
駆け寄ったレフェリーが二言三言声モンローに声をかける。そして両手を左右に交差する。
試合終了。
6R45秒TKO。
ギブアップか、続行は無理と判断されたか。
どちらにしろ、このストップは妥当だろう。

がんばったモンローだったが、最後はゴロフキンの圧力が上回ったということか。

難攻不落のゴロフキンがほんの少しぐらついた試合。今後に注目

ホントにいい試合だった。
モンローはかなりゴロフキンに対して健闘していたと思う。
実際、ゴロフキンはモンローの粘りに若干慌てたのではないだろうか。

前から思っていたのだが、ゴロフキンにパンチは当たる。今日の試合を観るにそれは間違いない。
ゴロフキンを倒す条件としては、
・ゴロフキンの突進に負けないだけの体力
・ハンドスピード
・ゴロフキンのプレッシャーと強打に負けないメンタル

この3つが必要なのではないかと思っている。
そして、今日のモンローはそのうちの2つ。ハンドスピードと強靭なメンタルは兼ね備えていた。
ただ、スタイル的にもゴロフキンの突進を受け止め続けるだけの体力はなかったということだろう。
それでもあの強靭なメンタルは本当によかった。
当初はゴロフキンに注目していた試合だったが、むしろモンローのファンになってしまった。

前回のゴロフキンvsマレーがあまりに残念な試合だったので、そのギャップもあるかもしれない。

とにかく今後、この選手に注目していきたいと思う。
そう思わせてくれる試合だった。

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